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今日はシェイプというものについて記載していきます。


前回までの話はこちら

【描き方】画面づくりの話2 様々なライン【全体公開】

朝の布団の温もりが恋しい季節、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか 本日は第2回となる画面づくりの話をしていきます。 前回はこちら さて、第1回では画面づくりの話として下記のようなお話をしました。 ・相手に何かを伝えたい時は「伝えたい内容とその表現が合致する」と相手に響く ・画面の基本はフレー...


前回までは、画面の中における最小の要素として線だけでも印象が変わるよというお話をしてきました。


今回はその線によって構成された要素のシェイプについて書いていきます。

シェイプとは

まずシェイプってなんぞやっていうお話です。

英単語の意味でいうと形、姿、輪郭、形状、原型、状態などの意味を持っています。


絵の場合でいうと、画面内にあるオブジェクト(人物とか)や色調だったり、色だったり、そういった部分で区切られた領域のことを言います。


左の画像(砂漠の背景っぽいやつ)の場合で言うと、山というか岩みたいなオブジェクトのことはポジティブシェイプ、空や地面などのそうでない領域はネガティブシェイプと言われます。


このシェイプの構成によって絵の印象や読み取りやすさと言う部分が大きく変わってきます。


読み取りやすさ

2枚の絵を用意してみました。真ん中に人物をおいて左は背景に本棚とかカーテンや窓、色んな要素を描いてみたもの。右は窓だけにしてみたものです。


シェイプの特徴の1つとして、細かいシェイプがたくさんあったり、配置やデザインが微妙だったりすると画像が読み取りにくくなるという特徴があります。


これは人が目でとらえられる情報量(シェイプ)がせいぜい3~5個が限度であるためです。


なので、例えば背景とかをめっちゃ頑張って描いてみたけど評価が微妙…という人は背景の要素(シェイプ)に目がいってしまい、全体としてぼやけた印象になってしまうことで絵の魅力が全然伝わってない。

という現象が起きてる可能性があります。


SNSなんかでは絵を見る人に絵が表示される時間は一瞬なので、この読み取りやすさという部分は絵の構図、要素を考えるうえでとても重要です。


微妙なデザインの例

とはいえ、シェイプを減らせば読み取りやすくなるかといえばそうでもなく。

オブジェクトのシルエットも大事な要素になります。

絵の教本とかだと特にシルエットだけで何をしているのか分かるように描け!と書いてあることが多くあります。


上の画像のように人物が腕やその他の要素が重なるような絵を描くと、シルエットだけでは何をしているのかよくわからないので、あまり人の目をひかないような絵になってしまいがちです。


絵を描いてる時に、このポーズ微妙かな?と思ったら、とりあえず全部黒く塗りつぶしてみて、その人物が何をしているのか分かるかどうか?を一つ目安にしてみるのは結構おすすめです。



色んなシェイプ


で、このシェイプなんですが、ラインのときと同様に形や面積によって面白さ、退屈という印象が変わります。


基本的にはラインと同じですが、左右対称、均等になるほど退屈な画面。逆に左右非対称な画面になれば面白い、雑多な画面という印象を与えます。


シェイプの形

形によってもシェイプの印象が変わります。

ざっくりいうと丸い形になると柔らかそうで優しそうなイメージ

逆に尖ってると威嚇、攻撃的なイメージになります。


具体的なイメージで言うと世紀末なキャラって攻撃的で怖そうなイメージがありますが、これは肩に棘が生えていたり、持ってる武器が尖っていたりと形状的に攻撃的な要素を多く持っているためです。


逆にいらすとやの絵が優しそうに見える理由は丸い要素がかなり多いからです。

世紀末キャラでもトゲの先が丸かったりするので、印象として優しそう、柔らかそうなイメージを持ち、親しみやすくなっています。


シェイプの大きさ

シェイプの大きさも印象に大きく関わってきます。

左上の図は黒い丸と白い丸が描かれていますが、力関係としては白い丸のほうが強そうな印象です。


右上の図は白い丸は同じ大きさですが、黒い丸を大きくすると今度は黒い丸のほうが強そうな印象を受けます。


このようにシェイプの大きさによってもパワーバランスだったり、印象が変わることがあります。


自分の絵でいうと、ぼんでじジャーヴィス様なんかは分かりやすいですね

この場合は提督を左下に小さく、ジャーヴィスを大きく描くことで上下のパワーバランスを取っています。このように対比としてシェイプを用いることで見る人の印象をコントロールすることができます。


まとめ

・絵の要素を分解していくと、シェイプという要素で分解でき、ポジティブシェイプとネガティブシェイプの2つ要素で構成されている。


・シェイプは画面内にせいぜい3~5個ぐらいが限度、それ以上配置すると曖昧な画面になる。


・シェイプの形によっても受ける印象が変わる。左右対称、均等になるほど退屈な画面、そうでなければ面白い、雑多な画面へと変わる。


絵の上手い人やいいねをめっちゃ貰っている人の絵を単純化し、ポジティブシェイプ、ネガティブシェイプに分解してみると、とても分かりやすく整理されていることが多いので、ぜひそういう視点でも見てみてください。


以上、シェイプの話でした。

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