防災の話(2023年度版)。 (Pixiv Fanbox)
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・この記事は新書館シェリプラス7月号に掲載の「妄想資料室」の追記です。
本編の前に。
こちらは以前に書いた防災の記事ですが、
何が書いてあるのかまるで理解できなかったので、書き直します。
簡潔に説明できるように心がけます。
2023/03/10
・前書き
今回は「楽・安い・小さくて最大限の機能」を目標に。
僕が選んだ防災のモノ・コトを一部紹介します。
まずは下の資料をご覧ください。
こちらに沿って準備したものを一部紹介していきます。
・参考にした資料
年齢や家族構成を入力すると必要なモノと量を自動計算してくれます。
・無印良品イツモ防災 (PDF)
無印の店舗で配ってました。絵で見れるのいいね。
・入れたアプリ
東京防災…防災アプリの決定版。ひとまず入れておいた。
NHK防災…NERV防災でもいいんだけど、緊急時にはNHKの配信が見れるので。
Google map…実は地域を指定してオフライン保存できるのでやって欲しい。
・本編。さあ、準備しよう。
ここまで見ただけで「大変そう」って思いましたよね。
実際、結構大変でした。
ですので今回は「楽・安い・小さくて最大限の機能」を目標に。
この視点で僕が選んだモノ・コトを一部紹介します。
これは常に家にあるだろ。ってものは省略してます。
あしからず。
1、ワンセグ・ラジオ付きスマホ。
荷物を減らして最大限の機能といえばスマホ。
通信手段にもライトにもブザーにも精神安定剤にもなるからスマホって最強。
でもデータ通信が死んだら情報はどうやって手に入れますか?
ワンセグならデータ通信が死んでても情報入手できます。
ということで Xperia x compact を購入。
「USB-C、nano sim、軽量防水、おさいふ対応、ラジスマ付き、中古で4000円〜」
これ以前に発売されたXperiaは殆どがTV/FM対応で500円〜手に入るのでおすすめです。
ワンセグガラケーとかでもOK!
放送から情報が手に入れば何でも良いと思います。
参考ページ→ https://togetter.com/li/1451782
2、大容量モバイルバッテリー。
大容量のモバイルバッテリーは現代では防災の必須アイテムになりましたね。
予備のケーブルもちゃんと持っておきたいところ。
そこでケーブル・コンセントプラグ全部入りのモバイルバッテリー。
僕はこれを購入したのですが放置してるだけで放電してしまい、捨てました。
いいのがあれば紹介したい…amazonで色々出てます。見つけて。
ダイソー10000 mAh はケーブル4種内蔵・非内蔵がそれぞれ1000円。
これ全然自然放電しません。優秀。
必ずPSEマーク付きのものを購入して定期的に点検しましょう。
3、ウォーターバッグ。
災害時に給水車が出動し長蛇の列…なんて報道をよく目にします。
ちゃんと入れ物用意してますか?
最近はキャンプブームのおかげで100円ショップで売ってます。
生活用水は風呂桶に、飲み水はウォーターバッグに保存しましょう。
黒いバッグを日光に当てて温めてシャワーにできる商品もあるんだぞすげえ。
もし金があるんなら15年保存の水買おう。
4、ソーラーライト。
停電時に必要なのは明かり。
電池がなくても動くモノって安心。もちろん電池式も用意しました。
ダイソーマニアの間で最強と呼ばれているこれ、実用的な明るさで本当すげえ。
twitter post: 1390657449330241536
8時間日にあてたら8時間点灯。
昼間に充電、夜は枕元におけばすぐ動ける。
こういう商品との出会いが嬉しくて防災に前向きになった感ある。
5、「東京防災」書籍版。
防災マニュアルの決定版。東京外でも役に立ちます。
PDFで無料で読めるけど、紙媒体は電池いらないので良いですよ。
140円で販売してるけど通販がないのでメルカリで買った。
Kindleでも無料。ダウンロードをお勧めします。
6・睡眠薬
薬局で「睡眠導入剤」とか「ドリエル」で売られてるモノです。
災害時に病院なんていけないわけで、薬局が開いてるかもわからない。
でも不安で眠れない…って時でも市販薬で常備しておけば安心。
もちろん処方薬より弱いし仕組みも違います。
でも心の支えになる。ここ重要。
amazonコーナー
優しい感じで安い「リポスミン」
もう少し強い感じ「ウット」
関係ないけど医薬品はamazonが安いよ。
7・ヘルメット・防災頭巾
ガレキもガラスも落ちてきます。
せめて防火頭巾は必要なはず。
頭と脳を傷つけないことが大切です。
耐熱性・耐候性に優れたFRP樹脂が最適と言いますが4000円〜と高価です。
性能は劣るけど国家検定をパスした「保護防」でも無いよりはマシということでこれを買いました (970円)
鍋でもパーカーでも、その瞬間できる最大限の防備が必要です。
少なくとも両手は空けたいですね。
購入の参考にしたページ→ https://my-best.com/381
8・非常食
最近では「ローリングストック」と呼ばれる1週間分の食料を普段から消費してその都度補充していくという方法が良しとされています。無理がない。
「その日ぐらしでそんな余裕ねえよ…っ」て人は、カロリーが摂れる賞味期限の長い缶詰を買っておきましょう。サバ缶とか100円で買えるし。
僕はスーパーとダイソーで缶詰を数種類購入。
味付きのフリーズドライのご飯や三年保存のカロリーメイトを購入しました。
思ってるよりも全然安い。一食300円くらい。
TIPS
通常のさとうのご飯やカロリーメイトも賞味期限1年はあるので、
組み合わせて年末年始にでも見直してみるのはどうでしょう。
俺は絶対に忘れるから長期保存にかける。
9・自分の地域を知る
地域のホームページでハザードマップ・避難マップのPDFをダウンロード。
紙でプリント・microSDに保存してます。
紙は劣化するしデータは消える。バックアップは大事。二段構え。
「ほよ〜隣の家が倒壊して火の海だけど避難場所がわからないぽよ。」
「スマホも全然つながらないぽよ〜😭」ってなると遅いので。
今、やろう。
10・キャンプグッズ
キャンプブームで100円ショップでも色々売ってます。
僕も人気の炊飯器具メスティン・ミニグリル・固形燃料を購入しました。
なぜ?こんなの男のロマングッズでしょ?と思われるかもしれませんが…
実は先日「災害時。食材、どう消費する?」という避難訓練を行いまして。
twitter post: 1394727105573711872
冷蔵・冷凍、共に停電から〜5時間しか保たないという知識を得ました。
生モノは加熱→冷凍食品を自然解凍→加熱して常温保存しつつ消費。
と言う個人的な作戦も立てたのですが…
これはガスが生きていた場合の話。
実際は
twitter post: 1394732205797085184
やはり食材を加熱できる用意はしておいた方がベター。
ラーメンは水でも作れます!と言われても暖かいラーメン食ってホッとしたい。
そして食中毒が怖い。加熱は食の安全にもつながる。
ということで、最安は固形燃料とミニコンロの210円。
安定感に欠けるので屋外かシンクとかで作業したいですね。
安全性を高めたいならカセットコンロ1890円〜を購入しよう。
番外編・ひまつぶし
さあ避難しました!安全です!ここで3日は滞在します!
となると大変なのが暇つぶし。真剣な話です。
災害だろうがなんだろうが過度の緊張と暇な時間は精神を蝕みます。
「気をそらす」って実は心を守る重要な行動なんですよね。
僕は様々なデバイスで使える様にmicro SDに防災情報や音楽、好きな動画を入れて文庫本も1冊持ってます。
昔話・震災とDVD。
僕は「最新の情報が大事!」と思うあまりテレビを見すぎてストレスで消耗していました。そこで大好きなDVDをかけると、肩の力が抜けて平穏な日常を取り戻すことができました。
10代の方にはわからないかもしれないので強めに書いておきます。
自分の心を助けてくれるなら、推しグッズでも本でもなんでも持っておこう。
「皆が大変だから」と言って自分まで大変にならなくていいんだ。
これは不謹慎なことじゃないぞ。怪我をしなければ、それでいい。
✖︎買わなかった・入れなかったモノ
・手回し発電機
被災者の話を聞くと「音がうるさい・疲れる・発電量が少ない」の三拍子でやめました。電池式モバイルバッテリーを予備で持つかソーラーのがいいです。避難時に周りの人がずっとこれやってたら……ちょっとしんどいかも。
・マッチ・ろうそく
明かりの代わりにする場合、火災の原因になりやすいのでNG。
安全なとこでお湯沸かしたりしたいので、カセットコンロとかライターは欲しい。
・100円ショップのイヤホン
ワンセグにはイヤホン必須、でも音がぼやっとして聞き取れず。
家に転がってるものでいいです。品質重要。
・化繊の衣類
火災発生時は化繊NG。溶け広がって全身火傷からの感染症…を防ぐため。
火傷はレベルⅠ〜Ⅲまであって、深くなるほど治り辛い。感染症も怖いぞ。
ベストなのは綿の衣類。意外ですよね。
僕も火を使う仕事はデニムのエプロンしてました。
とはいえダウン着てないと死んじゃう様なこともあるだろうし。
もし余裕があるなら発熱とか冷感の機能性衣類を持っていきたい。
体の不快感はストレスになっちゃうし。
・十徳ナイフ
男が買って女が呆れるグッズナンバーワン。
実際使うのってハサミくらいじゃん?
最近の缶詰は手で開けられるし、栓抜き、爪やすり、ドライバー…要らん。
ドライバーが必要なライトはネジを外してガムテで止めます。
・不織布の使い捨て下着
これはマジで俺が言うんだから間違いない、今この記事を見てる中で一番これを履いたことがあるのは俺だ。そして他の様々な下着を見てきた俺だからわかる。
これを履いて何日も過ごすくらいなら、俺は股にティッシュを挟んで過ごす。
こればっかりはもう、いつもの使い古した下着の方が絶対に安心。
今使ってるのを防災バッグに入れていつもの下着を新調してもいいくらい。
ノーパンはおすすめしない、これも普段から実践しているからわかる。
例えばフリースや裏起毛のパンツを履いていた場合、
吸水性が低いので拭き取れていない尿が水滴になって太ももに落ちることがある。
こうなるとかぶれや皮膚炎を起こすこともある。
下着や衣類は陰ながらそういう機能を担っている大切なもの。
そして身に付けるものにストレスを感じたら正常な思考判断能力を失う。
その結果俺は全裸になった。
どうだ、説得力あるだろ?
・やってみた感想
物を調べてベストな製品を購入するのが大好きな自分でも、今回ばかりは大変でした。量が多い。なので最軽量でなくても「安い」で選んだものも多いです。
災害=不の感情で動けない人が多いと思いますが、
プラスの感情でたのしく防災して欲しいなって思いました。
この記事で「面白そう」って思ってくれたら成功だと思う。
心が弱い人はもう、誰かに頼ったりまとまってるのを買おう。
今回は最低限困らない、現実的な構成ができてよかったと思います。
あと、どんなに準備しても結局手当たり次第持っていくイメージしかできなかった。
・入れた物リスト
編集後記。
なんで普段は裸の写真撮って下ネタまみれのTwitterやって本出してるようなすず屋。が防災防災って言い出したの?と思われる方もいらっしゃると思います。
遡ると2011年3月11日。
僕は学生で無名で何者かになりたいけど何にもなれない的な、よく居る男の子。
渋谷のド真ん中で被災し、友人の家族が管理する女子寮に避難しました。男子なのに。
渋谷から夕方に歩き出し、到着したのは夜の9時。
テレビでは悲惨な光景と緊急地震速報が延々と流されていました。
鳴り止まない警報と繰り返す映像、原発事故の得体の知れない恐怖。
あまりの凄惨な光景に涙を流し「こんなにつらいことが…」とこぼすと、周りの女子10人から「くっそ弱ぇな男子は」「なんでそうなっちゃうわけ?」とボロカスに叩かれました。 かわいそう。
避難させてもらったり、友人に物資を届けてもらったりしたけど、
次の日からは誰もいない部屋で孤独感と戦う1日を過ごしていました。
この時僕は思いました
「こんなに助けられているのに、まだ助けてほしいと感じてしまう」
「誰かに助けられるばかりで、誰も助けられない。」
知識や備え、行動力があればこんなことは思わなかったでしょう。
僕は無力で知識もお金も現実を受け入れる精神的なゆとりもない、
本当にただの10代の子供だったのです。
そして3.11から10年たった今。
僕は「誰かの役に立ちたい」「一人でも助けたい」という思いから、
過去の経験から得た生きる知恵や、災害情報をなるべく発信、拡散しています。
時間や精神的にゆとりがある今だから出来る次のことはなんだろう…と考え
目をそらし続けていた真実を知るところから今回の防災を始めました。
当時の映像を改めて見ると、血の気が引きました。
そんな苦しい思いをせず、楽しく実践できるコンテンツを作る。
それが僕にできることだと思ってこの記事を作りました。
真面目な話しちゃったわ。
おちんちん。
シェリプラス7月号はこちら
連載打ち切りになったので買わなくてよろしい。
fin