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いつもご支援ありがとうございます。引き続きクヨウ様の冒険録という名のバッドエンドをお届けします。

https://tokisaki.fanbox.cc/posts/4429954 それと募集箱も開設いたしましたので奮ってご活用いただければ幸いです。


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「感謝を申し上げます。我が国の危機、その身をもってお救いいただいたこと。この感謝と共に、あなた方の慈悲深さに敬意を払います」

「い、いえっ! 当然のことをしたまで、ですので……」


 王国の人間でもない者が玉座の間に招かれ、美しい王妃に感謝と敬意を貰う人間はそういない。

 だからこそ頭を下げた勇者の緊張は見て取れるし、幼馴染みと姉はクスッと隠れて笑い、彼らと共に王妃の前に立つ姫騎士も、彼の素朴な少年らしい姿に微笑ましさを覚えているようだった。

 紆余曲折があったものの、無事に反乱分子を取り押さえることに成功した勇者一行と姫騎士は、玉座の間にて王妃から直々に賞賛の言葉を授かっていた。


「そして謝罪を。あなた方を巻き込みながら、利用してしまったことを……」

「大丈夫です。俺たちは目の前で放って置けないことに、自分から勝手に巻き込まれただけですから。感謝だけで、凄く有難いことです。」


 申し訳ありませんでした。その言葉を勇者は遮った。王の妃とあろう女が部外者の少年たちに頭を下げるという行為を避けさせた、という形になるだろうか。

 国のためとはいえ、半ば王妃に利用された形になったことを気にもしない真っ直ぐで純粋な笑顔。それに釣られるように王妃が微笑を浮かべた。


「なるほど、その子が気に入ってしまうのも無理がありませんね」

「へ?」

「お……母上、彼らの目的を聞いて差上げてはくれませんか」

「ふふ。ええ、元よりそのつもりでした」


 我が子の愛らしい一面を愛でるのも良いが、今の王妃は万が一のために身を隠した国王の代理人だ。

 故に、ここまで深く関わった勇者たちの目的を聞き出すことも重要な責務である。


 勇者は改めて王妃に自らの旅の目的を話した。自分たちの故郷にある伝承。この荒れた世界を僅かでも良い方向に進めたい。微力ではあれど、何もしないよりずっといい。

 人が聞けば夢物語、夢想家、子供の描く理想論と取られかねない。それでも、勇者は真っ直ぐに自分たちの目的を語った。


「……なるほど。では、しばらくはこの城に滞在してはいかがでしょう?」

「え? あの、信じてくれるんですか?」

「ええ、もちろん。あなたは実証して見せた――――あなたの僅かでも変えたいという心が、この国を良い方向へと導いてくれました」


 大貴族と大臣によって腐敗しかけていたこの国を変えてくれることに、見ず知らずの少年少女が助力をした。そこに打算はなく、勝算が高いものでもなかった。むしろリスクしかないと言っていいだろう。

 彼らが繋いでくれたものを〝良い方向〟へと導いていくのは王妃、そして彼女が支える国王の役割だ。ならばそのきっかけを打算なく生み出してくれた彼らに恩を一つも返さないなど、大国として考えられることではない。それをしてしまっては、己の私腹を肥やすこと、傲慢な思いで民を支配しようとした反逆者たちと何も変わらない。


「この王都には世界の様々な歴史、伝承が保管されています。時には我が重臣が知ることを学び、知見を深めることも出来るでしょう。これで恩を返すことになるかはわかりませんが、あなた方の目的に繋がることは必ずあるとお約束します」

「ありがとうございます!!」


 これで勇者は王国の堅牢な拠点と、彼らが受け継いできた様々な伝承と力に触れる機会を得たと言ってもいい。これまでの地道な旅路から、思わぬ形で大きく前進をしたのだ。

 初めに出会った時は驚いたが、こうして対面すると噂に違わぬ慈悲深さが感じられると勇者は頭を下げながら感謝の念を覚えた。そんな彼らの感謝を微笑みで受け止め、王妃は言葉を続ける。


「王城を拠点とするならば、顔が利く者を連れて行かせるべきですね。さて……」

「…………」


 玉座に座った王妃は顎に手を当て思案する。その仕草と口調は、先ほどまでと異なり白々しさがあるようだ。我関せずと言わんばかりの態度を取る姫騎士が、チラチラと隠し切れない視線を向けていることに気づいていないはずがない。


「一度剣を共にした者が良いでしょう。我が娘、姫騎士を仲介役に」

「はっ! 必ずや任を全う致します!」

「あ……」

「むむっ」


 食い気味な我が娘は若い。そして娘のやる気に満ちた態度に感じるものがあったのか、僧侶と刀遣いが思い思いの呼吸を見せた。勇者は反応にこそ気づいているが、なぜそうなったのかわからない様子で小首を傾げている。

 前途多難のようだが、楽しみが増えたことに王妃は年甲斐もなく高揚した。が、そういえばと言葉を重ねた。


「ところで、あの方はどちらへ?」

「あの方? …………あれ?」

「また居なくなってる!?」


 玉座の間に招かれるまでは共に居たはずの美女の姿が、忽然と消え失せていた。



 その頃、勇者たちの目的である生命神・クヨウはといえば、呑気で気ままに王城を散策していた。


「むん。妾の寝床とはまた違う風情があるのう」


 クヨウが寝床と呼ぶのは彼女の隠れ里。里と言っても神の領域、その実態は都や宮殿という壮大な表現が似合う場所だ。

 それだけの場所と見比べながら、見劣りしないと暗に告げられる王都の城は大したものだろう。クヨウの領域が失われた和風のイメージならば、この城は洋風のイメージが相応しい。もっとも、そのイメージを具現化できる人間は外の世界に数えるほどしかいないのだろうけれど。


「しかして、奇妙な気配の出処は向こうじゃな」


 ――――クヨウはそんな見比べの観光をしに来たというわけではなかった。

 無論、人間のそれとは一線を画す神の奔放な心は嘘ではない。呑気で気ままに、それでいて人の子からすれば理解の及ばぬ方法で、ある人間の気配を探し当てていた。

 足音を殺し、王城内で生命の流れが薄い箇所へ近づいていく。件の隠し通路同様、この城には一部の人間しか知らない場所が幾つもあるようだ。それだけ大貴族と大臣が秘密裏に物事を進めていたということだろう。


「愚物が。風情のないものを加えおって」


 クヨウが不意に壁へ手を重ねると、彼女の身体がするりと〝抜けた〟。本来なら別の隠し扉を抜けなければならない部屋へ、あっさりとすり抜けて着地した。


「……ああそうだ。王都はまだ混乱の中にある。仕込むなら今だ」


 すると、部屋と見紛う空洞の中には何かを耳に当て、どこかしらと通信を取るローブの男がいた。風貌から魔法使いなのだろうが、連絡のためその手に握っているのはマジックアイテムではない。

 機械工学。過去に失われた技術であり、マナや神の信仰を頼らぬために人々から忌み嫌われる特殊な技術だ。


「マナの流れを用いらぬ機械か。まあ、人の子の往く道に口を挟むつもりはないが……斯様なことを使われては、疑心を生むのも無理はないのう」

「っ!? 誰だ! ……おまえは、あのおかしな連中の」


 隠れて機械を扱い、クヨウの登場に警戒心を顕にして振り向く。この段階の情報だけで、彼が王国側の人間ではないことが容易に伺い知れる。

 しかしそれ自体はわかっていたことだ。王国の騒動が収まりつつある今、クヨウが察知できるほどの悪しき気――――生命を害そうという流れを生み出す者が、国を愛しているはずもないのだから。


「ヌシ、間者であろう。この混乱に乗じたのだろうが、存外に迂闊な男じゃのう」

「なんでここが……クソ!」

「ほう。妾の口を封じようという魂胆か」


 男がクヨウに向かって手のひらを向け、魔法陣を展開する。オーソドックスな魔法使いのようだが、僧侶や姫騎士が用いる術式とはまるで系統が異なるようだ。


「いざって時のために使わずにおきたかったが、見られたからには仕方ない。俺の言いなりになってもらうぞ」

「良いぞ――――ヌシ如きに出来るものなら、じゃがな」



 クヨウは間者(スパイ)の魔法に→かかるはずもなく、あっさりと捕まえて王妃に報告した・

 クヨウは間者(スパイ)の魔法に→あっさりと引っかかって男の言いなりになった。



【正規ルート・間者を王妃へ報告】



「そうですか……まさか彼が、帝国のスパイだったとは」


 人間一人の魔法がクヨウに通じるはずもなく、一瞬にして倒されたスパイが王妃の元に引き渡された。詳しい話を聞きたい、とクヨウを客間に案内した王妃は唇に指を当てて本気で思考を巡らせている。

 ふらりと居なくなったかと思えば、突如として敵国のスパイを捕まえて現れたクヨウに驚かない胆力はさすがだと言えるだろう。それでも、捕らえたスパイの正体には驚きを隠せない様子だ。


「信用しておったようじゃの」

「はい。真面目な仕事ぶりが評価され、王城専属の魔法使いとして重宝されていました。スパイが潜んでいることは当然掴んでいましたが、こうも奥底に入り込まれているなんて……」


 国と国の争いは情報戦でもある。表向きは友好関係を築いていても、相手の国にスパイを忍ばせるのは珍しくもない。

 友好国ならまだいい。が、明確な敵国のスパイが奥底まで入り込んでいるなど、考えただけで恐ろしい。

 だからこそ、王妃は必要最低限の情報に留めて行動する。即席の実行部隊と秘密裏に動く重要な立場の人間。つまり先の勇者たちと王妃の行動は、少なからずスパイを意識する結果になった。もし仮に動きを悟られ、帝国の介入を許していたならば、考えるだけで恐ろしい事態に発展していたであろう。


「ヌシがあやつらを一時的とはいえ引き入れたのは、これが理由じゃな」

「……その通りです。彼らは信用に足る人物……我が国に関わりがないからこそ、です」


 内部から侵入する者たちとは違い、彼らは何の見返りも勝算もなく姫騎士の味方をした。だから心情と効率のどちらも取って留まってもらった。

 言葉では謝恩の体を取った王妃だが、半分は実利の面で〝味方〟が欲しかった。王妃は若者を巻き込んだことに渋面を見せているが、情を度外視し、国のために思考を巡らせる彼女の選択をクヨウは責めるつもりはない。

 帝国側も手を尽くしてきているのだ。この程度をこなせる女傑でなければ、お人好しの勇者たちをとてもではないが任せられない。


「ふむん。ま、あやつらは何を言ってもしたいことをするであろうよ。この国……いや、世界は遠くなく荒れる。その時あやつらが希望となるかどうかは、ヌシら次第じゃがのう」

「……では、あなたは? ただの人間ではないとお見受けしますが、どのような了見で彼らを気にかけていらっしゃるのでしょう」


 クヨウも王妃も未来を見通せるわけではない。クヨウは神の視点から、王妃は国の長たる視点から、先の恐ろしい事態を想像することから逃れず、できることをしているだけだ。

 そんな人の中でも高位の視点から見た神の女は、果たしてどう感じられるものか。王妃でありながら血の戦を知る女傑は、彼女の目的を問い質した。

 クヨウが王国のために動いているとは思えない。が、彼女は手ずからスパイを間引いた。それを考えれば、彼女が〝誰〟を見ているかは自ずと浮かび上がる。


「なに、座して待つだけでは日が暮れてしまいそうなのでな。少々行き過ぎた〝さーびす〟じゃ。お節介の零れとして、受け取っておくのじゃな」


 神のささやかな手助けを得て、王国という拠点を得た勇者一行。それが彼らの旅路にどう影響を与え、何に繋がっていくのだろうか。




 to be continued









【バッドエンドその六・催眠支配】



「……ふぅ。ビビらせてくれたもんだ」

「…………」


 ローブを脱いだ男が額の汗を拭い、安堵の言葉を吐き出している。

 その間、彼の前に立ったクヨウが言葉を発することはなかった。彼女は無表情で虚空を見つめ、まるで人形のように立ち竦んでいる。

 それもそのはず。クヨウは男が行使した催眠魔法によって、思考そのものを止められているのだから。


「虎の子の魔法だ。ヤバい雰囲気だったが、しっかり効いてくれて助かったぜ」


 彼が王国に潜入してから、この得意の魔法を行使するのは初めての試みであった。そのため、異様な雰囲気を纏うクヨウに通じるかはほとんど賭けだったのだが、運良く完璧な催眠状態にすることができ、安堵の息が幾つ溢れても仕方ない。これが成功しなければ、彼の身は間違いなく破滅していたのだ。

 男は優れた催眠魔法の使い手だ。が、独自の催眠魔法は、強力ではあるが対象が人形じみた状態になる欠点を抱えていた。命じたことを喋らせる。反応を引き出すことはできるが、正常な状態と比べてどうしても反応が淡白になる。言うなれば個人の人格が薄れてしまうのだ。

 関わりの薄い人間関係であれば、刷り込み次第で誤魔化せるだろう。しかし、王妃や姫騎士と言った者に仮に仕掛けたとして、事が露見しないほど高度な魔法ではない。あまり派手に使えばバレてしまうかもしれないため、彼は催眠を封じてここまで慎重を期してきたのだ。


「ちっ、どこまでバレて……おい、俺のことを知ってるのは他に誰がいる?」

「……妾、以外は……誰にも」

「……まだ十分誤魔化せるか。切り札を使わされたのは痛いが、逃げるほどじゃない」


 加えて、彼の力では催眠魔法を複数に行使することはできない。クヨウに正体がバレてしまった以上、万が一にも彼女の催眠を解くわけにはいかなかった。

 まさかこんな形で見つかってしまうとは想像もしていなかった。大臣たちの策略に紛れ、安全な隠し部屋を手に入れて心に隙が出来ていたのかもしれない、とスパイの男は舌打ちする。

 切り札の催眠を身元も知れない女に使ってしまうなど、と深い後悔が頭を過ぎる。


「いや、待てよ。そもそもこいつ……」


 だが、そうしてクヨウのことを考えると、また別の案が彼の脳裏に浮かんだ。

 これまで怪しまれず潜入をこなしてきた男の背後をあっさりと取り、異様な雰囲気を纏う狐美女。明らかに普通ではない彼女は、もしや何かしらの力を秘めているのではないか。それを使い、大臣たちの策略を止めたのではないか――――そう考えてクヨウの身体を見てみると、彼の考えに新たなモノが加わる。


「っ……」


 ゴクリと息を呑んだ。直前までクヨウの力を打算的に考えていたにも関わらず、彼は全く別のモノに思考を奪われてしまっていた。

 まずその顔、類を見ないほど美しい。目元の化粧は妖艶で、特徴的な狐耳と艶やかな金髪に良く似合っている。

 身体。和装から零れそうな爆乳。帯に締められた細いくびれと対照的に、ヒップラインと太股はムッチリとしていて、その感触を想像するだけで手が震える。和装のスリットから垣間見える白い布切れなど、もはや誘っているとしか思えない。

 呆然と立ち竦む彼女の周囲を歩いて視姦した彼は、そのズボンにギンギンのテントを作っていた。


「くそ、真面目で通してきたせいで溜まってやがる!」


 彼は潜入で悪目立ちしないよう外面を良くして振る舞っていた。それ自体は王妃を騙せるほど上手くいっていたのだが、その分生真面目な性格を通すだけの演技を一瞬でも解くことはできなかった。

 王城勤務のために性処理などで女を使うこともできない。この部屋を手に入れて自慰行為に及んだ際は、その惨めさに生真面目な性格など選ぶべきではなかったとスパイらしからぬ後悔をしたものだ。


「……この女のせいで計画が丸潰れになるところだったんだ。少しは憂さ晴らししないと気が済まねぇ」


 彼のスパイとしての面子、帝国からの信頼が台無しになるかもしれなかった。そんな逆恨みに近い理由を打ち立て、彼はニヤリと笑って術式を展開した。

 そうだ、女なら目の前にいるじゃないか。王妃や姫騎士、同僚たちとは違う。暴力的な美貌とエロティックな女体を自由に出来る。外では派手に動けない。ここでも油断しきって行為に及び、二度の失態を晒すことは絶対にしてはならない。

 けれど女がいる。自由に出来る女が目の前にいて、我慢をする理由がどこにあるのか。

 演技に耐え得る強靭な精神を持つスパイの男も、知らぬ間にクヨウの魅力に当てられてしまった。彼は正当な理由を打ち立てたと思い込んでいるが、生命力を掻き立てるクヨウのいやらしい体質に影響を受けていることは明らかだった。


「これと……ついでにこれだな。使わないとは思うが、後のために一応だ」


 男は展開した魔法陣から手短に使えそうな知識、設定をクヨウに付け加える。後のためとは言っているが、欲を我慢できるだけの表情をしていなかった。


「よし……しゃがんでしゃぶれ。出すまで全力で奉仕しろ」

「はい♥ ご主人様のおちんぽを奉仕します♥」


 美貌が自然に微笑まないのは残念だが、甘い声を出して従順に従う姿は見ていて気分が良い。

 虚ろな目でクヨウは男の股間に向かってしゃがみ、股をパックリ開いたエロ蹲踞で奉仕の体勢を維持。股間は剛毛が零れる褌が丸見えなのだが、男の視線は爆乳の乳輪が上から見て取れる様に釘付けだ。

 そしてクヨウの指先が彼のズボンを引き下ろし、ギンギンに勃つペニスを露出させる。溜まっていたというだけあり、匂いも大きさも相当なものだ。


「ぶぽっ♥ んむっ、じゅぷぷっ、ぶちゅるる、ぢゅる♥♥ じゅぼぼぼぼぼぼ♥♥」


 クヨウはそのペニスに迷いなくしゃぶりついた。当然だが、催眠状態の思考にためらいの二文字はない。

 素早く亀頭をしゃぶって陰毛が顔に当たるほど全体を咥えたクヨウは、そのまま〝全力〟のフェラチオ奉仕を始める。

 竿の根元に吸い付き、唇で吸引したまま口を引き抜く。するとクヨウの美貌が一瞬で起こり得たとは思えないほど歪んだ。


「ずぼぼぼぼ、ずびずぼぉ!♥♥♥ ぶちゅる、へろべろれろぉ♥♥ ふしゅうううう、ぢゅるるるる、ずぢゅーっ!♥♥ ぶぽっぶぽっじゅぽっ、ぐぽぽ、ぶっぽぉ♥♥」


 鼻と口が大きく離れ、頬が大きな窪みを作り、唇は鱈子のように捲れて膨らむ。その隙間から飛び出したクヨウの舌根がべろんれろんと竿を舐め上げ、激しいバキュームが口から出ているとは思えない卑猥な音を立てていた。

 ひょっとこのように伸ばして窄めた顔で鼻の穴まで見せつける。それはクヨウの暴力的な面を以てして不細工であると言えるほど無様だった。それが無表情で繰り出され、絶え間ない奉仕も兼ね備えているとあらば、奉仕される男は全能感に言葉も忘れて荒い息を吐き出すことしかできない。


「ずぼぼっ、ずびっ、ジュボッ、ジュボボボッ!♥♥ ぶっぽ♥ ずゅるるるるるるる〜〜〜〜〜♥♥♥」


 しゃぶりながら舌を使い、伸びては縮む不細工な顔面。陰毛を張り付けたまま鼻水を啜り、けれど無表情で渾身の口淫を引き伸ばしていく。


「く、くく……俺のモノは美味いか?」


 今にも射精してしまいそうな気持ちよさだ。自分の計画を台無しにしかけた美女が、下品な顔でチンポをしゃぶっている高揚感は凄まじい。


「んも……っ♥ ちんぽすごい♥ 太くて逞しくて、たまらなく美味しい♥ 軽イキしそうです♥」

「元の言葉で言ってみろ」

「はい――――ちんぽ美味すぎるのじゃ♥ じゅぷっ、じゅぽぽぉ♥♥ カウパーうっま♥ ちんぽべろべろしゃぶるの止まらぬ♥ ぐっぽぐっぽぐっぽ♥ 腹の底からちんぽザーメンぶちこんで欲しいのじゃ♥♥ んべろ、れろぉ♥ クソマヌケなフェラ顔晒して、濃厚チンポしゃぶり倒すの最高なのじゃ♥」


 表情を深く変えることは叶わないが、口調の変質程度はお手の物だ。フェラ音を響かせるだけだったクヨウが、不細工無表情で媚びるような言葉をツラツラと並べ立てる。

 高揚感と全能感が脳髄を満たし、肉棒から伝わってくる快楽がそれらと合流したことで彼は今生一の絶頂感を味わった。


 ドビュッ!♥ ブビュゥゥゥゥゥゥッ!♥ ビュルビュルビュクビュクッブビュルルルルルルルルルルルッ!♥♥


「んおっ、ぶぼぶびゅっ♥♥♥ ごきゅっごきゅっごきゅっごきゅっごきゅっ!♥♥♥♥」


 溜め込まれた特濃ミルクをクヨウが全力で飲み干していく。飲み切れず逆流した分が彼女の鼻の穴から吹き出し、濁った白濁の鼻提灯がみっともなく膨らむ。


「じゅるぢゅる♥ ずちゅーっ♥♥ んちゅ、れろっべろっ、ぶちゅっ、ずゅるるるるる……ちゅぽぉ……お゛っゲェェェェェェェッぷ♥♥♥♥ ンゲェェェェェェェェェェェーーーーーップゥ♥♥♥♥」


 そして、全てをしっかり飲み干した口で肉棒を隅々まで綺麗にしゃぶって拭いたクヨウは、その代わりに陰毛と精液の残りカスで汚れた口内を見せつけながら、吐息の色が見えるような特大のザーメンゲップを二連発した。

 そこまで派手にさせてようやく表情が僅かに変わり、寄り目で鼻提灯を弾けさせた下品なゲップ顔をクヨウは見せつける。


「ふぅぅぅ……念の為に教えておいて、正解だったぜ。普通じゃさせられねぇのがたまらねぇ」


 隠さなければならない場所で特大のザーメンゲップを連発させ楽しむなど、本来の職務を忘れたとしか思えない所業だ。

 クヨウのバキューム不細工フェラと下品なザーゲップは、欲情を溜め込んだ男の胸をそれほどまでにすくものだった。が、それを実行に移させた男の全能感は何も漠然とした快感だけに拠るものではない。


「ああ、なんだこの感じ……今なら何でもやれそうだ。クク、ククククク……!!」


 彼はクヨウの奉仕によって彼女との繋がりを得て、大量の生命力に身を浸した。普通の人間が生涯で得る生命力、マナの総量とは比較にならない桁違いの力が彼の身体に流れ込んでしまった。

 意図せぬ形でクヨウと繋がりを得たスパイの男。クヨウから見れば僅かなものでも、彼からすれば十分な全能感を得られる生命力。笑いが止まらないとはこのことだろう。


「これならやれる。機を待つ必要などない……俺だけでやれるぞ! ふははははははは!!」


 普通ならば破滅を促すだろう生命の奔流は、男の催眠魔法と最悪の形で繋がってしまうのだった――――――



「我が国は帝国との和平に応じます。しかし、これは支配を意味するものではなく――――――」


 集った国民たちへ、王城のバルコニーから王妃が演説を行っている。内容は、侵略者である帝国との〝和平交渉〟の宣言である。

 幾度となく王都を狙う帝国を和平という言葉で許していいのか。そんな国民の不安にも王妃は毅然と対応していた。否、毅然というよりは〝無機質〟という対応が似合っているか。


「平和への、第一歩♥ 我々が、歩み寄ってイク♥ イキま、しょう♥♥」


 バルコニーを見上げる民衆は気が付かない。王妃が虚ろな目で語りかける言葉を、彼らは培われた信頼で受け止める。彼女が手すりに隠れた下半身を全て露出させ、機械の玩具をマンコに出し入れしてイッていることにも気づかないのだ。


 帝国との和平交渉の内容が、事実上全面的な降伏と搾取の強要であるとも知らず、彼らはこの先短い平和を虚ろな王妃の言葉で信じてしまっていた。帝国の支配後、労働資源となる民衆を尻目に王妃が帝王の後宮に招かれることなど、知らぬ方が幸せであろうが。


「クク、馬鹿どもが……せいぜい帝国の労働力として励むことだな」


 そんな無知な民衆を蔑む男は、本来ならば許されない玉座へ座す行為を平然とやってのけていた。彼を咎めなければならない者たちは、皆が王妃と同じ虚ろな目をして立っている。

 クヨウの力を得た彼は王城の人間を片っ端から催眠し、都合よく全てを塗り替えた。今やこの城はもぬけの殻同然であり、帝国の領土になる日も遠くなく迫っていた。


「おいおまえら。股を開いて踊れ」

「「「はい、ご主人様♥」」」


 それまでこの城は完全に男のものだ。彼は帝国へ帰還する際、持ち帰れそうな女を見繕ってハーレムを形成していた。

 僧侶、刀遣い、姫騎士。衣服の分厚かった部分を極限まで薄くし、局部を切り抜いて丸見えにした下品な衣装を着せ、好きな時に好きなように弄ぶ。


「「「はっ♥ はっ♥ ほっ♥ ほっ♥」」」


 勇者の道を見守っていた仲間たち。国を目の前で売り渡されている姫騎士。スパイに目をつけられた彼女たちは、今や男の手足のように働き、ガニ股を開いて腰振り前後ダンスを無表情で踊る低俗な女となり、帝国へ連れていかれる日を待つばかりだ。


「良し、そのままオナニーしていろ。俺が良いというまで絶対にイクな」

「「「はい、ご主人様♥」」」


 何を言っても主人の言うことだけを遵守する。絶頂禁止オナニーをさせていると、その無表情が快感の限界によっておかしく歪む様が見られる。彼はあの手この手で催眠表情の限界突破を楽しんでいた。


「クヨウ。おまえはしゃぶれ……全力でな」

「うむ♥ ご主人様の仰せのままに――――ジュボッ♥ ズボボボボボボボ、ジュゾゾゾゾゾゾゾゾッ!!♥♥♥♥」


 その最たる例がクヨウであろう。彼女は男の股座で跪き、馬のように伸ばした口でチンポをしゃぶるのが日課になっていた。

 彼女の力と協力によって王国は堕ち、世界は混迷の争いへと向かう。失われる生命を司るはずの神は、その生命の根源たる精液をその口で受け止め続ける。尻尾を振って馬面で媚を売る姿に、神の面影は残されていなかった。




【バッドエンドその六・催眠術師のひょっとこ奴隷】

【不細工フェラ神・クヨウ/レベル997/状態異常・『催眠』『強制教育』『理性制御』『チンポ愛』『口マンコ』『ひょっとこ顔』】







        GAME OVER



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本番なしで尺を使い切るこの感覚、妙な懐かしさを感じる。まあ特化した方が私らしいと開き直りだな!

てなわけで王国を拠点にすることになった勇者一行。これで王都のイベントもサラッと近隣国へ旅をしたりも簡単になったわけよ。むふふふ。

次回はちょっとした箸休めのマッサージ回になります。もちろん無様アクメ全開です。お楽しみに。

Comments

タコよっちゃん

最後王妃が下半身裸で演説しているのが最高に性癖! こういうのもっと見てみたいです!

いかじゅん

私もこういうフェチズム大好きなので積極的に入れたいですね!次は催眠でガニ股演説とかして欲しいなぁ……