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#44 「ひぃっ!? イヒィィィィ!!?」  足を動かせない代わりに腰から上をビクンと震えさせ七穂は悲鳴に近い声を上げた。  あなたは小筆を七穂のくるぶし付近……足首に巻いてある枷のすぐ下の肌に這わせ、そこをコソコソと触って準備運動的な刺激を送り込んでいく。 ――コソコソ♥ サワァ~~~♥ 「あっっ!? はっっ!! ゾクゾクすりゅ! 足首触られてるだけなのに……ゾクゾクしちゃうっふっっ!!?」  くるぶしの膨らみの周囲を丁寧になぞり、足首の皺に沿って筆を上へと運んでいくと……目の前に見事に反り返った彼女の“足の甲”が現れる。  足指を枷側に引っ張る格好を強いている為、甲全体が海老反る様な形に固められているその部位……。足の親指と小指を動かす為に走っている“筋肉のスジ”は、その反らす拘束を強制される事によって盛り上がる様に浮き出しており、まだ触れてもいないのにヒクヒクと小刻みに脈動を繰り返している。  足の指を動かす為のスジなのだから身体の部位的には大事な部位であるだろうし……大事な部位であるならあるだけ刺激に敏感に作られているのがくすぐり界の常識である。だからココも触ってあげればきっとくすぐったく感じる事だろう……  と、普段触る事の無い箇所を責めるにあたってその様に考えをまとめたあなたは、早速と言わんばかりに筆の先を浮き出た筋の上に這わせ始める。 ――コソコソ♥ コショコショ♥ こちょこちょこちょ♥ 「にょはっ!? うひゃはっっ!? やだっっ! 何これっへ!? こしょばっっはひ! 足の甲こしょばっっっひっっ!!」  筆の毛先が浮き出た筋をくすぐり始めると、七穂はその未知なるこそばゆさに驚きと困惑を同時に混じらせた声をあげる。  今まで……こんな場所をくすぐられる事など無かった筈だ。まさか、こういう部位すらもこそばゆく感じてしまうとは思いもよらなかった筈だ。刺激が未知であればある程その刺激に想像が行き届かず、次に与えられる刺激が予測出来ずこそばさも増す。その考えを裏付けるように七穂は、ビクッ! ビクッ! と足全体を震わせ刺激に敏感になっている事をあなたに分かり易く訴えかけてきている。 「ひゃ~~~っ!? ひぃっ!! こんなくすぐられ方されたの初めてだから……どう反応して良いか分からなぁ……はひっ!?」  足の甲という、足の裏よりもメジャーではない箇所をくすぐられているのだから、刺激に対して戸惑う事は当然だろう。  だけど、足の甲だって足の一部なのだ……。足の裏に最も近い場所であるのだから、これから足裏をくすぐられるという意識を植え付けるには絶好の場所だと言える。 「ひぃ! ひぃぃっ! なんかやだっ! ムズムズ、ゾクゾクしてなんかやだぁ! この刺激ぃ!」  これから……これ以上のくすぐったさを味わう事になるんだぞ! と脅しをかけるように足の甲を筆でなぞっていく。  筋を辿って親指の付け根までを筆先で触って、いかに足の肌がこういう刺激に弱いかを味わせていく。 「ひぃひぃ! いひぃ!? 指の近くヤバイ! 指の付け根触られると……勝手にビクンって反応しちゃう……」  その刺激に苛まれ堪らなくなった七穂は動かせる足指をジタバタさせて嫌がる仕草を取ろうとする。あなたはその様子を笑みを零しながら眺め責め欲を膨らませ続ける。  足の指の動きに合わせて足の裏も艶めかしく肌を揺らせてあなたの責め欲を煽ってくる。  足先を左右に振って嫌がっている様子は七穂があなたを誘っているようにしか見えない。  反り切るまで海老反っている足の甲……そのお陰で限界まで緊張させられている足裏の肌……    あなたはその足裏の肌を見ながらゴクリと唾を飲み干して足の甲へと這わせていた筆をそこから離していった。  無抵抗を強いられた哀れな七穂の足裏を目で堪能しながら筆をテーブルの上に静かに置いた。 「ハァハァ……ハァハァ……あ、足の甲って思った以上にこそばいんですね……。指の付近を触られた時……全身がムズムズして思わず震えてしまいましたよぉ……」  焦らしだけで呼吸が乱れてしまう七穂だが、あなたが筆を置いた事で“もう責めが終わったのでは?”と勘違いしているようで呑気にその様な感想をあなたに零して見せている。  あなたは彼女の感想をウンウンと頷きながら聞き、改めて彼女の足裏を補足するために足底部へ身を移動させ始める。 「あ、あ、アレ? 先輩? 何やってるんですか? 私の足の裏なんか覗き込んだりなんかしちゃって……。そんなトコ見られるの……は、恥ずかしいじゃないですかぁ~! アハハ……」  完全に七穂の左右の足裏が眼下に収まる場所に位置取り、意味ありげに手を構え指を動かし始めるあなた……。七穂はその指の動きを見て“まだ責めが終わっていない”という事を悟り顔を青ざめさせて行く。 「も、も、もういいですよ先輩っ! 十分くすぐったい気分を味わえましたから! だからもう……これ以上何もしなくても……あっ! やっ!」  あなたが行ったのは本番に向けての焦らし行為に過ぎない為……あれで責めが終わりになる事などあり得ない。本番の責めがよりくすぐったくなる様わざわざ時間を割いてそう仕向けたのだから、その本番が行われないなどあり得るはずがない。  七穂はそういう“くすぐりフェチの常套手段”的な責め方をまだ理解していない。だからあの段階で責めが終わったと勘違いしたのだろう。  まだ“くすぐり責め”という責めは行われてすらいない。これからが本番なのだ。  苦しい事も辛い事も楽しい事も気持ち良い事も……これから本格的に味あわせていくつもりだ。 「や、や、やだ! もうやめて! 私の事十分にイジメられたでしょ? 満足したでしょ?」  あなたは七穂の必死に紡ぐ戯言を無視しゆっくりと手を足裏へと向かわせ始める。  どんなに嫌がっても逃げられない……無防備で無抵抗な彼女の裸足の足裏へ…… →#55へ

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