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 公安デビルハンター東京本部の高層階にある一室にて、俺は緊張しないよう気を張って、デスクの前に起立していた。 「よく来てくれたね、佐竹ソウジくん」  デスクに備え付けられた椅子に座る美しい女性が、俺の名を呼ぶ。 「ハ、ハイ!」  俺はやはり、緊張してしまっているのを隠せず、どもりながら返事をした。 「実は、君に頼みがあるんだ」 「は、はぁ……」  俺に頼みがあると言うこの女性は、公安対魔特異4課をまとめる才女にして、内閣官房長官直属のデビルハンターという肩書を持つ、マキマという俺の上司だ。  俺は4課所属ではないので直属の部下というわけでは無いが、まぁ他部署の上司と部下と言った関係だ。  とはいえ、マキマさんからの呼び出しとあれば一も二も無く駆け付けるし、頼みがあるならなんだろうと俺は引き受ける。  なんと言っても、マキマさんは俺の命の恩人だからな。 「頼みって、なんでしょうか」  俺が言うと、マキマさんは見ていると吸い込まれてしまいそうなその瞳で俺をじっと見つめて、ゆっくりと告げてきた。 「君に、悪魔を退治して欲しいんだ」 「はあ……」  俺は、なんとも気の入っていない返事を返してしまった。  なんというか、特別に俺一人呼び出された割に、普通すぎることを頼まれたからだ。  デビルハンターなのだから、当然悪魔退治はするだろう。  と、考えたところで、俺はハッと思い直す。  特別に俺一人を呼び出したのだから、普通の任務では無いと考えるべきだ。  恐らく、よほど危険な悪魔が討伐対象なのだろう。 「ヤバイ相手なんですか」 「どうだろう、強さはそんなでも無さそうかな」 「……じゃあ、どこか危ない場所に向かうんですか?」 「場所はここ」 「え?」  マキマさんは無表情のまま説明する。 「この部屋の中に悪魔が出現するから、今から退治して欲しいんだ」 「い、今からここにですか?」  マキマさんは「そう」と言って首肯する。 「その悪魔は、どうやら姿を自由に消せるみたいなんだ。君、確か犬 の悪魔と契約してたよね? 犬の嗅覚で悪魔を探知出来ないかなって」 「それは……たぶん出来ますけど……」  デビルハンターは各々悪魔と契約して悪魔と戦う。  俺は犬の悪魔と契約することで、悪魔を見つけ出せる特別な嗅覚を得ていた。  自ら戦うというよりは、サポート向きの能力だ。  しかし、姿を消す悪魔が現れるとは……。 「もしかして、今もこの部屋の中にそいつがいるんですか……?」  俺が訊くと、マキマさんは少し迷ったような仕草を見せてから頷いた。 「たぶんね。……実を言うと、ちょっと前からその悪魔に取り憑かれてるというか、纏わりつかれていて困ってるんだ」 「え、それは……マキマさんが悪魔の攻撃を受けてるってことですか!?」 「うん。一人じゃ悪魔を捕まえられなくて、君に手伝って欲しいの」 「それなら……もっと他にも人を呼んだ方がいいんじゃ……」  マキマさんを攻撃するような悪魔が相手なら、こちらの人数は多いほうがいいはずだ。  だが、マキマさんは首を横に振り否定する。 「正直、あまり人には見られたくないの。だから頑張って君一人で捕まえて」 「そ、そうなんですか……」  見られたくない? 何か機密事項に触れるのだろうか?  とはいえ、自分で言うのもなんだがあまり強くない俺を一人だけ呼んだのだ、それほど危ない相手では無いのかもしれない。 「じゃあ、お願いするね」  言って、マキマさんは椅子から立ち上がる。 「座ってる時は大丈夫みたいなんだけど、私が立ち上がると悪魔が出てくるんだ」 「……?」  どういう生態なんだ、それは?  俺が疑問に思っている間に、マキマさんはコツコツと靴を鳴らしながらこちらに近づいてくる。  俺はこんな時だと言うのに、マキマさんのその怪しい色気のある外見に見惚れそうになっていた。 「どう、やれそう?」  赤い髪を靡かせ、マキマさんが目の前に来て俺の顔を見つめる。ふわりと良い匂いがした。 「や、やれます!」 「……平気?」  赤くなった俺の顔を、マキマさんが至近距離で覗いてくる。 「平気です!」  俺はその瞳に目を合わせられず、視線を反らしながら答えた。 「ふぐうぅぅうう!?」 「え?」  その瞬間、突然そんな大きな声が間近から聞こえた。  俺が視線を戻すと、マキマさんがピーンと踵を浮かせたつま先立ちになり、がくがくと痙攣していた。 「マキマさん!?」 「さ、さたけくん……っ、で、出たよ、ぉおっ」  マキマさんは、痛みに耐えるような顔をして俺に告げてくる。  悪魔が出現したのだ。 「ど、どこですか!?」 「い、今……っ、わたしの、背後にっ、いるから……!」  マキマさんが震える手で、自分の背後を指差す。  だが、そこには何も居ない。  本当に、姿を消したまま攻撃しているようだ。  俺は犬の悪魔と契約して得た鼻で匂いを嗅ぎ、悪魔を探知する。  確かに、マキマさんの後ろから悪魔の匂いがする。 「そこかっ!」  携帯していたナイフを取り出し、マキマさんに当たらないよう注意して背後を切りつける。  だが、刃に手応えは無い。 「えっ……、き、消えました!」  空振りする直前、悪魔の匂いも掻き消えた。 「ぐ、ぅう……躱され、た……みたいだね……。また、現れると思うから……よく探して」  マキマさんは辛そうにしながらも気丈に言う。 「大丈夫なんですか!? 悪魔の攻撃でどこか怪我は?」 「大丈夫……これくらいなら、平気だか――らぁあああっ!!?」  言い切る前に、マキマさんが叫び声を上げた。  再び悪魔の攻撃を受けたのだ。手の平を上に向けて、わなわなと指を震わせ、敵からの攻撃に耐えている。 「く、くそ……っ」  俺はまた、悪魔の匂いがするマキマさんの近くでナイフを振った。  しかし、ナイフの刃先は空を切るばかりだ。 「わだじの、お尻にいるからぁ、あ゛あぁ!」  敵の攻撃に耐えながらも、マキマさんは悪魔の位置を知らせる。  俺は恩人である彼女を助けるべく、そこに切り掛かった。 「うおっ」  だが、やはり手応えはなく、空振りしてしまう。  確かにそこに悪魔の匂いはあったのに、瞬間的に存在が消えるのだ。 「すみません、また逃げられました!」 「フゥ〜……フゥ〜…っ🖤」  マキマさんは返事も出来ないほど苦しそうに、どこか艷っぽい吐息を漏らしている。  敵の攻撃を何度も食らっているようだが、本当に大丈夫なのだろうか。  しかし、どこかを怪我している様子は無い。  苦しそうにしていたのを見るに、首を締められたりしているのか……? 「マキマさん! 相手はどんな攻撃をしてくるんですか?」 「それは……」  マキマさんは言いづらそうに言葉を濁した。  だが、敵の出方が分からないと対策が出来ない。 「お、お尻に……」 「尻……ですか?」  確かに、さっきも尻の方に悪魔がいると言っていた。それは背後に居るという意味ではなく、本当に尻を狙って攻撃してきているということなのか? 「悪魔が、私のお尻に……指を、挿れてるの」 「指を……?」  そんな、子供の悪戯のようなことを悪魔が? 「それはつまり、カンチョーってやつですか……?」  俺が聞き返すと、マキマさんはそれに答えようとして、遮られるようにビクンと跳ねた。 「ひぎぃいいっ! ほ、おおおお🖤」 「ま、また……!」  マキマさんが普段の無感情からは考えられない顔と声で叫ぶ。  確かに言われてみれば、子供にふざけてカンチョーされた時のような、ピーンと背筋が伸びた痛がり方をしている。  マキマさんのピッチリとスーツの内側から主張して、普段から公安内の男の視線を集めている尻肉が、僅かに歪んでいるのも分かる。 「悪魔め……! マキマさんに、触るな!」  確かに餓鬼の悪戯。そうは思ったが、やり過ぎると内臓を傷つけると聞いたこともある。マキマさんが辛そうにしていることに変わりはない。 「うおおおおお!」  俺はナイフを握ったまま、マキマさんの足元へ掴みかかった。  破れかぶれのタックルは成功し、見事に悪魔の身体を捕らえた。  目には見えないが、確かに捕まえた。 「よし! 死ね、悪魔ァ!」  俺はナイフを振りかぶり、どこでもいいからと悪魔の身体めがけて振り下ろそうとした。  だが。 「……なっ!?」  その瞬間、掴んでいたはずの悪魔の身体が霧のように霧散し、消えてしまった。 「そんな………」  こんな、見えないだけじゃなく、実体まで消せるんじゃあ捕まえようが……。 「ぐあっ……!」  呆けていると、横から強い衝撃が身体を襲った。 「アッ、カハアッ……! ぐぅぅ……」  俺は吹き飛び、部屋の壁に叩きつけられる。  腹部に生じた鈍痛で、見えない悪魔に蹴り飛ばされたのだと分かる。  視界の先では、マキマさんがうつ伏せで倒れてしまっていた。  考えれば、俺がこの部屋に来る前からあの悪魔の責めを受けていたのだ。身体は限界だったのだろう。  俺が自分の不甲斐なさと痛みに苦悶していると、目の前の空間がブレるように歪んで、そこから悪魔が姿を現した。俺が動けないのを見て、姿を見せても安全だと考えたのか。  背は低く、子供のような姿をしているが、匂いは確かに悪魔の物だ。  ヤツが、マキマさんを……ッ!  俺は歯を軋ませ怒りを滲ませるが、先程の一撃でどこか骨をやったのか、身体が上手く動かない。  ナイフは取り落とし、離れた場所に転がっている。  そんな俺の悔しがる姿を見てか、悪魔はニヤリと笑い、マキマさんに近づいていった。  そして、マキマさんの尻を掴むと、その中心に指を突っ込み、尻穴をフックで引っ掛けるようにして持ち上げた。 「んぐぉお゛おおお🖤 き、きぐぅぅぅ🖤🖤」  アナルを広げられ、マキマさんは濁点混じりの呻き声を上げる。  悪魔はそのまま、片手でアナルを広げ、もう片方の手でその中をぐちゃぐちゃとイジり始めた。 「ふぎっ、んごっ、ぉほおっ🖤🖤」  ギュウッ、と潰すようにアナルを握り締められ、家畜のようにマキマさんが鳴く。  そのまま穴に突っ込んだ3本ほどの指がアナルから出たり入ったりと、悪魔は好き放題これは俺の玩具だとでも言いたげに、美女を嬲る姿を俺に見せつけてきた。 「んお゛、おぉぉおぉおお🖤🖤」  マキマさんが目を剥いて、両目からも口からも体液を垂れ流している。  そして、遂には失禁し、タイトなスーツがぐしょぐしょに濡れる。  その姿に平時の彼女のイメージを構築する、威厳やクールな雰囲気は微塵もなく、みっともなく汁を垂れ流す負け犬の姿でしかなかった。 「マキマ、さん……」  憧れの人の無惨な姿を目の当たりにし、俺は身体の痛み以上に精神的なショックで動けなくなっていた。  悪魔は目を剥いてグロッキー状態のマキマさんを無理矢理起こすと、俺のすぐ近くに放るように寄越してきた。  そして、俺の目の前で四つん這いにさせる。  元々服など着ていない悪魔が、男性器を熱り立たせて彼女の背後に立つ。  勃起したそペニスのサイズは、俺のモノとは比べ物にならない大きさだった。  その子供の姿に不釣り合いな太く長い肉の塊を、当然のようにマキマさんのアナルに挿入する。 「ん゛ん゛あ゛あああああああ🖤!?」  拡張された穴はその肉棒をすんなり受け入れたようで、マキマさんは口と目をこれでもかと開いた。  悪魔は容赦などせず、最初から勢い良く尻肉に腰を打ち付けて、ばちゅんっ! ばちゅんっ! と湿った音が部屋に響く。 「ぐひぃ! かへっ、はへぇ……っ🖤 くっっ、ほおお🖤」  こんなに乱暴に犯されているのに、マキマさんの声はどんどん甘い喘ぎが混ざっていく。  あのマキマさんが……悪魔に犯されている悦んでいるのか? 「あ……、あ……」  俺は目の前で喜悦の表情を浮かべる想い人を見て、情けなく股間を膨らませていた。 「ぬほ、ぬほ、ぬほほほぉぉ🖤🖤 おしりにチンポくるのぉ、キモヂいぃぃ🖤🖤」  汗ばんだスーツがスタイルの良い胸やヒップの形を強調する。  巨乳を揺らしながら、AVで見る女優のようにマキマさんは乱れていた。 「やめろ……やめろぉ……!」  だめだ、こんなマキマさん、受入れられない……!  俺は腹部の痛みに耐えて、好きな人を助けるべく立ち上がった。  我が物顔で腰を降る悪魔に向かって、拳を握り襲いかかる。  そして、振り抜いた拳が悪魔の顔面を捉える寸前、標的の姿が透明になり、拳は残酷に一瞬前まで忌々しい顔があった場所を通り抜けた。  俺はそのまま体制を崩し、床に転がる。 「く、そぉ……ぉ」  床を這う俺の頭を、悪魔が上から強く踏みつけた。  脳が揺れ、激しい痛みと共に意識が薄れていく。 「んひっ🖤 オ゛、ンほぉおお🖤 お、おじりっ……チンポでっ、犯されで、イグうううぅぅうう🖤🖤 ふぬほぉぉおおぉぉ🖤」  俺のことなど気にかける余裕の無い、快感に敗北した絶叫が聞こえる。  心中でマキマさんに謝罪しながら、俺は意識を失った。 ◆  暫くして、俺は意識を取り戻した。  温かく柔らかな感触を後頭部に感じ目を開くと、視線の先にはマキマさんの顔。  そこで俺は、今マキマさんに膝枕されていることを知った。 「起きた?」 「あ……マキマさん……、俺……」  俺が目を覚ましたことに気づき、マキマさんはこちらを見下ろした。  バッと起き上がり、正座してマキマさんに向き合う。 「あ、悪魔は!?」 「どうやら、満足したのか消えたみたいだね」  マキマさんの姿を見ると、服は皺や乱れが目立ち、身体は体液のようなものでかなり汚れている。  窓の外はもうすっかり暗くなっいる。俺が気を失った後も散々に弄ばれたのだろう。 「すみません、俺のせいで……っ!」 「君のせいじゃないよ。悪魔に身体を許したのは、私の落ち度」  あんなことの後だというのに、マキマさんは優しいままだ。  俺がもっと強ければ、この人を助けられたのに……! 「君には、恥ずかしくところを見せちゃったね」 「い、いえ」  脳裏に、悪魔に辱められるマキマさんの姿が再生される。 「俺、誰にも言いませんしっ、忘れますんで! 安心してください!」  忘れるのは実際には難しいだろうが、出来るだけ無かったこととして振る舞うつもりだ。  もちろん、あの悪魔は絶対に捕まえるとして。  しかし、マキマさんは俺の顔をじっと見たまま。 「ううん、その必要は無いよ」  そう言って首を横に振った。 「え?」 「佐竹ソウジくん。君は私の言うことを聞いてくれるね?」 「…………はい」  俺はマキマさんと目を合わせ、頷いた。  目を合わせたまま、淡紅色の柔らかな唇から、俺への命令が告げられる。  その後、俺はマキマさんに言われた通り立ち上がり、言われた通り部屋の端に向かって、言われた通り窓を開け放った。 「君を選んだのは、君程度のデビルハンターなら、処分しても大した損失にはならないと思ったからなんだ」  後方でマキマさんの声が聞こえる。  言っていることの意味は理解出来なかったが、きっと俺のことを思いやってくれているのだろうと思う。  なんと言ったって、マキマさんは俺の恩人だからだ。  そうして俺は、この悪魔のように美しく優しい人の言葉を守り、窓の外に体を投げ出した。  

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