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気がつけば10月 年が変わるまで残り2ヶ月ということに恐怖すら感じますね

あっという間の1年です…


今回は3回目となるskeb小話となります

■依頼について

今回の依頼は依頼者様のオリジナルキャラのラバー姿の依頼でした。

https://skeb.jp/@k_tens4n/works/20


前回のskebで依頼された「ラバー吹雪」を見て、依頼したくなったとのこと

自分が頑張って描いた絵を見てそういうふうに思って貰えるのはとても嬉しいですね!(・∀・)


↓ラバー吹雪

https://www.pixiv.net/artworks/101459767


今回の依頼では衣装やシチュエーションのことが依頼内容に記載されていましたが、細かいポーズの指定などは特にありませんでした。なので、まずはどういう絵にしようか? ということを考えることから始めました。


■どういう絵にするか?

依頼内容をザックリ整理すると以下の通り

・ロリ猫少女「ぽぽちゃん」を描いてほしい

・「ぽぽちゃん」は生意気な猫娘で尻尾や耳があるのが特徴

・衣装はフルラバーで、ペニバンやラバーの制服、ランドセルを装備

・この日のために捕獲した長年の友人で同級生のショタ猫男子「ロキくん」(https://rebrand.ly/Loki-Reference-Sheet)を支配する準備をしているはず


とのこと


今回はロリっぽいキャラで生意気 ということだったので自分のなかで「メスガキ」のイメージがありました。依頼文の中にあった「lolidom」という単語からもそういう雰囲気を察したのでその方向性でいくことに


支配的でペニバン装備で映えそうな感じ

準備をしている というところからの連想でアオリ視点で鏡を見ながら着替えている様子

ラバーの表現を気に入ってくれているということで光沢をメインに据えて描くことにしました。


↓ラフ(最近覚えた3分割法とか三角構図とか諸々試してます。)


■差分について

今回はどういう差分があれば良いのかな?と考えたのですが、依頼の内容的に「ラバー吹雪」と同じような品質で光沢の表現をした絵が良い、ということだったので差分にあまり時間を割かず、1枚の絵に力をいれたほうがトータルとして満足度の高い作品になるかなと考え、光沢の表現に力をいれることにしました。


■光沢の質感について

で、光沢の表現に力を入れるにあたって実はちょっとした問題があります。

それは黒光沢の表現が二次元のイラストとは若干相性が悪いということです。


自分は普段、黒光沢の絵を描く時に光沢の表現を絵のレベルというか質感を考えて、違和感が無くなるようある程度省略しながら描いてます。


例えばワンドロなんかの時間をあまりかけられないような絵の時は、ハイライト、反射光をSAIの鉛筆筆みたいな固い筆で記号的な感じに光沢を描きます。


黒光沢の重要な要素であるハイライト、反射光が変な位置になければ最低限これだけでテカテカ黒光沢が成立します。


で、多少時間をかけられる場合はぼかしたブラシ、水彩ブラシみたいなのを使って光沢を描きます。これを使うことで素材の違いとか3次元的なリアルっぽい光沢に近づけることができます。


↓ブーツのとこだけ質感変えてる逆バニー天龍ちゃん



ところが、この黒光沢のリアリティある表現というのが実は曲者でして…

二次元のイラストで体全体にリアリティある表現をそのまま当て嵌めると、体は異様に3次元的でリアルなのに顔だけがイラスト調という状態になり、だいぶ違和感のあるイラストになりがちになります。


で、上記の問題の対策案としてはいくつか選択肢があります。


1:体の質感に負けない画力で顔その他もろもろを描く

2:現実の人間に近い等身、リアルな人物を描く

3:光沢の質感を落とす


1は単純です。 画力パワーで光沢の違和感をゴリ押しで消します。立体的な塗りとのコンボで違和感を消していくストロングスタイルです。



2はリアルな質感を描くためにリアルな人物画を描くことで違和感を薄めていく方法です。海外の方だと二次元キャラのイラストよりもリアルな人物が主流なので、こちらのほうが多いかも


3は漫画とかだとよくあるのですが、ぼかしていた光沢を境界のはっきりした記号的な描き方をする手法です。光沢の質感としては落ちますがイラストとの相性は良いので違和感は無くなります。


■あっちが立てばこっちが立たず

光沢を塗り込むと三次元的な体と二次元的な顔による違和感が出る。逆に光沢の質感を落として二次元的にすると全体の質感が落ちる。


じゃあどうすればいいのか?

ということで、自分が取る方法として1と3をハイブリッドします。


具体的には光沢の質感を落としつつもギリギリ違和感が出ないとこまで質感を残すのと、顔を描き込んで情報量を体に負けないようにするという方法を取りました。


具体的にはこのへんなんですが、鉛筆で輪郭がはっきりした光沢を、水彩ブラシでぼやけた光沢をミックスしながら描いてます。

これをすることで、記号的な光沢とリアルな光沢が混じり、ある程度の質感を保持しつつ、違和感が出ないようにするという感じで落とし込んでました。


顔も目の情報量とか髪の情報量とかを増やして、体に負けないよう描き込んでみました。


■まとめ

今回は黒光沢を自分なりに考えてできる限り質感を保ったまま描くことを意識して描いてみました。正直自分も黒光沢に関しては道半ばなので拙いところもあるとは思いますが…


顔周りの質感や背景なんかの画力レベルを上げることで光沢の質感についてはもっともっと高めることもできるはずなので、これからも精進したいですね


というわけで「Popo-chan」の話でした!



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Comments

todkapuz

I know this is a bit late (I tend to only check fanbox every few months). It is always great to hear the back story about how you create art like this. All the choices and references you use to get a idea to come to full artwork. This is one part of Skeb I find both interesting and complex, especially with limited ability to communicate artist-to-client. I really do love hearing the backstory of art like this though. ^_^ Really love the art, and as I think I said on pixiv or twitter... Loki-kun is a very lucky boy to have such a cute Popo-chan about to make him happy. ^_^