桜散って、また咲いて 前編(間桐桜/Fate) (Pixiv Fanbox)
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何かが首筋に押し当てられていた。濡れて、生温かくて、弾力がある。それが首筋の太い筋肉に沿って下から上に何度も這い回る。僅かに表面がザラついていた。くすぐったいような、痛痒いような微妙な感覚。だがそれ以上に心地よい痺れが全身を満たしていく。まるで魂まで溶けてしまいそうな快感だった。
「んっ……」
喉の奥から声が漏れた。
甘えるように鼻にかかる、媚びるような吐息。それに応えるかのように、今度は耳の裏あたりに湿った柔らかさを感じた。熱い唾液とともに吸いつかれれば、ゾクッとした震えが走った。その拍子に瞼が開く。
視界いっぱいに広がる、暗闇に包まれた世界。窓の外では未だ雨音が響き渡っていた。
ずしりと他人の重みを感じた。誰かが自分の身体の上に覆い被さっている。彼の吐息を感じる。少しだけ荒い。興奮している。わたしで興奮しているんだ。
「あっ……あぁ、ふぅ……う、ああ」
「桜」
耳元で彼に囁かれた。こんなことをしてはいけない相手。受け入れてはいけない男の人。姉の夫。衛宮士郎の声がする。
久し振りに再会した彼の声は記憶より少しだけ低い。自分たちの間に流れた十年という歳月を思わせた。
「桜」
また彼が呼んだ。
「先輩」
今度は桜からも呼び返す。
すると女の首筋に顔を埋め、耳元で囁いていた彼が上体を起こした。身体に伸し掛かっていた重みから解放される。だがその代りに別の熱さが胸に触れた。乳房を掌で包み込むように持ち上げられる。指先が乳首を探り当てると、それを優しく摘まみ上げた。
「あんっ!」
桜は思わず声を上げた。
「やだっ! 先輩ダメです! そんなとこ触ったら……あっ!」
胸の先端からピリピリとした甘い痛みが広がる。それが身体全体に伝播していく。彼は桜の反応を見て嬉しげに微笑むとさらに彼女の胸に口づけてきた。
「はぁんっ、先輩そこ吸わないでくださ……ああう!」
口先だけの拒絶は容易くねじ伏せられた。固く勃起した桜色の蕾は男の唇に挟まれるだけで激しく疼いた。舌先で弄ばれるほどに切なさが増す。乳首を強く噛まれると意識が飛びそうになった。
聞きたいことはいくつもあった。
どうして、わたしたちは裸で同じ布団に入ってるんですか?
どうして、わたしたちはセックスしてるんですか?
どうして、先輩は姉さんを裏切るんですか?
だけど彼に触れられると頭の芯がぼんやりとしてきて何も考えられなくなる。
彼の胸を押し返そうとする腕に力が入らない。十代のころ好きだった相手、青春の残滓、当時は叶えられなかった想い。少女時代の心残りに決着がつけられるかと思うと抵抗する気力が根こそぎ奪われていく。
だからこそ引き返すなら今しかない。本当に手遅れになる前に。
「せんぱ――ッ、だめ、です……先輩には姉さんが、先輩は姉さんと結婚してるじゃないですか。それにわたし……ふぅっ、婚約者がいる……んッ、です。もうすぐ結婚するんですよ」
それは士郎も知ってるはずだ。姉の凛やセイバー、留学先のイギリスで知り合ったルヴィアという女性を伴い、久しぶりに帰国した彼の目的は桜の結婚を祝うためだったのだから。
なのに今夜、士郎は妻の妹である桜を抱こうとしている。これじゃあ浮気以外の何物でもない。
「やめて……ください。お願いします、もう終わりにしましょう。明日になったら全部忘れます。今まで通りにできますから、これ以上わたしに構わないで下さい……」
「その凛が望んでるんだ。俺に桜を抱いてやってくれって」
「え……?」
言われたことが理解できなかった。
「姉さんがそんなこと――ひぃう!?」
また乳首に噛みつかれた。鋭い痛みとともに再び電流のようなものが流れる。痛みはすぐに和らいで、あとに残ったのは尾を引く快感だけ。噛まれた乳首を優しく舐められると、どうしようもなく身体が反応してしまう。彼のくれるアメとムチに桜の身体は躾けられる。
「ふあ、あ、せ、んぱい……」
「いい加減に諦めろよ桜。桜だって本当は分かってるんだろう? 自分の身体のことくらい」
「んっ、くぁ、ああぁぁぁっ!」
両方の突起を同時に摘ままれ、桜は喉の奥から悲鳴を上げた。痛みの中に混じっているのはまぎれもない快感。桜の意思に反して、肉体が快楽を受け入れようとしている。
「認めろ桜。おまえが悦んでることなんて、誰の目にも明らかだ。ここで俺に抱かれたがってるんだろ」
否定しきれない。
「そんな……わたしは……」
桜は言葉を濁した。胸の奥がざわめいている。ずっと求めていた男にこうして愛撫されているという事実を心の底では喜んでしまっている。そんな自分が嫌だった。
「あ~もう、焦れったいわね」
はっきりした返事ができないでいると障子が勢いよく開けられた。スパーンと小気味良い音を背に黒髪の美女が力強い足取りで部屋に入ってくる。ズンズンと効果音が聞こえてきそうな歩幅で布団のすぐ横まで辿り着いた美女は、一転して音もなく優雅に正座した。
自分の夫と妹がセックスしてる真っ最中のそばに。
「ち、違うんです、姉さん。これは――」
闖入者に桜は弁解する。自分の姉、衛宮凛……旧性、遠坂凛に。
「いいのよ桜。お姉ちゃん全部知ってるんだから。だって士郎に桜とセックスしてくれって頼んだのは私なんだから」
「え、うそ……どうしてそんな……あぁっ!」
士郎が再び乳首に強く吸いつく。会話に意識を持っていかれ油断していた桜は腰が浮くほどの衝撃を受けた。
「わぁすごい。感度抜群ね。ふふ、可愛い」
「知らない。こんなこと初めてなんです。わたし、こんなに感じたことは……ぁっ」
桜が困惑している間に士郎の手が下半身へ伸びてくる。内股をなぞられて肌が粟立つ。その指先は更に上へ。濡れて膨らんだ大陰唇を優しく刺激される。
「ひゃぅ! そこ、ダメ! んあっ」
「そりゃ本当に好きな男の人に抱かれるのと、本命を諦めるために結婚するだけな相手とのセックスじゃ気持ちの乗り方が違うってもんよ」
愉しげに笑う凛。その視線の先で士郎に撫でられた桜の秘裂がさらに潤った。
「いや、いやぁぁ」
指の腹で割れ目を上下に擦られる。桜はかぶりを振りながら切なげに身を捩らせた。
「あぁ、いや、見ないでください。こんなところ、恥ずかしいです」
口にした言葉とは裏腹に身体はどんどん高ぶっていく。膣口からはダラダラと粘性の高い蜜が垂れ流され、太股の方まで伝っていた。身体を汚す恥液を士郎や凛に見られていると思うだけで、桜は羞恥でどうにかなりそうだ。
彼が指で触れた部分からジンジンとした快感が生まれて思考を溶かしていく。
「想定よりもクスリの効き方が甘かったみたいね。半端に理性が残ってると話がしづらいわ。一度イカせてあげて」
凛が指示すると士郎は乳首から口を離し、するすると桜の身体を滑り降りる。太ももに両手が添えられたかと思うと優しく開かれる。
「やっ、先輩……そんなところ、開いてはダメです……」
「悪いな桜」
びしょ濡れの花弁を開き士郎が顔を近づけてきた。生温かい舌で割れ目の内側をべロリと舐め上げられる。瞬間、強烈な痺れに襲われた。桜は息もできないほどに悶絶する。身体中を駆け巡る強い疼き。耐え切れず両足をバタつかせて逃れようとするが、太股をガッチリと掴まれているため身動き一つ取れない。
桜が目の奥で飛び散った火花を鎮めている間も、士郎は淫靡に舌を這わせ続ける。粘膜に直接与えられる容赦のない快感。ひたすら声を我慢することしかできなかった。その我慢とて長くは続かない。
肉豆を吸い上げられ、花蕾を舌で転がされるたび、意識は肉欲の悦びに染め上げられていく。狂ってしまいそうになるほど強い快楽。そのあまりの激しさに桜は泣き叫んで許しを請うことしかできなかった。
わたしに姉を裏切らせないで、断ち切ったはずの未練をあなた自身の手で掘り返さないでと願う裏で、桜は雌媚びの歌を歌い上げてしまう。
「桜、気持ちいいか?」
「そんなこと……んぁっ! ふあっ……!」
(ダメ、このままだと本当におかしくなる。頭が変になってしまう)
「素直になっていいんだ。これは凛も公認なんだから」
「私には結婚の約束をした人がぁあぁああぁぁあ♡」
「その人と士郎どっちが好きなのよ」
「今は、彼のほうが、好きだから、結婚……する……っ!」
「嘘おっしゃい。だったらどうして士郎とのセックスのほうが感じるのよ」
「そ、それは……!」
姉の問いに答えられない。桜自身も戸惑っている。こんなにも身体が反応してしまうことに。
婚約者とのセックスでイッたことはない。淡白と言うのか、いつも彼は通り一遍の愛撫、濡れたら挿入、代わり映えしない体位と律動で射精するだけ。それでも彼は満足そうだし、桜もセックスだけが結婚ではないからと思っていた。思っていたのだが。
「まだ士郎のこと忘れられてないんでしょう? 婚約者に操を立ててるのがカッコイイと思ってるなら笑わせるんじゃないわ。好きでもない男の子供を義理で産まされて人生台無しになるのがオチよ」
姉の言葉が十年前に蓋したはずの心を抉ってくる。そもそも、あなたが先輩をイギリスに連れて行ったせいじゃないかと桜は言い返せない。そんな向こうっ気があれば十年前にもっと戦っていた。
「ち、違います……わたしは彼のことが……好きなんです! 好きって言ってくれました。わたしを幸せにするって」
「今は桜がその人のこと好きか聞いてるの。誰も相手の話なんかしてないわ」
そんなこと言ったって無関係じゃないではないか。桜が彼を裏切り士郎のもとに走れば傷つくのは残された婚約者だ。それに彼との結婚を決めたときから、桜は彼の期待に応えようと努力してきた。いつか士郎を忘れて、他の人を愛せるようになるために。
(先輩の隣には姉さんがいるから。私が入り込む余地なんてないと思っていたから)
それを今さら、ふらっと帰ってきて「好きなら士郎とセックスしてもいいのよ」なんて。会わないでいた自分の十年はなんだったのかと桜は憤る。
憤ってはいるが、同時に心の奥底ではこう思ってしまうのだ。
(先輩が……あの人の代わりに、ずっと私のそばにいてくれたなら……)
そんな考えが頭をよぎってしまった瞬間、桜の中で箍が緩んだ。
「ふぁああぁっ、あぁ、せんぱい、もっとぉ!」
士郎の舌が蜜口の周りを一舐めすると、ひくつく穴に差し込まれる。狭い隘路を押し広げながら、ぬるりとした感触が体内に侵入してくる。
「ひぁ、だめ、あぁ、そんなところ舐めたらダメですぅ! 内側から先輩に舐められてる。先輩の舌が、わたしの恥ずかしいところ、ピチャピチャしてる」
「桜、もう我慢しなくていいんだぞ」
「ふぁ……あぁ、わたし、こんなに感じちゃってる……あぁ、んくっ」
桜は士郎の頭を抱きかかえた。自分から股間を押し付けているような格好だが、そんなことを気にしている余裕などなかった。
(気持ちいい、気持ちいい、気持ちいい……!)
一番敏感な部分を舌で愛撫され、桜の理性はドロドロに溶けていた。抵抗しようという意思すら湧いてこない。むしろもっともっと気持ちよくして欲しいという欲望の方が強かった。
「んんっ……あふっ、あぁっ! そこ、そこ気持ちいいっ……気持ちいいです、先輩……もっと……ふぁあっ、あぁっ♡♡ きもちいっ……もっとして、もっと舐めてっ!」
「だいぶ素直になってきたわね。いい声で鳴くじゃない。もっとご褒美をあげなきゃね」
凛は士郎の肩に手を置いて耳元に囁きかける。
「士郎、一度あなたので桜をイカせちゃいなさい。そしたらもっと素直になれるはずよ」
士郎は返事をする代わりに桜の両膝を抱えて持ち上げた。M字開脚の姿勢を取らされる。秘部が丸見えになった。士郎が腰を前に突きだす。
そして―――――
「ふあぁああああああああ~!」
士郎のペニスが一気に膣奥まで侵入してくる。その熱さに桜は悲鳴を上げた。
衝撃で目の前が真っ白になり意識が飛びかけたがギリギリ持ち堪えた。
(すごい……これが先輩の……。熱くて硬くて大きい……あの人とは違う……)
膣壁を通して伝わる熱い脈動が子宮にまで響く。今まで感じたことのない大きさと硬さ、太さに身体が震えた。
「どう桜、士郎のモノは?」
「はい……すごく、大きくて硬いです。こんなの初めて……」
「そう、良かった。気持ちいいでしょう? 士郎のおちんぽ♡」
「気持ちいい、気持ちいいです……先輩の、おちんちん……ぁああっ♡」
凛に聞かれ、桜は夢中で首を縦に振る。士郎の剛棒で貫かれた膣内は焼けるように熱かった。膣内を蹂躙する肉槍は膣道の隅々までを余すところなく擦り上げ、粘膜を捲っていく。
婚約者に悪いと思う気持ちも吹き飛んで、桜は士郎が繰り出す腰使いに酔い痴れる。
「ふあっ、すご、これ、こんなのダメぇ!」
「士郎のは比べ物にならないくらい良いでしょ?」
「はいぃっ!」
口にしてはいけないはずの言葉を口にしてしまう。彼のより士郎のモノのほうが上と。アソコを比べられ、優劣をつけられるなんて男性にとっては屈辱的なことだろう。思っても言ってはいけない。なのに思った瞬間に言葉が溢れて止まらない。
「クスリっ! これもクスリのせいなんですね。わたしになにを飲ませたんですか」
「そんなに怖がらなくても大丈夫よ。ただちょっと素直になれるだけのおクスリだから。士郎と世界中を回ってるときに見つけた自白剤のようなものよ。飲んだ人間の意識を低下させて外からの刺激にも内からの情動にも弱くなってしまうの。つまり」
パンっと手を叩くと、凛は嬉しそうに言う。
「桜が婚約者の粗チンより士郎のおちんぽのほうが気持ちいい、もっと抱かれたいと思ってるならそれがあなたの本心というわけ。別に恥ずかしがることないわよ。好きな人とするセックスが一番イイに決まってるんだから」
「違う、わたしはそんなこと考えてません!」
とっさに否定したものの、先に士郎の剛直が身体に馴染むと口走ってしまったため、白々しい嘘にしかならない。
今さら誤魔化してもお見通しだと姉は凛然と笑う。
「あらそうなの? でも身体は正直みたいよ?」
凜の指が桜の秘裂をなぞる。くちゅりと音がした。指には士郎の雄突起が出入りする隙間から漏れ出した愛液が、ねっとりと絡みついている。
「こんなに濡らして。ほら見てごらんなさい。桜の身体ったら、さっきからビクビク痙攣しっぱなしよ?」
「あぁ、いや……言わないでください……」
指摘されなくても分かっていたことだ。肉茎が抽送を繰り返すたびに、身体の奥で甘い痺れが広がり、下腹部に重い疼きが生まれる。それはすでに無視できないレベルまで膨れ上がっていた。この疼きを解き放ってもらうこと以外なにも考えられなくなり、堕ちてしまうまで時間の問題と感じた。
己の身体だから誰よりも自分が一番分かってしまう。
(先輩の……気持ちいい……これ、わたし、抗えない……)
クスリと快楽に蕩けきった脳では正常な判断ができない。跳ね除けなければと思っても身体が言うことを聞いてくれない。
それどころか自ら進んで士郎を求めていた。
結合部から溢れる愛液はすでに白濁してしまっている。粘性の高い液体を垂れ流しながら、桜は淫らに腰をくねらせている。無意識のうちだった。自分の身体がどうなっているのかも分からない。自分がどれだけみだらな動きをしているかも理解できないまま、快楽を享受している。
浅ましくも貪欲な雌としての姿を、かつての想い人と姉の前に晒す。
恥ずかしくて死んでしまいそうな気分だった。けれどそれすらも背徳感を煽る材料になるだけ。身悶えするほどの羞恥が狂おしいほどの愉悦をもたらす。肉体だけでなく心まで辱められていることへの悦びで満たされていく。
「だいぶ気分が乗ってきたわね。それともクスリのせいかしら。どっちでもいいわよね。いつも他人のことばかり気にかけてる桜が素直になって、自分の快楽に貪欲になれるなら」
妹の様子に満足したのか、凛はそれ以上何も言わない。その代わりと言わんばかりに士郎と唇を重ねる。まるで見せ付けるようにして互いの舌を絡ませ合う濃密なキスを交わす。姉夫婦の情熱的な姿に当てられ桜はさらに昂ぶった。
(わたしの前であんな風に抱き合って、あんなに激しく求め合ってる……わたしも先輩としたい)
「先輩……あぁ……」
無意識のうちに声を漏らしていた。夢うつつに腕を伸ばしていた。
「もう我慢できないんでしょう? 正直に言いなさい」
姉の問いに対し、桜は一瞬だけ逡巡する。だが結局は自白剤と下半身の摩擦で生み出される快楽とに勝てず、口を開くしかなかった。
「はい……先輩と、キスしたい……です。わたしにも、姉さんのように」
「ええ、いいわよ」
してあげてと凛が士郎の背中を押す。
上体を倒した彼の顔が近づいてくる。高校のときは童顔を気にしていた士郎だが、十年も立つと大人の顔つきに変わっていた。表情に当時の面影や甘さは残しつつ、全体の輪郭は研ぎ澄まされシャープになっている。
二人は唇を重ねた。舌を伸ばし唾液を交換する濃厚な口付け。唇を合わせるだけでは満足できず、相手の口の中にまで舌を潜り込ませて粘膜同士を擦り合わせる。舌を絡め合い吸い付き合う度に水音が鳴った。
桜がキスに夢中になっている間も士郎の腰は動き続けた。上から振り下ろすようにして蜜壺の奥まで抉ってくる。
「んっ、ああぁっ♡ 先輩のおちんちん、またわたしのナカで大きくなってますっ♡」
恍惚とした表情でペニスの感触を堪能する桜。そんな彼女に追い打ちをかけるように亀頭の先端が子宮口に食い込むほど深く突き入れられ、最奥をぐりぐりと捏ねられた。
「ぐり、ぐり……しちゃ、らめぇですうぅぅうう♡♡ はっ、はっ――あぁ♡ そこっ、気持ち良すぎて……いひぃ!? ダメなのに♡ そればっかりされたら、先輩のおちんちんの硬さ、覚えちゃう♡ こんなに硬いおちんちん知らない♡ 挿れてもらったことないんです♡」
「ふ~ん、桜は硬いおちんぽが好きなんだ」
「はいっ! 大好きです♡ このおちんちんになら、何回でも孕ませて欲しいくらいに大好きです!」
「そうか。じゃあ俺がお前のことをいっぱい孕ませてやるからな。俺の子種で妊娠しろ」
「はい♡ せんぱいの子供産みますっ♡ わたしは先輩の赤ちゃんを産むために生まれてきました。だから早くください、先輩の精液っ♡」
「自白剤と子宮口責めで完全にデキあがったわね。もう自分が何を言ってるかも分かってないわよ。うちの旦那様の子宮ぐりぐり責めは本当に女泣かせなんだから」
呆れたようにも感心したようにも言う凛の横で、桜と士郎の行為はスパートが掛かる。
彼はさらに強く腰を打ち付けてくる。そのたびに膣内がきゅっきゅっと収縮するのが分かった。彼の肉棒が脈動している。射精が近いのだ。桜は士郎と一緒にイキたくて、両足を彼の身体へと巻きつけた。全身を使って愛する人の体をホールドする。
「……ぐ、桜ッ、そろそろ出すぞ。いいんだな?」
「はい、きてくだしゃい! わたしのおく、先輩のおちんちんミルクで満たしてくらさいぃ!」
「くぅ……出るッ!!」
次の瞬間、怒張した肉棒が激しく跳ね回り、大量の精子を吐き出し始めた。ドクンドクンと鼓動しながら熱い奔流を注ぎ込まれていく。
今まで体験したことの無いほどの圧倒的な悦楽。これが愛の力というものなのか。
「ひぁ、ああぁ♡ あ、あついぃ♡ あついよぉぉ♡ くぁあぁ、はへぇっ、お、おおぅっ♡♡ んあ、はぁ~……は、入ってきますぅ~……」
桜は自分の中の常識が崩れ去っていく音を聞いた。
十年間溜め込んだ思いが一度の膣内射精だけで満たされるはずもない。すぐに桜のほうから二回戦を申し込み、今度は自分が上になって腰を振る。
「ぁ、あああっ……♡ すごい、先輩のがお腹の中で暴れまわってる……また出てる……先輩のおちんちんみるく、わたしのナカにびゅーって出されてます……子宮に精液浴びせかけられながら、おちんちんでゴシゴシされるの好き♡ わたしのナカ、雑巾代わりに精液だらけのおちんちん拭われるの大好き♡ 気持ちいい、気持ちいいですぅ……もっと、もっと欲しい……もっと先輩のおちんちんみるく注いで……もっと……もっと……もっと……」
狂ったように騎乗位で腰を振り続ける桜。その様は雌が雄を貪る野生の交尾だった。
大人しく控え目だった後輩の痴態を目の当たりにして、士郎もよりいっそう興奮していく。先ほど出したばかりの陰茎はすぐに回復。下から突き上げるように膣奥を責め立ててくる。
ドチュンっ♡ と子宮口が潰れるほど力強く突かれると、桜は仰け反りながら天井に向かって歓喜の歌を歌う。
「んひぃいいいっ♡♡ しゅごいれすうぅうっ!! おちんちん、先輩のおちんちんっ♡♡♡ こんなのはじめてれすっ♡♡♡」
普段の彼女からは想像もできない下品な声で喘ぎまくる桜。婚約者とはレベルが違う士郎のデカチンに加え自白剤を盛られた今、キメセク責めの前に正気を保っていられない。全てを忘れ快楽に溺れてしまっている。
その姿はとても卑猥だった。快楽に耽溺する姿は淫乱そのもの。
軟弱な雄なら普段の彼女とのギャップの大きさに驚き、幻滅するだろう。しかし士郎はこの程度のことで動じない。むしろ征服欲が刺激されて燃え上がる。
「桜、本当にエロくなったな。それとも元からエロかったのか。真面目な娘ほど実は溜めてるって言うし」
「そ、そんなこと……ないです……わたし、こんなに乱れたこと……先輩だから、相手が先輩だからですよ?」
頬を紅潮させ瞳を潤ませながら切なげに訴えかけてくる女の姿は男の庇護欲を掻き立てるものだ。それが計算でないとすれば天然の小悪魔である。彼女は間違いなく男を堕とすために生まれた存在だと言えるだろう。
「まったく、そんな可愛いこと言うなんて反則だ。我慢できなくなるじゃないか」
士郎の手が桜の腰を掴む。目標を固定した状態で下から串刺しにされた。
「あっ♡ ああんっ♡ あん♡ んんっ♡ 先輩の動き激しいですっ♡ そんなに激しくしたら壊れちゃいます♡」
「まだまだ。こんなんじゃ全然足りないだろ? もっともっと気持ちよくしてやるからな」
そう言うと士郎はさらに激しく腰を遣い始める。パンパンパンっと肉同士がぶつかり合う音が鳴り響くくらい苛烈な抜き差しを繰り返す。カリ首が肉襞を引っ掻き回し、亀頭が子宮口をノックするたびに意識が飛びそうになる。
「おほっ、ほおぉお゛お゛~~~~~っ♡♡♡ せんぱいのおちんちんしゅごいでしゅうううぅぅぅ~~~っっ♡♡♡」
「叫べ、叫べ! もっとエロい声を出すんだ!」
「そんなっ♡ おくっ♡ 奥に当たるとおっ♡ ぉんぉぉおおおおおっ♡ せんぱいぃいぃいぃいぃいいっ♡♡♡ もっと♡ もっとはげしくしてくださぃぃいいっっっ♡♡♡ もっと♡ もっと犯してください♡ わたしのおまんこ、先輩の大きさに広がって戻らなくなるまで使って♡ すごいっ♡ すごいっ♡ これすごいですぅ♡」
桜の懇願に応える形でピストン運動が激しくなる。バチンバチンと殴りつけるような音がする勢いの抽送は、凄まじい威力をもって子宮口を叩き潰す。一回ごとの突き込みが深く長く鋭くなっていくにつれ快感も増していった。
さらに下から伸びてきた左手に乳房を鷲づかみにされ、先端部を指先で転がされ潰される。高速で動く人差し指に乳首をピンピンと弾かれ、可愛がられてしまう。反対の手では割れ目の上部を探られ、コリコリに勃起したクリトリスを転がされる。
上下の敏感な粒を介して与えられる悦びに桜は悶え狂い、随喜の涙を流してよがり狂ってしまう。
「ひぎいいいいいいっ! あっ、あっ、だめ、もれ、もれちゃいますっ、れちゃうううっ! もれちゃいますっ♡ 気持ち良すぎて、先輩に跨がってお漏らししちゃいます♡♡ あぐううううううっ、らめええええ! もう、がまん、できな……」
「だから言ってるだろ。俺の前で我慢なんかするなって」
士郎の親指にクリトリスを押し潰された。硬く勃起したミニちんぽを乱暴に刺激されると、耐えていた堤防は呆気なく決壊してしまう。
「はへえぇぇぇっ、がっ! あっ……くあ゛あ゛あ゛ああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あああああっっっ♡♡♡ だ、め、またイッぐうううぅぅうううううっっっっ♡♡♡ でるっ、でちゃうっ、でるでるでるぅぅぅ」
プシャァアアッと勢いよく吹き出た体液が結合部から飛び散る。
「ひっ、ひっぐぅううううぅぅう~~~~~っっっ♡♡♡ ひもひ、ひもひよしゅぎてっ、イっひゃったああぁぁああ♡♡♡ んほっ、おほっ、おほぉぉおおっっ♡♡♡ 止まらないっ、イキっぱなしで止まらないぃっ♡♡♡ あひゃ、あひ、あひっ…ひっぐ! うあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!! うああああああああああ゛! うあああ゛ぁあああああああ!」
ガクガクと痙攣しながらイキまくる桜の秘所からは尿とは違う生暖かい液体が溢れ出す。
「うわぁ~、潮噴きすごいわね。婚約者の粗チンでイキ潮噴き散らかしてイッたことある?」
横から揶揄うように凛が言う。
「な、ないでひゅぅうぅ♡ 先輩の♡ おひんひんらすごすぎるんですよぉ♡ 先輩のおちんちんに比べたらあの人のモノなんて子供と同じですからぁ♡」
「よしよし、よく言えたわね。素直な桜にはご褒美をあげる」
そう言うと凛は桜の背後へと回り込む。そして後ろから彼女を抱きしめるようにすると胸を弄び始めた。
「ふああぁあ♡ おっぱいダメぇ♡ 弱いんですぅ♡ 乳首つねっちゃダメです♡」
凛の指が桜の胸に食い込み、乳肉を揉みしだくように動く。そのたびに甘い喘ぎ声が漏れた。さらに耳穴に舌を入れられてしまう。ぴちゃくちゅといやらしい音を立てながら穴の中を舐め回される。聴覚からも性的な興奮を促されているようだ。
姉妹レズプレイに感化されたか士郎も身体を起こしてくる。彼は対面座位の格好で桜の背中に腕を回した。
夫婦は前後から桜を抱きしめ息ぴったりに動き始める。
士郎は下から突き上げるようにして肉棒を突き入れる。その衝撃に桜が仰け反る。かと思えば今度は背後の凛が両手で胸を愛撫してくる。女同士、さらに血を分けた姉妹である彼女は、桜が感じてしまうポイントが分かっているのか的確にツボを押される。姉の指先が乳輪を撫で、乳首を摘まみ、引っ張るたびにピリリとした感覚が走った。
衛宮夫妻は一言も交わすことなく、阿吽の呼吸で左右の耳を同時に甘噛みしてきた。舌先で耳の穴の中を穿ってくる。二人の舌が絡まり合う水音がダイレクトに頭の中に響いた。両方の耳を同時に犯されているため、片耳ずつ責められるよりも音の逃げ場がなく反響する。
「れる、ちゅぷ、むちゅ、ぺちゃ、むちゅぅ、ちゅぷちゅ♡ 身体ピクピクさせちゃって、可愛い~♡ ぅふ♡ ぅ、んんぅ、れろ、れろぉ~♡♡ はぁ、ちゅっ、ちゅぽん♡ はぁ、はぁ〜♡ もっと気持ち良くなっちゃいなさい♡ んむぅ、ちゅっ♡」
ゾクゾクするような感覚に支配され、身体が火照っていくのが分かる。脳細胞一つ一つにまで甘美な毒が侵食していく。
下腹部を密着させたまま士郎が腰をグラインドする。お腹側の膣壁にカリ首を引っ掛けたまま動かされると、子宮口が押し上げられるように圧迫された。Gスポットへの刺激と合わさることで快感は何倍にも膨れ上がる。
(きもちいい……とっても気持ちいい……こんなの……もう……)
この気持ちよさには抗えない。こんな交わり方があると教えられてしまったら、婚約者との退屈なセックスには戻れなくなってしまう。それじゃダメなのに。いけないことをしてるのに。背徳的な行為に悦楽を覚えている自分がいる。
「そろそろ限界かしら。またイッちゃいなさい桜」
耳元で囁くような姉の声を合図に再びあの感覚が襲い掛かってきた。陰唇や淫核、肛門の括約筋といったあらゆる性感帯から電流のような衝撃が走る。頭が真っ白になるくらいの快感。次の瞬間、全身の力が抜ける。桜の意識は深い闇の底へと沈んでいった。
完全に意識を失う直前に桜は姉と士郎が話しているのを聞いた。
「やり過ぎたんじゃないか」
「いいんじゃない? 今までできなかったんだから。溜まりに溜まったものを解消するにはまだまだ足りないくらいよ」
「そうかなぁ……」
「そうよ。むしろ本番はこれからでしょ? あんなのじゃ桜も物足りなかったわよきっと」
そんな会話を聞きながら桜は完全に失神したのだった。
※※※
日英で離れて暮らす妹から「今度、結婚することになりました」とメールが来たのは、絶倫な旦那様に腰が抜けるほど愛された翌日の昼だった。昨日も体力の続く限り一晩中激しくまぐわい、限界を迎えたところで泥のように眠った。時計の針が正午を差すころ、空腹を訴える腹の音でようやく起きた。
寝ぼけ眼でメッセージを確認していた凛は、妹の結婚宣言で一気に叩き起こされた。驚きの声を上げながらスマホから目を離し、この感情を共有しようと振り向く。
だが彼女以外の人間は肉欲の宴に溺れた痕跡も生々しいベッドですやすやと寝息を立てている。
大人が数人一緒に寝られる広さのベッド。その中心で寝入っているのが夫の衛宮士郎だ。彼の両脇にはセイバーことアルトリア・ペンドラゴン、ルヴィアことルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトが寄り添う。
聖杯戦争から十年。この世界に留まったセイバーを伴い英国に渡ってきた凛と士郎はルヴィアと出会い、騒がしいラブコメ的日常の末に凛が士郎と結婚。士郎とセイバーの絆を知っていたため、あくまでも自分が正妻とした上で騎士王を妻公認の愛人に迎え入れた。
誤算はそこに「それなら私も」とルヴィアまでついて来たことである。
いや、この場合は誤算というより、ルヴィアの負けず嫌いでほしいものはなんとしても手に入れようとする性格を凛が甘く見ていたと言うほうが適切か。
そんなわけで現在の衛宮邸は一人の男と三人の女が、一つ屋根の下に住んでいるハーレム状態。この環境で野獣にならない男など存在しない。士郎とて男である。しかも彼の男性機能は並ではない。一度スイッチが入ってしまえばそれこそ精魂尽きるまで相手を貪り尽くす獣となるのだ。
いつも三人がかりで挑む女たちのほうが先に音を上げてしまう。
「気持ちよさそうな顔して寝ちゃって。憎たらしいったらないわね」
昨日も散々にハメ潰されたことを思い出すと、悔しいやら腹立たしいやら。すっかり夫婦の序列を身体に叩き込まれてしまった。
それでもやはり愛しい男が幸せそうに眠っている姿を見ると、自然と笑みが溢れてしまう。
「んん……」
小さく身動ぎする士郎。そんな彼の顔を覗き込んでみると目蓋が小さく震え、ゆっくりと持ち上がった。
「おはよう、士郎」
寝起きのためぼんやりしていた旦那様だが、すぐに意識が覚醒したようだ。
「おはよう、遠坂……?」
「もうおはようって時間でもないけどね」
ほんの少し皮肉成分を込めて言ってみる。
毎晩一人の男を三人で取り合ってはセックス疲れで昼まで寝ている。不健全極まりない生活に苦笑が漏れた。
「それよりこれ見てちょうだい」
凛がスマホを鼻先に突きつけると、士郎は桜からのメールを黙読し始めた。
「桜が結婚!? 相手は?」
「知らないわよ。あの子ったらなにも言わないんだもの」
「そっか……」
凛の言葉に士郎は小さく呟いた。その表情には寂しさと喜びが入り混じっている。彼は複雑な心境のようだ。
中学から高校にかけて桜は毎日のように衛宮邸を訪ね、士郎と過ごした。幼少期に養子へ出され複雑な家庭環境で育った彼女が、お人好しな士郎の気に当てられ家族や人の温かみを知るうちに彼に惚れてしまうのは当然の流れだったかもしれない。
その一方で凛も聖杯を巡る戦いの最中に士郎と急接近。そばで彼の理想や危なっかしい生き方を見ていると放っておけなくなった。結果として姉妹で同じ男を好きになり、最後は士郎が凛を選んだ。
桜にとって衛宮家で過ごした日々はかけがえのない思い出になっているだろう。その彼女と士郎を離してしまった。
後悔はしていない。今が幸せだと断言できる。しかし、あの頃を思い出すとほんの少しだけ寂しい気持ちになってしまうのも事実。
そう思って読むと文面の端々から士郎への未練が感じられる気がした。これは自分の先入観か。それとも感じてないつもりの罪悪感か。
凛は日本へ行こうと提案した。純粋に妹の顔を見て祝福したい気持ちが第一。だが、もし桜の表情に僅かばかりでも影が差していたら、士郎への消えない気持ちが残っているようなら話は違う。
士郎には事前に言い含めておいた。
「もし桜がアンタのことをまだ想っていたなら、あの子を連れて来ましょう」
それはつまり、士郎のハーレムに桜も加え入れるということだ。妹を愛人三号にしてしまう。当初この案を士郎は躊躇った。せっかく日本で幸せになろうとしているのに、今さら自分たちが出て行って波風を立ててどうする、と。
だが結局は凛が説き伏せた。あくまで日本に行くのは祝福が目的で、それ以上のことは桜の様子を見てから決めればいい、本当に桜が幸せそうなら私だって騒ぎを起こそうとは思わない。そう言って日本へ連れ出すことに成功した。
答えは顔を合わせた瞬間に出た。十年ぶりに士郎と顔を合わせた桜は、あの頃と変わらない憧れや恋慕の情を垣間見せた。
彼女の中で炎は消えていなかったのだ。たとえ外からは見えなくとも、青く、静かに、熱く燃え続けていたそれが、懐かしい面々と再会して火勢を強くした。凛だけでなく鈍感朴念仁の士郎でも気づくほどに。
特に桜の感情が漏れ出したのはルヴィアを見たときだった。
もともと顔見知りで士郎の女と認識していた凛やアルトリアのことは桜の中で折り合いがついていたのだろう。だが自分の知らないところで士郎と出会い、今ではすっかり彼の女気分を出してる|第三の女《ルヴィア》を見て、そこは本当なら自分の席だったのにと感じたのかもしれない。
それを口に出さない程度の分別はあったが、我慢しきれずに小さな嫉妬心を表す。
ルヴィアは桜が向けてくる嫉妬を気にしてない様子だった。むしろ同じ男を愛する女として連帯感を感じてさえいた。
計画は順調に進んだ。久し振りに衛宮邸の台所に士郎と並んで立つ桜は浮かれていた。中座した隙に飲み物へクスリを混ぜられても気づかない。
少しすると桜は船を漕ぎ出す。クスリが効き始め意識が朦朧としているのだ。ふらふらと上体が大きく揺れる。
寝室に運び、服を脱がせ、士郎と二人きりにするまで完璧に進行した。
あとは士郎の絶倫つよつよおちんぽの出番だった。一晩がかりでしっかり婚約者との違いを刷り込んだ。自白剤で嘘がつけない桜は何度も「先輩のほうがすごい! 先輩のおちんちんの方が気持ちいい!」と絶叫させられた。
最後の方はクスリの効き目が薄れてきたのか、泣きじゃくりながら「ごめんなさい……浮気しちゃってごめんなさい……」などとうわ言のように婚約者への謝罪を繰り返していたが、それもまたスパイスとなって興奮した士郎は大量の精子を注ぎ込んだ。
「わたしたちはしばらく日本に滞在するから。その間に決心がついたら言いに来なさい。そのときはみんなで歓迎してあげる」
凛の言葉に桜は虚ろな目を向けるだけで返事らしい反応はなかった。
後編
桜散って、また咲いて 後編(間桐桜/Fate)
前編 https://inokuma-yoga.fanbox.cc/posts/4953554 2 灯りを落とした寝室に肉同士のぶつかる小気味よい音が響く。 「んぁっ……いいです、それ……んっ、あっ、んうぅっ……」 「んっ、ああっ、はぁっ……どうっ、気持ちいい……?」 「はい、とっても……」 ベッドの上では間桐桜が婚約者の男に抱かれている最中だ...
後書き
リクエストから。
♡おほ声マシマシ下品喘ぎでとの指定でした。前後編の前編まで。後編は年内に。
いいねくれー
リクエストもののタイトルはリク主がつけてるのか猪熊がつけてるのかという質問あったので答えますが、リクエスト段階で指定ない場合は私がそれっぽく付けてます。
ちなみに今回は聖飢魔IIの曲が元ネタです。
たたかいの日は 今日にでも 夢を引き裂く
恋をすることも せかされる世代だから
今を逃したら 後悔だけ残るだろう
「好き」を伝えるのに 時間など かけられない
この時代の聖飢魔IIは、いよいよ公言していた1999年解散が翌年に迫り、メタルブームも終わったしジョー・リノイエをプロデューサーにして自分たちがやりたい曲をやるかってな感じで、バンド史上最高にポップなコンセプトアルバムを作ったんです。
もともとメンバーはゴリゴリのメタル至上主義者でもなかったし。だから硬派なメタラーには活動初期から「あんなのメタルじゃねえ!」と言われたりもしました。だけど世間がヘビーメタルで連想するのは「なんか聖飢魔IIっぽいの」だったりするから面白い。
聖飢魔IIの初期楽曲も好きよ。
「戦う者だけが生き残る。力こそ正義。敗北者は死ね!」とデーモン閣下が歌ってるやつとか。