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今回は主人公のアキノリについて語りつつ、イラストを公開していこうと思います。

今回も盛大にネタバレを含みますので、まだ異形のアンテロスをプレイしていない人は読むことをおすすめしません。

よし。それでは始めましょうか。

まずエロゲーを作る場合、主人公は大きく2パターンに分けられます。

ひとつは『性的魅力を持ったキャラクター』、

もうひとつは『性的魅力を感じないキャラクター』。

異性愛者向けのゲームでは比較的『性的魅力を感じないキャラクター』が主人公になることも多いですね。

たとえばブサイクだったり、そもそも顔が見えない、なんてこともよくあります。

理由は簡単で、異性愛者にとって主人公の男はそもそも自分の性愛の対象にならないからです。

それなら性的に魅力的なキャラにするよりも、プレイヤー自身を投影できる外見にしたほうがいい、という理由。

これがゲイ向けになると少し事情が変わってきます。

なぜならゲイであるプレイヤーは、攻略対象のキャラだけでなく、主人公も性的な目で見ることが可能だからですね。

こうした事情で、今までのUGCPのゲームの大半は『主人公も性的に魅力的な男性』として描いています。

そう、唯一の例外だった『忘我境界』を除いて。



こうして見ると、異形のアンテロスは忘我境界と雰囲気が似ていると感じる方もいるのではないでしょうか。

その理由はどちらもテーマが『セックス』よりも『ストーリー』に偏重していたからですね。

物語としての説得力を優先した結果、トーリやカケル、そして今回のアキノリは『性的な魅力に乏しい』ビジュアルになりました。

なぜなら彼らは周囲に対しコンプレックスを抱いていて、その一番わかりやすい表現が『容姿』だからです。







ただ、『性的な魅力』と描きましたが、これはあくまで私の基準です。

なのでトーリもカケルもアキノリも、皆『醜く』はありません。

こういった主観で語るのは難しいんですが、これはつまり彼らが自分に自信を持てれば、いつでも魅力的な人物に変われる、ということでもあります。

鏡に映ったもう1人の自分。それがトーリにとってラングであり、カケルにとってミチルであり、そして



アキノリαにとってのβ、ということです。

しかし、彼らは魅力的ではあるけれど、主人公と同じように『完璧ではなく』そしてそれ以上に『欠落していた』。

だからこそ彼らは結末で退場してしまいます。




アキノリβの存在に関しては序盤から薄々感づいた人もいるでしょうし、βが出てくるまで気づかなかった人もいるかもしれません。

これに関しては『真相を先に知っても、後に知っても』どちらでも楽しめるように書いたつもりです。

本編に関しても最初に真相編をクリアした人が辿る別の結末と、様々な結末を見た後に真相編に辿りついた人、どちらも違う印象を受ける物語。

そして、あなたが1人である以上、先に辿りつくのはそのどちらかでしかない。

真相を先に知って物語の全容を知るか、物語の全容を知って真相を知るか、あなたが体験したのはそのどちらかひとつ。

日本には一期一会という言葉がありますが、そういった物語にしたいと思い、私はこの話を書きました。

あなたにとって、ただ一度きりの毒薬を。

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