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これ巷でよく言われてることですよね。 結論から言いますと私の知る限り上記のような事実はありません。 ではなぜ美大卒の人に絵が上手いと思われる人が多いのかですが、 日本の有名美大(いわゆる五美大と言われるところ)はみな実技の入試があり、 人気のある科だと倍率はゆうに10倍を超えるので必然的に実技試験のレベルが上がり、 それにより基礎力の高い生徒が集まるという訳です。 実技試験の上位者は主に浪人生なのですが、 浪人は日中6時間~下手したらもっと長い時間を絵に費やしています。 それを人によっては、1年2年、あるいはもっと長く続けているのだから当然上手くなります。 そもそも美大に行きたがるような人間は 小中高で絵が上手いともてはやされたり アートスクールに通ったり美術部などで絵を描いてきた人間が多いです。 その「普通より上手い」学生たちが集まって、優劣がつけられ切磋琢磨します。 この優劣というのがかなりの曲者で 美大予備校での優劣とはすなわち明確な順位付けです。 アートという言葉からは遠く感じるかもしれませんがそこは受験。 冷徹なまでに順位という形で自分の作品がジャッジされ講評されます。 この過酷なシステムにより、美大志望者の同年代では絵が達者だった学生は 自分の立ち位置があまりに低いことに絶望したりしながら そこから這い上がるべく努力をするのです。 才能があれば勉強なんてしなくてもどうにかなるのでは?という意見がありそうですが 美大の実技試験において主に見られるのは基礎力です。 どんなに奇抜でユーモラスがあり、独創的な作品が作れる人であろうと 人が見て単純に上手いと感じられるデッサンが描けないと デッサンの試験の点数が低くなり合格が困難になります。 これが美大卒は絵が上手い、のカラクリです。 美大に行ったから絵が上手いのではなく美大に入れる時点で 他者を圧倒できるレベルの基礎力がついているというわけです。 私の学生時代の話や 学校に行ってよかったこと、悪かったこと色々ありますが その辺は需要があれば公開する、ということで。

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