エヴァモデルPMX化作業のメイキング(全体公開) (Pixiv Fanbox)
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この記事は、なんとなく全体公開にしておこうと思いました。
今月後半は、エヴァモデルの1~8号機までのPMX化 をしています。
これは依頼された作業です。
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(こっから言い訳のゾーン)
今月はGMKゴジラとシン・エヴァのことばかりで
すっかり一つの依頼品の締め切りのことをおろそかにしてしまっていました。
本当申し訳ないです。
結局言い訳しておくと、
自分は本当に、ホイホイ依頼を受けてしまうのです。 (受けておいてしまう)
(それは当然怖いから。金がないからなんだけど)
言われただけ「やるやる」「いつかやります」と言ってしまうのですが、
その上でどういう順で 何からやってしまうかというと、
そこは「急かしてくる人、ケツひっぱたいてくれる人」のから、やってしまうワケです。
で、あまり急かさない優しい人の依頼は、悪いことだけど、忘れがちになってしまう。
(↑この後、この理解ある編集の人の原稿だけ、連続して落としてしまう)
本当は、逆であるべきなくらいなのですけどね。
(こういう方の依頼こそ大切にすべき)
この辺が、自分も同じになってしまう部分です。
で、例えば先月の後半はずーっと例の剣舞の依頼をやってたワケです。
でも、本当に急ぐ必要のある人が急かせているかというとわかんないものだったりします。
今となってはあの方は「後の作業の連絡」がなくなってきているので、結局何も進んでない気がします。
先月、無理して急ぐ必要、そんなになかったんじゃないかと思えてきています。
つまり、先月は、こっちのエヴァの依頼をやっといたほうが良かったはずです。
(でもケツひっぱたかれたほうを先やっちゃうよね、と、そういう話です)
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全然メイキングと関係ない話なのですが、自分としては重要な話でした。
いや、申し訳ないから言いたくなっちゃうのです。
(こっから前提のゾーン)
というわけで今やっているのは、
昔作ってたエヴァモデルのPMX化です。
初、零、2、3、4、6、8号機を、やります。
(↑これプラス4号機ね)
昔のモデルは、あれはあれでボーンは入れていたつもりなのですが、
メタセコ3の形式で、keynoteというプラグインを入れないと動かせないシロモノでした。
だからほとんど誰も使えないようなモンだったし、
曲面分割フリーズ前のデータしか自分のサイトにしか置けないのもあって、(容量上)
そのせいでこれまで、
「ありとあらゆる方が自分のモデルをフリーズ前の状態で間違えて使っていく」
という悲劇がおきてきました。
まぁ、このくらいの方が間違えてきたことなので、もう由緒正しきミスなんだけど。
(だからこそ思うんだけど、チラとでも自分に制作過程を見せてくれたら、こういう悲劇は防げるんですよ)(みんな黙って間違えていくから)
まぁこういうことです。
↑このGIF画像をトップに置いてあるのに、以降も定期的に起き続けている悲劇です。
「ややこしい」「めんどくさい」「分かりにくい」
「なんでフリーズ後のモデルを配布しないんだ!」と思うかもしれませんが、
それをやると、自分のサイトのファイル容量制限に引っかかるのです。
(曲面分割とは増えるワカメのようなものなので)
(データが4倍、16倍とかになる)
・・・ということでしたが、
今回依頼がありまして、こういうのもう「PMXにして配布してほしい」ということになりました。
まぁ、とても必然的で良い依頼です。
自分としても、エヴァが動かしたかったらメタセコ3をわざわざ起動しないといけないので、めんどくさいといえばめんどくさいのです。
ただ、今までのエヴァのPMX化なんて、それもとてもめんどくさいので、やはりやる暇や気力は、なかなかなかったということですね。
だからこそ、こういうことを依頼で頼んでくれるのはとても有り難いことではあるのです。 みんなのためになる依頼ですよねと。
・・・そういうことでした。
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ということでやっていきます。
一個一個バカ正直に、はい初号機のボーン入れ、ウェイト塗りー、できた~とかやってくのは効率が悪すぎるし
そんなことをしていてはとても間に合いません。
というか一部の装甲や素体、ボーン構造などは共通するようにしているのだから、
まとめてやれる部分はやれるはずです。
というわけでまずやるのは、必要な素材のコピペと配置です。
これは必要、これは共通、これはここには要らない、と。
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次にやっていくのは、ポーズを直すことです。
自分は↑こういう画像にピッタリ合うようにモデルのポーズまで作っていたわけですが、
そういうことをやると、モーション流し込みをしたときに指とかがおかしくなるのですよね。
まぁ、Aスタンスですかねぇ。 (エヴァは肩があるのでTは難しかろう)
足も真っ直ぐにして、開いてるのもちょっと直していきます。
装甲がはみ出るので調整していきます。
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あと地味に変えていくのが、曲面分割の分割数です。
これを4で完成させるのか、2で完成させるのかが結構悩むところです。
元々のモデルデータは4の予定で作っていました。
この数字が大きければ大きいほど滑らかなモデルにはなるのです。
しかし、曲面分割4のエヴァモデルというは20万ポリゴンとかになっていきます。
2で完成させればこれが5万くらいで済むのですね。
MMDモデルとしても配ることを考えれば、これはもう5万くらいで完成させるのが良いのではないかと思いました。
ただ、それをそのままやるとスムージングが甘くなる箇所が多発するのですよね。
(GIFでも伝わりづらいかな)
エッジがちゃんと出てないのですね。
または滑らかな部分でエッジがでてしまったりします。
とにかく曲面分割数を変えるとこういう変化が出てくるので、
こういう破綻部分を スムージング角度を変えたり、
頂点を調整してって、なんとかしていくのです。
(この作業が伝わりづらいし残し難いんだけど、実は相当やってる部分です)
素体に関してもこれは同じことです。 素体も4で割ると重すぎです。
しかし急に2にさげると色んな部分がカクカクになるので、そこは細かく直していくのです。
8号機の目玉なんかもかなりこういう問題がありましたね。
「頭部だけは4のまま」なんてやり方もありかなとは思いましたが。
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もうこの際なので、前のエヴァモデルの微妙なところはどんどん直して行きたいですね。
一番ダメダメだったのは、「胸の装甲」の形状ですよね。
なんか上下に分かれててて、妙に溝も太かったです。
あと色々と「キュッと」できてませんでした。 この辺直していきます。
というわけで、共通装甲のポーズ直しと形状直しとして、こんな感じです。
GIF的にすれば一瞬のことですが、
やはり一番かかってるのは曲面4→2のスムージング調整です。
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ボーンを入れてみます。これはまぁいつも通り。
まだ結構指曲がってるんですけどね。
このX軸(赤)を全部完全にまっすぐ揃えるくらいがいいのかなぁ。
(でも、それはもはや自分の美意識に反してしまう)
というわけでこの辺はこのくらいでやってってしまいます。
この足の裏のポリ割りとかも、まぁ曲げに応じたものに変えていきますとかなんとか。
綺麗に曲がるように塗っていきます。
この緑色のパーツも、前はめり込むのが当たり前でした。
今はこんな感じで踏み込めるようになっています。
ところで、自分が作るMMDモデルは、今の所必ずつま先ボーンをカットしています。
(FBXの段階ではちゃんとあります)
そうしないと上手くPMXに変換できないからなのですが、
その代わり、「つま先曲げのモーフ」というのを用意していこうと考えています。
今回のエヴァもそうするつもりなのですが、
この場合「装甲と素体のオブジェクト自体は別れている」という問題があります。
いちいちつま先曲げるのに二種類のモーフにアクセスしないといけないのは手間です。
だからこの部分は、「素体のつま先を短くして動かさなくてもいいようにごまかす」
というやり方にしています。
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地味に一番いやなのが、ここの3段腹のウェイト塗りなのですよね。
更にMark.06は4段腹なのでもっかいやらないといけないのがイヤです。
手の確認です。
一応、X軸の回転だけで綺麗に握れるような骨入れにしています。
この握りというのも、左右でモーフとしても用意しておこうと思っています。
まぁやっていきます。
素体に合わせて、テクスチャ部分もはみ出ずめり込まず付いてくるように塗っていきます
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共通部分はだいたいこの調子で良いのですが、足りてない部品もあったりします。
前に出来てなかったのがMark.06の喉の部分の装甲です。
こいつだけ形が微妙に違うんですよね。なにこれ。
(いや8号機も違うんだけどそれはわかりやすかったから変えてた)
まぁこんな感じで作って、押し出して、エッジ付けて・・・
そんでグニグニ調整していったら出来てきます。
あとはMark.06だけ、この胸の装甲にブチ穴がありますね。
これはもうテクスチャでやることにしました。
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これで大体部品は揃ったかなぁという感じです。
モデル自体はもう既にある作業なんだけど、やることも結構色々ありますね、と。
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基礎の共通パーツのウェイト塗りと、ある程度の共通モーフを作ります。
共通モーフは、歯が消えるだの、顎部ジョイントを消すだの、
あとは手の握りとつま先あげくらいです。
それが終わったら、個別化です。
各機体に必要なパーツだけ持ってきて、まずそれ以外を削除していきます。
ちゃんとモーフするように削除します。
その後は、ひたすら色の塗り直しですね。
塗り直しは、まぁこういう場合は紫をドラッグドロップで一気に銀色にできたりしますが、
そう簡単に行かない場合もあります。
とにかく「現在の材質を選択」「選択箇所以外を非表示」「選択面を現在の材質で塗る」
この辺の機能を使いまくって、まぁ前のとおりに塗っていくわけです。
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こうして個別の機体が出来てきます。
これでもう、曲面分割をフリーズさせれば、FBXまでは出来ます。
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こっから先はPMX化の作業の話をちょろっとしておきます。
「フリーズ後MMD用.mqoz」を作る時の手順です
やること。
・つま先を削除
・spineの親をarmatureにする
・「全ての親ボーン」を作ってセンターの親にする
・つま先の名前をleftfoot_endにする
・かかとにIK設定
・つまさきのIKの名前をleftfoot_end_IKにする
・・・大体こんな感じです。
この作業は結局、各機体、一体一体やっていくことになります。
もう共通してないですからね。
これでメタセコ上の作業は終了。
これで、PMXとしてエクスポートします。
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その後はPMXエディタで設定していきます。
リネームプラグインでボーン名を一括リネームします。
IKの設定をします。
ひざの設定をします。
材質の設定をします。
発光エフェクトの設定をします。
・・・
ということで、あとはMMD上で実際に確認します。
モーフを確認したり、キャラを移動させて膝のIKがうまく動いているかの確認、
実際モーション流し込みで、ちゃんと踊れるかどうかの確認。
そんな感じです。
それで問題なさそうなら完成、ということですね。