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【進捗】真夏の海で美女を嵌めてハメちゃうマジックミラー号(アルクェイド・ブリュンスタッド/月姫)

 こんなときだけは元気なんだから。アルクェイド・ブリュンスタッドは驚きと感心がミックスした表情で遠野志貴を見上げる。彼女の恋人は今、アルクェイドを悦ばせるため、必死になって腰を振っていた。  志貴の手がアルクェイドの腰を掴み、自分の方へ引き寄せる。突くというよりも彼女の膣奥に押し付けるようにして志...


「それでは今日一人目の女の子です。お名前をカメラに向かってよろしくお願いします」


 カメラが回りだすと安藤という男が喋りだした。眼の前にいるアルクェイドよりもカメラの向こうで見ているであろう視聴者を意識した、愛想の良い明朗な喋り方だった。


「アルクェイド・ブリュンスタッドよ。この車って変わってるのね」


「そうなんですよ。外から中は見えないのに中から外は見える変わった車でしょ」


「それにマットレスも敷いてあるし。このまま快適に眠れそうね」


 アルクェイドは初めて見るマジックミラー号に興味津々だ。猫のように目を丸くしてキョロキョロと辺りを見回す。


「お話を先に進めてもよろしいですか」


「ええ、どうぞ」


「ありがとうございます。先ほどスタッフの方から説明があったとおり今日は無料マッサージを受けていただきます。美容にいいマッサージで腕のいい先生をお呼びしてますので安心して任せてください。施術のあとにビフォーアフターでどれだけ変わったか彼氏さんに見てもらおうという企画です」


 安藤は長台詞にもかかわらず一度もつっかえることなく、立て板に水とばかり言葉を紡ぎ続ける。


「本来であればマジックミラー号の外で彼氏さんには待っていただくのですが、なんでも今ちょっと体調を崩されてるとかで」


「日差しに当たりすぎたみたいね。本人は少し休めば大丈夫と言ってたから大丈夫じゃないかしら」


「終わったら彼氏さんに綺麗になったアルクェイドさんを見てもらいましょうね」


 そう言って安藤は、わざとらしく「でも~」と間延びした声を出す。


「アルクェイドさんには美容マッサージなんて必要ないかもしれないですね。私も映像の仕事を長くやってますけど、こんな美人さん初めてですよ」


「褒めても何も出ないけど?」


 アルクェイドはつっけんどんに返した。志貴以外の人間から褒められても彼女の心には響かない。


 そんなこと知る由もない安藤は上機嫌に言葉を続ける。


「いえいえ、本当ですって。私が保証します。それじゃそろそろ始めましょうか」


 安藤の言葉を合図にマジックミラー号の奥にある扉が開く。中から出てきたのは見覚えのある男性だった。こんな目立つデカブツをすぐに忘れるはずもない。


「彼がマッサージするの? さっき会った人ね」


 志貴と別れビーチを一人で散策していたアルクェイドに声をかけてきた男だ。彼が撮影に協力して欲しいと言うので、アルクェイドは暇つぶしに丁度いいかと思いついて来たのだった。


「お恥ずかしい話、ローカルケーブルテレビ局の深夜番組なものですから予算が少なく、スタッフの人数も限られているので先生に出演者探しから協力してもらっているんです」


 面目ないという感じで安藤は照れ笑いを浮かべた。


「先生は有名な方なので腕前のほうは保障しますよ」


「ふうん、そうなの?」


 場を盛り上げようと空元気の大声で笑う安藤。対してアルクェイドは気のない返事をするばかりだ。彼女が中座していないのは、まだ決定的に不快な出来事が起きていないという、ただその一点に尽きる。少しでも不快な真似をされたら志貴のもとに戻るつもりでいた。もし彼女がそうしたいと望めば、この場にいる誰もアルクェイドを止められない。


「じゃあ、始めてもらいますかね」


 安藤はゆっくりと優しい口調で言った。その言葉を皮切りに本格的な撮影が開始する。


「では、まずはうつ伏せでここに寝てください」


 坂居の指示に従ってアルクェイドはマットレスに横たわった。


 すぐに男の指が肩から背中へと滑っていく。その手には迷いも淀みも性的な関心も感じられない。


 坂居の手はあくまでも事務的に、マッサージ師が自分の仕事をするさり気なさで美女の体を撫で回す。


 彼の手が背中から腋に滑り込んでくると、アルクェイドは体をピクピク震わせた。くすぐったい感覚から逃れようとする彼女に、坂居は「力を抜いてください」と言うと、そのまま腋を撫でた。


 アルクェイドはくすぐったさに身をよじったが、まだマッサージは始まったばかり。こんなことで音を上げたくないと我慢する。


 坂居の手を受け入れ続けているうちに、彼女は体の緊張が解けてリラックスしていく感覚を覚え始めた。


 気持ちいいわね。デカい図体のくせに繊細なタッチは意外。


 時間が経つにつれて、アルクェイドのリラックス度は深まっていった。そして彼女は徐々に意識が遠のいていく。睡魔が迎えに来て、アルクェイドはウトウトし始めた。


「次はオイルを使ったマッサージしていきます」


 坂居の声は心地よく、遠くに聞こえた。アルクェイドは小さく頷くことが精いっぱいだった。


 坂居の手は優しく、温かい。オイルの感触も気持ちいい。背中で感じる彼の熱が心地よい。彼女は自分の体がマットレスに溶けていくような感覚を味わう。


 坂居の手はアルクェイドの体のラインに沿って、繊細でありながらしっかりとしたタッチで動く。背中のくぼみ、関節の隙間など、要所を的確に捉えていた。彼の動きは正確で、ゆっくりとした手付きは余裕と確かな理論的裏付けを感じさせた。彼は一箇所に長く留まることなく、優雅に次の場所へと移動していく。


 アルクェイドの肉体はますますリラックスする。まるで硬く結び合わされた筋肉の絡まりを丁寧に解かれている気分だ。


 だがしかし。彼女が本当にリラックスしてマッサージを受けられる時間は終わりに近づいてきた。


 坂居はアルクェイドがうつ伏せでいることを利用して、スタッフたちと静かに目を合わせる。彼らは無言で、そろそろ性感マッサージに移行しようと示し合わせた。


 坂居はアルクェイドの太ももを両手で挟むと、円を描くように撫で摩りながら脚の付け根に向かいマッサージしていく。その手はより敏感な部分を探り始めていた。内ももをマッサージしながら指をビキニのクロッチ部分に近づけていく。


 アルクェイドは男の手が性器に接近する感触で体を硬くした。


「ここは触らなくていいわ」


「でも、ここは意外と凝る部分ですし、リンパも詰まっているから解放してあげると気持ちいいですよ」


「必要ないって言ってるの!」


 アルクェイドは静かだが聞いた者は逆らい難い口調で意思表示した。その声に坂居は動きを止めた。


「分かりました。それでは次は体の前の方をマッサージしていきますので、仰向けになってください」


 アルクェイドが反転すると、坂居は彼女の胸や腹にもオイルを垂らしていく。


 せっかく良い気分で寝ていたのに。アルクェイドは股間を触られ起こされたことを恨めしく思う。


 このとき、彼女の中に疑念が生まれた。このマッサージ師は本当に信用できるのかだろうか? そもそも、普通のマッサージシーンを撮影したいだけなら、鏡張りの車を用意する必要などないはずだ。


 彼女の疑問はまったくもって正しかった。もしこのとき、アルクェイドが自分の中の違和感を深く追求していたら、未来は違うものになっていただろう。


 坂居の手が、アルクェイドの体に垂らしたオイルを塗り伸ばしていく。彼女の完璧な肉体がオイルで妖しく光った。


 体勢を変えても坂居のマッサージは相変わらずアルクェイドのツボを的確に捉えた。彼女の首と肩に当てられた坂居の手は、堅く、しかし優しく美女の肉体を揉む。鎖骨と乳房の間をくるくると揉みほぐす手付きは、粘土を扱う陶芸家のように繊細さと明確な意志が宿っていた。


「ここの筋肉が張ってると肩こりになるんですよ」


 言いながら坂居は、オイルの潤滑性を利用して、徐々にアルクェイドのビキニトップに手を滑り込ませていく。


 彼の大きく力強い手にマッサージされ、真祖の姫君の魅力的な乳房は形を変える。オイルでテカる体は興奮と血流改善により全身が紅潮し始めた。


 志貴の小さくて繊細な手とは違う、坂居の大きくて無骨な手のギャップが、アルクェイドの肉体にこれまで感じたことのない感覚を呼び覚ましていく。


「あぁ……そこ、いい……」


 思わず艶めかしい吐息を漏らし、彼女は自分の甘い声に驚いて頬を朱に染めた。聞かれてしまったかと恥ずかしく思いながら坂居の反応を窺うが、彼は特に気にすることもなくマッサージを続けていた。


 そうやって素知らぬふりをされると、マッサージに不慣れな私には恥ずかしいことだけれど、彼にとってはなにもおかしいことではないのだと感じる。だから変に意識するほうが異常なのだとアルクェイドは己を納得させた。


 だが実際には坂居も、アルクェイドほどの美女が喘ぐ声は無視できず、自分の下半身が滾り始めるのを感じていた。彼がパンツに丸太のような巨根の陰を浮き上がらせずに済んだのは、勃起や射精のタイミングを意志でコントロールする訓練を積んだプロのAV男優だったからだ。


 もしカメラが回っていない場所でのプライベートセックスであれば、今ごろアルクェイドは彼女の腕ほどもある勃起のシルエットを目の当たりにしていただろう。


 坂居は女性の性感を高め、欲情させる術に自信を持っていた。事実、アルクェイドは最初に漏らした恥ずかしい声のあとも嬌声が止まらず、体の熱は高まる一方だった。彼女の頬はますます赤くなり、目は潤んできた。坂居の技術は確実にアルクェイドを発情に導いていた。


 そしてついに男の手が境界線を越える。坂居は脚をもじもじさせて快楽に耐える美女の乳首を摘んだ。柔らかく膨らんだ乳房の尖端にある桜色の突起を刺激する。


「んっ! んっ! くっ! ああっ!」


 彼の不意打ちにアルクェイドは全身が疼くのを感じた。


 なおも坂居はマッサージをやめようとはしない。偶然触れたと言うにしては長く、テクニシャンな乳首攻めにアルクェイドは制止の声をかける。


「もういいから! もうそこは充分リラックスしてるから他をやって」


 坂居は頷き、ゆっくりと胸から手を離した。


「次はお腹周りの筋肉をほぐしていきましょう。骨盤周りの柔軟性も大事ですからね。特に女性は腹部のケアも大切です」


 坂居の手がアルクェイドの腹部を一定のリズムと優しい手付きで動かしていく。彼の指は複雑なパターンと円を描き、彼女の体から緊張を解き放っていく。何度も何度も揺さぶられているうちに、性感帯ではないはずの場所から不穏で甘美な気配が立ち上ってくる。


「ここは丹田と呼ばれる場所で不思議なパワーが宿っているとされているんですよ。マッサージしていると体がポカポカしてきませんか?」


「そうね……う、ううっ、ああっ♡ なにか不思議な感じがするわ」


 彼の親指に丹田を押された瞬間、そこを起点に全身へ快感電流が走り抜けた。


(ああ……なに、今の感覚は?)


 未知の感覚に戸惑うアルクェイドの反応を見て、坂居は笑みを浮かべた。ここが君のツボかと声には出さずつぶやくと、彼は執拗に彼女のヘソ下を攻めた。


 最初は円を描くようにして、時には強く押し込む。彼女の薄い腹部が軽く凹むくらい押してやると、その度にアルクェイドの体がビクッと動いた。女の反応を窺いつつ彼は機械のように正確な動きで美女の体を調べていく。


 坂居の手は、アルクェイドの敏感な場所を目覚めさせようとするかの如く、同じ場所を揉み続けている。まるで熟練したマッサージ師のような手付きだ。いや実際、彼はマッサージのために触っているのだが。


 アルクェイドの息は乱れ、肌は火照り、玉の汗が浮かんだ。明らかに異常な発汗だが男は手を止めない。


「や、やめなさぁ……んんっ♡」


 坂居の手が下腹部を押すと、アルクェイドは制止の言葉を途中で打ち切り、甘い声を漏らした。メスの発情声がオスの海綿体を熱くする。坂居の下半身では血液と精液が沸騰した。


「ここが一番硬いんです。もう少し緩めていきましょう」


 彼は手のひら全体をアルクェイドのへそ下に押し当てる。眠っている子供を起こす親のように、彼女の体を揺さぶった。


 男の手はオイルに濡れてヌルヌルしているため、摩擦による抵抗は少ない。おかげで痛みはなく、たまらない快楽だけを女に与えた。


「あんっ! そんなに激しくしたらダメっ」


 このマッサージで坂居がやろうとしていることは、まさしく寝た子を起こすことだった。体の外から適度な圧力と振動を加えることにより、アルクェイドのポルチオを活性化させる。


「ああ、これ、だめ……♡」


 アルクェイドの肉体は一瞬にして反応する。まるで何かに引き寄せられるように、彼女の腰は勝手に動き出した。お腹フェチの男なら一晩中だってキスして舐めて頬ずりしたくなる彼女の腹部が妖艶にくねる。ターゲットを捉えた男の手は、より速く、より激しく動いた。


「く……、これは……いやァ……、う、あッ!」


 アルクェイドは快感に身を任せ、体を震わせた。快楽を訴える喘ぎが唇から漏れ、終わりなき官能の波に弄ばれる。


 今度は男のマッサージを拒むことができなかった。さっきは乳首を触られたので「ストップ」と言えた。だが今回、男の手はアルクェイドの腹部を触っているだけである。彼は性器に触れていない。この状態で過剰に反応するのは、彼に対して欲情している自分を認めることになる気がして声に出せなかった。


 だからアルクェイドは、|ポルチオ《卑猥な》マッサージの生み出す快感に耐え続けることを選んだ。


 人間離れした美女の肉体が生み出す完璧な曲線を男の手がなぞっていく。彼は力強い意思と確かな技術で硬軟織り交ぜた攻めを展開する。女体を操作し慣れた坂居の手によって、アルクェイドの体内で眠っていた神経は次々に目覚めの時を迎える。


「ん、あ゛っ♡♡♡ い゛っ♡ はあぁぁあ゛っ♡♡♡ おおぉ゛っ♡♡」


 アルクェイドの呼吸も嬌声も乱れに乱れる。自分がなにをされているかも理解できない金髪美人が、セックスのプロに子宮を弄ばれている姿は、傍らで撮影していたスタッフたちにも性的興奮を与える。


 お腹を触られているだけなのに、おまんこが濡れて恥ずかしいから隠さなきゃとアルクェイドが長い脚を擦り合わせると、男たちは前かがみになった。


 快感に身をくねらせる彼女の胸が柔らかそうに揺れると、男たちはパンツの中で先走り汁を垂らした。


「あんっ♡ あぁあああっ! そこっ、だめぇっ♡ それっ、だめぇえっ♡ んひゃああっ♡」


 アルクェイドの体は坂居の手と連動して動く。加速する心臓の鼓動に合わせるかのように腰が上下する。全身が温かい快楽の気配に包み込まれる。すべての神経が男の手と繋がっている錯覚さえ抱いた。


 坂居が繰り出す熟達した動きの一手一手がアルクェイドの体に性感の波紋を広げる。彼女は圧倒的で崇高な感覚に酔いしれた。


 そして、頃合いと見た彼の指が美女の脚の間に移動した。クリトリスに優しく触れてあげると、アルクェイドは体を震わせた。


 ポルチオマッサージで活性化した下腹部へのタッチは、微弱な電流が皮膚の上で踊っているような衝撃をもたらす。


 男の手が包皮の上からクリトリスを回し揉みするとアルクェイドは息を呑んだ。ゆったりとした動きで旋回する指が彼女のクリトリスを縁取る。


「ああ! だめ、だめぇっ! そんなに、いじっちゃ……ああ、ああああんっ!」


 狭い室内にアルクェイドの声が響き渡る。彼女は震える手で坂居の手首を掴んだ。


「もうマッサージはいいから。これで終わりにして」


 最強の吸血鬼であるはずの美女は、ただの人間の男に懇願する。彼の手首を掴む手にもほとんど力が入っていない。これ自体が異常なことだった。


 もしアルクェイドが本気でこの窮地を脱したいと考えているなら、坂居の腕を捻り上げるなり、握り潰すなり、もぎ取ってしまうなりできた。それなのに彼女は、ほとんど力を込めていない手で坂居の手を止め、言葉で説得しようとする。


 彼女は部屋の熱く湿った空気が体にまとわりついてくるのを感じた。冷房を利かせているはずなのに全然そうとは感じない。


「イッたんですか?」


 アルクェイドの言葉には動じず、坂居はポルチオマッサージだけで君は達してしまったのかと質問した。彼の顔は興奮と好奇心で輝いていた。


「そんなこと関係ないでしょ!」


 アルクェイドは叫ぶ姿もどこか弱々しい。


 颯爽とビーチを歩いていたときの彼女とは大違いだ、と坂居は思った。


 男の手によって活性化したポルチオや、そこに連なる卵巣や膣を揺さぶるような愛撫により、彼女は今まで経験したことのない種類のオーガズムに襲われたのだ。彼女がどんなに強く美しい存在であろうとも、女性としての機能は同じだったということだ。


「あっ……くぅっ……!」


 絶頂後の余韻で動けないまま呻く彼女に、坂居は再び手を動かした。彼の手の動きに合わせて女の白い体がピクンと跳ねる。アルクェイドは相変わらず駄目だ、駄目だと口で言うばかりで実力行使はしない。それどころか男の手を歓迎するように彼女の脚は、ゆっくり開いていく。それは彼女自身も意図した動きではなかったのだろう。すぐに気づき、はっとした表情で脚を閉じようとする。しかし坂居が左手でアルクェイドのポルチオを揺らしたまま、右手で彼女の内ももを優しく撫でであげると、真祖の姫君の脚は呆気なく脱力する。


 男が水着の際から手を入れ、彼女の膣内に再び指を滑り込ませた。


 アルクェイドの腟内は男の指を強く締め付けてしまう。それが入ってくるなという意思表示なのか、彼を悦ばせようと歓迎しているのか彼女自身にも分からない。


「はぁ……はぁ……、やめてって言ってるでしょ」


 彼女の声は上擦り震えている。言葉とは裏腹に瞳は媚びるように潤み、唇は物欲しそうに半開きになっていた。


 こんな顔をされて止まれる男はいないと坂居は思った。彼は体外式ポルチオマッサージを再開し、同時に膣内の指先を動かしてGスポットを刺激し始めた。


「はっはあっ、あんっ、い、いきなりソコ……、すご……、いい」


 その巧みなテクニックに女体はいとも簡単に屈服する。隠しておきたい本音が口をついて出る。自分の意思では止められない。


 ポルチオに走る甘美な感触に抗えず女体が震え出す。先ほどまでの威勢が薄れる。声は官能の吐息を吐き出す以外の仕事はしていない。このまま快楽に身を任せてしまおうかという悪魔の囁きが聞こえた気がした。


(なに考えてるのよ私!)


 ここで快感に流されたら自分はどうなる。志貴を裏切るなんてできない。彼以外の男に身を委ねるなんて間違っている。快楽によって思考が鈍っていることに気付き愕然とした。アルクェイドは自分の理性を叱咤する。だが彼女の意志に反して肉体はすでに敗北寸前のところまで追いつめられていた。


(ダメよダメっ! そんなとこ触らないでっ!)


 必死に抵抗する心と裏腹に、体は素直に反応する。ポルチオとGスポットを同時に攻められるたびに彼女の股間からは粘度の高い液体が溢れ出た。女の股ぐらが分泌するはしたない液体とマッサージオイルの混合液が潤滑油となり、ますます男はスムーズに指を出し入れする。ぐちゅぐちゅという卑猥な水音は、マジックミラー号の室内どこにいても聞こえるほど大きくなった。


 もう十分だと判断して坂居は指を引き抜いた。出ていかないでと吸い付いてくるアルクェイドの媚び媚びマン肉の感触を楽しみながら、ゆっくりと引き抜く。指にはねっとりと透明な粘液が絡み付いていた。


「次は体の中からマッサージしていきます。特殊な道具を使うので準備できるまで少々お待ち下さい」


 坂居は自分のパンツに手を掛けると一気に下ろした。ボロンと音を立てて姿を現した巨大な逸物は勃起しかかっていた。まだ完全に勃起させていないのは坂居の趣味だ。いきなり最大サイズのデカチンを見せつけるより、目の前で勃起が成長していく過程を女に見せつけるのがたまらない。


 案の定、すでに最大サイズだと思っていた坂居のチンポがグングン成長し、さっきのは半勃ち状態でしかないと知るやアルクェイドは目を丸くした。深紅の瞳が零れ落ちそうなほど限界まで目を見開き驚く。なにせ半勃起でも坂居のデカチンは志貴より一回り大きいのだ。それが成長過程でしかなかったことを彼女は知る。


「まさかそんなもの入れる気なの?」


 アルクェイドの狼狽ぶりが実に良い、と坂居は思った。そしてもっと彼女を楽しませてやろうと決心する。この美しい少女をいっぱい愛してあげたい、俺の愛と快楽で作った牢獄に閉じ込めて絶対に逃げられないようにしてあげたい、そう強く思った。

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