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「おめでとう……イリスちゃん♥ 貴女は見事に私達のくすぐりに1時間耐えたわ……」  身体が……おかしい。  妙に胸下付近がザワついて……心臓のドキドキも収まらない。  もう……くすぐられていないのに。 「だから約束通り貴女を正式に私のパートナーとして迎え入れてあげる♥」  耳の奥がまだグワングワンいってるためマリフォーヌの声は遠くに聞こえるような感覚になったいるが、私はどうやら一時間という過酷なくすぐり責めを耐えて彼女の課題をクリアしたということになったらしい。 「……パートナーになれたということは……村の税も……軽くしてくださる……と?」 「えぇ。勿論それも守るわ……村の税も半分に減らしてあげる……」 「よ、よ、良かった……ありがとう……ございます……」  拘束こそまだ外してもらっていないが……少なくともくすぐったい刺激は与えられていないため笑い苦しむこともないし、彼女の提示した条件をクリアした事によって村の安全も保障された……  だから、村を救えるかどうかの不安や恐れは消え失せた筈なのだけど…… 「私は約束事は守らないと嫌な性分だから……例え口約束だとしても、イリスちゃんがやり遂げた事を無下にするつもりはさらさらないわ。私もイリスちゃんの成果にちゃんと応えないと……パートナーになっても貴女に信用されなくなっちゃうもの……」  この胸のドキドキが収まらないのはどういう事なのか?  マリフォーヌの姿や特に手を見ているとそのドキドキが更に鼓音を増すのはなぜなのだろうか? 「ところで……どうだった? 私達にくすぐられて……。どんな気持ちだった?」  私の鼓音は彼女の“くすぐられて”という言葉に敏感に反応しドクンと大きな音をたてる。 「……くすぐられて……ですか?」  高鳴った鼓動音は鎮まる事なく私の胸奥を鼓舞するように高鳴らせ続ける。 「遠慮せずに感じたままを教えて頂戴? 別にどんな暴言が出たとしても私はそれも受け入れるつもりでいるのだから……」 「は、はい……」  私はその質問に対してしばし自分の感情に問いかけてみた。  くすぐられている間はどんな気持ちだったのか……?  笑わされている間はどんな感情が私に湧いたのか……? 「初めは……裸に……されたことが……恥ずかしくて……悔しくて……怒りの感情が湧いてきました」  私は自分への問い掛けからの返答を包み隠さず彼女に吐露し始めた。 「くすぐりに……笑わされても恥ずかしかったし悔しいって思ったし……こんな仕打ちをする領主様を憎いとさえ……思いました」  正直……パートナーとなった直後にこのような負の感情を彼女に伝えるのはどうかとも思うが……彼女はそんな私の暴言に近い言葉もウンウンとにこやかに頷きながら聞いてくれた。 「途中からは……笑う事が苦し過ぎて……私は死んでしまうのではないかって……怖れを抱くようになってました。その時は……もう……恥ずかしさや憎しみを浮かべる余裕もなく……ただひたすらに“助けて”と頭の中で叫んでいました……」 「笑いが止まらなくて酸欠状態に陥って……それでもくすぐりの刺激に逆らえなくて笑い続けたのよね? それはさぞかし苦しかったでしょうし……怖かったでしょね?」 「とっても……怖かったです。ギブアップという言葉を出す寸前まで……追い込まれていました……」 「へぇ……。でもその言葉は最後まで言わなかったわよね? それはどうして?」  私は彼女の返しを受け、ここで初めて彼女に嘘をついてしまう。  ギブアップを言わなかったのは何故か? その問いに対して私は…… 「……その……。村が……頭に……過ったりして……」 「村? 村の事が頭を過ったからギブアップはしなかったと?」 「は……い……。私がここで音を上げれば……村の皆が……路頭に迷う事になるから……」 「ふぅ~~ん? それだけぇ? 本当にそれだけの理由で言葉を言い逃したのかしらぁ?」 「う、うぅ……そ、そうです。それだけ……です……」  村を盾に使ってしまった。  私は胸の奥に秘めている本当の“想い”を正直に話すのが怖くて……ついついその様な言い訳を咄嗟についてしまう事となった。  あれだけ確たる証拠を自分で確認していたのに……。  今のドキドキも含めて……もはや否定など出来ないと自分でも思っているのに……。  正直に話すと……今までの私自身を自分で否定してしまうようで……怖かった。  コレを認めると……もう引き返せない場所に立ってしまう事になりそうだと思うと……尚更それが怖くてついつい嘘をついてしまった。  本当は分かっている筈なのに…… 「私がイリスちゃんの股間から立ち上がった時……貴女も見てたわよね? 私の股間から大量のエッチなお汁が垂れたのを……」 「……っ!?」 「アレは私だけの愛液ではないって……自分で悟っていたでしょう? そういう目をあの時貴女がしていたのを私は見逃してないわよ?」 「ち、違っ! あ、ア、あ、アレは……領主様が興奮なさって……垂らせたモノだと思って……ビックリしたというか……困惑したというか……」 「そういう目じゃなかったような気がするけどなぁ? どちらかというと、自分の“変化”に驚いて困惑しているような……そんな目だったわ……」 「わ、私の変化って……どういう意味ですかっ! 私は別に……何も変わってなど……」 「……そうよね? 最初は認めるのが怖いわよね? それまでの自分とはまるで違う自分を受け入れなくちゃならないのだから……」 「ち、違います! 本当に私は……最初から何も変わっていません! いないハズ……です……」 「それ……本音で喋ってるぅ?」 「しゃ、喋って……ます……」 「じゃあ聞くけど……貴女は今、この拘束を解いて欲しいって……心の底から願っていたりする?」 「えっ!? 拘束……を?」  私はその質問に一瞬言葉を詰まらせてしまった。  くすぐりは終わったが私への拘束は未だされたままの状態である。それを解いて欲しいと本当に願っているのか? そう聞かれてさっきまでの私なら迷う要素などなくハイと答えていただろう。  村への減税を勝ち取ったのだから、正直儀式など終わってくれるに越したことはない。このまま拘束され続けるというのは彼女達に何をされても抵抗できない状態が続くという事だから……一刻も早くこの拘束を解いて自由にして貰うのが最善だと……さっきまでなら思っていた。  しかし、今の私の身体はそれとは真逆の思いを宿してしまっている。  彼女達のくすぐりに晒され……そういう刺激に敏感になってしまった私の身体は……これだけ苦しい思いをしたにもかかわらず、まだ刺激の物足りなさを感じてしまっているのだ。  マリフォーヌは当初……二時間責め抜くと私に伝えていた。  それがいつの間にか一時間で良いという事になり……残りの一時間は“調教”とかいうモノに当てるとか言い換えていた。  だから私は……“二時間”を耐えきる覚悟で身体を緊張させ……更なる責めに警戒を怠らないようにしていた。  調教とはどういう事を強いる事なのか? やはり体をくすぐるつもりなのか? それとも……今度こそ暴力をもって私をいたぶって……精神的な服従を強いろうとしてくるのか……?  そういう不安や怖さが私の身体を緊張させていたからこそ、くすぐりに笑わされているというギャップがあまりにも強烈に感じられ……私の心の芯を変な方向に捻じ曲げる事になってしまった。  今まで憎しみや怒りしか浮かんでこなかった、あのくすぐりという行為に対して……全く逆の感情を抱くようになってしまった。 『もっと……くすぐられてみたい……』  こんな感情が私に一瞬でも芽生えたなど……口が裂けても言える訳が無い。  きっと……錯覚だから。  きっと酸欠を強いられ過ぎて頭が混乱してその様な事を思ったに過ぎないのだから……  一過性のものだ……きっとそうだ……。その様に思っていたはずなのだけど…… 「あ、あの……拘束を解くという事は……その……終わりと……いう事ですか? この儀式……」 「そうよ? イリスちゃんは十分に苦しんだし……今日はもう休みたいでしょう? だから、特別に今日は村へ帰しちゃっても良いかなぁって思っているわ♥」 「え? 後の一時間は? 調教が……どうとかって……言ってた……」 「あらぁん? そういう風に言うって事は~? 期待してくれてたのかしらぁ? 自分が調教される事を……」 「ひっ!? い、いえ……そんなはしたない事……私が思うわけが……」 「ホントかなぁ? だって今……枷を外そうとしたらあからさまに焦る様な顔をして見せていたわよ? 外されたら……困るって言いたげにぃ~♥」 「ち、違っっ! 違います! ホッとしただけ……です……」 「ふぅ~~ん、じゃあ本当に外してあげよっかなぁ~♪」 「あっ! ちょっ!! 待っっ……」  私はその時……自分の意思ではコントロールできない動きを身体にさせてしまっていた。  枷を外そうと手を伸ばしてきたマリフォーヌに……私は嫌がる様に手を振って止めようとしてしまったのだ。  言葉では否定していても……私のカラダは求めてしまっている。反射的に動いてしまったその嫌がりを見て、私は確信してしまった。私の身体は……まだ……くすぐりを求めてしまっているという事を……  それに気付いたのはマリフォーヌも同じだったようで…… 「フフフ♥ まだ認めるのは恥ずかしいみたいね? だったら……素直になるまで……もう少しイジメて差し上げましょうか?」  私の反応を見て枷に伸ばそうとした手を止めたマリフォーヌは、そのまま両手を構え私の目の前で指をコチョコチョ動かして見せた。  私はそのくすぐりを連想させる意地悪な指の動きを見て……思わず刺激を想像してしまい身体全身をゾクゾクっと震わせてしまう。  マリフォーヌの指がゆっくりと私のワキを狙って降下を開始する。私はその指がワキに近づくのを見て更に刺激を想像し、自分が彼女の指に笑わされている未来を想像してしまう。  きっとあの指はこそばゆい筈だ。  あの指にさっきは死ぬ寸前まで笑い狂わされた……あの指はくすぐったい! アレにワキを搔き乱されたら……私はまた無様に笑いを吐き散らす事になったしまう。  怖い……私を狂わす指が迫っている事が……堪らなく怖い! 怖い……だけど……  私の身体は、ゾクゾクッ! ゾクゾクッ! っと指の動きを見て何度も震えを見せた。  くすぐったいのは分かっている。耐え難い刺激が送り込まれるのは想像できている。きっと笑わされる……敏感なワキを滅茶苦茶にくすぐられて……私は無理やり笑わされてしまうんだ……そしてまたあの時の様に頭を空っぽにして苦しむことになるんだ……  それは分かり切っている事だけど……怖い筈なのだけど……。カラダは……私のこの火照ったカラダは…… 「あらあら……ワキの窪みがピクピク震えていて……まるで刺激を欲しがっているように見えるわねぇ? くすぐりをあんなに嫌がってた筈なのに……どうしてかしらねぇ?」  胸の奥のドキドキが更に高まるのを感じる。これは怖いからだとか不安だからとかいう理由で高まっている鼓動ではない……。もう言われなくても理解できている……これは期待から来る高鳴りだ。 「か、はっ……はひぃ……あっ、はっ……」  もう少しで触って貰える。まだ終わらずにマリフォーヌがくすぐってくれようとしている。その事が……不覚にも嬉しいと感じてさえいる。  もう騙せない……自分自身を騙す事はもう出来ていない。  私は間違いなく期待している……  彼女の指に……狂わされる事を…… 「フフフ……このままこの動きを見せつけ続けてあげる♥ ほ~ら、コチョコチョコチョ~♥」  触られる! と思った瞬間、彼女の指はワキに触れる寸前で止まってしまった。  ワキとの距離はほんの数ミリ程度……あとほんの数ミリ降りてくればワキを触って貰えた距離だったのに…… 「ひゃうっ!? りょ、領主……様!? なぜ指を留めて……しまうのですかっ!? もう少しで……触りそうなのに……」  あと少しなのに触って貰えない……  彼女の指は虚しくワキの直前の空を泳ぐようにくすぐる仕草を取り続けている。  存分に刺激の想像を掻き立てられた私にとってこの仕打ちは一番に辛かった。期待を大きく抱えていた分……それを裏切られたかのようで、とてつもない空虚感を私にもたらせた。 「別に触るだけがくすぐりという訳ではないのよ? こうして指の動きを見せつけて……想像を掻き立てるのもじれったくてもどかしくて……くすぐったさを感じるでしょ?」  実際には触られていない。しかし空を切る指の動きで生じた僅かな空気の揺らめきを敏感に肌が感じ刺激の想像を加速させてしまう。  じれったい……  彼女の言う通り……実際に触られると期待した分……その行為を見せつけられるとじれったさが増して我慢出来なくなってしまう。  くすぐられていないのに……くすぐったい! 指に触られる刺激をリアルに想像してしまうから余計にくすぐったく感じる。  くすぐったい! くすぐられていないのに……くすぐったい! くすぐったい……じれったすぎて……くすぐったい…… 「ハァハァ……りょ、領主……いや、マリフォーヌ……様ぁ! それならいっそ……くすぐって下さい! こんなじれったい事をされると……私ぃ……わたしぃ……」 「フフフ……なんで? 指が触れていないから笑わなくて済むし……笑わなければ苦しくならずに済むのよ? そっちの方が……楽でいいでしょうに?」 「そ、それは……そう……かもしれませんが……。でも……でもぉ……」 「でも……なに? あれだけ苦しんだんだからもう笑うのは嫌になったでしょう? 違うの?」 「笑うの……疲れるし……苦しいし……辛い……ですぅ……」 「そうよね? だったら何でくすぐって欲しいって言ったの?」 「そ、そ、それは……その……」 「ほら……素直に言ってみなさい? 私とあなたはパートナーになったのよ?」 「うぅ……」   「隠し事をするなとは言わないけど……くすぐりに関しては素直になりなさい? 私は貴女がどんな人間であろうと受け入れるし……認めるし……愛してあげる事が出来るわ……」 「あ、あ、愛!? 私を……愛ッ!?」 「イリスちゃんのカラダは儀式の通過によって私の物になったけど……貴女の心は貴女のモノ♥ だから私に対してどんな感情を抱いてくれても構わないと思ってる……私は貴女を愛すると決めていたわ。貴女を見た瞬間から……今まで……ずっと……」 「私を愛するって……それは……どういう意味……で?」 「意味なんてものはないわ、その言葉の通りよ? 裏も表もない……私はイリスちゃんをくすぐりでも、くすぐり以外でも愛したいって思ったの。ただそれだけ……」 「ハァハァ……それって……私に惚れていると……いう事……ですか? 女同士……なのに?」 「……そう♥」 「こんな……農作業ばっかりやっていた……田舎者の私を……ですか? マリフォーヌ様を憎んですらいた私を……ですか?」 「そうよ……。私は憎まれていても良い……どんな手を使ってでも貴女をパートナーにしたい……そう思ったからここに呼んだの♥ 村を人質にとってでも……ね?」 「私は……今でも貴女の事を……心の中では憎んでいます。私の身体を……私の自尊心を……私の羞恥心を弄んだ貴女を……とても憎んでいます……」 「そうでしょうね? でも良いの♥ 私は契約であなたの身体だけは手に入れたから……今はそれだけで十分……貴女が奉仕してくれるというのなら……私は憎まれていても……」 「でも! 心は憎んでいても……身体は……私の身体は……」 「……?」 「なぜか……私の身体は……貴女を求めてしまってる……」 「………………」 「あんなに酷いことをされたのに……あんなに辛い思いをさせられたのに……」 「…………」 「私は……貴女を求めてしまっています。貴女の“くすぐり”を……身体が……」  あまりに正直に彼女が自分の想いを言うものだから、私もつられて自分の今の本当の気持ちを彼女に吐露してしまった。  私が本当はまだ憎しみを拭いきれていない事も……弄ばれた事に対する怒りも……隠すことなく。 「求めているのは身体だけ? ココロは? 貴女の意思はどうなの?」 「…………それは……」 「胡麻化しや言い訳をせず……もっとハッキリ言って見せて? 憎い私に言うのは悔しいでしょうけど……でも、この場では自分の欲求だけは素直に私に届けて頂戴? それに私は出来るだけ応えられるよう努力するから……」 「うぅ……」 「恥ずかしい? それとも……怖い? 自分の意思を……素直に口にする事が……」 「恥ずかしいですし……怖いですし……何より悔しいです! 貴女の思い通りになってしまったのではないかと思うと……無性に……悔しさが……」 「そうね……それは悔しいわよね? でも……ここでは私がまだ主導権を握っているのだから……悔しくても言うべきよね? 自分がどうされたいのか……」 「イヤ……です。言いたくありません……。貴女にだけは……絶対に……」 「フフフ……随分と嫌われたものね?」 「貴女のせいで……私はこんな訳が分からない身体になってしまったんです! 私の意思も無視して……勝手に……」 「そうね、それは私のせい……。間違いないと思うわ……」 「だから……言いたくありません! 絶対に……言いたくなんて……ない……けど……」 「……けど?」 「その指を見ると……勝手に身体が……悦んでしまって……。期待してしまって……」 「何を期待しているの? この指に……」 「ワキを……くすぐって貰う……事を……」 「くすぐって貰いたいの? この指に?」 「……………………ッ……」 「くすぐられたいんだったら“おねだり”しないとしてあげないわよ? 身体が悦んでるとか、身体が求めてるとか……そんな言い訳なんてしては駄目! ちゃんと自分の意思がそう思っていると私に伝えなさい?」 「うぐっ!? い、いや……だ……」 「例え憎らしいと思っていても……恥や自尊心を捨ててでもおねだりなさい? そうしないと……このまま手を離していくわよ?」 「ひっ!? それも嫌! 嫌だぁぁ!!」 「じゃあ、おねだりなさい。貴女の身体の新しい主になった私に……どうして貰いたいのか……」 「うぅぅぅ!! くぅぅ…………!!」 「もう! 強情ねぇ……。まさかここまで意地を張るとは思わなかったわ……」 「…………うぅ……」 「だったら今一度自分のカラダとココロが何を求めるようになったのか……教え込んであげる! 貴女達? ちょっと手伝って頂戴?」  マリフォーヌはその様に言って再びメイド達を呼びつけると何やら私に聞こえないようヒソヒソ話を始めた。  やがて……話が終わったのか、マリフォーヌがいやらしい笑みを浮かべて私の方を見返すと、呼ばれた二人のメイド達も同様の笑みを浮かべ私の足元へと再び配置に付き、手を構え私の足の裏に視線を合わせていった。 「イリスちゃんの身体がどういう刺激を求めているのか……コレで思う存分理解させてあげる♥」  マリフォーヌがそのように発すると、それを合図として受け取ったメイド達がそれぞれ手を私の左右の足裏へと近づけさせていった。それと同時にマリフォーヌも石ベッドの端に座る様に腰を落ち着け、私の怯える顔を伺いながら身体を私の方へと傾けつつ、その細い指を、まだ万歳の格好を強要されている私のワキの部位に近づけさせていった。 「ひっ!? ひぃぃ……や、やっぱり……また始まるぅ!?」  彼女達のくねる指が私の弱点部位に近づけば近づくほど、先程の強烈なくすぐり責めの刺激を思い出してしまい勝手に身体がピクピクと震え始めてしまう。  あの指に触られれば、自分の意思とは関係なく笑いを搾り取られる事になるんだ……。と、先程の自分の痴態を頭に過らせると途端に体中の神経がザワザワと沸き立って行き、まだ触られてもいないのにくすぐったい刺激を受けている錯覚を身体が思い起こしてしまう。  くすぐられてもいないのにもう笑ってしまいそうだ……  私の口元はヒクヒクと震えを増し始め、緩いVの字を作る様に笑いの形を取ろうとしている。  目はトロンと惚け、胸の高鳴りも嵐太鼓の様に激しく荒々しく脈打っている。  この反応が不安から来る拒否反応だけではないのは私が一番よく分かっている。  笑い苦しむ不安が少しは身体を緊張させているのは確かだが、それ以上に自分の心が彼女達の指に“期待”している事が鼓動の高鳴りと共に伝わってくる。  今度はどんな刺激で私を笑わせようとしてくるのか?  何も隠すことも出来ない裸に剥かれた私の身体に……彼女達のくすぐったい指が這い回ろうとしている……  私はその指のくすぐりに何の抵抗もさせて貰えない……手足を拘束されているから、くすぐりから逃げる事も出来ない……。  彼女達の意のままに笑わされ続ける……私は無垢で……無力な存在なのだから……  改めて自分の今の姿と状態を客観的に思い返すと、下腹部に只ならぬゾクゾクした寒気が押し寄せ……その寒気を受けた私の股間はそれを勝手に反転させ逆に熱く蒸れた性的興奮に塗り替えていってしまう。  くすぐりの刺激を想像して不快感である寒気を全身に催した筈なのに……その不快感が下腹部付近にある“期待”というフィルターを通ると、途端にいかがわしい感情に早変わりしてしまう。  別に性欲が強い方ではない筈だと……自分で思っていたのに。今の私は……彼女達の指を見ただけで興奮する変態になってしまったようだ。  恥ずかしい……  こんなの私じゃない……  私のカラダである筈がない!  私の筈がない。絶対に……  ……でも……ッ!? 「ほ~ら、コチョ……コチョ……コチョ~♥」  私が自分の痴態を認められず頭の中で葛藤していると、その葛藤を邪魔するかのようにマリフォーヌ達の指が無防備な肌に触れ始める。  さっきと同じでメイドのエニファは右の足裏を……シスは左の足裏を担当し、マリフォーヌも片手の人差し指を立てて私の左腋を狙いその指を動かしている。  そして、あの子供をあやす様な擬音を口から出したかと思うと……三人の指は一斉に私の各部位に触り始め私を笑わせようと刺激を送り始める。 「ハギャッ!!? ぃひっっひぃぃ!!?」  指が触れ始めた瞬間は……想像通りの刺激が来た! という思考と、やっと続きが行われるのかッ!? という不安と期待がごちゃ混ぜになった感情が一気に身体を駆け回った。 「あっっはっっ!!? やっ! こしょばい……っひ♥」 「こしょ……こしょ……こしょ♥」 「コ~ソ、コソ……コソ……コソぉ~♥」 「サワ……サワ……サワ……」 「こしょば……ひ? はひ?? あ、あれ??」  しかし、期待通りの刺激を受けたのは最初の一触りだけだった。  彼女達は確かに私の弱点部位に指を立てて触ってくれてはいるが、その触り方は先程の激しいくすぐり方ではなくゆっくりなペースで人差し指でなぞるだけのじれったいくすぐり方だった。 「あっ♥ ひゃ♥ ひぃぃ! ゾクゾク……する!」  私の弱点であるワキの窪みや土踏まずや足指の付け根付近には敢えて触れずその付近の肌を焦らす様になぞる彼女達の指は、笑う準備を整えていた私の口を困惑の形に変えさせ顔を混乱の色に塗り替えて行ってしまう。  さっきの様なくすぐりであったらもうすでに口を大きく開いてだらしなく笑っていたに違いない。しかし、今与えられている刺激は……そんな笑いの強制力を秘めておらず、ただただ肌をむず痒くさせられているだけの刺激に他ならない。  こんな刺激では勿論笑う事など出来ない……笑いそうにはなるが笑うまでに至らない……。まるでくしゃみが出かけて途中で引っ込んでしまったかのような……そんなもどかしさを感じてしまう。 「フフフ♥ どう? くすぐったい?」 「くっっはっ♥ あっ……あは……は……ひ……♥ くすぐったい……です……。けど……」 「けど? なぁに?」 「さっきみたいにィ……ひッ!? 思いっきり……くすぐって……くれないん……ですか?」 「残念だけど……サービスするのはここまでよ? これ以上の刺激は与えないわ♥ おねだりしないんだったら、こんな風に中途半端に刺激を与えて焦らして終わってあげるつもりだもの♥」  「これ以上の刺激は……ない!? 焦らして終わりって……う、嘘でしょ!?」 「嘘じゃないわ。このまま弱点以外の肌をコショコショ~ってなぞって……十分に敏感になったなぁって思ったら、そのまま手を離す予定よ? 足の裏も……ワキもね♥」 「そ、そんな! それは酷過ぎます! カラダは火照ってきてるのに! 貴女にくすぐって貰えるって……期待してたのに!」 「身体が出来上がった状態で帰らされるのは……辛いわよぉ~? 満たしたい欲求を満たせなかった身体はずっと悶々として火照った状態を維持し続けるの♥ もっと笑いたかったとかもっとくすぐられたかったとか……そういう事を日中でも考えるようになって仕事も手に付かなくなるわ♥」 「そんなの……嫌……です! どうせなら、ひと思いに……くすぐって下さい! 思いっきり……」 「ダメダメ~♥ そんなおねだりの仕方じゃ“仕方なく言わされている”感があって不快よ? 貴女の今の気持ちを正直に口にしなさい? そうでなきゃ……やめちゃうわよ?」 「ひっっ!? そ、そんな! 酷いっ!! こんな身体になったのは貴女のせいなのにっ!!」 「私はズルい女よ? 私の欲の為だったら……なんだって貴女に強いるわ♥ 例え……私が全面的に悪いとしても……それでも私は貴女に認めさせたいの。私と共にこの素晴らしいフェチズムを堪能してもらいたいと思っているから……」 「ハァハァ……おねだりだなんて……そんな……はしたない事……私は……」 「はしたないなんて事はないわ。ココでは村で演じている貴女の皮を脱いでも良いの♥」 「村で……演じている……私の……皮??」 「誰しも……社会に立つときには演じるモノよ? 自分はこういう人間であらなければならない……っていう自分の理想を……」 「理想を……演じる? 私……が?」 「貴女だけではないわ、帝国に属している私も帝国に戻ればそれ相応の自分を演じるし……メイド達だって仕事の最中は仕事の彼女達を演じ分けている……貴女だってそうでしょ?」 「そ、そんな事……考えた事も……」 「性にだらしない発言や行動が“はしたない”……って決めたのは貴女の生まれ持って持ち続けてきた固定観念でしょう? 粛々と自分を律して……真面目である事が自分のアイデンティティだって言い聞かせてきたのは……貴女がそれを望んだからに他ならない筈」 「わ、私が……真面目だなんて……思ったことも……」 「思ってなくても“そうあろう”としている……でしょ? 無意識的に……」 「……っ!?」 「それは立派な事だし、大事な事だと思うけど……でもココではそういう固定観念は要らないわ」 「……固定……観念……?」 「ココは村ではないし、村の人たちも居ない」 「村ではない……? 村の人たちも……居ない……?」 「この屋敷の中では性に奔放な自分を解放して良いの♥ やって貰いたいって思った事は即座に口に出して構わないの」 「性に奔放な自分を……解放?」 「貴女の身体は私の物……でも心は貴女の物……。私もその貴女の心まで縛るつもりはさらさらないわ? 貴女が希望するならどんな事でもしてあげる♥ でも……希望しないなら……それも尊重する……」 「尊重するって……言っておいて、なぜこういう仕打ちをするんです! こんな卑怯な焦らしをされては……私の意思なんて……」 「言ったでしょ? 身体は私の物だって……」 「……っ!?」 「貴女は村を救うために私に自分の身を捧げる事を選んだ……私は村を救うという条件を提示して貴女の身体を代償として得た……。だから私は貴女の身体を自分好みに弄る権利があるわ……」 「そんな暴論……許される訳が……くっ♥ ふっ♥」 「でも身体は弄らせて貰っても心は貴女のモノよ? だから、私達にこういう事されて平気なら……存分に私に逆らってくれて構わないわ♥ その気持ちは尊重するから……」 「うくっ! 尊重って……そんな言い方……汚いですよっ! 言わせようとしてる……癖に!」 「言わせようとしてようがそうじゃなかろうが私の勝手でしょ? だって……イリスちゃんは私のパートナーになったのよ? 貴女の身体だけは私の好きにさせて貰うわ♥」 「あうぅっ!? はっ、ひっ♥ もう少し……横……! もう少し内側……触っ……へ! じ、じれったすぎるっっ!」 「繰り返すけど……ここではどんな事を望んでも誰も咎めないの♥ ここはもう……貴女の第二の家と同じよ? いつでも来ていいし……いつでも好きな希望をぶつけたらいい……」 「はっ♥ はっ♥ アハッ♥ やっ……はっ……ひっ! 何コレ? じれったさが……くすぐったさに……少しずつ……変化し始めてっへっ!?」 「貴女が望むなら……私はどんな事でもしてあげるわ♥ この……ムズムズしてるであろうワキの窪みを……さっきみたいに激しくコチョコチョしてあげる事も出来るわよ~?」 「あっがっっはッっ!? じれったいっっ!! ワキの周囲をなぞられるの……じれったいぃィぃ!!!」 「私が一声かければ……メイド達も貴女のヨワヨワな足の裏……滅茶苦茶になるくらいくすぐらせる事も出来るわよぉ?」 「はひぃぃっ!? あじの裏ぁはっっ! 土踏まずぅぅ! 弱いっっ! 私……弱い……」 「ココでは何も恥ずかしい事なんて無いの。真面目な皮を被っていなくていいの♥ 心の底に溜め込んでいるものが有るのなら……それをぶちまけなさい? そうしたら……貴女の希望通りの快感を得る事が出来るハズだから……」 「私の……私の……快感? 私が……求めてる……快感?」 「そう。貴女はこのままモヤモヤして村に帰っていいの? 何も気持ち良くならずに帰って……本当にいいの?」 「モヤモヤして……帰りたくない! 気持ち良くならずに……帰るのは……嫌……」 「そうでしょ? だったら……自分はどうされたいのか……改めて私におねだりしてみなさい? 恥ずかしがらなくて良いから……我慢も憎しみも……今は捨てなさい?」 「…………ッっ……」  私は……足裏を襲うじれったさと、ワキを襲うじれったさについに耐えかねて頭の中の何かの糸がプチっと切れる音が聞こえてしまった。  私の貞操観念や自分自身の理想を保とうと必死に結び付けていた糸が……完全に切られた音が脳内に鳴り響いた。  その瞬間……私の脳内は必死に押し殺していたいかがわしい言葉達の押し寄せによってすぐにパンクしてしまう事となった。 『もっと激しくくすぐられたい!』 『激しいくすぐりに笑わされたい!』 『笑って気持ち良くなりたい!』 『気持ち良くなったアソコを、その細指で掻き回されたい!!』 『くすぐりで気持ち良くなりたい!』 『抵抗出来ない身体を思いっきりくすぐられて笑い狂いたい!』 『足の裏を無慈悲に引っ掻き回されたい!』 『足の裏の弱点を焦らされたり激しくくすぐられたりされたい!』 『ワキの窪みをマリフォーヌの指にくすぐられたい!』 『脇の下をマリフォーヌの指にくすぐって貰いたい』 『脇腹も……アソコも……首筋も……背中も……全部! 全部マリフォーヌに……』 「…………コチョコチョ……されたい……」 「……うん? イリスちゃん? 今何か言った?」 「マリフォーヌに……コチョコチョ……して……貰いたい……」 「へぇ……どうしたの? 突然……素直になったみたいだけど……」 「コチョコチョ……して! 私の事……もっと……コチョコチョ……して!」 「私だけでいいの? 私だけがくすぐってあげればいいのかしら?」 「メイドも……シスも……エニファも……私をコチョコチョ……して!」 「どんな風にくすぐれば良い? 今みたいにじれったぁ~く……して貰うのが良い?」 「違うっ! こんなの……物足りない! もっと……」 「……もっと?」 「私が笑い狂ってしまうようなくすぐりで……私の事……笑わせて……欲しい……」 「さっきも笑い狂ってた思うけどぉ……それくらい?」 「もっと!」 「もっと? って……どれくらい? 流石にやり過ぎるのは……どうかと思うわよ?」 「私の声が嗄れるまでッ! 声が出なくなるまで笑わせてっ!!」 「そんな事したら……イリスちゃんの可愛らしい声が聞けなくなっちゃうじゃない……」 「私の身体が……いえ! 私自身が……貴女達のくすぐりを求めてしまって仕方が無いのッ! その指に笑い狂わされたいって……心の底から思ってるのっ! だから徹底的に私の事……笑わせて! 私が“やめて!”って叫んでもやめずにくすぐり続けてッ! 今私は……そうされたいって思ってる!」  自分でも後から思い返せば顔が真っ赤になるほど恥ずかしい言葉の数々を私は彼女達にぶつけてしまった。  欲望のタガが外れた私の脳は……浮かんできた原始的な欲求を制御する事無く次々に口から吐き出せる。  その結果……村に帰れば自己嫌悪すること間違いなしのはしたない欲求を彼女達にしていた。  自分の欲を満たすためだけの言葉を……口から吐いていた。  もう恥ずかしさや悔しさなどはない……口にした言葉は紛れもなく自分の欲求なのだ。  私は確かに……そういう欲求を口に出す事を嫌がった……  嫌というより……怖かった。口にすれば自制心が崩壊し、そういう欲求だけを求めるようになってしまうのではないかと考えてしまい口に出すのが怖かった。  しかし……そんな恥ずかしい言葉を口にして……私は今……言いようのない満足感を得ている。  爽快感に似た満足な気持ちに浸ってしまっている。  抑え込んでいたモノを全部吐き出したかのような爽快感……それを今……私は味わっている。 「フフフ……喉が嗄れるまで笑わせて欲しい……かぁ。まさかイリスちゃんの口からそんな言葉が出るとは思わなかったわね♥」  マリフォーヌのやったことは確かに正しい事ではない。  私の性癖を捻じ曲げてしまう程の責め苦を与えて無理やり仲間に引き摺り込もうとしたのだから……それを褒める言葉など有る筈がない。  だけど……自分の欲求を押さえつけて自分の理想を演じていたという彼女の言葉は……正しい。  確かに私は……清楚であろうと自分の欲求を押し殺して生きてきたと言えなくはない。  歓楽街を嫌悪し……そういう話をするのを避け……そういう知識を頭に入れないよう振る舞ってきた。  しかし、頭のどこかでは、そいう世界を覗く事に興味はあった。  少し覗くくらいなら……と好奇心を芽生えさせたことも何度もある。  だけど……私の自制心がそれを許さなかった。これ以上関わってはいけないとブレーキをかけていた……無垢な子供を守る親の様に。  だから欲望を解放させるなど……やった事は無いのだから怖くなるのは当然だった。  今までの自分のルールを自分で破れば自分が自分ではなくなるのではないかと……怖くなっていた。  きっとタガが外れれば……引き返せなくなる……そう思っていた。  だから……自分の声を自分で必死に抑えて皮を被り続けていた。  自分を守るために……胸の奥底に眠る本当の自分を見せないために……  だけど……彼女に追い込まれたお陰で、それが“自分の本来の姿ではない”という事に気付かされた。  欲求を押し殺して皮を被って世間体を良く演じる事が……本当の自分ではなかったのだと気付かされた。  彼女は言った……  ココは村ではないのだから、我慢はしなくていい……と。  ココでは自分を自由に解放して良い……。はしたない事を言っても……ココでは誰も咎めたりはしない……と。  そりゃあ……咎めるはずがない。咎められる筈がない……。  だって……この3人は……私以上に奔放で……私以上に欲求に素直なのだから……  だから……きっとココは許されるのだ。私が……自分の自制心というフィルターを通さず欲望のままの言葉を口にしても…… 「じゃあ……本当に……喉が嗄れるまで……ヤっても良いのね?」 「良いって言ってるでしょ! ヤって! 私の事……気が狂う程笑わせてッ! 貴女達のくすぐりで!」 「ハァ♥ 久々に興奮が限界突破しちゃったわぁ♥ どうしましょ……ヤる前から……股間がビチョビチョになってきてるぅ♥」 「私も……です……マリフォーヌ様……。こんなに……おねだりの段階で興奮させられるなんて……思ってもみなかっ……た……」 「早くくすぐりたいよぉ! マリフォーヌ様ぁ! 僕もう……我慢できない……」 「分かった♥ もう……私も我慢できないわ。限界よ……。イリスちゃんの希望に応えてあげましょう? どんなに嫌がってもストップは無しよ♥ 皆でイリスちゃんの身体……コチョグリ回して笑わせ漬けにしてあげましょう?」 「はぁ~い♥」 「……はい♥」  私はそれを願ってしまった。  彼女達に滅茶苦茶に笑わされるという地獄を……自ら望んで希望してしまった。  その事に関しては……もはや後悔などない。  なにせ……私の心の芯の部分がそれを望んでしまったのだから……  不安や恐れは勿論ある。自分がどうなってしまうのか想像も出来ないから怖いとさえ思っている。  だけどそれ以上に期待もしている。  私の中のまだ見ぬ新たな何かが、コレによって扉を開くんじゃないかと……密かに期待している。  もう我慢しなくていいのだ……。  もう自分を演じなくていいのだ……  その言葉を繰り返せば繰り返すほどに……彼女達によって変えられていく自分のカラダに、期待が沸き上がって仕方なくなっている。  今度はどんな新しい自分が見れるだろうか? 今度はどんな刺激で私の性癖を歪めに来てくれるだろうか?  そんな期待が下腹部から湧き上がり……そして私自信を解放していく。  我慢しなくてはならないという牢獄から……私を…… 「フフフ……ようこそこちら側へ♥ 歓迎するわ……イ・リ・ス・ちゃん♥」

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