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みきちかです。今月もお疲れ様でした。


年明けから冬らしくめちゃんこ寒い日が続きますが皆様はいかがお過ごしでしょうか。

外に出る際もネックウォーマーやマフラーが必須になってきました。よく歩くので下はそれほど寒くならないのですがやはり上だけは厚着しないとどうにもならないですね…

今月もご支援誠にありがとうございます。毎月励みになっております…


久々にイベントに申し込む決意をしてこっそりとネームを進めています。サークルカットらしきものをTwitterには既に上げておりますがこんな感じで、


セピアさんの本描いて4月のプリボムに出ようかな~~と考えております。逆バニーの日に描いたものを流用したので本編でこの格好になるとは限りません。悪しからず。

ネームまでは完成したのであとはクリスタEXの力を使って仕上げていきたいですね。マスター(竿役)は別に小さいわけじゃないのにそれがちょっと小さく見えるほどの大きさのセピアさん好き…


絵の話。

1月頭に新年絵として描いたミルコなんですが、個人的にいい感じに描けた(+SNSでまぁまぁ伸びた)ので作業工程の備忘録も兼ねてメイキングを作ってみました。結構な画像の枚数になってしまいましたがご覧いただければと思います。


1.構図決め&ラフ

まずは何より「何を描きたいか・見せたいか」のコンセプトを決め、それから大まかに形をとってラフを描いていきます。今回は「兎年なのでなんか兎のキャラ」「I字バランス」「股間と腋」を描きたかったので、これらをイメージしながら筆を動かします。ポーズだけ先に決めたあとにミルコを描くことに決めました(ほかの候補は俺塔のバニーオフセットスパナかブルアカのバニーカリンでした)。


2.下書き、ざっくり色分け

太めのペンでざくざく描いていきます。股間や腋の周りは描きこみたいのでこの時点でちょっと線が多いです。

線だけではなくこの時点で色を塗ってあげると立体として見やすく、バランスなどの修正がしやすいのでオススメです。


3.下書き調整とカゲのイメージ

ちょっと顔が大きかったので修正しました。こういったバランス調整はレイヤを統合してゆがみツールを使っています。

下書きの段階で光源の位置を決め、それに沿ってビャーっとカゲをつけておきます。このときは回り込むカゲや落ちカゲの区別はつけません。どこが明るくてどこが暗いかだけだいたいわかればいいです。


4.線画

下書きをもとに線画を描きます。最近のお気に入りはペン入れ汎用ブラシです。→ https://assets.clip-studio.com/ja-jp/detail?id=1774432

5~6pxくらいの太さにしてちまちま線を引いていきます。見せたいところ以外は原寸大で見ない限りアラなんてわかりっこない(と思う)ので細かすぎる修正はなるべく避けます。あまり気にしすぎると時間が無限に溶けてしまうので…

このあたりから絵全体が見られるようにした別ウィンドウを常にディスプレイの端に置いて、ときどき全体を確認することが大事だと思います。


5.下塗り(色分け)

特に言うことはないです。ビャーってやります。


6.カゲ塗り、顔の塗りと調整

色分けを行ったレイヤを統合し(線画はまだ別レイヤ)、乗算レイヤで1色でカゲをつけていきます。下書きでカゲを付けた状態の絵をコピーして一番上に置き、ときどき表示させて下書きのときと見比べながら塗るといいかもと思っています。

使用ツールはこれだけで塗る筆→ https://assets.clip-studio.com/ja-jp/detail?id=1382966 、あとはGペンとかぼかし、色混ぜ、透明色のエアブラシです。

全体に影が塗り終わったら統合前のそれぞれの色分けレイヤから選択範囲を作成し、肌、髪、白い部分、紫の部分…と順番にカゲ色を色調補正などで調整します。

この辺で飽きてくるので気分転換に顔のパーツを塗ります。顔パーツの詳細は省略します(需要あればまたメイキング作ります)。唇も忘れずに乗算レイヤでぬりぬりします。

別ウィンドウの全体像とにらめっこしながら顔のパーツの位置を納得いくまで調整します。レイヤマスクを使ってまつ毛などが髪で透けている描写も忘れずに行います。


7.肌の赤み

乗算レイヤを追加してえっちに見せたいところに赤みを入れます。頬、腋、ふともも、おしり付近など。今回は見えてませんが、もし見えていればおっぱいやおなかにも忘れずに入れます。


8.ハイライト、テカリ、線画色調整

ハードライト、または透明度を下げた加算発光レイヤで光の当たる部分やえっちに見せたいところを塗っていきます。エッジの効いたハイライトを点で入れるとより目立ちますがやりすぎに注意します。今回は腋に入れています。

線画レイヤを乗算または焼き込みリニアに変え、着色したり部分的に薄い消しゴムで消したりして調整します。線トレス的なやつです。


9.レイヤ統合、上から塗りこみ

ここで線画と塗りのレイヤをいったん統合します。その上から服のシワ、肌、もふもふしてる部分など、目立ちすぎる線画部分を潰していくイメージで描きこんでいきます。右足のおしり付近はやっぱり光当てたいのでちょっと明るくしました。光源の設定はあれどガチガチに厳密なライティングをしなくてもいいんじゃないかなと最近思うようになりました。

直接塗るのが怖い場合はバックアップをとったり新規で通常レイヤを作ってそちらに描いていきます。使用ツールはさっきと同じです。

顔パーツはまだ修正するかもしれないので統合していないです。


10.落ちカゲ、赤み追加など

乗算レイヤを作り、光源から考えるとそこには落ちんやろ…というところでも、コントラストを意識して見栄えがよくなる場合は落ちカゲを入れます。あとで(16)出てきますが明度のチェックを逐一行い、顔や見せたい場所の付近に強めのコントラストが出るように意識しています。特に今回白いパーツが多いのでそのぶん明度には気を使います。

描きこんだことでちょっと赤み部分が薄れたので落ちカゲとは別の乗算レイヤを作って赤をエアブラシで塗っていきます。


11.ハイライト、テカリ追加

再びハードライトまたは加算発光レイヤを使い、光を入れていきます。肌を光らせるとえっちに見えます。先程の手順で赤みをいれたところに入れていくとえっちで好きです。おでこも光ります。


12.反射光の追加

下から青・水色系の光を入れると急にいい感じになってびっくりします。別方向から光が当たることで立体感が増すからですかね…。

反射光に限らず普通のハイライトも肌などはややふんわり、髪は流れに沿って適宜塗っては削り、金属部分はパキっとエッジを立ててあげるといい感じになります。


13.カゲの境界に色を追加

みんな大好きサブサーフェススキャッタリングです。肌は透明なので光が内部で散乱して赤~オレンジが透けて見える現象を、彩度高めの色を入れることで再現しています。別に肌じゃなくても境界に彩度高い色をふわっと乗せるだけで見栄えが増します。


14.髪の毛の追加と描きこみ

顔パーツのさらに上に通常レイヤを作り、スポイトで髪の色をとりながら細かい毛束やほつれ毛などを描きこみます。お手軽なのに情報量がめちゃくちゃ増えるので最近多用しています。


15.遠近感追加

スクリーンまたはハードライト、ソフトライトレイヤを作り、奥にあるだろう部分に彩度の低い水色~青色を乗せていきます。大雑把に色を乗せてから手前にある部分だけエッジの効いた消しゴムで消すことで奥行きが出せます(例:後ろ髪付近にエアブラシで水色を乗せたあと、体部分にかかっているところを消しゴムで消す)。

このときの選択範囲作成に最初の色分けレイヤが役立ちます。


16.明度チェック

ここで初めてやるわけではないのですが、一番上に白でべた塗りした色相or彩度orカラーのレイヤを作っておき、これを表示することで色相を反映したグレーにすることができます。詳しい話は以前の雑記でちょっと書いているのでよろしければこちらもご覧ください。→ https://mkck.fanbox.cc/posts/3916982

この状態で見せたい部分のコントラストが強くなっているか、明度による視線誘導はできているかなどをチェックします。難しいので僕もまだまだ勉強中です。


17.トリミング、色の調整、ぼかしなど

やっぱりI字バランスは縦長の絵にしたいのでちょっとトリミングと角度調整をしました。それから顔と目は他と比べて明るく・彩度が高いほうが見栄えするので、オーバーレイレイヤで上からオレンジ色を乗せました。

見上げ気味の構図なのでカメラに近い左足とカメラから遠いウサ耳の先はピンボケするかなと思ったのでぼかしを入れました。


18.いい感じの背景を入れる

カラーセットとテクスチャをひっくり返していい感じに背景を作ります。今回は補色を使って目立たせる方向にしました。


19.前後感をつける、レベル補正で最終調整

前後感を出すために背景の黄緑色のエフェクトをキャラの前に置いたり回してきたりしました。エフェクトやパーティクルでもカメラに近かったらぼかしを入れます。

最後に色調補正レイヤでレベル補正をしたら完成です。今回はやっていませんがグラデーションマップやテクスチャを入れることもあります。

製作時間は12時間くらいでした。


以上、新年絵のメイキングでした。最近こんな感じの厚塗りライクな描き方が一番楽しいかついい感じの仕上がりになるのでお気に入りです。しばらくはこの描き方で固定になるかな…と思います。

とはいえ絵柄というものは日々いろいろなものを吸収して進化・変化していくものだと思っていますので、これで満足したりせずに新しいものをどんどん取り入れることでさらに精進していければ、と思います。

端的に言えば絵上手くなりてぇ~~~~です。


そろそろ節分なのでえっちな感じの恵方巻のイラストがたくさん流れてきてほしいです。

それでは来月もよろしくお願いいたします。

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