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Skeb依頼より。


コードギアスの紅月カレンとオリキャラが中華連邦からブリタニアに引き渡されたあと、原作とは違って各地の蜂起で劣勢になっている帝国側が二人を寝返らせようと快楽尋問することに。


閨の教育はバッチリなショタ皇子の巨根絶倫責めにスケベな身体をした処女二人が翻弄され、媚薬も使われたりなんかしてチン負け。


リクエスト内容を詰め込もうと思ってかなり端折ったんですが、それでも3万5000文字ほどあります。


     1



 一日を退屈で窮屈なスペースに押し込められて過ごす以外、これといって屈辱的な扱いを受けないのは眼の前に居る少女のおかげか、それとも自分がブリタニア帝国では名家と呼ばれる家の娘だからか。


 紅月カレンはナナリー・ランペルージの顔を見ながら考えた。


 カレンとナナリーの関係は複雑だ。


 貴族令嬢カレン・シュタットフェルトとして見れば、ナナリーはブリタニアの皇女であるから目上の存在となる。だが二人の間に生まれによる上下の意識はない。


 彼女たちは一人の少年を介して知り合った。ナナリーの兄であり、アッシュフォード学園でカレンの同級生でもあった少年――ルルーシュ・ランペルージは、その本名をルルーシュ・ヴィ・ブリタニアといった。


 妹のナナリーがそうであるように彼もまた、ブリアニアの皇子であった。


 しかし幼少期に宮廷の陰謀により母親を殺され、日本に兄妹ともども捨てられた恨みを持つルルーシュは、長じると自らをゼロと名乗り反ブリタニア組織『黒の騎士団』の指導者に収まった。


 黒の騎士団でゼロの側近を務めていたのがカレンである。はじめ彼女はゼロの正体を知らなかったが後にルルーシュだと気づいた。そのショックで一度はゼロの下を離れてしまったが、現在は再び黒の騎士団でゼロの指揮下に入っている。


 その彼女がなぜナナリーと顔を合わせているのか。


 先だって黒の騎士団は中華連邦と交戦。その際にカレンは捕らえられ、身柄をブリタニアに引き渡されたのだった。現在では捕虜の身である。


 一方のナナリーも数奇な運命を辿った末に皇女の身分を回復。現在は日本の新総督として振る舞っている。


 だが二人の間に政治的な緊張した空気はない。


「どうしましたか?」


 僅かに首を傾げ、疑問を浮かべた顔でナナリーが聞いた。その目は重く閉ざされている。目の前で母親が撃ち殺される現場を目撃した彼女は、精神的なショックと怪我により視力と両脚の自由を失った。


 それでも世を儚んだり他人を恨んだりすることなく、心根の優しい真っ直ぐな少女に成長したのは、彼女生来の優しさはもちろん過保護とも思えるルルーシュの献身的なシスコンぶりがあったればこそだろう。


 今も不自由な捕虜生活で退屈しているのではないかと、カレンの話し相手になってくれていた。


「自分の境遇が不思議だなと感じていたところよ。そちらから見れば、私はブリタニア人を何人も殺したテロリストなのに拘束具を付けられたのは初日だけ……それも私が逃げ出そうと暴れたからだし……ありきたりな囚人服ではなく、お姫様みたいなドレスまで着せられて」


 カレンは軽く袖を持ち上げドレスを示す。ナナリーは不自由な視力をカバーするため他の感覚が優れている。きっとこうすれば何が言いたいか伝わるだろう。


「私が自分で選んだらまず着ないタイプのドレスね」


 クスッとナナリーが笑う。


「シュタットフェルト家はブリタニアでも名家に数えられますから。手荒には扱えないという配慮があったのでしょう。それに、私も個人的にカレンさんが困る姿を見たくありませんから」


 つまり先ほどの疑問は二つとも正解というわけか。カレンは目の前の少女に感謝しつつ、折り合いの悪い父親には心のなかで毒づいた。


「困るな、ナナリー。あまり捕虜と仲良くされたら」


 少女たちの平和な会話を打ち破るように少年の声がした。カレン、ナナリーとも驚き、少年の声がしたほうを見やる。


「これだから女にまともな仕事は任せられないんだ。仲が良いとか悪いとかでやり方を変えるんだから。相手はブリタニア人を何人も殺した極悪人なんだよ。こんな手を抜いた尋問してて彼らの遺族に申し訳ないとは思わないの」


 皇族であるナナリーを仕事が出来ない女と呼び、蔑んだような目で見る少年は年のころ十二、三歳。ナナリーよりも僅かばかり年少に映る。


 見た目は混じりけのない、黄金の波のような金髪に翡翠色の瞳。まだ幼い少年らしく甘さを残す輪郭は、完全な男性になりきれていない中性的な美貌を宿す。


 並外れた美少年であるが不吉なものを感じる。それは彼の容姿にブリタニア皇族の血を嗅ぎ取ってしまうからだろう。より具体的に言うなら瞳の色こそ違えど、シュナイゼル・エル・ブリタニアを幼くしたら目の前の少年そっくりになるのではないか。


「はじめまして。僕はマリユス・デュ・ブリタニア。名前で分かると思うけど、ブリタニアの皇子だ」


「道理で性根が腐ってそうな顔をしてると思ったわ」


 カレンは強気に言い返したつもりだが、マリユスはビクともしない。囚われの身では自分に危害を加えることなどできないと高を括っているのだろうか。


「シュタットフェルトでの何不自由ない生活を捨てて、イレブンに肩入れするくらいだから相当な跳ねっ返りだと思ってたけど想像以上だ」


「気分を害したかしら? それならどうする、拷問でもする?」


「カレンさん! マリユスも。感情的になってはいけません」


 ナナリーが二人の間に割って入る。看過できない事態に発展することを止めたかったのだろうが、結果的にこれはマリユスの火に油を注ぐ形になった。


「僕が感情的……」


 その言い方は気に食わないと少年皇子が肩を怒らせる。


「マンコで物を考える生き物の分際で、僕が感情的になってるって? 一度は皇室から見捨てられてお情けで復帰した出来損ないが、ずいぶん偉そうなこと言うね」


「マっ――!」


 あまりにも直球な卑語。ナナリーは顔を赤面させ固まってしまう。


「アンタたちの事情は知らないけど、ちょっと物言いが過ぎるんじゃないかしら。見たところナナリーのほうが年上よね」


「だから?」


 見かねて口を挟んだカレンにも、マリユスは冷めた一瞥をくれる。


 躾がなってない獣を冷ややかに品評するような目で見られ、カレンは背筋を氷が滑り落ちるような悪寒を味わった。


「ブリタニアが実力主義なのはカレンも知ってるだろ。特に皇族となれば己の能力を示して地位を得るものだ。僕は既に言うだけの功績は立ててるんでね。どこかの夢見がちな無能とは違って」


 彼の言う夢見がちな無能がナナリーを指していることは明白だった。まだ皇族に復帰して間もなく、確たる政治的な達成がないナナリーは言い返せないのか黙ってしまう。


「近いうちにカレンと仲間のなんて言ったっけ……」


「ナディヤ?」


 カレンが探るように尋ねると「それだ!」とマリユスは胸のつっかえが取れたように喜んだ。


「そのうちカレンとナディヤの尋問は僕が担当することになるから。いまは本国の裁可を待ってるところだけど、まあ問題ないだろ」


 マリユスの声は確信に満ちていた。絶対に断られるはずないという自信があるようだ。


「どんな女か先に挨拶だけ済ませようと思って来たけど、なるほど……屈服させがいのあるじゃじゃ馬みたいだね」


「やれるものなら、やってみなさいよ」


 どんな尋問をされるか分からないが、マリユスのような子供に口を割る私ではない。そうカレンは自信を持って答える。


「その意気だカレン。その調子でどこまで頑張れるか見せてくれよ」


 自分が勝つに決まっている、という自信の笑みを残してマリユスは去っていった。


 あとに残された二人の少女は、お互いに気まずい思いをしながら顔を見合わせる。


「あんなのが弟なんて大変ね」


「ですが、自信を持つだけあって尋問のスペシャリストだと聞きます。特に女性相手なら絶対に秘密を話させるとか。大丈夫でしょうか」


「面白いじゃない。こっちだって覚悟はできてるのよ。私もナディヤも簡単に話したりしないわ」


「頑張ってくださいとは立場上言えませんが……」


「心の中で思ってくれてるだけで充分よ」


 カレンは精一杯強がって見せる。しかし内心ではマリユスの余裕綽々の態度を思い出し、不安を感じていた。


     2



 ナディヤ・アーベルはカレンと同じくブリタニア人と日本人のハーフとして生まれた。ただし、名門貴族のシュタットフェルト家とは違い、ナディヤの家は平民である。ここがブリタニアという国の捻くれたところなのだが、徹底した実力主義を謳っている一方で厳然とした身分制度が残された階級社会でもある。


 これは一見すると矛盾しているように思えるが、第九八代皇帝シャルル・ジ・ブリタニアに言わせれば「人は不平等であるからこそ争い、己を磨き、進化が生まれる。不平等は悪ではない。進化を妨げる平等こそが悪」らしい。


 そんな理屈をヒエラルキーのトップにいる皇帝が口にしたとして、果たして生まれながらに差別される側が受け入れられるだろうか。少なくとも一般庶民には受け入れ難い思想である。


 競えと言われたところで機会の平等さえ与えられていないのだ。最初から社会のあらゆる組織で席次は上から身分によって決まる。そこへ平民が割って入ろうとすると陰口を叩かれる。


 そんな社会でナディヤは母親と二人きりで育った。ブリタニア人だった父親は彼女が物心付く前に家を出て消息不明。日本出身の母親は蔑まれながらも女手一つでナディアを育てたが、病を得て若くしてこの世を去った。


 母親の死後、ナディヤは養護施設に引き取られたが、そこでは男たちの欲望の汚さを知った。


 彼女は女たらしで有名だったらしい父親に似て、見た目が整っていた。銀色の髪に透き通るような碧眼をした少女は、幼いうちから大人たちの目を引き欲望の対象となった。


 施設で働く男たちは事あるごとにナディヤの身体を触りたがった。


 彼女は優れた頭脳も持っていたが、肉体的な美しさ以外は一顧だにされなかった。薄汚れたナンバーズの血が流れる少女にブリタニアの男が求めるのは、己の性のはけ口になることだけだったのだ。


 思春期になるとナディヤの肉体は、ますます男たちを喜ばせる形に成長していった。同年代の女子よりも大きく膨らんだ自分の乳房が恨めしかった。男たちの目を惹き付けて止まない尻も、まるで彼らの劣情を煽って誘うためにあるような気がした。


 それでも施設内で賢く立ち回り貞操は守り続けていると思っていたある日、ナディヤは施設長に呼ばれ彼の執務室を訪れた。そこには貴族らしき男性が待っていた。


「喜べナディヤ。こちらの方がお前を養女に迎えたいそうだ」


 これは大変喜ばしいことなんだぞ、ナンバーズの血が流れてるお前でも、これからは貴族を名乗れるんだと施設長は噛んで含めるように言い聞かせた。


 私は売られたんだ。ナディヤは瞬間的に察した。施設長の表情は、良縁に恵まれた子供を祝福するそれではなかった。コストを掛け育ててきた家畜が高値で売れた生産者の顔というのが一番イメージに近いだろう。


 そしてナディヤを買った貴族の男。彼の顔は、彼女を性欲の対象として見る施設の男たちと同じだった。どんなに見た目を綺麗に取り繕っても男の中身は変わらない。そのことをナディヤは身をもって知った。


 一週間後に迎えに来ると言い残して紳士は去って行った。時間的な猶予が与えられたのは幸いだった。


 その日のうちにナディヤは施設から逃げた。当時まだ十五歳。行く宛などない。それでもここに居ては駄目だと感じた。あの男が戻って来たら私は彼の屋敷に連れて行かれ、耐え難い辱めを受け奴隷同然に扱われるだろう。


 独りで生きていく。そう覚悟を決めたナディヤの足が軍に向いたのは必然だったかもしれない。世界に版図を広げんとするブリタニア軍は常に人手を募集していた。軍の教育施設に入れば無料で教育が受けられる。そればかりか在学中から給料をもらえるのだ。それに軍は、自分たちこそブリタニアの実力主義を地で行く存在、優秀なら出自は問わない、能力次第で出世も可能と喧伝していた。


 それが嘘だったことは軍の教育施設に入ってすぐに分かった。


 ナディヤは次席で入学を果たしたが、本当は歴代トップクラスの成績で主席だったにもかかわらず、身よりもない平民の女に映えある主席入学者の挨拶を任せて良いものかと物言いがついたらしい。次席の生徒と順位が入れ替えられた。彼はブリタニア貴族の息子だった。


 結局どこに行っても同じか。自身に関する噂話を聞いたナディヤは、軍は実力主義という空疎な宣伝文句を信じていた己の幼さに嘆息した。


 入学後もナディヤは優秀な成績を収め続けた。しかし公式には彼女が主席を取ることは一度もなく、常に貴族の子弟がその上にいた。


 卒業後のナディヤは何の因果か母の故郷である日本に派遣された。ブリタニアに占領されてからはエリア11と数字で呼ばれ、国名も国民だった埃も奪われた極東の島国。その地を踏めば何かしらの感慨が湧くかと思った。何もなかった。


 母と死別して数年。忙しい日々の中で既に彼女の顔さえ記憶から薄れ始めていた。その人の故郷と言えど一度も目にしたことがない、ほとんど話さえ聞いたことがない土地を訪れたからといって感傷に浸るほど、ナディヤはナイーヴな人間ではなかったのだ。


 ただし、ここに来てナディヤに二つの転機が訪れた。


 一つは黒の騎士団と名乗るレジスタンス組織との邂逅。彼らはゼロと名乗る首魁の下でブリタニア軍を苦しめ、奇跡的な戦果を上げていた。


 ブリタニアの兵士として彼らに手を焼かされ、同僚の死を経験しながらも、ナディヤは黒の騎士団に心惹かれていった。劣勢でありながら数々の奇策を弄して大国ブリタニアに挑む彼らの姿に、あっさり一度は捨ててしまった階級社会への犯行という理想を重ねてみたからか。


 二つ目はユーフェミア・リ・ブリタニアによる日本人虐殺だ。特区日本を立ち上げると虚偽の宣言で日本人を一箇所に集め、その場で大勢の市民を殺した虐殺皇女の悪行をナディヤは現地で見ていた。


 後世の歴史に長く残るであろう蛮行を目にして、ナディヤの心は完全にブリタニアという国から離れた。


 ただ皇族の血筋に生まれたというだけの畜生にも劣る人間をありがたがって、彼らの手先になる人生に意味を見いだせなくなった。


 程なくして彼女はブリタニア軍から脱走し、黒の騎士団の人員募集に申し込んだ。




「以上。ここまでの経歴で何か間違いはあるかな」


 手元のファイルを閉じながら少年が言った。金髪の美しい子供だった。絵本の王子様がそのまま飛び出してきたような美貌。だが目には狂気が宿っている。まるで私を人間とは見做していない。対等な存在だと考えていない。紅顔の美少年の本性をナディヤは瞬時に見破った。


「何も。こちらから訂正することはなさそうね」


「結構。それなら話が早くて助かる」


 少年は傍に控えていたメイドに閉じたファイルを渡す。メイドの数は五人。最も近くに侍っていたメイドが横一線の列から歩み出てファイルを受け取る。彼女はすぐに三歩退いて元の位置に戻った。


 己をブリタニアの皇族マリユス・デュ・ブリタニアと名乗る少年が訪れたのは、ナディヤが拘束されている部屋だ。カレンとともにブリタニア軍に引き渡されたあと、彼女と引き離されたナディヤは留置場のような部屋に押し込められた。


 窓はなく、三方の壁と全面強化アクリルの出入り口。天井に換気用のファンがあり、そこから空調設備のモーター音が聞こえるのみだ。簡易的なベッドにトイレと洗面台はあったが外部との連絡手段はない。


 大人が十歩も歩けば、端から端まで横断できてしまう広さの部屋で、ナディヤはお仕着せの囚人服を着せられベッドに腰掛けていた。椅子がないので座るとなったらベッドか床しかないのだ。


「それで……私は何をさせられるのかしら?」


 これから拷問にでも遭うのだろうか。それだけの理由は充分にある。


 だが、彼女の予想に反してマリユスは首を横に振った。


「君を手荒に扱うつもりはない。むしろ最高に幸せな思いをさせてあげる。だから君は僕に全てを委ゆだねればいいんだ」


「……どういうことかしら」


 意味が分からない、と困惑するナディヤに向かってマリユスが一歩踏み出す。すると彼を取り巻くメイドたちが主の意を汲み、独房の鍵を開けて中に入ってきた。


 ベッドに座るナディヤを囲むようにして正面と左右に一人ずつ、残った二人は出入り口の守りを固める。


 左右の女たちに腕を掴まれた。そのまま彼女たちはナディヤをベッドに押さえつけようとする。ギシッと粗末なワイヤーベッドのフレームが悲鳴を上げた。


 抵抗を試みるものの二人の女は全く意に介さない。ただのメイドではない。きっと彼女たちも元は軍人だったのだろう。純粋な腕力勝負では到底敵いそうになかった。


「離せ! 離しなさい!」


「どうかお静かに。皇子の寵愛をいただける幸福な機会なのですよ。あまり手荒なことをさせませんように」


「何ですって……」


 聞き間違えかと、そう思った。


 目の前の少年が私を抱く? この可憐な容姿をした男の子が、なぜそんなことをするというのか。


 困惑しているうちに仰向けでベッドに押し倒される。両手をそれぞれ左右から押さえられる。正面に立っていたメイドが身体の上に跨るようにして馬乗りになった。彼女はメイド服から拘束用のバンドを取り出すと、仲間が押さえつけているナディヤの腕をベッドのフレームに縛り付けていく。


 これまでいったい何度こんなことを繰り返してきたのだろう。完璧なチームワーク。あっという間にナディヤは身動きが取れなくなった。


「乱雑な部屋で乱雑な女を抱く。これもまた一興というやつだよ」


 マリユスはメイドたちの連携プレイで安全が確保された独房に足を踏み入れる。そして優雅とも思える動作で服を脱ぎ始めた。


 ドア付近にいた二人が脱衣を手助けする。


 ベルトを外し、ズボンを落とす。下着に手が掛かると、少年はナディヤの反応を想像してか、僅かばかり勝ち誇ったような顔をした。


 それはとても子供のものとは思えないサイズをしていた。股間には成人男性の平均より明らかに大きなサイズの陰茎があった。だが処女のナディヤを怯ませたのは、大きさよりもその形状だ。カリ首が異様に張り出しており、幹全体も太く、血管が浮き出てゴツゴツしていた。同じ人間の身体の一部とは思えなかった。


 こんな凶器を相手にしたら壊れてしまう。本能的に恐怖を感じる。しかし逃げようにも両腕は拘束され、両足はそれぞれに別のメイドたちに乗られて動けない。


「そんなもので私をどうこうしようというつもり? やはり皇族などと言っても下世話な男と変わらないわね」


「これも立派な尋問官の務めだよ。僕の仕事は君たちから情報を聞き出すことと、優秀なパイロットを心からブリタニアに寝返させることなんだ」


 マリユスの口調は穏やかなままだったが、目の奥は笑っていなかった。獲物を前にして舌なめずりをする獣のようでもあった。


 彼が一歩、また一歩とベッドに近づいてくる。


 少年はベッドの上で仰向けに寝転ぶナディヤの身体に覆い被さり、まず軽く唇を合わせた。


 チュッと軽いリップ音が鳴る。キスと呼ぶのもおこがましい、本当に触れるだけのバードキスだった。だが、それだけでも幼い少年が、性的には自分よりも遥かに経験豊かな強者だと感じた。


 彼の唇が触れたところから電流が流れるような気がした。


 マリユスはナディヤの首筋に舌を這わせた。同時に両手でナディヤの大きな乳房に触れる。少年の手では掴みきれない巨乳。それを手のひらいっぱいに握り込んでグニュリと揉む。痛みはない。ただくすぐったかった。


「んっ……くうっ……」


 乳首の周りを指でクルクルなぞられると妙な気分になってくる。


「ふふ……感じてしまってるのかな」


「……そっ……そんなわけ、ないでしょう」


 否定しても声が震えてしまった。図星だったからだ。まだ触れられて間もないのに乳頭が勃ってしまっているのが分かった。


 そんな反応を楽しむかのように、指の動きが徐々に激しくなる。乳房の先端、敏感なツマミをコリコリと擦られるたびに甘い刺激が走った。時折強く摘ままれ、その痛みが快感へと変換される瞬間もあった。


「あんっ、んんっ……あっ、ああん……」


 堪えようとしても抑えきれず、吐息と一緒に小さな喘ぎ声が漏れ出る。


 胸への愛撫を続けながら、マリユスはナディヤの頬や首筋にキスの雨を降らせていく。ただ捕らえた敵兵をレイプしたいだけならする必要ない前戯。まるで恋人を抱くような優しい行為が彼女を混乱させる。


「やっ、やめなさい……こんなことをして何が楽しいの?」


「僕はサディスティックなところがあるからね。そのくらいの自覚はあるんだ。僕に犯されて死にたいほど屈辱だと言ってた女が、嫌々ながら感じ始め、最後には自分から求めるようになる姿を見るのが大好きなんだよ。しょせん脳みそじゃなくマンコで物を考える低俗な動物なんだって姿をさらけ出す様がね」


「なっ!」


 絶句した。なんて最低な男だ。


「それに女のほうだって濡れてもないうちから無理やり突っ込まれて、痛い思いをするよりこっちのほうが好きだろ」


「馬鹿なこと言わないで。私は貴方なんかに絶対に屈したりしない!」


 そう叫んで顔を背ける。だが内心では火照り始めた肉体の反応に困惑を深めていた。


 身体が熱い。下腹部から股の間にかけて、一帯に熱が籠っているような感覚がある。こんな状態をナディヤは知らない。今まで男に身体を触らせたことなどなかったのだ。


 だから今自分の身に起こっている異変の正体を掴めずにいた。


 耳朶を口に含まれ、舌先で嬲られる。ピチャピチャと唾液の絡まる音がするたび背筋がゾクゾク震えた。未知の感覚だった。


 ナディヤは幾ばくかの自由を与えられた指先でシーツを掴んだ。固く握りしめることで、身の内から湧き上がってくる快感――そう、これは紛れもなく快感だった、絶対に認めたくないことだが――をやり過ごそうとした。


 そんな彼女の努力を嘲笑うように、そのまま少年の唇は耳から首へ、首筋から鎖骨へと自由自在に動く。彼女の細い首から肩にかけてのラインはとても綺麗だった。きめ細やかな肌の下には瑞々しい肉が詰まっており、触れば指に心地よい弾力を返すだろう。マリユスも嬉しそうに撫で回す。


(どうしてこんな奴に……)


 十歳は年下に見える少年の手管にナディヤは翻弄されていた。これは自分のような捕虜を凌辱して鍛えたテクニックなのか、それとも天性のものか。いずれにしろ今のナディヤでは抗いようがなかった。


 胸の先では二つの突起がツンッと勃ち上がり、自己主張していた。そこにマリユスが顔を寄せてくる。まさか……と思った次の瞬間には、服の上から彼に乳首を座れていた。


「ふぅ、ふぅっ、ふぅ……ふぁ……あぁ……んッ……」


 布越しに舌で舐ねぶられる。もう片方の乳首は指で摘まれた。服と擦れて感じる鈍い感触とピリピリとした痺れが走る刺激。両胸に異なる快感を覚え、ナディヤは小さく喘ぐ。


「随分と敏感だね。さっきのファイルによれば男性経験はないらしいけど、本当に処女?」


 その質問をナディヤは無視した。マリユスも答えを期待している風ではない。


 マリユスは片手でナディヤの胸を弄りながら、空いた手を下半身のほうに伸ばした。貫頭衣の裾をめくり上げ、下着に手を差し入れる。今そこに触れられる訳にはいかない。知られたくない秘密がある。


「やめろ……やめなさい、そこはダメよ!」


 脚をバタつかせ少年を振り落とそうと試みる。だが全体重を掛け抑え込んでくるメイドの力には敵わない。


「そんなところ、触ったら許さないわよ」


 制止の声が届くより先に指先が割れ目に触れる。クチュリ、という音。それが己の股間から響いたものだと知り、恥ずかしさのあまり頬が熱くなった。


「あれあれ? 濡れちゃってるよ。憎いブリタニアの皇子に触られて、おまんこ濡らしちゃうなんて黒の騎士団への裏切りなんじゃないの?」


 厭味ったらしいセリフを口にするマリユスの顔には、彼の腐った性根を表すような笑みが浮かんでいる。元の美貌はそのままなので余計に卑劣さが強調された。


 彼は中指と薬指を揃えてゆっくりと割れ目をなぞる。まだ誰にも侵入を許したことない場所を優しく、時に少し力を込めて刺激される。本当に憎たらしい。いっそ乱暴に力付くで、無理やり挿入されてしまえば楽なのに。


 濡れてもない膣を乱暴に使われ、痛みと出血のなかで破瓜を迎えられるなら、懊悩せずに済む。己の身体が敵の愛撫で感じることなど知りたくはなかった。


 ナディヤの身体はビクビクっと震えた。自分でも驚くくらい鋭敏な反応だ。


 マリユスの責めは的確だった。陰唇を上下に擦ると時折指が敏感な突起に当たる。最初はくすぐったいだけだった場所が、次第にジンジン熱を持ち始めるのが分かる。そこから広がる甘美な疼き。それは快楽の前兆だ。ナディヤの呼吸も自然と浅くなり、切なげに潤んだ瞳は宙を見つめるだけになる。


「クリトリス気持ちいい? いきなり剥き身で触ると刺激が強すぎて感じるどころじゃない女もいるから、処女は処女らしく包皮の上から優しく撫でておくだけにしようね」


 マリユスは言うが早いか親指の腹を使って、ナディヤの小さなクリトリスを圧迫しだした。指全体で押しつぶすようにされると、ピリピリと電気のような鋭い感覚が脳髄を貫く。


 初めて経験する快感にナディヤは思わず声を上げた。


「ふいっ、いいっ、ああぁっ、やっ、やめっ、あああっ!」


「いい声だね」


 マリユスは楽しそうに笑う。その間も指先は休むことなくナディヤを虐め続ける。クリトリスへの責めだけで、愛液が溢れてきたのが分かった。粘り気のある透明な液体がトロトロと零れて、ベッドを濡らしていく。まるで小水を漏らしてしまったみたいで恥ずかしい。甘酸っぱいメス臭が狭い独房に広がった。


 この少年の指が触れる度に腰が跳ねる。もっと欲しいと思う。けれど、それを口に出すのだけは我慢しなければならない。こんな屈辱的なことを受け入れるなどありえないことだ。


 ――でも、ナディヤの身体はすでに堕ちかけていた。彼女は気づいていない。無意識のうちに太腿を擦り合わせ、自ら腰を振っていることに。


 少年の手が離れる頃には、彼女の下腹部は己が分泌した淫汁でベトベトに汚れていた。


「粗野な味だな」


 ナディヤのマン汁だらけになった指を舐めながらマリユスが言う。


「だが粗野にして甘美だ。悪くない」


「……くっ……はぁ、んっ……」


 彼の尊大な品評にも反応できなかった。ただ荒い息を吐くだけで精一杯。


 そんな彼女を後目に、少年はいよいよ最後の砦であるショーツを脱がせにかかる。脚の間に入り込まれれば、最早どうすることもできない。


 両脚を閉じようとするが今回もメイドたちに動きを封じられる。そればかりか、傍らに待機していたメイドがハサミを取り出すと、ナディヤの貫頭衣を切ってしまった。


「暴れませんように。傷がついた肌を主に差し出すのは、メイドの本意ではありません」


「こっちは肌をさらすこと自体が本意じゃないわよ!」


 もっともなことを言って抵抗するナディヤだが、ヒヤッとした刃先が肌に触れれば自然と身体から力が抜ける。刃物を恐れるのは人間の本能だ。


(だからって無抵抗でいるわけには)


 分かっているがどうにもならない。せめてもの抵抗の意思を示すため、顔を背けて瞼を閉じた。


 露わになった秘部を見て、マリユスが鼻を鳴らす。


「へぇ~綺麗な色じゃないか。本当に処女みたいだ」


 マリユスは感心した風に呟いた。見られている。本当にアソコを見られているんだ。羞恥心を煽られ、顔が真っ赤になる。


 秘所に触れた冷たい感触に目を見開く。慌てて股間を確認すれば、メイドがナディヤの膣口に粘液を垂らしていた。


「ご安心ください。滑りを良くするためのローションです。人体に有害な物質は入っておりません」


「僕のは見たとおり大きいからね。あって困ることはないだろ」


「……そうね、ありがたくいただくわ」


 皮肉たっぷりに言ってやったつもりだったのだが、通じなかったようだ。むしろ喜ばせたようで腹立たしい。


 ヌルリと滑る感覚があった直後、異物感が下腹部を襲う。硬く細いものが胎内に進入してきたのだ。恐らくは指なのだろう。だが初めての感覚に戸惑うナディヤには、正確な正体までは分からない。とにかく不快だった。腹の中に他人が入ってきてグニグニ押されるなど。


 こんな時間がずっと続くのか。先ほどのような快楽に襲われず、ありがたいやら苦痛やら。ナディアは一息つく思いだった。


 ――そして、それはすぐに来た。


 膣内に侵入した指が曲げられたとき、お腹側の壁を強く押されたのだ。


 瞬間、電流が走ったような感覚があった。痛みはない。それどころか未知の快感すらあった気がする。思わず甘い吐息を漏らすと、それを見計らったかのように指が同じ場所を刺激し始めた。何度も、何度も繰り返されるうちに身体が勝手に跳ねてしまう。そのたびに乳房や股の間の突起もプルンプルンと揺れた。その揺れに合わせるように腰が前後してしまうのも止められない。


(どうして――ッ?)


 自分の反応の不可解さに困惑するナディヤに対し、メイドは淡々と説明してくれた。


「クリトリスの裏側のあたりですね。ここはGスポットと呼ばれる性感帯になります。女性が腟内で感じる最も敏感な場所の一つとされていますが、人によって場所が違うため見つけるには男性側の経験も必要です」


 つまり自分は、今まで自分ですら触れたことのない場所を、他人の指で弄ばれ強制的に快楽を植え付けられているのだ。それも、あのブリタニアの皇子に。その事実が悔しくて仕方がない。


 それなのに。


「ここがいいのかい?」


「――ひぁっ!」


 不意にGスポットを指先で押し込まれる。少年の細い指先に膣内の一点を弄ばれると、鍛え上げられた肉体も精神も役に立たない。ただ身体をくねらせることしか出来ない。さらに弱点を探り出すみたいに次々と膣内への責めが行われても、抗う術はなかった。


 二本の指を抜き差しされても苦にならなくなり、あっという間に三本指のボリュームにも慣れてしまった。内蔵を押される気持ち悪さだけがあるなどと思っていたのは遠い昔。膣内に挿入された指が複雑なフォーメーションを組んだり、バラバラに動いたりする度に腰が熱くなって、堪えようとしていても情けない声が出てしまう。


「や、やめろぉ、っ! お゛ッ、お゛っっ、ぉお゛ぉおぉぉおっ!」


 最初は声を抑えようと思ったのだが全く意味がなかった。声は愛液同様に止めどなく溢れてくる。押さえつけることもできずにナディヤは、よだれで顔を汚しながら喘ぎ声を上げ続けた。


 その間メイドたちは眉一つ動かさず主人による女捕虜への調教を見守っていた。彼女らには見慣れた光景でしかないのだろう。


「さっきのローション。あれに、なにか」


「細工がしてあったんじゃないかって? ないよ。本当にただのローション。自分の身体が好色なことを他人のせいにしたらいけないな」


「う、うるさい! んんっ♡ ふぅ♡ こ、この……ひゃうっ! くぅぅ♡」


「声に甘いものが混じり始めてきたよ。もう僕の女になりたくなっちゃったのかな」


 マリユスは意地の悪い笑みを浮かべて、さらに激しく指を動かしはじめた。彼の指摘通り、先ほどまでより己の抵抗感が薄れているのが分かる。ナディヤの理性は既に限界に達しようとしていた。


 もはや快楽自体を否定することなどできない。認めた上で耐えなければならないという段階まで来ている。それでもまだギリギリ踏み止まれているのは、彼女が高いプライドと男の性欲に対する潔癖な考えの持ち主だったからだ。快楽に溺れるなどあり得ないし許せない。私は下半身でしか物を考えられない下劣な男どもとは違うんだ。


 そんな気持ちとは裏腹に身体は素直に反応していく。


「んあっ……はっ、はぁっ、んん~~っ!」


「イクときはちゃんと言わなきゃダメだよ。イキますって大きな声で宣言するんだ」


「誰がっ! そんなみっともないこと言うもんですか!」


 ナディヤの絶頂が近いことを察してマリユスが手の動きを早めた。クチュクチュと卑猥な水音が大きくなるにつれ、彼女の中で膨れ上がった何かが弾けそうになる。歯を食い縛り耐えるが、我慢すればするほどに欲求は高まり、頭の中が真っ白になっていく。やがて下腹部に熱い感覚が生まれ、それが一気に全身に広がった。脳天から足の先まで雷にでも打たれたみたいな衝撃が走る。


 視界が白く染まったあと、ゆっくりと戻ってきた。遥か高みまで浮き上がったような浮遊感のあと、イキ疲れした身体の重みがズッシリと蘇ってくる。全身が汗まみれで気持ち悪い。だがそれ以上に最悪なのは、未だに身体の奥底で燻っている熱だ。もっと強い刺激が欲しいと思ってしまっている自分がいるなんて認めたくない。しかし事実だ。


「はぁ……はぁ……はぁ……」


 荒く呼吸するたびに豊かな胸が上下する。ナディヤは自分の息が発情している雌犬のように浅ましいものに思えてならなかった。屈辱のあまり死んでしまいたいくらいだ。


「……そろそろ頃合いかな」


 不意にマリユスの呟きが聞こえたかと思うと、彼は指を引き抜いた。愛液にまみれた指に舌を這わせると、満足げに微笑む。


「やっぱり、いい味だ。それにいい女だしね」


 マリユスがナディヤの脚を抑えていたメイドに指示を出すと、彼女たちは捕虜の膝を立ててM字に開脚させた。くぱぁと割れ目が広がり奥の奥まで少年に見通されても、法悦の極みに達して放心状態のナディヤには抵抗できなかった。


 ナディヤの目に生気が戻ったのは、マリユスの屹立した男根を見たときだ。脱衣した時から大きいと感じていた男根は、今や最大限に大きくなっている。その他のパーツが少年なりの肉体で構成されているため、そこだけ巨大な姿は歪で禍々しかった。


 叫びたかったが言葉にならない。代わりに出たのは声にならない悲鳴だった。マリユスの股間からそそり立つ赤黒い肉塊を目の当たりにして、血の気が引いていくのが分かった。あんなものが入るわけがない。だって、こんなに太いのよ! 恐怖で青ざめるナディヤをよそに、少年は彼女の両膝に手をついた。


「いよいよメインディッシュだ。これで男を教えて病みつきにさせてやる」


 先端が濡れそぼった膣口に触れる。それだけで、火傷しそうな熱さを感じる。そのままグッと腰を押し進められれば、狭い膣口はあっさりと異物を受け入れた。


 処女膜を突き破られる痛みに顔をしかめる。だがすぐにそれは別の感覚にとって変わった。亀頭が子宮口を押し上げた瞬間、先ほどの何倍も強烈な快感に襲われたのだ。


「あ゛っ! あ゛あぁああぁぁっ!」


 全身を痙攣させながら絶叫するナディヤを見て、マリユスは小さく笑った。彼女の目には、美少年の姿が嗜虐願望の化身に見えた。


 この女を征服してやると宣告された気がした。実際その通りなのだろう。彼女はこれから徹底的に犯され尽くすことになるのだから。


 長大な肉棒が全て膣内に収まるまで時間はかからなかった。途中何度か休憩を挟んだものの、結局一度も抜かれることなく最奥まで到達してしまった。


「ふ~ようやく全部入ったね」


 結合部を眺めながら少年が呟く。その声色はどこか満足げでもあった。一方のナディヤはといえば、完全に脱力しきっていた。初めてのセックスだというのに痛みはほとんど感じない。むしろ圧倒的な快楽に翻弄されっぱなしで、頭がおかしくなりそうだ。今も挿入されているだけで軽く達してしまいそうになっている。


「動くよ」


 宣言とともに始まった抽送に、たちまち二度目の絶頂を迎えてしまう。一度目よりもずっと激しい波が押し寄せてくる。休まず動き続けるマリユスの責めに立て続けの三度目を予期して、ナディヤは懇願するように叫んだ。


「ま、待って!」


「なに?」


 これから本腰を入れて連続絶頂させるつもりだったのだろう。マリユスは少し苛立った様子で聞いた。


「お願い、ちょっと待って……少しだけでいいから休ませて……」


 こんな男にお願いなどしたくない。さっさと私を解放しろと噛みついてやりたい。だが自力で脱出不可能な以上は彼の慈悲にすがるしかない。みっともなくても、そうすることでしか正気を保てそうになかった。


 しかし、どうやらそれが裏目に出たようだ。嗜虐的な性格をしている皇子は、弱った獲物を前にして舌なめずりをした。


「――ダメだね」


 次の瞬間、剛直が深々と突き立てられる。ナディヤの口から濁った悲鳴が漏れた。身体を逆エビに折り曲げて大きく震わせる。


「あ……ああ……」


 虚ろな瞳で天井を見上げながら、うわ言のように意味のない音を吐き出すしかなかった。


 それからどれだけの時が流れたのだろうか?


 もう分からない。時間の経過を把握する余裕すらない。ただ与えられる暴力的なまでの快感に身を委ねる。


「あ゛っ、あ゛ぁ゛っ、あ゛あ゛っ」


「最初の威勢はどうしたのさ。もう完全に僕のチンポで翻弄される肉人形になってるよ」


 嘲るような口調にも言い返す気力がない。今できることと言えば、ひたすら喘ぎ続けることだけだ。そしてまた、何度目かも分からぬ絶頂が訪れた。頭の中が真っ白になり身体が硬直する。膣内が激しく収縮し、それによってさらに快感を得てしまう悪循環に陥った。


 もはやナディヤは意識を保つことさえ難しい状態なのに、マリユスは腰の動きを止めようとしない。それどころか一層激しく突き上げてくる。


 相手が弱ってるなら追撃。とことんまで堕とす。二度と自分に反抗的な態度を取れないよう理解らせる。性格が悪い皇族の皇子らしい行動原理だった。


「あはははっ! もうイキすぎて声も出ないみたいだね」


 少年の笑い声を聞きながら、ナディヤの意識は闇に溶けていった。


     3



「やっ♡ やあぁっ♡ あっ♡ あ゛ぁあっ♡」


「こ、こんなの……っ、ひうっ、ひっ、ああああーっ! こ、こんな、こんなぁっ! あひっ、ふひいぃんっ!」


「あぁ゛っ、あっ、あぁあ゛ぁあっ! い、い、イク、イクぅ……っ、もう……ゆる、して……っ、いやぁぁあっ!」


「ふぁあぁあぁあ゛ぁあっ! だ、だめっ、だめっ、だめぇぇえ゛っ! イ、イク、またイってしまう、わ、私っ、あ、あひっ、あ、イクぅうっ! イク、イクっ!」


 タブレット端末を持つカレンの手が震えた。怒りでだ。画面には彼女と一緒に捕まったナディヤがマリユスから辱めを受け、断末魔のような叫びを残して何度も絶頂させられる姿が映っている。


「許してくれと言う割に黒の騎士団の情報は吐かない、ブリタニア軍に復帰しろと言っても嫌だと拒否する。それなのにセックスはやめろって。都合のいいことばかり言うからムカついて途中からは潰すつもりで抱いちゃった」


 顔面蒼白になるカレンの様子を楽しげに眺めながら、マリユスはナディヤを犯した時の話を楽しそうに語る。初めて顔を合わせてから二週間が経っていた。その間にマリユスがカレンを直接訪ねてくることはなく、代わりに父母がカレンの説得に利用された。


 クスリの影響で心身がボロボロになっている母親が連行されてきたときは喉が詰まった。母親の安全と引き換えにブリタニアに恭順しろと言われた時は心が揺れた。それでもカレンには譲れない信念がある。殉じる覚悟の大義がある。涙を飲んで兵士に連れられて去る母親の背中を見送った。


 次には父が連れて来られた。これはまったく意外なことだったが、父親の説得にもカレンは心揺さぶられた。父親への反発も黒の騎士団に参加する動機のひとつだった彼女にとって、自分自身の動揺が信じられなかった。これまでしてきた自分たち母子への仕打ちを心から懺悔し、許してくれるならブリタニアで暮らそうと縋ってくる彼の姿は、カレンの胸に突き刺さった。しかし最後には毅然とした態度で断った。


 これが前回マリユスに会ってからの二週間でカレンの身に起こった出来事である。


 その間にブリタニアの皇子はナディヤのほうから切り崩しにかかったらしい。してみると、この映像に映っている行為は、彼なりに拷問を施しているつもりなのか。


 だとしたら最低最悪のセンスとしか言いようがない。


「僕は優しい男だから責め苦だけじゃなく悦びも与えてやるんだ。次のファイルを見てごらん」


 彼の指示に従い再生中の映像を別なファイルに切り替える。そこではナディヤが騎乗位で腰を振っていた。


 豊満な肉体を少年の身体の上で弾ませる。彼女の肉体が上下すると一拍置いて胸が揺れた。


「ああっ♡ いいっ♡ いいっ♡」


 切羽詰まったような嬌声を上げている。少なくとも映像の中では悦んでいるように見える。カレンが見る限りナディヤは積極的に動いていた。この動画を見る限りナディヤは、マリユスとのセックスを楽しんでいるようだ。


「いい顔をするだろ。まあ一方的に責められてばかりじゃ身がもたないので、自分からも動いて早めに僕をイカせてしまおうという浅知恵なんだけどね。大げさ過ぎる喘ぎ声も真実半分、僕を興奮させるための演技半分ってところかな。だけど僕から言わせてもらえばそんな考えは甘すぎるんだよ」


「ああっ♡♡ あんっ♡ あああっ♡ いいよぉっ、きもちいいっ♡ あんっ♡ あんっ♡」


「僕ら高貴な血筋の男子は跡取りを作ること――婚姻と性行為によって家系を繋いでいくことが第一に求められる、そのため幼いころから女を孕ませるための練習はしてきてるのさ」


 彼はそう言いながら自身の股間を見下ろす。


 マリユスの視線を追いかけ、カレンもそこに目を向ける。画面の中でナディヤを繰り返し刺し貫いている巨根。それがここに収まっているのか。思わず画面と目の前の肉体を交互に見比べてしまう。


 画面越しに見るマリユスの勃起は、男を知らないカレンの顔を青ざめさせるに充分だった。あんなモノが女の穴に入るわけがないと思うが、画面の中でナディヤは丸呑みしていた。あの極太のイチモツを根元まで咥え込んでいる。しかも彼女は痛がっている様子はない。むしろ快感を感じているようだった。


 カレンは思わず唾を飲み込んだ。


「これだけ僕がよくしてやってるのに強情な女でさ。気持ちよくなるだけなって堕ちようとはしないんだよね。いま堕ちれば僕のメイド隊に加えてあげると言ってるのに」


「メイド……隊……?」


 カレンは、マリユスの傍に控えるメイド服姿の女たちを順に見ながら眉をひそめる。


「ああ、僕のメイド隊はね、みんな僕のおちんぽ奴隷なんだ。メイド服を着せてあげてるんだけれど、スカートの下には何も穿かせてないんだ。彼女たちも元々はブリタニア帝国内で反乱を起こしたり、反皇室組織に参加したりしてた女たちなんだけど、僕が直々に尋問してやったら皇族のチンポには勝てなかったってわけ」


 絶句した。この年齢で、どこまで女性の尊厳を踏みにじるようなことをしてきたのか。


「特に見た目のいい女たちしか傍に置かないんだけど、カレンとナディヤなら合格だね。二人とも可愛いし身体つきもいいからね」


 褒め言葉だろうが少しも褒められている気がしない。彼の言葉は乳牛を見て乳の出が良さそうだと言い、馬を見ては足が速そうだと言う、その類の褒め言葉だ。機能への評価。身近に侍らせてセックスの相手を務めさせるのに向いてそうだと言ってるだけ。


 冗談じゃない。カレンは憤然として持っていたタブレット端末をマリユスの顔目掛けて投げる。彼に当たる寸前で半透明な障壁に当たりタブレットは床に落ちた。


「危ないなぁ」


 少しも危機を感じていない声でマリユスが呟く。


「――今すぐ私たちを解放しなさい!」


「それは出来ない相談だな」


 カレンが凄んでもマリユスには欠片も緊張が見られない。まるで子猫がじゃれついてきた程度の態度だった。


「君らは外界からの情報を遮断されているため分からないと思うけど、いま外では五月蝿い蠅どもがブリタニアの周りを飛んでいるんだ。だからって偉大な帝国が負けることはないけど、あまり調子づかせるのも癪だしね。サクッと片付けるには君たちの協力が欲しい」


 マリユスの口ぶりから各国が反ブリタニアで連帯し、各地で不利な戦況に追い込まれているのだろう、皇子である彼は捕虜の前で認めないだろうが旗色は悪く追い詰められているに違いないとカレンは推測した。


「蠅が集るものは何か知ってる? あんたたちの腐敗臭が引き寄せてるんじゃないかしら」


 辛辣な言葉で返してやるが、やはりマリユスは動じない。むしろ楽しそうに笑った。


「なるほどねえ、言うことがキツいや」


 自分のほうが絶対的に優位だと確信しているからこその余裕。小馬鹿にした態度に苛立ちを覚えながらもカレンは黙って彼を睨みつける。


「もう少し言わせておきたいところだけど時間がないんだ。シュナイゼル兄様から遊び心を持ちすぎるのが僕の欠点だと指摘されてしまってね。手っ取り早く君たちには堕ちてもらわないといけなくなった。事情が変わったってやつだよ」


 彼が傍らのメイドに目で合図すると、命じられた女が手元の端末を操作した。すると、カレンを閉じ込めていた半透明のドーム――その換気システムから甘い匂いが立ち込めてくる。収穫時期の果樹園に漂う匂いを何倍にも濃くしたような、嗅いでいるだけで頭がぼうっとしてくる香り。


「……これ……は……」


 急激に重くなる身体を持て余し、ふらついた足取りでカレンは床へとへたり込む。力が入らないだけでなく瞼まで重くなってきた。全身が火照り息苦しい。この甘い香りのせいなのかと呼吸を止めるが既に遅い。嗅がされたクスリが何であれもう充分な量を吸入してしまったようだ。


(毒ガス?)


 朦朧とする意識で考える。


 しかし、その直後に「違うよ」とカレンの思考を読んだマリユスに訂正された。


「言ったろ、今度は本気を出して堕とすんだって。だから反則だけど媚薬を使わせてもらった」


「卑怯よ」


 抗議するが身体が動かない。言葉に力も入らない。手足どころか口さえ自由にならず悪態をつくことも出来なくなってしまった。弱々しく床に倒れ込むカレンを見下ろし、マリユスは満足げに頷く。


「僕だって本当はカレンもナディヤもチンポだけで堕としたかったけど、シュナイゼル兄様を失望させたくないからね」


 もう大丈夫と判断したのだろう。メイドが例の端末を操作すると排気システムが作動する。ドームの中いっぱいに立ち込めていた甘い匂いは、あっという間に薄れていった。後には疲労感だけが残る。


 出入り口が開いてマリユスとメイド隊が入って来る。


 ぐったりと横たわったまま動けないカレンの傍まで無遠慮な足取りでやってくると、マリユスは彼女の顎を掴んで顔を上げさせた。


「さあ、始めようか」


「なにを……するつもり……?」


 聞くまでもないことだった。カレンの脳裏には先ほど見せられたナディヤの姿が浮かぶ。


 自由にならない身体をメイドたちに引きずられベッドに移される。それだけの身体的接触でカレンの肉体は過敏に反応した。服の上からでも乳首を硬く尖らせているのがわかる。抵抗できないようベッドに大の字に転がされ四肢を押さえつけられると、別のメイドたちが二人がかりで手足をベルトで縛り始めた。


「媚薬を使った上にここまでしないと女ひとり犯せないの」


 挑発的に言ったつもりだったが、所々に甘い吐息が混ざってしまう。それが自分でも悔しくてならなかった。


「まだ強がる元気があるんだね。カレンは本当に気が強いなあ」


 カレンを見下ろすマリユスの顔に浮かぶ笑み。彼のことをよく知らない人間が見れば優しげですらある。しかし、その裏に潜む悪意を、これまでのやり取りを通して嫌というほど知らされているカレンには、悪魔の微笑みにしか見えない。いくら口で強気な言葉を吐こうとも、彼に屈してしまいそうになっている自分を自覚して怖気が走る。


 なんとか心を奮い立たせようとするカレンに対し、嗜虐に満ちた笑みを深くして、マリユスは告げた。


「さっそくはじめようか。脱がせて」


 主人の合図に従ってメイドたちがカレンのドレスに手をかける。手順を踏んで脱がせるなど時間の無駄と言わんばかりの即断即決で、彼女たちはドレスにハサミを通していった。


 下着も含めて、カレンの身体を覆っていたものは簡単に切断され、ただの布切れとなる。瞬く間に素っ裸にされた。恥ずかしさを感じる暇もなかった。


 媚薬の影響下にある肌がカレンの意思を無視して疼き始める。まさか、こんなやつに触られたがってるとでも言うの。己の肉体が自由にならないもどかしさ、こんな身体でマリユスの巨根を受けれてしまったらどうなるか分からない恐怖。それらが雄に支配されるのを待つ雌の欲望となって彼女の子宮を熱く焼いた。


 まだ何もされていないにもかかわらず独りでに愛液を漏らす。乳首は固くなり充血してしまっている。


(こんなのってないわ。私の身体、どうしてしまったのよ!)


 恥ずかしいと思えば思うほど興奮が高まり性感は鋭敏になるようだった。マリユスが近づいてくる気配に反応して勝手に腰が浮いていく。


 カレンがメイドに服を脱がされる間に彼も準備が完了していた。一糸まとわぬ姿になった美少年の中心で、完成された美貌には似つかわしくない巨大で禍々しい、グロテスクな欲望の塊が屹立している。


「僕のを見た途端、物欲しそうに腰を浮かせちゃって。カレンもナディヤと同じくらい好色だな」


「違う! そんなわけないでしょ!」


 否定の言葉を口にしながらも、カレンの目は歩くたび振動で揺れるペニスから離れられない。アレが挿入されたらどんなことになるんだろう。無意識に生唾を飲み込む自分がいることに気付いて愕然とした。


(なんて破廉恥なことを考えてるのよ私は!)


 慌てて顔を背けるカレンだったが、すぐにマリユスの巨根が気になり目だけで覗き込む。先端の割れ目から先走り汁を溢れさせ、てらてらと光る巨大な亀頭はまさに凶器だった。


 あの肉棒は女を壊すためだけに存在する。一度も受け入れたことがないのに本能だけで理解してしまう。カレンの中で不安と恐怖心が膨らんでいく。同時に膣肉が激しく潤い収縮しているのが分かった。まだ触ってもないアソコが切なくひくつき、痛みさえ伴う。


 己ではまだ状況を冷静に分析できるだけの理性が残っていると思うものの、男に触れられたいと騒ぐ女の器官にはカレン自身敵いっこないようだ。認めたくない現実を突きつけられても諦めきれない。必ず耐えてみせる。そう決意して唇を噛み締め自らを叱咤する。


 二人のメイドが左右それぞれカレンの脚を開かせる。大開脚した中心では、男を知らない性器の入り口が完全に露になっていた。赤く充血した裂け目の上に位置する窄まりから、透明な滴りが溢れ垂れ、会淫部に小さな川をつくっていた。そんな場所をまじまじと観察されることに堪えきれず脚を閉じようとするが、当然許されるわけがない。


「なかなか濡れまくっているね――しかも処女のくせにクリトリスまで大きく膨らませちゃってるじゃないか」


 いやらしい笑いを含んだ指摘にカッと身体が熱くなる。性的な経験が足りてないカレンには、クリトリスが膨らんでいるという言葉の意味さえ分からぬのだが、分からぬなりにもそれがはしたない、男を求めて発情してる状態だということはマリユスの口ぶりから伝わってきた。


「軽く触ってみようか」


 そう言うとマリユスは手を伸ばし、ヒクついていた小突起に触れる。途端に、電気を浴びた時以上の痺れを感じて、カレンは思わず高い声をあげ身体を縮こまらせた。


「可愛い声を出すんだな。すごく感じやすくなってるだろ?」


 楽しそうに言いながら彼は指の動きを早くする。包皮の上から触れるか触れないか程度に力を込め、敏感な肉豆を繰り返しさすられた。


「ひっ! やっ、やめっ……っんぁ、あぁっ」


 必死に身体をよじるカレン。それを許さないとばかりにメイドたちが抑え込んでくる。万が一にも主を傷つけられないようカレンの手足は全力で拘束された。


 じっくりこするように嬲られているうち、カレンの吐息はますます熱っぽく激しく変わった。それに気をよくしたのか少年は責め方を変えてきた。


 人差し指と親指にクリトリスを挟み込まれ、円を描くようにすり潰された時は本気で絶叫してしまった。包皮越しでも気が狂いそうなほど気持ちよかった雌の器官を直に愛撫されたのだ。それは強烈なエクスタシーを生む麻薬的愉悦を生む。びりっ、ばちっと音を立てて頭の中で火花が飛び散る。下腹部を焼いていた熱はいよいよ耐え難いものとなり、子宮を襲う疼きは深刻な病気を思わせる疝痛となって襲い来る。


「ひぅ♡ くっ♡ ああっ♡ あっ♡」


 いくら喉を絞っても隙間から漏れ出してしまう声は、己でも信じ難いほど艶めいていて、カレンはまるで娼婦にでも堕とされた気分で絶望を覚えた。こんな簡単に負けてしまうわけにはと思いつつ、肉体のほうはもはや完全に抵抗の意思を失ってしまっており、ただ悶え喘ぎながら絶頂寸前の小鹿のように身体を震わせているしかない。


「もうイキそうか、早いなあ」


 くすくすと意地の悪い笑い声が落ちる。その息が生み出す空気の振動でさえ自分を責め苛んでいると感じるほど、カレンの肉体は過敏になっていた。快感で沸騰する脳細胞の働きに従い、あらゆる感覚が鋭くなっているのだろうと頭の片隅で冷静な誰かが告げてくる。そんな冷静な考えなど少年の指にクリトリスを捏ね繰り回され、際限なく出来上がっていく肉体の疼きの前には何の役にも立ちはしないのだが。


「これはもう挿れるしかないね」


「んっ……はっ……ぁ……」


 意味のある言葉を発せないままカレンは荒い呼吸を繰り返す。


 最後の矜持を振り絞り、なんとか口を動かす。


「お願い……それだけは許して……」


「ダメだよ」


 無慈悲に告げるマリユス。だが次の瞬間には優しく囁くような声で言う。


「君は僕のものになるんだ」


 その宣言と同時に硬く大きなモノが入ってきた。くちゅりと粘っこい音を立てて、愛液に塗れた秘裂へ異物の先端が潜り込んだ。そのままずぶずぶと沈み込んでいく。


「あ゛っ♡ あ゛っ♡ んぐぅぅぅっ♡♡♡」


 カレンの身体がベッドの上で仰け反った。呼吸が止まり意識は飛んだかと思う衝撃に襲われた。しかし、すぐに引き戻された。先ほどを上回る新たなショックが来たためだ。


「ここがカレンの子宮だ。分かる? 僕のチンポなら簡単に届いちゃうんだよ」


 子宮口を突かれた。内臓を押し上げられる圧迫感に息が詰まる。


「ふぎぃっ? お゛っ♡ ほぉぉっ♡♡」


 お腹の中が一杯で苦しい。下腹部が内側からはち切れそうになる。それでもまだ全てを受け入れ終わってはない。硬いモノがさらに奥深くへと突き進んでくる。ただただ気持ちいい。もっと深く入ってきて欲しいと思うほど頭が真っ白になって何も考えられない。


「すごい締め付けだね。そんなに欲しかったのかい?」


 からかうような言葉にも反論できない。答える余裕がない。物を考えさせてももらえない。


「ほら、全部入った」


 ようやく侵入が止まった。お腹の中に他人の肉体が入っている。自分の指でも届かないほど深くまで。己自身でさえ触れられない場所を他人に明け渡す。不思議な感じはしたが不快は感じなかった。それが無理やり犯されてる少女には不快だった。


「はあ、はぁ、はぁっ、はぁ……」


 酸素を求めて喘ぐ喉の動きが膣内を締め付ける結果となる。咥え込まされたマリユスの肉棒の形をはっきりと認識して、さらなる快感が生まれてしまう。おっきい、硬い、メイドに大開脚させられてなおカレンは両脚の間に切り株を突っ込まれたような圧迫感を感じていた。


「動くよ」


 返事を待たず、マリユスは腰を前後に振り始める。ゆっくりと誰も足を踏み入れたことがない未踏の地に足跡を刻むように。今後はここを誰が使うことになるのか分からせるように。激しいピストン運動ではない。それでも長大な肉槍で膣穴全体を満遍なく擦り上げられるのだから堪らない。


「うぁっ、あぁ、あぁぁぁっっ!」


 カレンの口から甲高い悲鳴が迸る。クリ弄りでトロトロの蜜壺は、処女には過分な巨根も苦もなく受け入れてしまう。いやらしく蠢く膣内では、侵入してきた亀頭を膣奥の肉ヒダがチューチューとしゃぶり、入り口は出ていこうとする肉棒を離すまいと強く締め付ける。たったこれだけの短時間でカレンの肉体は、男に媚びることを覚え込まされてしまった。


「すごく感じてるみたいだね。もう子宮も下りてきて孕む準備を始めてしまってるよ」


「あああっ……ダメよそれは、それだけは絶対にダメ……」


「ダメと言われてもカレンの肉体が高貴な種をもらいたがっているのは僕の責任じゃないから。カレン自身が望んでいることなんだよ」


「違うわ、絶対に違う! 違うのにぃ……はぁうぅっ! どうして、なんで……こんなに気持ちいいのよ♡ あぁ! そこはっ……そこはダメッ♡ そこばかりしたら許さない!」


「ここ?」


「あうぅ♡ あっ! ああっ! ああぁああぁぁぁ~ッ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡」


「馬鹿だなあ。そんな風に言ったら自分で弱点を教えてるようなものだろ。生娘だから分からないのかな」


 カレンは正気が抜け落ちてしまいそうになる頭を激しく振り、快感から逃げるためにベッドの上を這いずろうとする。しかし、メイドたちに抑えつけられた身体は少しも動いてくれない。むしろ逃げる素振りを見せた分だけマリユスに身体を引き寄せられる。


 がっちり腰をホールドされると、正常位で侵入できる限界の深度まで犯された。


「あ、あぁ♡ だめ♡ だめだったら♡ そんなにふかくしたらだめっ


♡♡」


「ダメと言いながら一突きしてやるたび声の糖度が増してるよ。カレンの本能は悟っちゃったんだよね。レジスタンスなんかやってるより皇族の清らかなチンポに負けて雌になったほうが幸せだって」


「ひっ♡ い゛っ♡♡♡ そんぁ、ことぉほっぉおお♡」


 否定の言葉は溢れ出す雌の咆哮に掻き消される。どちらが本心か、第三者に判定させれば十中八九、チンポ挿れられて悦んでいるほうの声と答えるだろう。


「ひぎゅっ♡♡ ひっ♡ あ゛っ♡ い゛っ♡ ぁ~~~~~っ♡♡」


「もうイッちゃうの? 私は屈しないとか言ってた割に堪え性のないマンコだな。しょせんナンバーズとの混血なんてそんなものか」


 自分の出自やひいては母親のことまで侮辱されているのに、官能の渦に飲み込まれたカレンは言い返せない。それどころか屈辱的な言葉さえ被虐の悦びに変換してしまう。


「ふぉ゛っ♡♡ いぎゅっ♡ ぎもちいいっ♡♡ きもぢいいのっ♡ おまんご♡♡ ごわれりゅ♡♡♡ あ゛あ゛っ♡♡」


 どちゅっどぢゅんとリズミカルに突き上げられると、子宮口に亀頭の先端部がぶち当たり、子宮ごとお腹全体が持ち上げられるような心地がする。麻酔なしで内蔵に繰り返しタッチされる感覚など日常では味わえない。これまで体験したことのない感覚は、未知の快楽を呼び覚ましカレンの神経に毒を流し込んでくる。


「やっ、やぁんっ♡ 卑怯者っ! あっ、あっ、ああっ♡ クスリを使って♡ 女をレイプして……やっ、やん♡ それで勝ち誇るなんて最低よ!  やんっ、あんっ♡」


「僕は勝つために何でもやるよ。ブリタニア皇家では、負け犬は何も手にできないんだ。ただ食われるだけの弱者になるなら、僕はあらゆる手段を駆使して食う側に回るね」


 勝利宣言をするマリユスの顔は自信に満ち溢れている。己のやり方に一抹の後ろめたさも感じてない様子だ。


「カレンとナディヤを堕とすことで、ブリタニアは黒の騎士団に関する情報と優秀なパイロットを手に入れられる。それは僕の手柄になるのさ」


 グリっと子宮口が捏ねられる。カレンは仰け反りながら歓喜の歌をドーム内に響かせた。


「だから早くチンポに負けて、僕のためならなんでもしたくなる性奴隷に堕ちてよ。自分から進んで協力したくなるようにさ。無理やり協力させても偽の情報を掴まされたり、こちらに寝返ったと見せかけて大事な場面で黒の騎士団に戻ったりされたら困るんだよね」


 そう言いながら子宮口を捏ね回す動きは止まらない。ぐりんぐりん回転させるように動かされ、カレンは目を白黒させながら身悶えた。頭の中が真っ白になり自分が何を口走っているのかも分からなくなるほどの衝撃だ。


 マリユスの肉棒が腟内で一回転するたびカレンはイク。絶頂の余韻が覚める間もなくマリユスのカリ首に再びポルチオを虐められ、イキっぱなしの状態が長く続いた。


「あっ♡ あっ♡ い、いいっ、そこ、そこ、いいっ! いっ、いくっ! いっちゃうっ、ああっ♡ いってるからぁ♡ いってるからぁ♡ またいくっ、またいくぅぅ♡」


「完全にポルチオも開花しちゃったね。こうなるとカレンも自分で分かるでしょ。こっから先は何をしたって、どれだけ我慢したって、もう自分の身体は僕のチンポに負けて愛され雌になりたがってるから無駄だってこと」


「ち、ちがう、そんなこと、あるわけ、ないわ!」


「強情だなあ」


 呆れたように言いながらも、どこか楽しげに笑う少年。彼はカレンの腰を両手でしっかり掴み直すと、今まで以上に激しいピストン運動を開始した。じゅぼっ、ぐぽっという卑猥な音が結合部から聞こえてくるほど激しい抽送だった。


 その腰使いには一切の容赦がない。まるで掘削機のような激しさだった。


「あぐッ♡ あひひッ♡ わ、わらひッ♡ あ、あんたなんかに負けッ♡ な、ないぃッ♡ 絶対に負けないんだからぁああッ♡♡」


 快感に喉を反らし、絶叫を上げることしかできないカレン。精一杯の強がりで抵抗を試みる。だが彼女の肉体はすでに陥落していた。


 膣内から溢れ出る大量の愛液が抽送をサポートする。もっと気持ちよくして欲しい、強い愛されたいと身体が訴えているのだ。


「強がっててもマンコの具合はどんどん良くなっていくぞ。僕のチンポに馴染んで肉奴隷になりたがってるんだな」


 限界まで膣洞を引き絞り、男根に肉ヒダを絡ませるカレンは、腹部全体がヒクヒクと振動していた。


「う、ううぅ……ああ、いや……こんなのいやぁ……あっ、あっ、あああぁあぁっ! うっ……うぅ……ううぅ……」


 半開きの口から涎を垂らしながら喘ぐ少女の姿は哀れを誘うものだった。しかし、いくら哀れっぽい調子で媚びてみても、マリユスは尻肉を掴んだまま離してはくれない。下半身を持ち上げられ、斜め下から擦り上げる角度で腟内を摩擦される。ヘソ側に向かって圧を掛けられるとGスポットが圧迫されて堪らない快感が生まれるのだ。


 そこを重点的に責められると、完全にカレンの肉体は壊れてしまった。


「あっ♡ あひっ♡ あああぁぁあぁ~っ♡♡♡」


 プシャッと潮が噴き出す。一度ならず二度三度と連続して飛沫が飛んだ。尿道口から透明な液体が迸るたびに意識が飛びそうになる。だが、次から次に追いかけてくる快感に叩き起こされ、カレンは失神することさえ許されない。休む暇もなく次の絶頂を迎えさせられる連続絶頂地獄。


 そんなことを何時間も続けられれば、まともな思考回路は焼き切れ、正常な判断などおぼつかない。


 その小さな身体のどこにそんなスタミナがと驚愕するほど、マリユスの性欲と体力は底なしだった。これが血族で競わせ、力ある者だけを生かしてきたブリタニア皇室の男児なのか。


 カレンはベッドの上で四つん這いにさせられ、背後からもマリユスに犯された。


「最初の威勢の良さはどこへ行ったんだ? されるがまま、気持ちよくなるがままじゃないか」


 このころには喘ぐ力も残っておらず、ただマリユスの巨根で背後から獣のように犯されるままになっていた。


 そんなカレンに対して、マリユスは開始から変わらぬペースで腰を打ち付け続ける。肉槍が膣奥を叩くたびにカレンの身体は大きく跳ね上がり、口から漏れるのは言葉にならない声ばかりだ。


「あぁ……あああっ! うっ、ふぅ……うううぅ……うううぅっ!」


「カレンは尻の形がいいからバックから突いてると楽しいな。どうした? もっと締め付けてみろよ」


「んんっ……くっ、ふうぅ……ううぅっ!」


「またイったのか?」


「ああぁっ! ひゃめぇえっ♡ いってりゅかりゃあぁ……うごかないれぇっ」


「まだ分かってないな。そう言われると動きたくなるのが男心だぞ」


 とっくに限界を超えた肉体をなおも酷使され、カレンは幸せな地獄に沈んでいった。




「あっ、はあんっ♡ すごっ、いぃっ♡ おっきなおちんぽ、入ってぇ♡ はぁぁぁっ、いいよぉ♡」


 マリユスはカレンの処女を奪った日から三日三晩、ひたすら彼女の肉体を快楽漬けにしていった。身の回りのことは一切をメイドに任せ、ただベッドの上でカレンの若々しい肉体を貪る日々。


 初めは抵抗していたカレンだったが、今ではすっかり従順になり、自ら股を開いてマリユスを受け入れている。


「んっ、ちゅぱ……れるっ、じゅぷっ。あむっ、ぢゅぶぶっ」


 今は大きな乳房を少年の手に捏ねられながら、ディープキスで舌や口内も犯してもらいながらショタのデカチンを愉しんでいる。


 自分から胸を押し付け、腰をくねらせる彼女の姿を見て、誰が三日前までブリタニア帝国を恨んでいた女だと思うだろう。そのブリタニアの象徴たる皇室の男児に自らマンコを差し出しているのだから。


「ふっ、はっ! はぁあぁ♡ はんっ♡ んぁっ♡ ああ゛っ♡ お゛っ♡ ぉお゛おっ♡」


 雌が絶対に逆らえなくなるポイントをマリユスの巨根に強く押され、カレンは背筋を大きく仰け反らせてしまう。


「ぅおっ♡ お゛っ♡ ぉうっ♡ お゛お゛っ♡ ぃぎゅっ♡ いぐっ♡ お゛っ♡ ごわい゛っ♡ いぐいぐい゛ぐい゛ぐ――ぉぉおおお゛♡ おほっ♡」


「まだイキ過ぎると怖いのかな。大丈夫だよ。カレンのことは僕がしっかり抱きしめておいてあげるからね。だからカレンも僕の身体に手を回して、絶対に僕から離れないようにするんだ。僕の傍にいれば安全だよ」


 それは単にセックスの話だけをしているのではない。セックスを介して己への依存度を高め、万事において絶対に逆らえない雌奴隷を作り上げるマリユスなりのマインドコントロール術だった。


 半ば気づきながらもカレンはマリユスの背中に手を回し、幼い子供が父親にするようにしがみついてしまう。年齢で言えばカレンのほうが上なのだが、ベッドの上では頼りになる雄様と彼に愛されることが幸せな雌様という立場が完全に出来上がっていた。


「ここが気持ちいいんだよね。分かるかい、カレン」


「は、はいぃっ♡ わかりますぅっ♡」


「どうして気持ちいいか言ってみて」


「はいっ。マリユス様のおちんぽが私の子宮をズンって叩いて、それで私、すごく感じてしまっていて……」


「もっと具体的に。スケベな言葉も使って」


「はいっ。あの、その、マリユス様の太くて大きいカリ高チンポで、私の膣内をズボズボって擦られて、そのたびに私はイッて、何度も連続でアクメしてました。もうマリユス様のチンポ無しじゃ生きていけないです♡」


「素直に言えたから、カレンが大好きなデカチンいっぱいあげるね」


「は、はひ♡ ありがとうございます♡ マリユスしゃまの極太おちんこで、わたしの淫乱まんこの中、ぐちゃぐちゃにしてくだひゃい♡」


「うん。約束どおり、カレンのエロ穴にたっぷり射精して、皇子の高貴な子種を吐き捨ててあげる。頑張ってブリタニアの勝利に貢献してくれれば、避妊薬なしで本気種付けもしてあげるからね」


「あぁん! あっ、ん……はい♡ ありがとうございます♡ カレンのイレブン混血マンコ、マリユス様のデカチンで清めて、たくさんマン汁でぐちゃぐちゃにして、洗い流してください♡」


 民族性を剥ぎ取られ、植民地番号で表される屈辱的な呼び名であるはずのイレブンという呼称を自ら使ってまで、カレンはマリユスに媚びを売る。黒の騎士団の仲間が聞いていたら卒倒すること間違いなしだろう。


 今のカレンにはそんなことはどうでもよかった。今はただ、目の前にいる少年との性行為のことしか頭にない。如何にして彼に取り入り、デカチンをたくさんズボズボしてもらうかだけが彼女のすべてなのだ。


 キスハメでカレンを犯していたマリユスがラストスパートをかける。


「出すぞっ!」


「はいぃ♡ くださいっ♡ 私の子宮の中にいっぱい出してくださぁいっ♡」


「うぉおおおっ!」


 少年が雄叫びとともに白濁を解き放った。


 大量の精液が膣内に注ぎ込まれると同時、カレンも絶頂を迎える。


「あああッ、ああっ! イクッ! もう、らめぇええええッ!」


 ぐったりと全身を弛緩させる赤毛の美少女。その身体に覆いかぶさり、肉棒を根本まで挿入したままマリユスは最後の一滴まで吐精した。


「もう完全にカレンは僕の女だよね」


「はい……」


 荒く息をしながら、カレンが答える。


「じゃあさ、僕の命令なら何でも従うよね。たとえば元仲間を堕とすのに協力するとか」


 マリユスが言うと、カレンは一瞬目を見開いたあと、マリユスの首に腕を回し、自ら甘えるようなキスをした。


「私はあなたの奴隷ですから……命じられれば何でもします。だから、もっと私を愛してください♡」



     4




 そんなやり取りがあったなど知らないナディヤは、数日ぶりに独房を訪れたマリユスの隣にカレンが経っていることに気づいて驚愕した。しかもカレンの格好と言ったら。ピンクのテカテカバニーガールだというのだから何が起きたか一目瞭然。二週間ほぼ毎日朝から晩まで自分をセックス漬けにした絶倫皇子がパタッと顔を見せなくなったと思ったら、ここ数日は標的をカレンに変えていたのだ。


 カレンのバニースーツは股間にファスナーが付いている。あれを引っ張れば簡単におまんこが露出して、いつでもマリユスの気が向いたときにエッチなウサギちゃんを犯し放題という寸法か。


 たった数日でブリタニアを憎む戦士の顔から、男に媚びることを覚えた女の顔に変えられた元同志を見て、ナディヤが最初に抱いた感情は羨ましいだった。私はショタ皇子の快楽拷問に二週間も耐えたのに、たった数日でカレンは諦めてしまったのか。


「なによその目は? 何か言いたいことでもあるわけ?」


 ナディヤの嫉妬がこもった視線にカレンが気づく。


「別に。ただ、あなたがあまりにもチョロくて情けないから呆れてただけよ」


「なんですって!」


「だってそうでしょう? あれだけブリタニアへの恨みを口にしていたあなたが、今ではすっかりマリユスの巨根に夢中じゃない。日本解放の理想も忘れて男に媚びへつらうなんて、騎士どころか雌豚以下だわ」


「まあまあ二人とも」


 間に隔壁がなければ掴み合いでも始めそうな女たちの間に割って入ったのはマリユスだった。マリユスはカレンの頭を撫でながら、ナディヤに向き直る。その瞳の奥に宿る妖しい光に、まだ自分は屈してないと言い張る銀髪美女も思わず後ずさりしそうになった。だが、ここで引いたら負けだと気合を入れて踏み留まる。


「日本には五十歩百歩という言葉があるそうじゃないか。あるいは目くそ鼻くそを笑う? きたないなー。しかし確信を突いた言葉だね。そうは思わないかカレン? ここでナディヤを堕としてしまえば、二週間も三日も変わらない、結局はチンポに負けてマンコで物を考えるようになった女が残るだけだ」


「それもそうですね」


「それにカレンは知ってるだろ。あれには女なら絶対に逆らえないって」


 そう言ってマリユスが目線で合図すると、メイドが例によって手元の端末を操作した。


「何よ。なにするつもり。なにこの匂い。妙に甘ったるい……な、なにこれ。体が熱いっ。力が入らないっ。こんなの初めてっ。あぁっ、だめっ。私、おかしくなるっ。頭がぼぉっとしてきたっ。やめてっ、服が擦れるだけで切なくなっちゃうっ。お願いっ。これ以上されたら、私っ。ああぁっ、もう我慢できないっ。助けてカレン。私、もうダメなのっ」


「強情なナディヤも素直になれるよう少し多めに吸わせておくか」


 カレンの時より倍近い時間かけて独房内を媚薬ガスで満たした。異変が起きてることは分かるのに頭が麻痺して何も考えられなくなるナディヤ。こうなるとブリタニア軍士官学校始まって以来の才女だった彼女も、脳みそくるくる馬鹿まんこ女でしかない。


「あぁああっ、熱いぃぃぃ! 体中が疼いて、頭も変になるぅっ! あぁっ、もう無理ぃっ! 許してっ、こんなの嫌よ。こんな無理やり頭の中を作り変えられるようなクスリ」


「カレン」


 自分が媚薬漬けにされたときの多幸感を思い出し、ナディヤが狂わされていく様を羨望の眼差しで見つめるカレンに、マリユスが声をかけた。


「先に君が入って準備するんだ。いつでもナディヤのアソコをたくさん掻き混ぜて、トロトロになったら教えろ」


「分かりました」


 まだ媚薬ガスの排出が終わっていない独房にカレンだけ入っていく。何時間も煮詰めたシロップのような甘い匂いが漂う部屋の中心で、足腰に力が入らないナディヤは悶え苦しんでいた。


「はぁ、はぁっ……くっ」


 自分の意思とは無関係に呼吸が荒くなり、全身が火照ってくる。


「うぅっ、んっ、はぁっ、あぁっ」


「どうしたの? そんな辛そうな顔をして」


 カレンの声は些かの同情も感じられないほどに冷たかった。この苦しみを先に味わった彼女は、ナディヤの現状を正確に把握している。もうこの女も終わりだ。せっかくここまで頑張ったのに結局、最後はマリユスのデカチンに負けて人生終了しちゃうんだ。


「うるさいっ、あんたが、んぁあっ、んんんんんん♡♡」


 年下の親友と思っていたカレンに裏切られた苛立ちが、ナディヤの言葉を荒っぽくする。それだけ彼女にとって赤髪の少女は信頼できる同士だったことの裏返しだ。


「はぁ、あぁん♡♡♡」


 カレンの指がナディヤの身体に触れる。太ももをフェザータッチしてやるだけで破水したように内ももが濡れた。そのまま指を膣内に挿入し、クチュクチュと音を立てて掻き混ぜる。


「んぉおおおっ♡♡♡」


 女同士だから分かる気持ちよくなっちゃうポイント。触ってもらいたい場所にカレンは繊細なタッチを施す。


「ここがいいんでしょ」


「ひぁっ♡ そこぉっ♡ あぁっ♡ らめぇっ♡♡♡」


 カレンの細い人差し指がGスポットを捉える。ナディヤの膣内で暴れ回るカレンの指は、的確に性感帯を刺激する。媚薬のせいで風が吹いただけでも潮を吹くほど敏感な女の肉体が、膣内への刺激に耐えられるはずもない。床の上で情けなく足ピンして弱々しい姿を晒す。


 カレンはナディヤの膣内に挿入した右手はそのまま、左手の指でクリトリスを弾いた。デコピンするようにクリを責めてやると、長い銀髪を振り乱してナディヤは息を詰まらせる。強すぎる官能にまともに息ができないのだ。


 彼女の膣から溢れ出す本気汁が、カレンの手首まで濡らす。もうナディヤの理性は限界だった。


「一緒にマリユス様の女になりましょう。きっと愉しい毎日になるわよ。ねぇ、ナディヤ?」


 あと一歩で落ちるところまで追い込まれたナディヤの表情は、発情期のメスそのもの。口の端からヨダレを垂らしながら、必死でカレンに懇願する。


「ダメよ、こんなこと、セックスのために仲間を裏切るなんて」


「まだそんなことを言えるんだ。何も考えられなくなるくらいと激しくしてあげる」


 カレンは膣内に挿れる指を一気に三本まで増やした。


「おっほおぉおッ!」


 獣じみた絶叫とともに、ナディヤが背中を仰け反らせた。カレンは容赦なく弱点を集中的に攻撃する。


「おっ、おほっ、おふぅっ、おごおぉおーーっ!」


 ナディヤの口から美女らしからぬ野太い喘ぎ声が漏れた。


「あなたは今から私と一緒にマリユス様の奴隷になるの。分かる? 今は分からなくても大丈夫よ。分かるまでマリユス様があなたを犯してくれるから」


 カレンは独房の外で待機していたマリユスに目を向ける。一つ頷いて準備完了の合図を送った。


「いやぁ、あへぁ、あぁあ、あひっ、あぁあ……」


 絶頂に次ぐ絶頂に、ナディヤの思考は完全に停止していた。完全に白目を剥き、舌を突き出してアヘ顔を浮かべている。


「もう聞こえていないか。じゃあ、仕上げだ」


 メイドの手を借りて脱衣したマリユスが独房に入って来る。痙攣する女を見下ろしながら言った。


「これで君は僕のものだよ。これからたっぷり可愛がってあげるから楽しみにしててね」


 大きく開かせたナディヤの脚の間に身体を入れ、マリユスは濡れた穴に肉棒を差し込んだ。


「んっ、んんーーーーーーっ!」


 意識を飛ばしていたナディヤが覚醒し、絶叫を上げる。マリユスの極太ペニスは、自身が処女を奪ってやった美女の膣内に数日ぶりの帰還を果たし、これ以上ないほど滾っていた。


「うわぁ、すごい締め付けだ。それに、熱くてトロけてて最高だ」


 マリユスが腰を動かすと、ナディヤは悲鳴を上げて身を捩る。


「あぁっ、だめっ、抜いてっ、もう無理よっ、壊れるっ、死んじゃうっ」


「心配しなくていいよ。僕は加減を心得てるからね。ナディヤが僕のチンポに負けましたと素直に屈服するまで、壊れるギリギリの快楽を常に与え続けてあげる」


 マリユスが本腰を入れピストン運動を開始した。


「うぁあぁっ、あぁあぁっ、あぁああぁぁぁっ」


 子宮口を突かれる度にナディヤは悶絶し、涙を流して身悶える。だが、そんなことでは止まらない。


「どうだいナディヤ。そろそろ降参したくなったんじゃないかな」


「誰がっ、あんたなんかにっ、負けるものですかっ」


「そんな強情を言ったって。ここを甘やかしてあげると――」


 マリユスの腰は、ナディヤの膣奥に突き入れる動きから、弱点をカリで引っ掻く動作に変わった。


「あ、あぁぁぁ♡ だめぇっ♡ それ、それぇぇっ♡」


「これだろ」


「くふぅっ♡ んぁああぁっ♡ こ、これっ♡ いいっ♡ ひぃあぁぁっ♡」


 ナディヤの膣がマリユスの肉棒を締め付ける。サディスティックな皇子様は、自分に組み敷かれ涙ながらに悶える美女の反応に気を良くした。


「君も僕とのセックスが気に入ったんだろう。なら素直に認めればいい」


「だ、黙りなさい! 私はあんたみたいなクズに負けたりしないわ! あぁあぁああぁああっ♡♡♡」


 マリユスがナディヤの膣を激しく擦った。


「そうやって意地を張れば張るほど苦しくなるだけさ」


「あんたなんかに、絶対、んぁっ♡♡♡」


 ナディヤは歯を食いしばって耐えようとする。彼女を支えていたのは先にチン負けしたカレンを罵倒した自分が、同じ場所に堕ちるわけにはいかないというプライドだけだった。しかし、そんなものがいつまでも続かない。マリユスの巨根が腟内を撹拌するように動くたび、確実に忍耐力は擦り減っていく。


「ふっ……ん、ふぅ……くぅうっ♡♡♡ あっふ、んうぅぅうゔっ♡♡♡ くっ、ふぁ、あ゛っ♡♡♡」


 全身の玉の汗を浮かべ、ナディヤは悶え続ける。彼女の意思とは無関係に膣は収縮し、マリユスのモノを搾るように吸い付く。そのせいで余計に彼の太さ、硬さ、男らしさが分かってしまう。


 もう限界だった。こんなのに勝てっこない。だって私の身体がこんなにも悦んでる。こんなに気持ちいいのに、我慢なんてできるはずがない。ナディヤの心が負けを認め始めた。


 女の微妙な変化を性体験豊富なマリユスは目敏く察知した。腰の動きを撹拌から再びピストンに戻す。強烈な突き上げでポルチオを犯した。


「あひゃあぁぁぁっ♡♡♡ らめぇっ♡ あぁっ♡ あぁあぁっ♡ あぁあぁあぁぁぁっ♡♡♡」


 ナディヤは絶叫を上げ、膣を震わせ、大量の愛液を撒き散らす。


「あはははは、ついにイっちゃったね。でもまだ終わらないよ。今度はもっと激しくしてあげるからね」


 その宣言どおりマリユスのストロークは一層熱を帯びる。プロのポルノ男優でもこんな腰使いできる人間少ないのではという熟達した動きを、まだ花も恥らう年頃の美少年が披露する。


 一般論としてもマリユスの抽送は、女を狂わせるに充分すぎるほど巧みなのに、加えて彼は彼女の弱点を知り尽くしていたし今は媚薬も回っている。ナディヤにとっては地獄のようなコンボだった。


「んはぁあっ♡ はあぁあぁっ♡ ダメぇ♡ ダメぇ♡ ダメなのにぃ……また……またイっちゃうぅ♡ ああぁんっ♡ ああぁあっ♡ いやぁっ♡ イヤなのに!どうしてこんなっ♡ はあぁあぁんっ♡」


「マンコがチンポに勝てるように作られてる訳ないだろ。さっさと女に生まれてきた運命を受け入れて楽になっちゃえよ」


 マリユスがナディヤの最奥までペニスを突き入れながら囁いた。そしてトドメの一手を放つ。限界まで張り詰めたクリトリスを摘み上げたのだ。


「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あぁぁああぁっ♡」


 ナディヤの理性が決壊する。いやらしく股を開いてマリユスを受け入れる淫乱な姿からは、かつての凛とした戦士の面影は微塵もない。そこにいるのは無様に敗北する一匹の牝犬だ。


 彼女がマリユスに屈服したのは明らかだった。


「なるよね、僕の奴隷に」


「なりますっ♡ 私、ナディヤはマリユス様の奴隷になりましゅうぅぅぅっ♡」


「嬉しいよナディヤ。素直になれたご褒美をあげる」


 マリユスはナディヤの子宮口に亀頭を密着させ、そのまま射精した。


「あついっ♡ あついのが出てるぅぅ♡」


 お腹の奥で感じる灼熱。確かな生命の息吹。マリユスの精が注がれる感覚に、ナディヤは身体の芯から震えた。


「はぁ……はぁぁっ♡」


 マリユスはナディヤから肉棒を引き抜くと、一連の行為を見ていたカレンに声をかけた。


「次はカレンの番だよ。ナディヤの説得に協力したご褒美だ」


「ありがとうございます」


 喜々としてカレンはバニースーツの股間にあるファスナーを下ろした。恥知らずな衣装でベッドに手をつき、ヒップを突き出して立ちバックでの挿入をねだる。まだ少年のマリユスに立位でハメてもらうためには、カレンのほうが足を大きく拡げ、腰を落とし、がに股で交尾請いするしかない。


「みっともない格好。黒の騎士団のエースパイロット様とは思えないな。君に憧れてる団員やイレブンが見たら幻滅するだろうな。彼らの戦意を挫くためにも、そのうちセックス中継でも流そうか」


 マリユスの言葉が、カレンの下腹部を疼かせる。


「マリユス様の女になったことを全世界に公表できるなんて夢のようです。その時は二十四時間ぶっ続けて配信してくださいね」


「しょうがないなぁ。ウサギは性欲が強いって言うけどカレンも負けてないよ」


 カレンが突き出したヒップを掴み、少年が角度を調節して挿入した。


「ああぁっ♡ 入って来るぅ♡ マリユス様のおちんぽ♡ 太くてたくましい♡ ああぁっ♡ すごいです♡ 今日もガチガチ♡」


 マリユスが腰を動かすと、カレンは甘ったれた声で喘いだ。がに股で中腰になった姿勢を維持するのは体力を使うが、そんなこと忘れてしまうくらい大きな快感が走る。


「しきゅっ♡ しきゅっ♡ しきゅぅぅぅ~~~~♡♡♡」


 カレンは子宮口を突かれるのが大好きなのだ。もちろん、膣壁を擦られるのも気持ちいい。だが子宮口を虐められ、雌の本能を刺激されつつ、頭が真っ白になるほど強烈なアクメに達するのが一番好きだ。


 女にしかない器官を男にしかない器官で責められると、これ以上なく自分はパコられるために作られた側の人間なのだと認識してしまう。


「しきゅうぅぅぅっ♡ しきゅうがっ、しきゅぅがぁぁぁぁっ♡ しきゅうがあついぃぃぃ♡」


 子宮はキュンと切なく疼き、膣内からは熱い蜜が溢れ出す。その状態で膣奥まで一気に貫かれたりなんかしたら、もうダメだ。脳天から爪先まで、ビリリとした電撃みたいな衝撃が走り抜けて、何も考えられなくなる。ただひたすら男根で犯されることしか頭になくなってしまう。マリユスという雄に支配されること以外考えられないメスになってしまうのだ。


 カレンの腕から力が抜ける。彼女はベッドに倒れ伏した。ここからだ。マリユスと立ちバックでハメる時は、ここからが本番となる。


 カレンがベッドに倒れたことで二人の身長差が解消される。マリユスがベッドに上がり、斜め上から四五度の角度でペニスを突き下ろす。勢いよくピストンされるペニスはGスポットはじめ、お腹側の弱い場所を擦り上げながら子宮まで刺し貫く。


「――――っ♡ はぁああっ♡ ひうっ♡♡ あぁっ♡」


 征服されている。打倒ブリタニアのために鍛えてきた自分の肉体が、年端も行かぬブリタニアのショタ皇子のセックスで、完膚なきまでに攻略されてしまった。その敗北感が心地良い。


 屈辱的な体位なのに気持ちいい。子宮口を押し潰され腰をくねらせながら悶える。こんなの勝てるわけがない。女に生まれた時点で私は負けていたんだ。そう認めてしまった瞬間から、この気持ちいい行為から抜け出せなくなった。


 がに股で腰を落としたみっともない格好で身体から力が抜けるまでピストンされ、仕上げの征服寝バックで心身ともマリユスに降参する。


「私は、マリユス様のものです!」


「はははっ。そうだよ、カレン。君は僕のものだ」


 マリユスがピストンしながら、カレンの首筋を舐めた。


「んっ♡」


 ゾクッとする。マリユスの舌が触れたところから熱が生まれる。


「はぁっ♡ あぁんっ♡ んっ♡ んんっ♡ んふっ♡」


 マリユスの舌使いは絶妙だった。まるで恋人同士のように優しく愛撫する一方で、彼女の首筋に歯を立て、強く吸い付いて所有印をつけることも忘れない。


「そろそろ出してやるぞ。最後までマンコ締めて奉仕するんだ」


「はいっ♡ あっ、あっあっ、あっ、んはぁっ♡ あっ、あっ、あぁぁぁああっ!」


 マリユスの射精を受け止めると同時に、カレンも絶頂を迎えた。


「あぁぁああぁぁっ♡ あぁぁぁああぁぁっ♡ あぁぁぁああぁぁっ♡」


 カレンの蜜壺は、マリユスの精液を搾り取ろうと収縮を繰り返す。


「あはは、凄いよカレン。そんなに精液が欲しいの?」


「はぁっ、はぁっ、はぁっ……ください……ブリタニア皇室の高貴な子種で、カレン・シュタットフェルトにお情けを」


 カレンは息も絶え絶えに哀願した。もう私は黒の騎士団の紅月カレンじゃない。マリユス様の精を受け止めるためだけに存在する肉便器、カレン・シュタットフェルトなのよ。だから彼の精を一滴残らず飲み干して差し上げねば。


 カレンは自ら尻を持ち上げ、むっちりとしたヒップをマリユスの腰に擦りつけた。


「カレンは本当に淫乱だね。僕の精が欲しくてたまらないみたいだ」


「マリユス様の濃厚なザーメンを子宮で感じさせてください」


「あぁん♡ 私も忘れないでください、マリユス様」


 エッチなバニーガールが皇子を誘惑するベッドに銀髪の美女が乱入する。カレンが抱かれている間に復活したナディヤだった。


「なんだナディヤも僕の精が欲しいのか。じゃあ三人で仲良くしようか」


「はいっ♡」


 ナディヤがカレンを押し退けるようにしてマリユスに抱きつく。火がついた女二人は我先にとショタ皇子の寵愛を争うのだった。

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Anonymous

希望這篇能有中文的🥺🥺