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◆はじめに


お世話になっております、ねこずし卓のアキエです。

こちら「First Exorcism」作成過程メモと、そのメモに関する裏話の記事です。

シナリオを深く知ることができるというより、あくまでオマケの話程度なんだと思って読んでいただけると幸いです!


※注意

・ネタバレ含まれます。

・あくまで作成過程のものです。公開している完成版と違いがあります。

・この記事や、メモの内容をKPする際の注釈や参考にしないでください。






……


………





はじめに

「First Exorcism」は、きりとさん主催のエモクロアTRPG企画「SEVENTH HEAVEN」に参加したシナリオです。

“天国”テーマのシナリオを同時公開するという企画で、なんと各シナリオにはオリジナルテーマソングが書き下ろされています。めっちゃ豪華!


▼「SEVENTH HEAVEN」HP



だいたいの作成の初期段階に『メモ帳やお絵描きアプリにざっくり「やりたいことや要素」「流れ」などを書き出す』というターンがあります。この記事で紹介するのはそれらのメモです。

色々メモが登場しますが、正しい順番が分からないので適当です。


メモ❶

こちらは初期の初期、一体どんなシナリオを作ろうか要素をメモしています。

あと導入に使えそうなセリフなどをメモしていますね。


【アイデアの出し方】

なぜ悪魔なのかというと、シナリオ末のあとがきにも書いているのですが

『テーマが天国ということで、天国と言えば天使、天使と言えば悪魔といった感じに発想が展開して悪魔祓いにたどり着きました』…ということです。

今回はアイデア出しにマインドマップという手法を使いました。(そのメモは残ってなかった…!)議題に関連する、連想する言葉を木の枝が分かれていくように書き出していくという方法で、アイデア出し一歩目に効果的だと思います!完成したマップを見るのも楽しいです。

結果的に遠からずな悪魔を採用しましたが、連想の中に『階段』という単語があって、最初はそっちを採用していました。

(詳しくは後述にある【ファスエク前のボツシナリオ】



【影響を受けた映画】

あと映画にめっっっちゃくちゃ影響を受けました!

インプットってマジで大事だなと痛感します、本当に……。

見た映画は『死霊館シリーズ』と『ジェーン・ドウの解剖』です!おすすめ!

とくに『ジェーン・ドウの解剖』のとあるシーンが大好きで、シナリオ内でオマージュしています!


メモ❷

ざっくりとした物語の流れを書いています。

『起承転結』を意識しながらプロットを書くのですが、起承転結のそれぞれの意味が分からなくなりがちでいつも調べています。


各段落の下に『30分くらい』とか『1時間』とか書いてあるのは「所要時間これくらいだったらいいな~」という目安時間のメモです。100%この通りにはなりません。初期段階だから仕方ない。


メモ❸

メモ❷より先に出すべきでした、ざっくり真相メモです。

登場するNPCが兄と妹ではなく母と娘だったり

魔女は友人についてきたことになっていたり……

現在のファスエクと違いがたくさんあります。


【悪魔の狡猾さ】

メモの一番下

『悪魔の最も見事な狡猾さは、悪魔はいないと思わせることだ。』

(正しくは『~信じ込ませることだ。』)

こちらはフランスの詩人、評論家のシャルル=ピエール・ボードレールの言葉です。この言葉を元にイントロダクションの描写を書きたり、空近村のあの雰囲気作りの参考にしました。


メモ❹


❶❷❸のメモとだいたい同時進行で書いていた手書きメモです。文字だけじゃ頭の中がこんがらがってしまうので、お絵描きアプリでガリガリ書き出しています。


【レイニー登場の秘話】

このメモでは隣人って単語が登場しているので、魔女は友人についてきたという設定は無くなったようです。兄という単語はなく、この時はまだ母と娘案でした。

実は兄と妹にしようと決定したのは、necozeがPLで参加した1回目のテストプレイ後です。necozeは、私がシナリオを回しにくく感じていること、なかなかテンションが上がらないことを感じ取ったようで「母娘じゃなくて、兄妹にすれば?」と提案してくれました。私は気苦労する兄貴という要素だ~いすき。一気にテンションが上がりました。



メモ❺

イラスト中心でかわいい(?)メモです。

このメモでは成り替わるのは母親で、娘は偽物(悪魔)に憑依されている案を書いています。完成版では(母親ではなく兄が登場することになり)全くの逆になりましたね。


おとなりハウスって単語好き。



これ好き。こんなポスターだったらいいなという落書きです。

右下の白モブは共鳴者のイメージです。

『悪魔が棲む屋敷』の洋風とも言い切れない、何とも言えない感じ。


【ここにタイトルと、副題】

この時はまだタイトルが決まっていませんでした。当時は副題入れたかったようです。結果的に「First Exorcism」に副題はありませんが、付けるとしたらなんでしょうか。


First Exorcism

 ~天国への入口~


First Exorcism

 ~悪魔が潜む屋敷~


First Exorcism

 ~はじめての悪魔祓い~


First Exorcism

 ~狙われた家族~


First Exorcism

 ~ヘブン神父と共鳴者~


First Exorcism

 ~ヘブン神父に導かれて~


First Exorcism

 ~ヘブン神父といっしょ~



メモ❻

シナリオ本文を書く前段階の、メモ❷よりしっかり流れを書いているメモです。

セリフや描写もこういうのしたいを書いています。改めて完成版と全然違いますね。

このメモに書かれたセリフや要素ですが、見た映画に影響をすごく受けているなと見受けられます。衝撃的だったり魅力的だったんですよね……。

ぜひ『死霊館シリーズ』見てください。


【登場したかもしれない怪異】

『③探索~』を見るとポルターガイストとの戦闘を入れようとしていたことが分かります。悪魔が登場する映画でも、よくポルターガイスト起こっているしな!という考えて登場させようと考えていたと思います。あと怪異が怪異を呼ぶというのも好きなので……。

でもプレイ時間長くなる!詰め込み過ぎ!となって止めました。トホホ~




全身白いおじさんってなに?



メモ❼

恐らくメモ❻より後に書いたもの。

私はこうやって書くことで、頭のなかが整理されます。


飛び降りようとする青年のイベントはここから思いついたみたいです。

というか白いおじさん、天使だった可能性があるの。

結果的に天使になったのはヘブン神父だし、天国に近い場所にいたひと全員白い人になりました。



メモ❽


実はメモ❻の続きです。魔女戦、悪魔祓い直前の描写のようです。

暴力でどうにかしようとする魔女、怖いけど字面がちょっと面白い。


メモ❾

悪魔祓いルールのメモですね。

悪魔祓いの戦闘は一番やりたかったことと言ってもいい要素です。

初期段階から『共鳴者が悪魔に対して共鳴判定を行う』という設定で進めていました。この時点ではルールの全然詰めれていませんでしたが、テストプレイを繰り返して現在のルールに持っていけました。


【メモ一番下:最後に決め台詞を言ってもらう】

そういうの大好きなんです、決め台詞とか必殺技とか……。

自分が言うのが好きではなくて、PCが言っているのを見て喜ぶタイプです。



メモ❿

シナリオ末尾の箇所です。

当時は〈毒見〉で匂いに気付く設定だったようです。神父(メフィストフェレス)のセリフもメモしています。お礼が言えるメフィストフェレス。

最後の描写も屋敷が観光地になるというオチにする予定だったみたいです。衰退するのではなく、良くも悪くもむしろ盛り上がった!という方向性に話を持って行くのは変わらずです。



以上、見つかった作成メモでした。

その後はシナリオ文章をがっつり書き、テストプレイをしながら調節して、テスプ協力者の方々にアドバイスをいただきながら進めていきました!関係者皆様に感謝!



ファスエク前のボツシナリオ

途中で一瞬触れたボツシナリオの話です。ネタバレ無しです。

アイデア出しで『天国の階段』という単語を拾い、階段シナリオを書こうとしていました。シナリオ概要は以下の通りです。

こんな感じ。

『世にも奇妙な物語』に登場しそうな内容にしたいと考えて作成していました。

他に、以下の特徴があるシナリオにしたいと考えていました。


・〈スピード〉や〈ダイブ〉といった運動系技能をたくさん使う。

・周回して遊べる。

・エンド分岐が多くある。

・シナリオ内にルート分岐が多い。

 ∟ルートによってストーリーが全く違う。

 ∟ルートによって出会う怪異が違う。

・周回して遊べる。


このシナリオ、2回テストプレイをしていただきました。

PLのおかげでセッション自体はとても楽しかったのですが結果的にボツとなりました。


ボツにした理由は

シンプルに内容が難しい!回すのも難しい!

私のエモクロア経験が浅すぎる!

難解すぎて私自身やりたいことが分かんなくなった!


エンド、ルート分岐を多くしようと思ったら作る側も遊ぶ側も大変になる。

そんなの考えたらすぐ分かるじゃん!って感じですが、分からなかったんです。


というわけでボツになってしまったこちらのシナリオ。エモクロアのシナリオをたくさん遊んでシステムにだいぶ慣れたので、また作るのを挑戦したいと考えています。本当に気が向いたら!公開された時はぜひ遊んでください。



最後に

最後になりますが「First Exorcism」を遊んでくださり、また本記事を読んでくださりありがとうございます。

今後ともねこずし卓をよろしくお願いいたします。


ねこずし卓 アキエ

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