【描き方】画面づくりの話1 ライン【全体公開】 (Pixiv Fanbox)
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こんにちは けーてん@丼です。
今まで色んな方から評価やコメントなどを貰い、去年からはFANBOXでも色んな方からずっと支援をいただいたので、そのお返しとして作品作り以外にも出来ることはないかなと常々考えておりました。
で、支援していただいている方には絵を描いている方や写真を撮っている方も結構多くいるため、支援してもらったお金で買った本で勉強したことを講座っぽい記事として紹介すれば良いのではないかと思い、始めてみることにしました。
自分が普段どんなこと考えながら絵描いているのかとか、こういう絵作りすると印象が変わるよという話も含めて、見てくれた人のプラスになればよいなぁと思ってます。
学んだことを他の人に教えることで学んだことがより身につくという効果もあるので、自分のためにも記録として積極的に書いていこうと思ってます(・∀・)
今回参考にしたのはこちらの書籍です。
文字だけではなかなか伝えにくいので、さいとうなおき先生が紹介している動画も併せて貼っておきます。
映画などで用いられる表現や画面づくりの方法について、構図や配置、色などありとあらゆる表現の方法について書かれている本で、絵描きに限らず、写真や動画をつくる人にもとてもおすすめの本です。
ということで、最初のスタートとして画面作り・表現の話をしようと思います。
【響く表現・伝わる表現とは】
話を始めるにあたり、まず響く表現、伝わる表現について書きます。
人は相手に何かを伝えたいと思った時に様々な表現をします。
例えば、言葉だったり、身振り手振りだったり、絵だったり、音楽だったり…
では相手に伝わる表現・響く表現というのは何か? というと
「自分が伝えたいこと」と「表現」が合致した時に相手にとって一番響く、伝わる表現になります。
逆に、それらが合致しない表現は相手に響きませんし、伝わりません。
例:伝えたい内容と表現が間違ってる図
暑いことを伝えたいのに冷たそうな色にしてみたり、危険なのに安心できそうな色してたり…こうなると相手には誤った印象を与えます。
なので、絵を描く際にも自分が伝えたいことに対して、表現の仕方がズレていると相手に響かず、評価もされない…といったことが発生してしまいます。
表現は色だけでなく、形や配置など様々な要素から構成されています。
今回はその表現のもっとも基本的な要素である線(ライン)について紹介します。
線(ライン)とは
画面の基本として、画面はフレームという枠と、オブジェクトの線(ライン)というもので構成されています。
絵の場合でいうと、絵の枠のことをフレーム、人物などのことをラインといいます。
昔描いたジャヒー様がちょうどよかったので今回登場してもらいました。
絵の要素を分解していくと、究極的には線(ライン)だけで表現することができます。このラインというのが画面づくりにおいて、もっとも基礎的かつ表現の骨組みの重要な要素になります。
AIの絵で描き込みやクオリティが凄いにも関わらず、画面が退屈な印象になってしまうのも実はここから来ています。
例えば、フレームに対して平行、垂直な線を引くと、
人は印象として真面目、退屈、機械的 のような印象を受けます。
さきほどのジャヒー様の場合、フレームに対して、人物が垂直に配置されており、印象として退屈な印象を与えてしまいます。
では、構図として退屈な状態から抜け出すにはどうすればよいのか?
というと、人物(オブジェクト)を斜めにして、フレームに対して平行ではない状態を作ってあげると解決します。
こうすることで絵から動きのある印象が増えるのが分かりますでしょうか
絵を描く最初の段階として、相手に伝えたい表現を考える時にこのオブジェクトの配置、組み合わせのバランスは大きく印象に関わってきます。
色んなラインの例
フレームの形も印象に関わってきます。
4:3, 16:9, 1:1などの画面比率も印象に関わってくるので、最初に絵を描く段階で画面の形も意識するとより表現の幅を広げることができます。
絵や写真に限らず、アニメや映画などもこのラインとフレームの関係として分解していくと、画面の構図に法則のようなものがあるのがわかってきます。
絵を見るときの視点として、フレーム、ラインの形に着目すると、作った人の意図が垣間見えるので面白いですよ(・∀・)
まとめ
・相手に何かを伝えたい時は「伝えたい内容とその表現が合致する」と相手に響く
・画面の基本はフレームとライン(線)の組み合わせ
・面白い印象、退屈な印象のバランスが大事
ラインの話はかなり奥深いので、もう少し書いていこうと思います。
ということで第1回は表現、線(ライン)についてのお話でした。
こんな感じで毎週日曜とか土曜あたりに定期的に更新できればいいなーと思ってます。