【FANBOX限定小説】やはり由比ヶ浜結衣は奉仕部には来ない。 (Pixiv Fanbox)
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高校生活最後の春が始まり、比企谷八幡と雪ノ下雪乃が付き合い始めてしばらくたったころ。
二人は奉仕部の部室で以前行った合同プロムの残務処理を行っていた。
これが終わってしまえば奉仕部の部室も片付ける必要があると思うと名残惜しい気持ちになるのだが、八幡も雪乃ももくもくと処理を続けている。
しかし、そこには当然奉仕部の三人目の部員である由比ヶ浜結衣の姿はなかった。
進級して八幡は結衣と別のクラスになったので最近は全く顔を会わせてすらいない。
彼女は今どこで何をしているのだろうと思っていると、雪乃が書類の束をトントンと叩いた。
「少し休憩にしましょう」
「おう」
いつものように雪乃が紅茶を淹れ始める。
自分の使うティーカップと八幡の湯飲みを手に取るが、結衣が使っていたマグカップには触れようとしない。
彼女が使っていたマグカップは埃が積もることもなく綺麗に洗われているのだが、それが使われることがもうないのかもしれないと思うと切なくなってくる。
「ん?」
八幡のスマホにメッセージが送られてくる。
誰からだろうと思いながらそれを確認してみると……
「……え?」
思わず変な声を漏らしてしまう。
メッセージには画像が貼り付けられていたのだが、そこには八幡もよく知る人物が写っていた。
少し前まではこの部室にいるのが当たり前だった存在である由比ヶ浜結衣。
それだけならば八幡は声など漏らさなかっただろう。
しかし画像の結衣は生まれたままの姿になっていたのだ。
目元は手で隠しているので正確な表情は分からない。もしかして別人かもしれないと一瞬だけ考えたが、ここに写っているのは間違いなく彼女だとなぜか確信してしまう。
頬を染めて恥ずかしそうにしているように見える。けれど口角が上がっているので笑っているようにも見える。
どちらにせよ、この画像を見て八幡は思考停止してしまっている。
「どうしたの?」
紅茶の準備を終えた雪乃に声をかけられて正気に戻る。
彼女は八幡に湯呑を差し出すが、彼にとってはそれどころではなかった。
「わ、悪い。ちょっとトイレに行ってくる」
「そう。紅茶が冷めてしまうからもう少し早く言ってほしかったわね。それとも猫舌のあなたにはちょうどいいかしら」
「すまん」
雪乃とまともに会話をする余裕もなく八幡は部室を飛び出した。
彼は走ってトイレに向かう。
メッセージには画像の他に動画ファイルも添付されていた。
それは一人で見るべきだと彼の直感が言っていたのだ
八幡は急いでトイレの個室に駆けこむと、スマホにイヤホンを刺して動画を再生するのだった。
◇
「あんっ♡ ふああっ♡ おちんちんもっと動かして♡ ああっ♡ んひいいいいいいっ♡」
動画が始まった瞬間、何が映っているのかは想像できていたはずなのに、それでも八幡は言葉を失ってしまった。
映像の中の光景が信じられない。けれど画面に映る彼女は間違いなく由比ヶ浜結衣だ。
「ゆ、由比ヶ浜……」
「んあああっ♡ それ気持ちいいっ♡ おちんちんのさきっぽで、あたしの一番奥をグリグリされるの好きっ♡ あひいいっ♡ ふああああああっ♡」
彼女はベッドに四つん這いになって男に犯されていた。
いや、犯されているというのは間違いかもしれない。
八幡の目から見ても彼女が嫌がっているとは思えないからだ。
生まれたままの姿になった結衣を背後の男はにやにやとイヤらしい笑みを浮かべながら攻めている。
その度に彼女のたわわに実った巨乳が激しく揺れて、八幡は思わずごくりと唾を飲みこんだ。
「おーい、結衣ちゃん。撮影はもう始まってるよ」
「んあっ♡ あああっ♡ 撮影とかどうでもいいから、もっとおちんちん動かしてぇ♡ んひっ♡ ああああっ♡」
「そんなこと言うなって。高校のお友達はきっと結衣ちゃんの事を心配してるぜ。自分は元気だって言ってやれよ。確か好きな男もいたんだろ?」
背後の男が動くのをやめると、結衣が荒い呼吸を繰り返しながらカメラ目線になる。
その顔はやはり悦んでいるようにしか見えない。
背後の男は後背位から抱えどりにして、結衣の胸を下から持ち上げるようにしてタプタプと揺らしながら揉みしだいていた。
まるでカメラの向こうの八幡に見せつけるように。
「んっ♡ ヒ、ヒッキー? あたしは楽しくやってるから、ゆきのんと仲良くね。もういいでしょ♡ 早く動いて♡」
「そんなんじゃダメだって。今の自分の状況をもっと詳しく教えてやらないと、これを見てる……なんだっけ? ヒキタニ君? がわけわかんねーってなるぜ」
実際に八幡は訳が分からない状況だ。
どうして結衣は見知らぬ男に犯されて……いや、抱かれて悦んでいるのだろうか。
「はぁ……♡ はぁ……♡ しょーがないなぁ♡ あのねヒッキー。プロムが終わってほんとは奉仕部に行こうとしたの。ほら、あたしにも何か手伝えることがあるかなって。だけど――ふあっ♡ も、もう♡ そんなにおっぱい触られると話せないし♡」
「ごめんごめん。結衣ちゃんのおっぱいがあまりにも魅力的だからさ」
2人は恋人同士のようにいちゃついている。
八幡も雪乃もできれば結衣に部室に来てほしかった。
しかし彼女の気持ちを考えると来てほしいなど言えなかったのだ。
「んっ♡ それでね。気分転換に1人で街を歩いてたらこの人にナンパされちゃって……あんっ♡ えっとね……♡」
「その日のうちにホテルに連れ込んで処女を貰っちゃいましたー♪」
「……も、貰われちゃいましたー♡」
てへっという文字が見えそうな笑顔だったが、八幡の表情が凍り付く。
結衣がナンパされてホテルに連れ込まれた?
しかも処女を奪われた?
たった一日で?
絶対にありえないはずだ。見た目は遊んでいると勘違いされる時があるとはいえ、本当の彼女がそんな人間ではないことは八幡も知っている。
「いやー、なんか上玉がいると思ったら失恋中であっさりヤレてさぁ」
「そうなの♡ ヒッキーとゆきのんが付き合ったからなんかもうどうでもよくなってたの♡ あんっ♡ ふああああっ♡」
「ヒキタニ君だっけ? よく結衣ちゃんに手を出さずにいられたよな。もしかしてインポ?」
「あんっ♡ ああああっ♡ そ、そうかも♡ んひいいっ♡ この人なんてあたしを見るとすぐにおちんちんを大きくしちゃうもんね♡ ゆきのんもあたしより可愛いのに多分キスもしてないし、ヒッキーはインポかも♡ あああっ♡ ふああああっ♡」
実際は結衣がセックスをする姿を見て八幡は勃起してしまっているのだが、当然彼は何も言い返せない。
むしろこんなものを見て勃起するなど情けなくなってくる。
「で、でも最初は無理矢理だったし♡ 強引にホテルに連れ込まれて、ふあっ♡ そのままエッチされちゃった♡ すっごく痛かったんだからね♡ あんっ♡ でも何時間もエッチしてたら気持ちよくなっちゃって、あああっ♡ 気持ちよくなっちゃったの♡」
「それでその日のうちに付き合うことになったんだよな?」
「そ、そうなのっ♡ あたしにも彼氏ができたからぁっ♡ ヒッキーとは比べ物にならないくらいにこの人の事が好きだから、ヒッキーとゆきのんは安心して付き合ってね♡ ふあっ♡ ヒッキーは絶対にエッチが下手だからゆきのんがちょっと可哀想だけど仕方ないよね♡ あっ♡ ひああああっ♡」
男がラストスパートをかけているのか腰の動きがはやくなる。
結衣は口から涎を垂れ流して喘いでおり、巨乳を鷲掴みにされて痛そうなほど指が食い込んでいるにもかかわらず気持ちよさそうにしていた。
「奉仕部に行かなかったのはこの人とずっとエッチしてたからだよ♡ もう部室にはいかないから、あたしの荷物とかが残ってたら適当に処分して♡ あんっ♡ おちんちん大きくなってる♡ あああっ♡」
「中に出してやるよ。結衣がイッてるところを見てもらえ」
「イク♡ イッちゃう♡ ヒッキーに見られながらイッちゃう♡ ふああああっ♡」
――びゅるるるるうううううううううううううううっ!!
「あ――んああああっ♡ 熱いのいっぱい出てるっ♡ ふああああっ♡」
二人の動きが止まって結衣の喘ぎ声も止まる。
しばらくの間二人は動かなかったが、男が肉棒を抜くと結衣がそれをためらうことなくしゃぶり始めた。
「ちゅっ♡ れりゅうう♡ じゅるるうううう♡ おちんちん美味しい♡ ちゅるるううう♡」
「結衣のお掃除フェラ最高……というわけでヒキタニ君、結衣は俺が幸せにしてやるから心配すんなよ。あ、黒髪ロングの美少女と付き合ってるんだっけ? もし別れたら俺が貰ってやってもいいぜ」
「あ、それいいかも♡ ゆきのんといっしょにエッチしたいし♡」
「3Pとか憧れるよなぁ。ま、今は結衣を可愛がってやるか」
「うん♡ それじゃあヒッキー、バイバイ」
男のモノをしゃぶりながら結衣が手を振ると動画が終わった。
「由比ヶ浜……嘘だろ? 由比ヶ浜ぁ……!」
八幡は心のどこかでは自分が雪乃と付き合っても結衣は自分の事を好きでいてくれると思っていた。
いつか彼女は再び自分と雪乃に会いに来てくれるのではないかと思っていた。
しかしそんな日々はもう決して訪れない。
八幡はトイレの個室で勃起したまま涙を流し続けるのだった。