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 引き返すなら、今しかないのだ。  頭では分かっていた。  目の前にはウイニングチケットがいて、彼女は自分のベッドにもたれかかるように、すぅすぅ寝息を立てていた。  黒い薄手のタンクトップを身に付けていた。  トレーナーは、彼女から視線を切れなかった。  股間に、血が凄い勢いで吸われていくのを感じた。  チケットのタンクトップ姿が、あまりにも凶悪だったから。  120センチ以上。  Mカップ以上。  乳房だけで、10キロ以上の大質量。  胸が、凄まじかった。  黒いタンクトップがこれでもかと押し出され、ガバッと広がった胸元に、ミッッッチミチの乳肉がひしめいていた。  伸びて薄くなった布地に、クッキリと浮き出た乳首が、寝息に合わせてプルプルしていた。  巨大な勃起だった。その勃起を囲むプックリとした乳輪も、デカい。  ノーブラだった。  布にピッチリ覆われていることを除けば、ほとんど裸体と変わらない爆乳を晒して、チケットは気持ちよさそうに眠っていた。  無防備な寝顔だった。  自分のことを信頼しきっているのが、見て取れる寝顔。  だから、トレーナーは獣になる訳にはいかなかった。彼女を前にして、ピクンピクンと立ち上がるペニスを、どうにか制御しなければいけなかった。  三年間だ。  三年間、一緒に頑張ってきた愛バなのだ。  そんな彼女のことを、裏切る訳にはいかない。  でも、デカい。  ゴクリと、喉が漫画のような大きい音を立てて、生唾を飲み込む。  男根はどんどん怒張し、尿道口を透明な露で濡らしている。  熱い呼気が、口から漏れる。  自分の思考回路が、どんどん下半身に侵食されるのが分かった。  血走った目で、ダユン……! と重く突き出た乳房を見下ろしていた。  三角座りのチケットの爪先に、膝立ちしている彼のヒザが触れた。  これからキスでもするような至近距離で彼女と向き合っていた。  でも、視線は欠片も交わらない。  チケットの眼は閉じられ、トレーナーの目は谷間に集中していたから。  ゆっくりと、チケットの胸が近づいてきた。  でも、それは胸がトレーナーに近づいてきているのではなく、トレーナーが胸に近づいているのだった。  熱に浮かされるように、トレーナーはチケットのたわわな乳房へと顔を近づけていた。  タンクトップから覗く裸の胸の、絹のようになめらかなハリのある肌に、微細な汗が浮かんでいる。  その汗を、荒くなったトレーナーの鼻息が揺らしていた。  このまま、顔を埋めたい。  座っているだけで膝を擦るほどデカい乳房を、下から持ち上げて重さを堪能したい。  触りたい。    揉みたい。  舐めたい。  吸い付きたい。  欲望が理性を覆い隠していく。  もう、頭には目の前の爆乳しかなかった。  トレーナーはそっと、チケットの膝を撫でてみた。  彼女は、起きなかった。  触られたことにすら気付けないほど、熟睡していた。  ちょっとだけ。  ちょっと、触るだけ。  トレーナーはまるで危険物にでも触るように、恐る恐る人差し指を彼女の乳房に近づけた。  あと十センチ。  五センチ。  三センチ。  一センチ。  数ミリ。  むにゅ。  ずぶぶぶぶぶぶ♡  人差し指が根元まで彼女の乳肉に埋まり、それでもなおチケットが安心しきった寝息を立てていた時。  トレーナーは確かに、自分の理性の焼き切れる音を聞いた。      時は少しさかのぼる。  夏の暑い日、トレーナーは自分の部屋で悶々としていた。  頭の中にあるのは、明日のことだ。    駿川たづなと、映画に行くのである。  包み隠さず本音を言うなら、トレーナーは彼女のことが好きだった。  もちろん、そのことをたづな本人には伝えていない。伝えたとして、実らないことぐらい分かっている。  トレーナーは彼女が現役時代からのファンだが、それがこと恋愛においてアドバンテージになるとは考えづらい。  そして、昔からたづなのことが好きだったということを除けば、彼は中々に冴えない男である。  一方のたづなは容姿端麗で、穏やかで、しかも押しも押されぬ理事長秘書ということで収入も良い。  何をどう考えても、釣り合う部分が一つとしてない。  そんな彼女と、明日は映画に行くのである。    たづなと一緒に映画に行くのは、これが初めてではない。  彼女と同じ職場で働き出して数年経つが、その間に結構な回数行っている。  仲良くしてもらえてはいるのだ。  だが、胸の内を伝えれば関係が一瞬でギクシャクし、二度と映画に誘われなくなるのは目に見えているので、今日も今日とて片思いを募らせるのだ。  募らせている内に、秒針は回る。  そして、午前九時を少し過ぎた頃、チャイムが鳴った。  のそのそと、ベッドから起き上がる。  はてさて、一体全体誰だろう。何かの配達だろうか。しかし、身に覚えはないし。  そんなこんなで、玄関ドアに近づけば。 「トレーナーさん! 遊びに来たよー!」  夏の暑い朝にあるまじき元気な声が、陽炎も道を譲るような喧しさで、向こうから響いてきた。  少女の声だ。  こんなパッション溢れる知り合いなど、一人しかいない。トレーナーは慌ててドアを開けた。 「おはよ! トレーナーさん! 今日も暑いね!」  ウイニングチケットが、そこにいた。  トレーナーが現在、専属契約を結んでいるウマ娘である。  短い黒髪と頬の絆創膏、ヒマワリのような明るい笑顔。  チケットは周囲にいるものを元気にしてくれる太陽のような少女だった。  トレーナーだって、彼女から日々元気を分けてもらっている人間の一人だ。   ただ。  彼の場合、チケットと一緒にいて元気になるのはハートだけではないのだが。  チケットの格好を、見つめる。  いつもの『RUN』と刻まれた半袖のTシャツに、太腿の大きく露出したデニムのホットパンツ。    熱いものがこみ上げてくる。    トレーナーは出来るだけ落ち着いて、何しに来たか尋ねた。  少なくとも、本日彼女が遊びに来るなんて話、一度も聞いてない。  なので、心の準備も出来ていない。  だから、チケットの顔から下を見ないようにした。  見たら、絶対に反応してしまう。  元気になってしまう。  元気な声で、チケットは言った。 「えへへ! トレーナーさん、新作ゲーム買ったんでしょー! 昨日だか一昨日だかにそんな話してくれたよね!?」  確かにした。トレーニングの休憩時間中、最近購入したゲームについての世間話をしてた。  だとすれば、チケットはその時に話した新作ゲームをしに、ここにやってきたというのか。  そう尋ねれば、彼女は当然のように頷いた。 「うん! トレーナーさんちにも久しぶりに来たかったし!」  まあ、確かにここ最近、トレーナーはチケットを家に上げていなかった。  理由は簡単だ。  理性が、保てなくなるからだ。  トレーナーは依然として、チケットの天真爛漫な笑顔だけ見つめながら、ここに来ることを寮長のフジキセキに伝えたかどうか尋ねた。  すると、彼女はきょとんとした表情を浮かべて、言った。 「え? 言わなきゃいけないの? まだ朝だよ? 門限は夕方だし、それまでに帰るからいちいち伝えなくても大丈夫だよ!」  時間は問題ではない。相手がトレーナーとはいえ、ウマ娘が一人で男の部屋に上がるのが問題なのだ。少なくとも、寮長から許可を取るべきだ。  そんなことを言えば、チケットはますますキョトンとした顔をした。 「えええええ!? トレーナーさん、どうして急にそんなこと言うのー!? 二年前とか一年前は、何も言わず普通に上げてくれてたでしょー!?」  トレーナーは言葉に詰まった。  事実、去年までならこうやって口うるさく注意するようなことはしなかった。  では、どうして今更こんなことを言うのか。  色々ともっともらしい理由は付けられるが、本音は一つだけだ。  チケットが、あまりにも実ってしまったからである。  ちらりと、彼女の首から下を見た。見てはいけないと分かってるのに、まるでそこに引力でも発生しているかのように、見てしまった。  彼女の服のセンスは、昔から変わっていない。白い半袖のシャツ。  その胸元に、深い紺色の『RUN』の文字。  服のセンスは、変わっていない。服自体のデザインも変わっていない。  なのに、彼女が着ているそれは、去年と比べて別物のようになっていた。  『RUN』の三文字が、ギッチィイイイイイィ! と引き延ばされていたのだ。  その一枚下に詰め込まれている、チケットの超ド級バストによって。  チケットの身長はこの前ようやく160センチに届いたばかり。腰はキュッとくびれ、顔はまだまだ少女のそれだ。  なのに、乳房は他のどのウマ娘よりも巨大だった。目視だから詳しい所は分からないが、恐らく120センチは超えているのではないかと思う。  日々のトレーニングで鍛えているためか、下半身だってかなり立派だ。脚も尻も健康的に太く、豊かだ。  その証拠に、ホットパンツからはみ出た太ももはとても肉感的で、プリッとしたヒップラインは扇情的だった。  おかしいだろう。  いくらウマ娘と人では発育が違うとはいえ、それでも十代の女の子がしていい体型ではない。  裏では同年代のウマ娘たちが、彼女のプロポーションに並々ならぬ羨望の眼を向けているらしく、中には生活スケジュールを逐一チェックして真似しようとする者もいるらしい。  そんな魔性のボディだ。    「うぅ。……もしかしてトレーナーさん、アタシが来るの、そんなに嫌だった?」  凶悪な肢体を引っ提げて、チケットは捨てられた子犬のような上目遣いをしてきた。今にも涙の零れそうな、ウルウルとしたルビーの瞳が何とも庇護欲をそそられる。  トレーナーは、彼女のそういう顔に弱い。  二人三脚で走ってきた愛バなのだ。そりゃおっぱいは目に毒だが、そういう諸々を抜きにしたって情がある。  トレーニングをいつも頑張っている分、日常生活ぐらいは彼女の望むとおりにしてやりたい。  不明瞭に呻き、トレーナーは首を横に振った。  外も暑いことだし、家に入るよう言った。  チケットは花開くようにパァッ! と笑い、まるで飛び込むように敷居をまたいだ。  その際、彼女は思いっきりトレーナーに抱き着いてきた。  ほとんど不意打ちだったため、反射的に彼女を抱きしめしてしまう。  腹の辺りに、とんでもない柔らかさがグニュウウウウウ! と押し付けられるのが感じられた。  面積にして、腹の殆ど。  かなり低めの体勢で押し付けられたため、ほんの少し股間にも触れている。  その全てが彼女の乳房だと理解した時、トレーナーは慌ててチケットを引きはがした。  緩く立ち上がった自分の陰茎に、彼女が気付く前に。  そんなトレーナーの下半身事情など知るはずもないチケットは、少し悲しそうな顔をしてから、「あ、ごめん」と何かに気付いたように言った。 「暑苦しかったよね。アタシが汗かいてるせいで、濡れちゃうしさ。……えへへ! トレーナーさんに会えたのが嬉しくて、はしゃいじゃった! ……アタシの汗が乾いたら、もう一回ギュッてしちゃ駄目?」  トレーナーは心臓をバクバクさせながら、駄目だと答えた。  今回に限らず、チケットは普段からトレーナーに対してボディータッチが激しく、隙を見ては抱き着いてきたりする。  チケットは元気印だ。性的知識なんて、おそらく未だに欠片もないような子だ。  天真爛漫で純真無垢。それが彼女だ。  だからこそ、チケットはまるで小さな子どもが友達にするような気安さで、トレーナーに体を密着させてくる。  でも、何度も言うように彼女は小さな子供ではなく、トレセン学園でもトップレベルの爆乳を持つ少女である。  まあ、当たる。  それどころか、ムギュウウウ! と押し付けられるせいで、その大質量が柔らかく形を変え、歪んだり潰れたりする感触を、存分に味わう羽目になる。  かなり心臓に悪い。  というより、下半身に悪い。  理性に悪く、教育にも悪い。  でも、悪いのは彼女ではないのだ。  筋金入りの巨乳好きである、自分自身が悪いのだ。  トレーナーはおっぱいが好きだ。  彼に限らず、世の男どもは大半がおっぱい好きであるが、彼のそれは度を超えていた。  大きければ大きいほどいいのだ。  秘蔵ビデオもビニール本も、パソコンに眠るプライベート用ファイルすら、Jカップ以上の爆乳がひしめいていた。    そんなだから、自分の愛バのバストサイズがメートルを超えたあたりから、彼の理性は常に風前の灯だった。 「うぅ……トレーナーさん、冷たいよぉ」  そんな彼の辛苦の日々など知る由もないチケットが、尻尾をへにゃっとさせた。これまた、こちらの良心をくすぐるしょんぼり顔だった。  トレーナーはそんな彼女を元気づけるため、ハグはNGだがゲームはOKだと伝えた。  途端にチケットはウマ耳をピョコンと立てて、嬉しそうに笑った。チョロい。 「やったー! じゃあ、部屋に行こうよ! ……あ、でもその前に」  彼女はそこで、自分のTシャツの裾を握りしめた。  どうしてチケットがそんなことをするのか、トレーナーには分からなかった。  だから、反応できなかった。  グイッ。  ダポンッッッ!!♡   「ふー、暑かったー! トレーナーさんの家に着いたら、絶対脱いでやるって決めてたんだー!」  チケットは清々しい顔でTシャツを脱ぎ去り、そう言った。  でも、トレーナーはその言葉の半分も聞いていなかった。  思わず釘付けになってしまった。    ギッッッッッチィ……!  服の下から現れたのは、黒いタンクトップだった。  彼女の乳房が押し込まれているタンクトップは、とても薄くて、小さかった。  背中もへそもガバッと出ていて、ほぼ前掛けだった。  ハリのある爆乳で胸元を押し広げられているせいで、肩部分の長細い布がピンと伸び、こぼれんばかりの上乳と大きな隙間を作っていた。  露わになった脇周りからは、丸みのある横乳がたわわに零れ、いやらしく膨らんでいる。  ネックの部分はダルダルで、深い深い谷間がこれでもかと晒されていた。  でも、それより何より。  うっすい布地を押し上げる、大粒の輪郭。  チケットの胸の先端が、明らかに尖っていた。  呼吸すら忘れるトレーナーに、彼女は明るい笑顔を向けてきた。 「あ、驚いた? 今日、ノーブラなんだ! すっごく暑かったからさぁ。だけど、やっぱこれだと乳首目立っちゃうね♡」  ムニュゥ♡ とチケットが右乳を持ち上げるように揉む。その度に、指の隙間から零れる大粒が、ピン♡ と存在を主張した。    肉竿が、明らかに熱を帯び始めた。  トレーナーは自分の鼻息が荒くなるのを感じていた。  昨日、彼が自家発電をした際に使った雑誌にも、こういう格好の少女が出てきたのだ。  もっとも、乳房の大きさも、乳首の大きさも、股間への刺さり方も、何もかもがチケットの圧勝だったが。  そんなこちらのオナニー事情など知る由もない彼女は、いつも通りの天真爛漫な笑顔を浮かべて、彼の手を掴んできた。 「着替えも済んだし、早くゲームやろうよ! トレーナーさん!」  そのままグイグイと連れていかれそうになったため、トレーナーは慌てて待ったをかけた。  着替えさせてくれと言った。  彼はまだ、パジャマだった。 「えー? パジャマのままでいいよ! アタシ気にしないし!」  キョトンした様子で、チケットが言う。  しかし、そういう訳には行かない。  なんせ、夏用パジャマは布が薄い。  トレーナーはチケットと一緒にいる時、無防備に揺れまくる彼女の胸を眼で追ってしまい、硬くしてしまうことが頻繁にあった。  そういう場合、パリッとしたスーツや厚めのズボンなら隠せる。現に、そうやって不意の直立を今まで誤魔化してきたのだ。  パジャマでは、それが出来ない。  既に甘くテントを張っている股間を隠しながら、トレーナーは懇願するような目でチケットを見た。 「うーん。……駄目!」  でも、結論を言ってしまえばトレーナーは着替えることが出来なかった。 「時間がもったいないもん! 寮の門限もあるし、一瞬たりとも無駄にしたくないよ! ね、早くやろうよ! やろーやろーやっろう!!」  チケットはそんなことを言いながら、彼の手を引いた。  トレーナーは戸惑った。彼女にしては、強引だ。チケットは一人で突っ走る癖もあるが、基本的に人の話は聞き、考えも尊重してくれる良い子だ。  それだけ、ゲームが楽しみなのだろうか。  困惑しながら、そんなことを考えていた時。    一瞬だけ、彼女のルビーの瞳がトレーナーの股間を見た。  その唇に、ニマァ♡ といやらしい笑みが浮かんだ。  でも、彼は愛バの淫靡な表情に気付くことなく、強引に部屋まで連れていかれ、そのまま座らされた。  床の上だ。  目の前にはテレビ。  背中はベッドの縁にもたれかかっている。  咄嗟に、胡坐を組んでいた。いつも部屋でしている座り方だ。  そして、チケットはというと。  まるで子どもが親にするように、彼の胡坐の上に尻を乗せてきた。 「へへっ! これでもうトレーナーさんは逃げらんないね! さ、早くゲームしようよ!」  チケットの言葉が、トレーナーには遠くに聞こえた。  かなり、不味いことになった。  胡坐は股を広げた座り方だ。 正座と比べても、股間が無防備にさらされている。  チケットのノーブラタンクトップに反応して、既に臨戦態勢に入っている股間だ。  その上に、彼女のムニムニした豊かな尻が、無遠慮に押し付けられたのである。  薄手のパジャマズボン越しに、チケットの大きなヒップの感触がありありと伝わってきた。  トレーナーは出来るだけ平静を装い、彼女にどくよう言った。 「えー? 駄目だよ。そしたらトレーナーさん逃げちゃうでしょ?」  チケットは当然のように言った。  トレーナーは、この体勢ではゲームが起動できないと答えた。 「あ、大丈夫だよ。ゲーム機もテレビのリモコンも手の届くところにあるし。アタシが全部付けるよ」  彼女はテキパキとセッティングを済ませた。いつでも簡単にプレイできるよう、ゲーム機を出しっぱなしにしていたのが仇になった。トレーナーは自身のものぐさを恨んだ。  テレビにスタート画面が映し出される。  レースゲームだ。  ウマ娘たちを操作し、入り組んだ道のりを縦横無尽に駆け回り、ゴールを目指すというものだ。   「コントローラーが一個だけだから、二人で交代でやろ! トレーナーさん!」  元気よくそう言うと、チケットは意気揚々とゲームを開始した。  液晶に映し出されたウマ娘が、色鮮やかなコースをスピーディーに駆け抜けていく。  チケットは特別上手くはないが、それでも楽しそうにプレイしていた。  それ自体は、微笑ましかった。  でも、一つだけ問題があった。 「うおおおおおお! アイテム取ったああああああああ! いっけぇええええええ!!」  チケットが、レースゲームの際に体ごと動かすタイプの少女だったということだ。  画面内のウマ娘が急な角度で左コーナーを曲がれば、自分もそれに合わせて体を傾ける。  ジグザクした悪路を行くなら、自分も左右に体を揺らす。  ジャンプする場面があれば、自分もゆるくピョンピョン跳ねる。  繰り返しになるが、彼女は今トレーナーの上に座っている。  彼女がはしゃぐたび、ねじ込まれるのだ。  テントを張った股間に、豊かな尻がグリングリンと。  正直な話、既に言い訳不可能なほど勃起している。  もしもチケットが大きく腰を上げれば、ばね細工のように勢いよく跳ね上がり、テントがヘソに付くほどだ。  そうならないのは、彼女の重い尻が押さえつけているからだ。  跳ねる際もこちらに気を遣ってか、ポスポスと股の上をタッチするような緩やかな勢いなので、ペニスが雄々しく立ち上がる暇がないのだ。  でも、その小刻みなピストン運動のせいで、テントはどんどん硬度を増していった。  不味いのは尻だけではない。  彼女の胸もまた、やばい。  トレーナーは彼女を後ろから見下ろすような形で、座っている。  まあ、前にせり出した爆乳がバッチリ視界に入る。  その大きさたるやとんでもなく、彼女の持つコントローラーが乳房の影に隠れ、全く見えないほどだ。  しかも彼女が体を動かす度に、ブルンブルンと立体的に揺れる。  その際、チラチラと見えるのだ。  CDサイズのピンク色の巨乳輪が。  ここだけの話、トレーナーは爆乳の中でも、乳首と乳輪が下品に実っているのがこの上なく好みだった。  視線がへばりつき、剥がせなかった。  ゲーム画面など欠片も見えていなかった。  ただ、彼女の暴れに暴れる重たい胸を、鼻息を荒くしながら視姦していた。    本気で、股ぐらが爆発しそうだ。   せめてもの救いは、チケットがこちらの剛直に全く気付いていないという点か。  もしかしたら気付いているのかもしれないが、しかし、その上で気にしていないのかもしれない。  彼女のことだ。男性器が固くなる意味を、未だに知らない可能性もある。  というか、十中八九知らないだろう。  だって、チケットなのだし。 「ふんっ! むぅっ! ……うぅうううううう!! 負げだあ゛ああああああああ!! ぐやじいよおおおおおおおおおお!!」  そうこうしているうちに、チケットがレースに負けていた。悔しそうにおいおい泣いている。  泣く度に彼女の身体が揺れ、こちらの肉棒を緩やかに刺激してくる。  トレーナーは慌てて慰めた。チケットの動きを止めるためだ。  このままでは勃起だけでなく、放精までいくかもしれない。  そうなったら、終わりである。 「うぅう。ありがとう、トレーナーさん……。……へへ♡」  股間にドロドロしたのが溜まっていくのをじっと耐えていると、ようやく彼女は泣き止んだ。  その口元には、満足げな笑みが浮いていた。  ようやく、先程の敗戦を飲み込めたのかもしれない。  トレーナーがホッと一息ついた時だった。 「うーん、でもさぁ! このゲームちょっと難しいよ~! だから、トレーナーさんにお手本見せてほしいなぁ」  しめた、と思う。  自分でプレイするなら、自然とゲーム画面に集中できる。  もう二度と決して、チケットの大きすぎる乳房も、丸々太った勃起乳首も、視界に入れない。  そう腹に決めた。  トレーナーはチケットにどいてくれと言った。 「うん? 何で?」  座られたままだと、コントローラーを操作できないと言った。 「出来るよ?」  彼女はトレーナーの両腕をそっと掴むと、コントローラーを握らせた。  自分の、胸の上で。 「ここで操作して、トレーナーさん! ボタンの動かし方とか、これ見て覚えるからさ!」  衝撃の言葉に、トレーナーは戸惑いを隠せなかった。  隣で見ればいいじゃないか、と言った。 「えー? 駄目だよ! アタシはコントローラーを操作する時のトレーナーさんの身体の動きも知りたいんだもん! そういうのって、横で見るより肌で感じた方が、より深く分かるでしょ?」  さも当然のようにそう言い放つチケットに、トレーナーは若干の眩暈を覚えた。  どうやら、今日の彼女はかなりの頑固モードらしい。  基本的に他人を尊重するチケットだが、しかし、一度決めたらめげないという側面も持っていた。  その気質のお陰で彼女は日本ダービーを諦めずに頑張ってこれたのだが、今回に限ってはそれが困った方に作用してしまっているようだ。  まあ、諦めるしかない。  トレーナーはせめて、コントローラーを彼女の顔の高さまで上げた。  この位置なら、何がどう転んでも乳房に触れることはない。  そう思ったのに。 「もう! トレーナーさん、そこじゃ画面が見にくいよ! もうちょっと下げて!」  チケットの言葉に、トレーナーは数センチほど下げた。 「もっと下げて。その位置だと、コントローラーが近すぎてよく見えない」  更に数センチ下げる。 「まだだよ、トレーナーさん。……もっと、下げて♡」  チケットが囁くように言う。  でも、トレーナーの腕はそこで止まっていた。  これ以上下げれば、確実に彼女の胸に触れてしまう。  大きくて、柔らかそうなノーブラの爆乳に、プニュッて。 「……あれぇ? 聞こえなかったのかな、トレーナーさん。ううん、分かった! じゃあ、アタシが良い感じの高さまで案内してあげる!」  言うが早いか、チケットはトレーナーの手を掴むと。    グニュウウウウウウウ♡  衣の擦れる音を響かせながら、コントローラーごと、自分の乳肉に深々と沈み込ませた。    絶句して、ハクハクと口を開閉するトレーナーに、チケットはニヤァ♡ と微笑んだ。 「ここで操作してね♡ ちょっとぐらい動いてもいいけど、おっぱいから手を離したら駄目だよ?♡ そうしないと、よく見えないからさぁ♡」  彼女の声がよく聞こえない。  頭の中で、ぎゅるぎゅると思考が展開される。  柔らかい。  あったかい。  おっきい。  もっと、もっと。  どんどん、下半身に血が集まっていく。殆ど、チケットの臀部に押し付けているような状態だ。豊かな尻肉にめり込んで、ペニスがググっと隆起する。  でも、チケットは何も言わない。脚の骨が当たっているぐらいにしか思っていないのだろう。  無知だ。  大の男に、自分の凶悪な乳房を触らせても、巨大な乳首の輪郭を見られても、嫌な顔一つしない無知。    もしかして。  このまま、この爆乳を鷲掴んでも、彼女なら単なるスキンシップと考えてくれるのではないか。  欲に塗れた思考がどんどん頭蓋に繁茂する。一拍遅れて、理性が馬鹿なこと考えるなとたしなめる。  でも。  正直、日頃から考えてはいたのだ。  何かの拍子に、このロケットおっぱいを好き勝手揉めないだろうかと。  秘蔵のお宝本に出てくるどんな乳房より巨大で、重厚で、若々しい乳肉に、自分の五指を思う通りにねじ込めないかと。  たづなへの操や、トレーナーとしての矜持や、大人としての責任感を全部取っ払ってしまえば、彼がチケットの爆乳に抱いている想いは、紛れもない劣情だった。  そのチャンスが、目の前に来ている  どんどん、口の中の涎がヌルヌルしてくる。  首の血管が興奮で浮きあがり、耳に轟々と欲望の音を響かせている。  股間はもう爆発寸前だ。  その時だった。  クスクスと、微かな笑い声がした。  全てを見透かすような、忍び笑い。  ハッとして、チケットを見る。  まさか、自分の劣情がバレてしまったのか。  純真無垢な彼女に?  しかし、チケットはこちらを見上げて、ただニコニコと微笑んでいた。  その唇に、先程のクスクス笑いから想起されるような、狡い知恵の色はない。    幻聴だったかと、自分の耳を疑い出すトレーナーに、チケットは明るい笑みで言った。 「ごめんね、トレーナーさん。ちょっと、欠伸が出ちゃった。ほら、ククゥ……って聞こえたでしょ?」  欠伸。  では、あのクスクス笑いの正体は、チケットの口から漏れた欠伸の音だったとでもいうのか。  目を白黒させるトレーナーに、彼女はポフッと頭を預けてきた。  その無防備な挙動に、心臓が思わず早鐘のように鳴り響く。  忙しない心音に耳を傾けるようにして、チケットは気持ちよさそうに言った。 「何だろう、トレーナーさんの膝の上が落ち着くからかな? 少し、眠くなってきちゃった。このまま、ちょっと寝てもいい?」  トレーナーが返答に困っているうちに、もう可愛らしい寝息が聞こえ始めた。  腕の埋もれた彼女の爆乳が重たく揺れ、穏やかな呼吸を示している。  ひとまず、コントローラーと掌を、マシュマロのような乳肉から浮上させる。  その柔らかくて温かい感触から離れる際、どうしようもない名残惜しさが胸に生じたが、どうにか耐えた。  これから、どうするべきか。  少なくとも、このまま膝に……というよりは股間に座らせているのは不味い。  彼はチケットの尻からゆっくりと脚を抜き、立ち上がると、彼女を後ろのベッドの縁にもたれかからせた。  寝息は、続いている。  どうやら、起こさずに済んだようだ。  しかし。  トレーナーは自分の股間を見る。  隠しようもない巨大なテントが、ヘソにピッタリと付いていた。  鈴口にはシミが滲んでおり、指で触れればヌルヌルとして、離せば透明な糸を引いた。  カウパーだった。  陰茎が射精の準備を済ませていることに、トレーナーは心臓をバクバクさせた。  愛バの尻で、胸で、自分はイクところだったのだ。 「すぅすぅ♡ すんすん♡ くすくす♡ すんすんすん!♡ くんくんくん!♡」  チケットの寝息が若干荒くなる。もしかして、臭かっただろうか。トレーナーは慌ててテントを覆い隠し、彼女から少し離れた位置に座った。  深呼吸をする。  股間の熱を、冷まそうとする。  全然、収まらなかった。  今、目の前でチケットが寝ている。  その服装は黒い薄手のタンクトップ。ノーブラなせいで、先端が大きく盛り上がっており、簡単に抓めそうだ。  頭に、先程の極上の感触が想起される。  あれでもまだ、チケットの乳房を三割も堪能したことにならないだろう。  掌の全てで、この爆乳の全てを堪能したかった。    ずっと前からだ。  ずっと前から、このロケットおっぱいを好き勝手揉みたかったのだ。  トレーナーは荒い息をした。  そして、ゆっくりと自分のテントに手を伸ばした。  いっそ、一回発射してしまえば収まるのではないかと思った。  でも、それは惜しかった。  収まりたくないと、ここで退きたくないと、チャンスを逃したくないと、彼の男根はすすり泣いていた。  引き返すなら、今しかないのだ。       むにゅ。  ずぶぶぶぶぶぶ♡ 「すぅすぅ♡ んっ♡ ぐーぐー♡ くすくす♡ すやすや♡」  人差し指が根元まで彼女の乳肉に埋まり、それでもなおチケットが安心しきった寝息を立てていた時。  トレーナーは確かに、自分の理性の焼き切れる音を聞いた。  右掌をガバッと開く。  五指を満遍なく開き、ゆっくりと近づける。  黒いタンクトップへ。  大玉のスイカのような双丘を押し込んだ、前掛けのような薄布へ。  モニュウ♡  とてつもない柔らかさだった。  見る見るうちに、黒い布越しのマシュマロへと掌が沈み、見えなくなってしまった。  指の付け根から覗く勃起乳首が、さっきよりも膨らんでいるように見えた。  ペットボトルのキャップより、大きそうだ。  トレーナーはそのまま、ゆっくりと掌を横にスライドさせた。  すべすべした乳肉を五指が泳ぐ。  コリッコリの大粒が、指の脇腹に引っかかる。  ハードグミのように固い。  その部分を、人差し指と中指の付け根の辺りで、抓んだ。 「ふーっ!♡ ふーっ!♡ す、すやすや♡」  チケットは依然として寝息を立てていた。その頬は、ほのかに上気している。  まるで、愛撫に感じているような。  この大きな乳首が、彼女の性感帯なのだろうか。  あの純真無垢なチケットが、自分にここを弄られて、感じているのか。  罪悪感と、それを僅かに上回る性的興奮が股間に圧し掛かった。  トレーナーはテントを痛いぐらいに屹立させながら、ゆっくりと右手を揺らす。  指の付け根に挟まれた大粒が手綱の役目を果たし、掌の動きに合わせてタンクトップ越しの爆乳を波打たせる。  ダプッ♡  ダプンッ♡  大粒を挟んだまま、柔らかい極上のパン生地を捏ねるように、巨大な乳肉を思うままに歪ませる。  手はますます奥へと沈み、今や前腕までもが半分以上見えなくなっていた。  Mカップ越えバストの奥の方で、コリコリと先端を転がす。  それに呼応するように、弄っていないほうの乳房までもが、いやらしく尖っていく。  おしゃぶりサイズまで実りに実った、デカい乳首。  トレーナーは左手の人差し指で、それを小刻みに弾いた。  ピンッ♡ ピンッ♡ ピンッ♡ ピンッ♡ 「んっ♡ すやすや♡ んおっ♡ ぐぅ♡ お゛っ♡ お゛ほっ♡ すうすう♡」    チケットの寝息が野太くなる。  しかし、彼女の目はまだ閉ざされたままだ。    もっと楽しみたい。  面白いぐらいに立ち上がった乳首を、穿るように指で突く。  刺激する度に硬度は増し、より太く大きく伸びていく。  タンクトップを突き破りそうなほど逞しいその輪郭に。  かぷっ。  じゅちゅるるるるっ!♡  思わず、トレーナーは服の上から吸い付いていた。 「くひぃ♡ え゛へっ♡ ぐーぐー♡」  チケットはまだ寝ている。かなり深い眠りのようだ。一向に起きる気配がない。  でも、正直な話もうどうでもよかった。  彼女が起きたらとんでもないことになる。そんな当たり前の事実すら、トレーナーの頭からは吹き飛んでいた。  一心不乱に、チケットの大きな乳首を吸っていた。  じゅぶう♡ ずろろ♡ ぢゅぱっ♡  赤ん坊が乳を吸う時の可愛らしい音ではない。  大の男が、いやらしい目的で乳房をねぶる淫音が、部屋にこだましていた。  吸って。舐め転がして。甘噛みして。更に吸う。 「お゛♡ すやす……あ゛♡ あ゛はっ♡ う゛うっ♡」    どんどん、チケットの寝息が蕩けていく。その変化に気付かないまま、トレーナーは自分の愛バの乳を執拗にしゃぶる。  そして。 「ん゛っ♡」  ぴゅるっ♡  突然、口の中に甘やかな味が広がった。  ビックリして、トレーナーは乳房から唇を離した。  何だ、今のは。  反射的に、掌の上に吐き出す。  白い液体だった。  恐る恐る、嗅ぐ。  濃い乳の匂いがした。  まさか、と思った。    トレーナーは再び、チケットの乳房の先に顔を近づけた。  自分の唾液で服が張り付き、よりいっそう乳首の輪郭がクッキリと浮いている。  生唾を飲み込んで、それを軽く抓んだ。    じゅっ♡  細く白い線が、何本も噴き出した。  それは生温かく、付着した部分がカッと熱くなった。  匂いを嗅ぐ。  ねっとりと甘い、ミルクの香り。  間違いない。  母乳だった。  意味が分からなかった。  まさか、自分の愛バは妊娠していたというのか。  だが、いくら自分が女体に疎いとはいえ、三年間一緒に走ってきた彼女が身ごもったなら、絶対に気付くはずだ。  となれば、可能性は一つだけだ。  アグネスタキオンの薬。  まさかあの白衣の娘が、自分の愛バに何やら奇妙なものを飲ませたのだろうか。  実に困った子である。  後で彼女の担当トレーナーに、よくよく言って聞かせるよう頼まないといけない。  普段なら、それぐらいのことは思うのに。  トレーナーの頭の中は、チケットの乳房から溢れてきた予想外のミルクに、ドロドロにされていた。  牛のような爆乳から噴き出した真っ白い乳汁に、鈴口はトプトプと透明な液を漏らしていた。  タンクトップの中を、見たかった。  チケットを見る。彼女の目は依然として閉ざされている。温かい寝息と共に、短い黒髪と睫毛が揺れている。  バレない。  彼はゆっくりと、溢れんばかりの乳肉を辛うじて抑えている、黒い薄布に手を掛けた。  そして、割れ物でも扱うかのように、恐る恐る捲って。    ブリュンッッッ♡  ピュプッと、ペニスが小さな音を立てた。  タンクトップの下から転がり出てきた乳房は、あまりにもいやらしかった。  ハリのある乳肉は彼女の脇腹をほとんど覆い隠すほど大きく、表面が汗でテカテカと光っていた。    濃ゆいピンク色の乳輪は乳肉に滲み広がるように存在感を示しており、そのサイズは自分の掌でも覆い隠せないほどだった。  大きく太い勃起乳首は、グミの実のようにツヤツヤとしており、その表面に無数の白い水滴を浮かせていた。  ペニスの隆起が止まらない。目の前にある裸の乳房は、トレーナーの雄の本能を十二分に刺激した。  今まで自分を慰めるのに使ったどんな女の爆乳より、立派で重厚。  極上の雌。  その右の乳首に、トレーナーは無我夢中で吸い付いた。 「お゛ほっ!♡ す、すやすや!♡ すやすや!♡」  チケットの寝息が上から聞こえてくる。でも、そんなのはどうでもよかった。トレーナーは彼女の右の乳房に顔を埋めた。比喩でも何でもなく、埋めたのだ。男の頭一つを深くまで沈められるぐらい、チケットの爆乳には奥行きがあった。  柔らかな乳肉の海で、必死に鼻呼吸をする。ミルクと汗の混ざった甘い匂いが、肺を満たして頭をおかしくする。  劣情で一層余裕のなくなったトレーナーは、まるで動物のようにチケットの勃起乳首を吸った。  ぢゅぱっ!♡ じゅううううううう!♡   遠慮のない乳吸い音が、モッチリと顔を覆う乳肉をプルプルと震わせて、くすぐったかった。  口腔でミルクの束がドバドバ弾け、あっという間にコップ一杯ほどの量が喉を通り過ぎていった。  でも、全然足らなかった。  ペニスが今にも爆発しそうだった。  性欲の全盛期だった学生時代よりも強く、太く、大きく勃起していた。  母乳を飲めば飲むほど、睾丸にとめどないエネルギーが充填されていくようだった。  もっと。  もっと、いやらしいことがしたい。  トレーナーはチケットの右の乳房から唇を離すと、今度は左の先端にむしゃぶりついた。  優しく噛み、その立派な大粒を舌でコロコロ転がす。  歯を立てるほどに、乳首は泡立つような熱々の母乳を分泌し、撒き散らした。 「ぎっ!♡ ぐ、ぐうぐう!♡ んお゛お!♡ す、すうすう!♡」  チケットの腰が、ヘコヘコと小刻みに揺れる。でも、トレーナーには分からなかった。彼はもう、視界いっぱいの爆乳しか認識していなかった。  もっと。もっと。  まだまだ、やりたいことがある。  童貞の彼にとって、女性の爆乳をしゃぶる行為だけでも、そのまま絶頂するほど刺激的だった。  でも、肉欲でバッキバキになっているペニスは、さらにエグイことを望んでいた。  この120センチを超える馬鹿デカい双丘に、マーキングしたい。  この雌は自分のものだと、地球上の全ての生命に対して主張したい。  普段のトレーナーならばまず考えないだろう、凶暴で自分勝手でイカ臭い欲望が、次から次へとパンツの中に籠る。  この爆乳に、自分のを突き入れたい。  痕が残るほど激しく差し込み、奥の方で盛大に撒き散らしたい。  もう、テントの先から透明な露が涎のようにドロドロ漏れていた。  チケットの十キロ越えの乳房目掛けて、ダウジングマシーンのように、ビクビクと反応していた。  たづなの顔が、頭を過る。  チケットとのトレーニングの日々が、心を掠める。  その一切合切を、股間から漏れる青臭さが塗りつぶしていく。  キスしたい。  トレーナーは、そう思った。  いやらしいことをする前に、チケットの唇を貪りたい。  このあどけない少女の、可愛らしい寝息を立てる無垢な口を、汚してやりたい。  それは、征服欲か。あるいは、乳房に目がくらんで本当に彼女に恋してしまったのか。  ただ、どうにもできない情欲が、彼を突き動かした。  ゆっくりと、近付く。  トレーナーのかさついた男っぽい唇が、チケットのプルンとした瑞々しい唇に近づいていく。  残り十センチ。  九センチ。  八。  七、六、五、四三二……。  一センチ。  その時。 「くすくすっ♡ ……むにゃむにゃ♡ とれーなぁさん♡」  寝言、だと思った。  この上なく甘い声で、まるでトレーナーの雄臭い欲望を求めるような響きが、多分に含まれていた。  でも、当の彼はそのニュアンスに気付かなかった。    愛バが自分を呼んでいる。  夢の中でも、一緒にいるのだろうか。  それほどまでに、自分を信用してくれているのか。  その事実だけが、意識に刺さった。  僅かに、ほんの僅かに、良心の呵責が獣欲を上回った。  きっと、チケットにとってこれはファーストキスのはずだ。  それを、自分のような男が奪っていいのか。  そんな思いが胸に込み上げる。  それが、理性の呼び水となった。  自分が今していることは、紛れもない強姦だ。  チケットの家族や、友人や、ファンに対するこの上ない侮蔑だ。  それより何より、彼女や、彼女と共に歩んできた三年間への、最悪の裏切り行為だ。  股間は未だに、爆発しそうだった。    獰猛な雄の本性は、依然として腹の中で猛っていた。  でも、それを薄皮一枚で、推しとどめるものがあった。  良心とか、善性とか、常識とか、そういう一般的なものではなく。  ただ、彼女がダービーやURAファイナルズで流した汗と涙が、その煌めきが、瞼の裏からどうしても拭えなかった。  トレーナーは、ゆっくりと、唇を離そうと――。 「……むぢゅっ!♡」    一瞬、何が起こったのか分からなかった。  ただ、口の中を熱いものがヌルヌルと動き回るのを感じていた。  チケットの舌だった。  彼女は目を瞑ったまま、トレーナーにえぐいディープキスをしていた。 「れるれる♡ えろぉ♡ ずぞっ♡ ぶちゅちゅ♡ じゅるるるるっ♡」  歯茎を舐められた。  上顎を穿られた。  唾液を飲まれた。  ナメクジの交尾のように、舌を舌で絡めとられ、貪られた。  そのまま、まるで口淫でもするように、チュポチュポとベロ肉を吸われた。  たっぷり、十秒間。 「ちゅっ♡ ちゅぅううううううううううううううう♡ ……っ♡ ……っ♡ ……ちゅ……ぽん♡ ……すやすや♡」  太い唾液の糸を引きながら、チケットは唇を離した。  そして、今トレーナーを貪ったばかりの口で、穏やかな寝息を立て始めた。  寝ぼけていたのか。    キスの夢でも、見ていたのか。  誰とのキスだ。  さっき、チケットは自分の名前を呼んでいたよな。  今の、こっちもファーストキスだったんだけどな。  そんな思いが流星群のように意識の上っ面を滑っていき。    テントの先から、透明な汁がピュッと放物線を描いて。  ズルッ!    ボロンッ!  ビクンッ! ビクンッ! ビクンッ!  湯気が立つほど勃起した肉竿を、トレーナーは彼女の前で露わにした。

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