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その日、一人の少女が姿を消した。

ジュニアモデルの仕事が終わった後。誰も気づかぬうちに。

その話はすぐに噂となって街中に広まった。そしてその話はすぐに脚色された。



狼少女に連れ去られた、と。



仕事が終わってふと周囲を見回した時、その人を見つけた。

目が合って、ニコッと微笑んでスッと消えていった。我に返ってすぐに追いかける。いなくなって時間がだいぶたったが間違いなくあの人だった。スタジオから飛び出し、夢中になって、周囲の景色なんか気にせずその背中を追いかけた。

そしてようやく追いつけると思って角を曲がった瞬間、周囲は暗闇に包まれて次の瞬間意識は遠のいていった。

最後に見たのはその人が口角を上げて獣のように鋭い牙を見せた瞬間だった。

今まで見た笑顔とは全く違う、恐ろしく、一瞬で心臓を食いちぎられるような衝撃を受けたまま微睡の中へ意識は消えていった。



(あれ……)

 ゆっくりと意識が覚醒する。

視界が晴れる。しかし、晴れても周囲は一面雪のように真っ白だった

(みりあ……確か……)

 今こうなるところまでの記憶を辿ってみる。

(なんだろう……とっても暖かくて気持ち良い)

 全身が一肌程度の温かいお湯に包まれているような、心地良い感触に包まれる。

(ボーっとするの……けど、とっても気持ち良いの)

一糸纏わぬ姿ということにも気づかず、その身体中に与えられる心地よさに身も心も委ねていた。





(あれ……だめ……ボーっとする……何も考えられないの。この気持ちいいのさえあったら、もう、どうでもいいぐらい……)

 幼い少女がその誘惑に抗えるほどの精神は持ち合わせておらず、気づいた時から既に彼女の心は支配されつつあった。



 少女が感じた包まれる感覚は間違いではなく実際繭の中に少女は放り込まれ、閉じ込められていた。

 身体は繭から伸びた糸によってびっしりと動けないように拘束されていた。身体と糸の接着部分はまるで同化するかのように肌にくっついていた。

特に秘部に入り込んでいる糸は他よりも太く、既に少女の子宮奥深くまで入り込んでいた。そして子宮内で糸は更に強く子宮にまとわりついていた。

そして青い光が彼女の身体へと点滴のように繭から糸を伝って入り込んでいく。養液のようだった。

 これが彼女の意識が戻るまでずっと続けられていたことだった。



(あ、なんだろう……身体がむずむずする……頭が、背中が、お腹が何かむずむずするの)

 呼吸をするように身体の変化が始まる。





 額の部分から左右の眉毛の少し上部分からぷっくりと豆のような突起物が浮き上がる。突起物は止まることなくそのままゆっくりと伸び始める。

 背中には背部から腰部にかけて一対の直線の亀裂が入る。そしてすぐに直線は歪み始め、その部分からゆっくりと薄い膜のようなものが身体から出始めていた。

 そして腹部も臍を挟むように一対の突起が現れる。


(これ、気持ち良いかも……ぶわーって飛んじゃうような、身体が軽くなるような、そんな感じ。)

苦しみも痛みもなく、息をする度に心地良さが、彼女の脳を身体を包み込む。

(あ……なにこれ?変だよ?とっても体が熱くなっちゃう……ビリビリしてるよぉ……あ、あ、あ、あ、あ……あぁぁぁあ!)

 次の瞬間抗うこともなく身体中を震えさせる。初めての絶頂だった。





(~~~!すごいこれ!体がビクンッてして!頭にビリビリ~!て来て!すっごく楽しい。気持ち良いよぉ)

 その絶頂を何の疑いもなく受け入れる。

(あ、身体がもっとむずむずしてる……あ、あ、あ……飛び出ちゃう!みりあの身体から何か飛び出ちゃう!あ、あ、あぁぁぁぁぁああ!)

 次の瞬間再び身体中に電流が走り、二度目の絶頂を経験する。





(あへぇぇぇ……みりあから何かが出ちゃったぁ……おしっこしちゃったみたい……あはぁ……)

 絶頂で更に身体の変化が顕著になった。

額の突起物は絶頂とともに一気に伸び一対の触覚のようになっていた。

 背部の膜はさらに広がり白く、透明な羽のように広がり始めていた。一気に出たせいかまだ皺が伸びていない。

 そして腹部の対になっていた突起物は皮膚を突き破るように伸び、わき腹を根元にして昆虫の脚のように伸びていた。


(あはは……みりあの身体、おかしくなっちゃった。けど仕方ないの。気持ちよくてとっても楽しいの……あははっ……)

 体の変化に少女は恐れるどころかむしろ受け入れて楽しんでいた。普通の人間ならばその変わりゆく自分の姿に恐怖し絶望するところだが、彼女の精神は既に身体に少しずつ注入された養液によって麻痺していたのだった。

(と~っても暖かくて、と~ってもビリビリってきて、とーっても気持ち良いの。もっともっと欲しいの。あははははは)

 少女のその願望に呼応するかのように注入されている養液の点滴スピードが上がり始めた。


(後編に続く)








以下おまけです







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