Skebのご依頼を17件終えて気付いた事と反省点と今後の展望 (Pixiv Fanbox)
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というわけでSkebをやってみた感想や反省点などを書いてゆこうと思います。
Skebを始めたのが6月で、1か月間で17件ご依頼を頂いて、11月頭ぐらいにすべてのご依頼を提出しました。
【忙しい人のための要約】
・カラーイラストめちゃくちゃ難しいけどめちゃくちゃ勉強になりました。
・Skebの再開は12/1から
・Skebは30日締め切りにして同時に抱えるのは4件までにします
・パチュリー様vs司書くん再開します。出来たら同人誌にします
・できたらパチュリー様の触手もの同人誌描きたいです
・ゆくゆくは「異世界転生してモン娘とイチャコラするオリジナル漫画」描きたいです
【Skebをやってみて良かった点】
・依頼主さんが喜んでくれること
これはホントそう!
特にブーストで感想をくれたり、Twitterで感想をつぶやいてくださった時には描いてよかったなぁと思いました
・イラストが上手くなる
自分はカラーイラストに対してめちゃくちゃ苦手意識があったので、ご依頼をこなしてゆくうちにどんどん色や筆ツールに対する理解が深まってゆき苦手意識が薄れてゆくのを実感してきました。
同時に理解が深まるごとにプロのイラストレーターさんの技術がどれほど高いのかを分からせられました。
それと、普段描かないような版権キャラを描くこともキャラデザや絵柄を知るうえでとても勉強になりました。
自分はあまり模写や二次創作をしないで漫画家になったので余計に刺激になりました。
漫画の絵とカラーイラストは似て非なるモノだったので、技術的な事は↓で語ります。
ただ、漫画絵を描き続けるよりも絵の上達速度は速いのではないかと思います。
自分はまだ「自分の絵柄」というものがあやふやなので、イラストを描くことによってより可愛い自分の絵柄を作ってゆけたらいいなぁと思いました。
・絵を描いてお金がもらえる
これは本当にありがとうございますとしか言いようがないです。
FANBOXやFantiaも含めて皆様から頂いたお金は毎月の実家に収める分と機材費や生活費などに使わせていただいております。
これを糧にこれからもエロくて楽しい作品をお届けできるよう頑張ります٩( 'ω' )و
【大変だった点】
・カラーイラスト難しすぎ!
「とは言いつつ単行本のカバーでカラーイラスト描いているじゃないですか」とお思いになるかもしれませんが、今まで描いてきたカラーイラストはモノクロ漫画を描く技術の延長線で描いてきたもので、実は筆やなじませツールなどはほぼ使わず、全編を丸ペンと領域選択とエアブラシで描くというイラストを描いている人からするとかなり変な方法で描いていたのです。
この方法はうまくいくとうそキツ1巻の表紙みたいに綺麗に見えますが、代償としてめちゃくちゃ時間がかかります。
なんせグラデーションになっている部分全てがグラデーションにする部分を領域選択してエアブラシで削るという変な手間をかけているのです。
うそキツ1巻のおっぱいを塗るだけで丸1日かかりました。
この服の皺一本一本全部別レイヤーで丸ペンで描いた後領域選択してエアブラシで削って描いています。
労力がかかっている分謎の迫力が出ているいい絵だと思いますが、こんな工程をSkebのご依頼絵でしていたら絶対に数はこなせません。
・モノクロ漫画とイラストの決定的な違い
これはモノクロの絵とカラー絵の違いなのですが、モノクロは明るい、暗いだけを描くのに対して、カラー絵はそれに色相と彩度が加わってきます。
この色相と彩度がマジで迷宮です。
色相は赤とか青とかの色の種類で、彩度はその色が鮮やかか否かです。
彩度が高くなると原色に近づいて、彩度が低くなると色がモノクロに近づいてゆきます。
ちなみに今までのカラー絵の描き方は「とりあえず彩度をMaxにして不自然に見えたら下げる」というごり押しで色を選んでいました。
そして死ぬほどわかりにくいのが明度を下げても彩度を上げたら見た目で明るくなることです。
なのでモノクロ絵に色を付ける感覚で色を乗せると暗い部分なのに明るく光って見えてしまいます。自分の感覚だと。
なので彩度を下げるのですが、今度はくすんで見えます。
なので色相を弄って自然に見えるように調整したりします。
そう、色相でも見た目の暗さが変わるのです。
そして画面上にあるすべての色を部分的に調整して自然に見えるように調整するのですが、なんか全体的にギラギラして今の流行っぽくない絵が出来上がります。
特に肌がくすんだり、暗い部分が赤く光ったり見えてしまいます。
これを後で全体で彩度を下げると全体的にくすんだ絵になるので、一つ一つ色の彩度を落としてゆきます。
ここでオーバーレイで色を足したりして完成に近づけたりします。
ここで出たオーバーレイですが、色を塗るレイヤーにも属性がたくさんあって、これも使いこなさなくてはいけません。
さらに完成した画像にレベル補正や加工などを重ねたりと、とにかくモノクロ漫画にはなかった事柄がめちゃくちゃあります。
これがご依頼初期に自分が困っていたことです。
中期~後期ではある程度コツがつかめてきて、初めから彩度を抑えて色を塗ってある程度違和感を抑えることができるようになりました。
ここで新たな課題が出てきます。
それが「色は相対的に見え方が変わる」というものです。
ブルアカのような絵は全体の色味が彩度を落として明度を上げる方法で描かれていますが、それによって透明感を表現しています。
彩度や明度の幅は狭いけれどものすごいエモさを醸し出しています。
また今流行りのリアルっぽい肌の塗りは自然光を意識して、全体的に色相が青に傾いていて、コントラストがはっきりしています。
エロゲ絵に馴染みがあると「えっ!?そんなに肌の血色悪くてもいいの!?」ってぐらいに青白いです。
しかしそれがリアルな肌の質感につながっていて、それだけでエロいです。
世の中の上手い絵はこういった色彩を使いこなしてその絵の世界観を作っています。
それは漫画がコマ割りやセリフでキャラの感情を彩るのと同じように、イラストレーターは色で絵の感情を語っているのだと思いました。
正直、自分はこのイラストの道を究めようとするよりも、漫画の方が語りたいことがあるなと感じました。
しかし、イラストがどれほど深い技術で描かれているかの端っこを知ることができたのは大きい収穫でした。
【反省点】
・FANBOXとFantiaの投稿がSkebのご依頼ばかりになってしまった
これは非常に心苦しく思いました。
Skebのご依頼はジャンルを固定しない限りいろんなキャラや性癖の絵を次々描いてゆくことになるので、FANBOXやFantiaを登録してくれた方のニーズに答える絵にならなくなってしまうのではという懸念があります。
これの一番の解決方法はSkebのご依頼以外の投稿も積極的に行うことですが、執筆速度が遅いことや、締め切りがある状態だと落書きができなくなる悪癖が重なってできませんでした。
・締め切りギリギリになってしまったご依頼が多数あった
これはご依頼いただいた方には本当に申し訳ありませんでした。
原因は締め切りのある仕事だとすぐ取り掛かれない怠惰さからくるものでした。
これは120日という締め切り設定も「まだ時間がある」という悪い意味での余裕を与えてしまったので良くなかったです。
またクオリティのコントロールやもうまくできなかったと思います。
完成までの時間もすごく長くかかってしまったり、逆にすぐ完成できたりとご依頼によってまちまちになってしまいました。
【今後Skebを続けるかどうか】
結論から言えば続けようと思います。
再開は12/1からにします。
反省点を改善できればメリットがある仕事だと思ったからです。
今の自分にとってSkebのお仕事は絵が上手くなるために必要な事が詰まっていると感じました。
しかし、今回のような募集の仕方をしているとまた同じような失敗をしてしまいそうなので改善案を↓に記します。
【改善案】
・締め切り設定と請け負う仕事の抑制
締め切りを30日に設定して一度に抱えるご依頼を4件までにして、4件抱えたらリクエストを閉じるという形にしようと思います。
これによって締め切りギリギリまで取り掛かれなくても30日にはお渡しできるし、ご依頼を大量に抱えてプレッシャーで動けなくなる事態を防げます。
そして4件であれば月の半分以上をSkeb以外の創作に充てられます。
これでうまく回ればしばらくこの形で続けたいと思います。
【疑問点】
・FANBOXやFantiaで支援してくださっている方を優先的に受けたいと思うのですが、どうしたらよさそうですか?
・自分は今回を通して、カラーイラストが少しは描けるようになってきましたが、正直モノクロ漫画の方が自分的には高クオリティなものが描けると思いました。
しかし、受け取る側としてはカラーの方が良いのかなぁとも思います。
もしかしたら、「依頼は全てモノクロの漫画形式でお受けします」でもよかったりするのでしょうか?
もしSkebでのご依頼を予定している方やご依頼をしていただいた方でアドバイスをしていただける方がいましたらコメントしてください。
【今後の方針】
まず、今回Skebのお仕事をして思ったことは自分は漫画を描きたい人なんだということです。
そして、多分自分が一番面白い表現ができるのも漫画なんだろうなと思いました。
それはSkebのご依頼でパチュリーの触手漫画を描いた時の反響の良さからもうかがえました。
なので月4のペースでSkebをしつつ、
パチュリー様vs司書くんをまた再開しようと思います。
そして、司書くんで一度同人誌を出してみたいです。
もし同人誌が好評ならパチュリー様の触手モノで一本描きたいネタがあります。
そしてゆくゆくはまたオリジナルの「異世界でモン娘とイチャコラする漫画」の連載に挑戦したいです。
たぶんそれがめぷちん☆という作家に求められているもののようにも感じますし、一番皆様に楽しみをお届けできると思います。
けもっ娘やうそキツ、耳袋さんを描き終えた達成感や満足感はそれはすごいものでした。
いろいろ辛かったこともあったけど、あの子達を思い返すと温かい気持ちになります。
あの子達をハッピーエンドに導いてあげられてのは自分の誇りです。
頑張って描いた漫画は自分の人生の宝物です。
そして、実家に戻って休んで漫画以外のことをする内にメンタルも回復して、もう一個宝物が欲しいと欲も沸いてきました。
ただ、商業誌に持ち込むかは未定です。
このやわらかプランで連載して、出来たら同人誌にまとめるという形になるかもしれません。
その時はちゃんと18斤で作りたいと思います。
そのような形で、Skebで画力を鍛えつつ描きたい漫画を描く!を今後続けてゆきたいと思います!
というわけで今後ともよろしくお願いいたします!