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僕は高校生の時、美術予備校に通っていたのですが そこにいたある先輩がとても印象的でした。 その先輩は僕が入会したときには既に二浪されてたんですが、受験で失敗したわけでは無く、引き籠りで学校に行けなくなってしまい卒業してからの2年間外に出れず二浪してしまったというものでした。 その部屋に閉じこもりきっていたの2年間の間に先輩はひたすら絵を描いていたそうです。そこで、生まれて初めて自分が本当に楽しい事を見つけ本格的に美大を目指そうと決心し入会したのだとか。 物静かで、凛とした瞳の先輩でデッサンも独学とは思えないくらい 上手でした。 直接お話ししたことはなかったんですが、こっそり描き方を参考にしたり、目標にしていた先輩でもありました。 でも、そんなある日にその先輩がパッタリと予備校に来なくなってしまったんです。何となく講師の方に事情を聞いてみると 「先輩に若年性の緑内障が発覚した」 と告げられました。 それ以来、連絡も取れなくなってしまっているとの ことでとてつもなくやり切れない思いになった事を覚えています。 このネームは前述の話とはだいぶテンションが違いますが、 そんな先輩への尊敬と、僕が何かできていたらという後悔のもとに描いたものです。 冒頭3ページの二人のやり取りはもう既に視力を失ってしまったヒロインに対しての言葉のつもりで描いてます。ヒロインの横に白杖が置いてあるのもその為です。 まぁ、なんか思ったより長くて重い感じの文章になりましたが この話は多分また描き直してアップする予定なのでその時は是非どうぞ。

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