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 ここだと言って連れて来られたのは雑居ビルにある一室だった。ドアを開けると病院のような受付がある。受付の向かいがソファの置かれた待合スペースになっていた。店内には小さくヒーリングミュージックが掛かり、アロマの匂いが広がる。リラックスできる空間を演出したいのだろう。


 受付と待合スペースの奥はパーティションで一つの空間を二つに区切っていた。パーティションはスライドドアが付いており、閉めれば全方向が完全に目隠しされる。


 プライバシーを確保して施術に集中してもらうためだろう。


 キョロキョロと落ち着かない様子で橘小春は辺りを観察した。初めて来る場所に興味津々といった風にも見える。


 緩くウェーブ掛かった茶色い髪を背中まで伸ばし、眼鏡を掛けた柔らかい雰囲気の女だ。眼鏡の奥で忙しなく動く垂れ気味の目は見る者の庇護欲、あるいは嗜虐心を掻き立てる。


 小春は間の抜けたとこがある女だった。


 良く言えばおっとりしてる、悪く言えば愚鈍で頭の回りが悪く、そんな彼女に癒やされるという者も居れば、見ているとイライラするという者もいた。


 小春自身は母の京香、姉の結花がしっかり、キビキビと動くタイプの切れ者だったため、なぜ自分だけ家の中でタイプが違うのかと訝しんだこともある。


 京香曰く小春は父親似で、あの人もおっとりして周りの人間の癒しになる人だったと、亡夫の思い出を振り返りながら教えてくれた。


 父親似と言われて二度とは会えない存在を思い、胸が苦しくなった。橘家は父親が早くに亡くなり、若くして未亡人となった京香が女手一人で二人の娘を育てた母子家庭だ。途中からは隣家の男の子ユウも加わり四人家族となった。


 父親の分まで京香は働いた。娘二人を大学生になるまで育て上げた。ユウも昨春から高校生。なかなかできることではないと小春は京香を尊敬していた。頼もしい母親は小春の憧れでもあった。


 楽しい人生だった。父親が居なくても小春は不便や不自由を感じることがなかった。このまま幸せな時間を過ごせるのだろうと信じて疑ってなかった。


 愚かだった。


「こちら問診票になります。最初に記入していただけますか」


「はい」


 女が差し出してきたバインダーを受け取る。一般的な病院などでも見るフォーマットの問診票だ。身体でつらいところはあるか、どこを重点的にほぐしてほしいか、触って欲しくない部位はあるか、過去に経験した大きな怪我や病気はあるかなどが書かれている。


 小春は過去を思い出しながら一問ずつ答える。途中まで順調だった彼女の手が止まったのは『出産経験はありますか?』という質問。少し迷って『いいえ』を丸で囲んだ。出産経験はない。質問に対して嘘はついていない。だが後ろめたさはあった。


「できました」


 声を掛けると女が近づいてきて笑顔でバインダーを取る。サッと目を通して問診票が埋まってることを確認すると、笑顔で「少々お待ちください」と言って従業員スペースに入って行った。


 女の見た目は二十代。医療用スクラブを着ていて、胸のネームプレートには殿山と書いてあった。小春は彼女に声を掛けられ、ここまでついて来た。最近オープンしたばかりのマッサージ店で、客引きをしてるのだと殿山は説明した。


「オープン期間中なので特別に無料体験コースやってます。身体でつらいところありませんか。最近疲れたなと感じることは?」


 殿山は営業スマイルを浮かべてグイグイ近づいてきた。引っ込み思案で押しに弱い小春は彼女を振り切ることができず、気がつけば殿山のペースに流されていた。こんなとき京香や結花なら毅然とした態度で断るだろうにと己の気の弱さを恨めしく思う。


 小春にはマッサージに苦手意識があった。それを口実に男たちの慰み者となった過去は、いまも消えない記憶として残っている。精神的な痛手だけではない。生まれてくることがなかった命を思うと一度は我が子を宿した子宮が、しくしく疼いた。


 断ろう、逃げようと思う小春であったが、殿山はつれない返事に慣れてるのかベテランボクサーが対戦相手をコーナーへ追い詰めるように回り込み、巧みに逃げ道を塞いで休みなくラッシュを浴びせてきた。


 はっきりした意思表示ができないうちに店へ連れて来られ現在に至る。


 大丈夫だよね、ちゃんとしたお店みたいだし、店員さんは女の人だから。あんなこと何度も起きないよね。


 小春は殿山が消えた従業員スペースのほうを見た。まだ準備が終わらないのだろうかと考えていると、ドアが開いて殿山が出てくる。その後ろに別な人影もついて来た。


「いらっしゃいませ」


 そう言う男の見た目は三十になったかならないか、短髪にメタルフレームの眼鏡を掛けた客商売らしくこざっぱりした印象の人物だった。


 それでも男のマッサージ師は小春に強い警戒心と不信感を与えた。


 一年前、小春は京香、結花、ユウと家族旅行で海に行った。温泉宿で一泊して部屋にマッサージを呼んだのだが、そのとき来た男たちは女三人に媚薬を、ユウには睡眠薬を盛った。強力な媚薬で発情した三人にマッサージは毒だった。


 男たちの力強い手に触れられ、筋肉を揉みほぐされるとオマンコの筋肉が弛緩して股ぐらが濡れた。全身を揉みほぐす手に神経過敏になった身体が反応して腰が艶めかしく動く。最初は真面目にマッサージしていた男たちも次第に本性を現し、胸や股の際どい部分まで触られた。


 性感帯を刺激されて艶っぽく喘ぐ三人に、男たちは「そんな姿を見せられたら抜いてもらわないと収まりが付かない」などと難癖をつけ、手コキやフェラでの射精を要求した。


 一度その流れに乗ってしまうと男たちに主導権を握られる。小春たちは坂道を転げ落ちるかの如く、なし崩しでセックスに持ち込まれた。


 性欲の限界に達していた三人は一夜の過ちを受け入れた。コンドームを着けてもらったから大丈夫、避妊はしてるから気持ち良くなってもいい、三人で口裏を合わせてユウにさえ隠し通せば何の問題もない。


 しかし男たちは手慣れていた。そして並外れた巨根を持つ精豪だった。ユウとしたセックスが思い出せなくなるほど気持ちよくさせられてしまった。男たちの股間に生えてる女を屈服させるための凶器とユウの可愛らしいイチモツが、同じチンポというカテゴリで扱われてることが信じられなかった。


 男たちのチンポこそ偉大なオス様のチンポであり、ユウの爪楊枝はチンポに憧れた者が作ったイミテーションだった。


 小春は何度も気絶寸前の絶頂を味わった。途中で男たちがコンドームを外して生ハメしてきても彼女は断れなかった。ゴムを着けていても気持ちいいオチンポ様がゴムなしで入って来ると、気が狂いそうになる高みへ追い詰められた。


 生来のおっとりした性格と物事を深く考えない性質が合わさり、三人の中でいち早く男たちを受け入れ、彼らのチンポに媚びてラブラブエッチすることを選んだのは小春だった。恋人繋ぎの騎乗位でキスされながらハメられると、頭がぽーっとなって多幸感に支配されエッチでイクこと以外は考えられなくなった。


 本物のオス様のセックスは麻薬だ。オチンポ入れてもらえるなら何をされても良くなってしまう。狂乱の宴は小春から現実感を奪った。


 代償は数ヶ月後に発覚した。妊娠。当然である。避妊もせず三人の男に一晩中輪姦されたのだ。繰り返し射精された精液で子宮はタプタプだった。三人のうち誰が父親かも分かりはしない。


 京香、結花と共に一夜の熱情に身を焦がした罰を噛みしめた。幸い京香のツテで秘密裏に処置してくれるクリニックを見つけ堕胎できた。世間やユウには妊娠した事実を隠し通せたが、他の誰が知らなくても小春自身は知っている。


 かつて自分の子宮が子を孕み、誰にも祝福されず逝ってしまったことを。


 その記憶があるため、殿山の後ろから男が姿を現したとき、小春の警戒心は瞬間的にメーターを振り切った。脇に置いていたバッグを掴み、胸元に掲げて無意識に防御姿勢を取る。少しでも変な気配あれば帰る。無言で訴えていた。


「店長の|長田《おさだ》です」男がぺこりと頭を下げた。「施術は殿山が担当しますが挨拶だけ」


「私が施術に入る間は長田が受付を、長田が施術に入る間は私が受付を担当することになってるんです」


 小春の不安を察して殿山が説明した。きっと自分のような客の反応にも慣れているのだろう。少しだけ警戒を解き、バッグを胸の前から下ろした。


「向かって右側の個室で施術を行います。中にお着替え用意してるので着替えてお待ちください」


 殿山に促されて小春は立ち上がる。途中で二度、三度と二人のほうを振り返った。殿山と長田は人好きのする笑みを浮かべ見送っていた。接客業の基本のスマイルだが、なぜか小春は彼らの笑顔に言い知れぬ不安を覚えた。






     ※






「あんな子よく見つけてきたな」


 小春がスライドドアの向こうに隠れると、長田が横の殿山に言った。


「でしょう? ビルの前で物色してる最中に向こうから歩いてきて、これは絶対に逃がしちゃいけないと思ったわよ」


 殿山は己の成果を誇って胸を張る。「かわいい系の美人オーラが遠くから見てもダダ漏れてたし、何よりあの巨乳……ううん、爆乳よ。確実にメートル級のおっぱい。男はおっぱい好きだものね。しっかり堕として稼がせなさいよ」


 バシッと殿山が長田の背中を叩く。長田は大袈裟によろけて見せながら笑みを浮かべた。それは小春の前で見せる邪気のない接客スマイルとは大違いの欲に塗れた汚い笑顔だった。すでに頭の中では、罠に掛かった獲物を仕留めるまでの攻略ルートが練られ始めている。


 やはり、おっぱい。まずは、おっぱい。何を置いても、おっぱい。


 あの爆乳を味わわない手はない。顧客にも好評を博すだろう爆乳を、しっかり躾けてやる。


「着替え終わりました」


 スライドドアの向こうから小春の声がした。


 長田と殿山は顔を見合わせ、お互いに準備完了の意味を込めて頷く。


「は~い。それじゃ始めていきますね」


 明るい声を出しながら殿山が小春の待つほうへ歩き出した。






     ※






 これが着替えなの?


 スライドドアの向こうで小春は固まった。施術台に置かれたのは薄手のガウンと紙パンツとブラ。オイルを使うマッサージだと説明されたのを、いまさらながらに思い出す。


「オイルで下着が汚れるから着替えなきゃいけないんだね」


 正当な理由はある。だからといって恥ずかしさが減じるわけではない。やっぱりやめようか、でもここまで来てしまったし、時間を取ってもらって途中でやめるのもお店の人に悪いな。


 グズグズ迷った挙げ句、小春は身に着けていた衣類を下着も含め全て脱ぎ、用意された紙製の下着に履き替えてガウンを羽織った。マッサージ効果を妨げないためかガウンも紙のように薄かった。


「着替え終わりました」


 個室から声を掛けると殿山の明るい声が返ってきた。


「失礼します」


 スライドドアが引かれて殿山が顔を見せる。離れた場所から長田もこちらを見ていた。下着にペラペラのガウンを羽織っただけの姿を見られ、小春の頬がポッと染まる。彼が女の人を施術することもあるのだろうか。個室に二人きりで女の人の身体を触っていたら、変な気分になったりしないのだろうか。あの人たちと違って本物のマッサージ師だから仕事と割り切ってるんだよね、きっと。


 そうに違いないと小春は自分の疑問を打ち切った。


「それではまず全体的にほぐして血行を良くしてから、当店の特製オイルを使ったマッサージさせてもらいます。俯せで寝てもらっていいですか」


「こ、こうですか」


 言われるまま施術台に寝る。爆乳が、むちっと潰れて腋から肉がこぼれた。


「そうです。マッサージのご経験はありませんか。あまり慣れてらっしゃらない感じなので」


 小春は一瞬言葉に詰まった。「経験は……ない、です」


「それでしたら最初は力加減弱めに触りますね。物足りなかったら仰ってください」


 そして始まったマッサージ。殿山の手は人間の身体を知り尽くした経験値を感じさせる。小春の首筋や肩、背中を殿山の指が這うと、ふぅっと息が漏れた。自分では凝ってないつもりでも筋肉が緊張しているらしい。人に触れられて初めて自覚した。


 マッサージは上半身から下半身に移る。お尻周りの太い筋肉をグリグリ肘で押されると、こそばゆくてキュッと尻に力が入ってしまう。


「ここ触られるの苦手ですか」


「くすぐったくて。すみません」


「いいんですよ。苦手な方が多い場所ですから」


 背面のマッサージは何ごともなく終わった。


 続けて前面のマッサージをするので仰向けと指示される。


「当店ではバストアップマッサージもやってるので、そちらも今回サービスさせていただきますね。準備するので少々お待ちください」


 殿山は小春の目元に布を掛け、スライドドアから外に出た。


 バストアップと聞いて小春は興味が湧いた。人並み外れた爆乳の持ち主である小春は、垂れ乳にならないよう人知れずケアしていた。雑誌やインターネットに書いてあるバストアップマッサージを自室でコッソリ行っている。プロの施術を受けられるのはラッキーだ。やり方を覚えて家でも実践してみようと気合いを入れる。


「お待たせしました」


 再びスライドドアが開いて殿山の声が聞こえた。目元が隠されているため音だけで気配を探る。


「えっ?」音もなくガウンの紐を解かれて驚く。


「このマッサージは直接触ったほうが効果あるんです。私に任せてください」


 プロに自信満々で請け合われてしまうと小春には何も言えない。恥ずかしいなと思いながらも外からは見えないし、女二人だけだしと我慢した。


 人の手が首の前面部に触れた。首には後ろだけでなく前面部にも鎖骨を通って肩に繋がる太い筋肉がある。そこを手のひらを広く使って揉み込まれる。大きな動きで何度も円を描くように揉まれると首筋が温まってきた。その筋肉を追って鎖骨周りもほぐされる。続いて大胸筋。


「……ふっ♡ んンっ、あぁ♡」


 おっぱいの上部を揉まれると吐息が艶っぽく湿った。子供の頭ほどもある乳房を吊り上げている筋肉は日ごろの重労働に疲れているようで、ツボを心得たマッサージに強く反応してしまう。


 それでも鎖骨と乳房の間を揉まれているうちは堪えられた。本格的なバストマッサージは腋から始まった。


 腋と乳房の間に手が入ってくる。面を広く取った揉みほぐし。神経が密集する敏感な場所を触られても初めはくすぐったさが勝っていた。快感からではなく、むず痒さから小春は身体をくねらせた。それが揉み続けられていると次第に胸全体がじんわり温まってくる。ぼんやりと気持ちいい? 感覚がやって来た。


 続けて横乳を触診するように動く指。その動きがツボを捉えたとき、小春は「あんっ♡」と完全に媚びた喘ぎ声を漏らしてしまう。


 クスッと笑われる気配がして小春は顔が熱くなる。


 小春の反応が変わった段階で手はアンダーバストに周り、持ち上げるようにしながら横のほうへ抜けていく。何度も下乳の肉を斜め上方へ引き上げるような動きが繰り返された。


 これがバストアップに効果ある動きなのかな。胸の肉が大移動する感覚に小春は思った。


 マッサージで血行が良くなったためか上半身は汗で濡れている。しっとり湿った肌を指が這いずり回る。乳房の外縁部を刺激していた手が満を持して乳輪に掛かった。親指から薬指に掛けての四指で摘まみ上げるように乳輪を触られる。


「んっ! ふぅう! あぁ~~!」


 これまでの施術で昂ぶった乳房は感じたことないくらい神経が敏感になっていた。


「んっ! うっ! これ、本当に、マッサージなんですかっ♡ はぁ……なにか、触り方が……はぅっ♡」


 触り方がエッチじゃないですか、と言いかけて小春は口を噤んだ。もし自分の考えてることが違ったら、同性による真面目なマッサージでおっぱい気持ちよくなって感じてることを白状するだけの結果に終わってしまう。


「気持ちいいですか? それはリラックスして神経の働きが良くなったからですよ。声が出るのは恥ずかしいかもしれませんが大丈夫。我慢せず声を出してもいいですからね」


 殿山が平然と言うので、やはり彼女のマッサージでおっぱい気持ちよくなって、オマンコ濡れ始めてる自分のほうがおかしいんだと小春は自責の念に囚われる。紙ショーツが濡れて貼り付く両脚の付け根をモジモジ擦り合わせた。


「オイルを使いますよ。最初ヒヤッとするかもしれません」


 暗闇の中で乳首に液体を感じた。オイルといっても想像したほどヌルヌルでもネバネバでもなくサラッとしている。


 乳首や乳輪に掛けられたオイルが斜面を流れ落ちて乳房全体に広がる。塗り伸ばしながら殿山の手が再び横乳のツボを捉え、アンダーバストを撫でさする。特に横乳を触られるのが得も言われぬ快感だった。


 殿山の手によって発掘された横乳にある快感スイッチ。そこを押し込まれるとおっぱいのみならず、オマンコまで、ぼわ~んと響くような気持ちよさが走った。


 おっぱいとオマンコの間にある快感の通り道を整備するように、殿山は手のひらを広く使っておへその辺りを揉みほぐす。手は徐々に下がって下腹部に触れ、またおへそに戻って下腹部に流れる。


「こうして老廃物を押し流します。リンパの通りが良くなると、女性は老廃物が子宮に溜まって愛液と一緒に流れ出ますからね。ちなみに橘さん、性行為あるいは自慰は週何回されてますか」


「そんなこと答えないといけませんか」


「いまも言ったとおり、女性は子宮に集めた老廃物が愛液と共に排出されます。そのため適度な性行為は健康にいいんですよ。橘さんの健康状態をチェックする上で重要な質問なので、答えていただけると助かります」


「私、オナ……自慰行為は……回です」


「肝心な部分が聞き取れませんでした。もう一度言ってもらえますか」


 蚊の鳴くような声で囁いた小春を殿山が煽る。


「私は、週に四回自慰行為をしています」


 嘘をついた。本当は週七で毎日オナニータイムを設けている。


 男たちに受けた仕打ちは消えることのないトラウマだが、教え込まれた肉欲の悦びもまた生涯忘れられぬ体験になった。男性と付き合ったりセックスしたりするのはまだ怖いが、自分の身体がどこまで気持ちよくなれるか、どれだけ快感に弱いか知ってしまったいま、再びあの夜に感じた絶頂感を再現したいと思う気持ちに嘘はつけない。


 通販で買った最大サイズの極太バイブを男たちのチンポに見立て、毎晩ヘコヘコと腰を振りながら根本まで咥え込む。生身のチンポでは不可能なドリル式の回転ピストンや振動といったオプションも駆使し、小春は男たちのチンポに感じた多幸感を再び得ようとした。


 だがバイブはしょせんチンポの代用品でしかなく、いくら肉体的なエクスタシーを得ても心は満たされなかった。生身のチンポに感じた己の全てが恭順してしまう存在感がオモチャにはない。


 男の人とセックスするのは怖いのに、男の人のチンポじゃないと心の底からイクことができない。虚しさを埋めるため小春はより一層オナニーに没頭した。


 あるいはユウとならセックスできるかもしれない。彼のことは本気で愛している。いまでも大事に思っている。私がエッチできるチンポはユウくんだけなのかな。それは何の救いにもならない。却って残酷ですらある。ユウの『おちんちん』では、男たちの『オチンポ様』の足下にも及ばないからだ。


 もし再びユウと関係を持ち、彼のおちんちんが自分を満たしてくれなかったら、予想どおりに期待はずれだったら、弱々おちんちんに気を遣って感じてる振りしながら、一生これで我慢しなければならないのかという当惑や失望が顔に浮かぶのを隠せるだろうか。


「週四回。それは健康な自慰生活を送られてますね。性行為を行う特定のパートナーはいらっしゃらない、と」


 少なく申請したつもりだったが世間的には多いのだろうか。殿山の声は少し驚いた様子だった。


「……っ♡ あっ♡ あっ♡ はあああっ♡」


 乳房を揉んでいた手の動きが変わった。横乳に指を押し当てながら乳房全体を横にブルブル振る。オイルで濡れた左右のおっぱいがピチピチと肌をぶつけ合う。そうすると腋から横乳、乳頭に掛けてのラインで広く快感が発生した。


「はっ、はああっ♡ あっ♡ んひっ♡ ンっ♡ ンっ♡」


「いい声が出てきましたね。もっと大胆に声を出してみましょう。大きな声を出すのはストレス発散にもなりますからね」


 殿山に横乳や下乳のツボを押されると頭ジンジンして細かいことは考えられなくなる。あの夜以来こんなに感じたことはなかった。それも今日はチンポを入れもらってない、まだ胸しか触られてないのにだ。


「あっあっあーっ♡ あああーーーっ♡ だめだめだめっ♡ いやああああああーーっ♡ んっ♡ んっ♡ あっ♡ あっ♡ んっ♡」


 もう隠しようも誤魔化しようもない。完全に喘いでしまってる。おっぱいマッサージで感じてエッチなことしたくなってるメスの声が我慢できない。


 殿山の許しを得て小春は己を開放した。


「んっ! んっ! くっ! ああっ! は、恥ずかしいっ! 恥ずかしいっ! ああんっ♡ 恥ずかしいのに声が止まらない♡♡ んんんっ♡ んっ!」


 おっぱいが熱くて運動もしてないのに上半身は汗でビッショリ。激しいセックスを一回終えたあとのように息が弾む。乳首はビンビンに硬く痼って痛いくらい。おっぱいだけでイク! オマンコしてないのに、おっぱい触られただけでオマンコ気持ちよくなってイク! 真面目なマッサージでイクなんて恥ずかしいのに我慢できない。


「はあ、あああ! はあ、はあ! も、もうらめえええ! ああああ……もう、もう我慢できない! あああっ! イクっ! いくううううううう!」


 小春は背中を仰け反らせ、全身を震わせながら法悦の極みに達した。おっぱいだけで、乳首も満足に触られてないのに、横乳を押されただけでイクなんて。


「あぁ、眩しっ……」


 暴れた拍子に目元を覆っていた布が床に落ちた。天井の明かりが目に入ってくる。暗闇に慣れてぼんやりする視界が徐々に像を結び始めた。自分の顔を見下ろしている人物と目が合った。その人の顔で何かが光った。電灯を受けて光るそれは眼鏡のように見えて……。


「えっ、どうして院長先生が」


 驚いた小春は起き上がろうとする。しかし強い絶頂を得た身体はイメージほど素速く動いてくれない。ノロノロと動く小春の肩を掴み、長田は小春を施術台に戻す。


「腋を伸ばすストレッチしますよ。殿山さん、こっち来て腕を押さえてあげて」


 長田の指示に従い、殿山が小春の頭側に回ると両手首をつかみ、万歳と頭より高く持ち上げる。


 殿山にポジションを譲った長田は施術台を回り込んで小春の下半身についた。


「私のマッサージは殿山さんが担当してくれるんじゃなかったんですか」


 混乱の最中にも一番基本的な部分を確認する。施術を担当するのは女性だというから任せたのに。いままでされた行為が長田の手によるものだと脳内で上書きする。男の人におっぱいを揉まれ、はしたない声を出し、おっぱいだけでイカされた。


 殿山は傍で見て時折、自分が施術を担当してるように見せかけるため、話しかけてきただけなのだ。おそらく入れ替わったタイミングは俯せから仰向けに姿勢を変え、殿山が準備のためと言ってパーティションから出たとき。長田を引き連れて戻って来たのだろう。


「初めはバストアップマッサージも私が担当するつもりだったんですが」


 如何にも困ったわという風に殿山は眉間に皺を寄せる。わざとらしすぎて逆に信憑性の欠片もない。


「橘さんの胸の脂肪が厚すぎて私の力ではツボまで届きそうになかったものですから、長田に変わってもらったんです。急に施術者が男性に変わったら驚かれるかと思い黙っていたのですが申しわけありません」


「それなら……んっ、んっ、んぁぁあん♡ 胸は、もういい……ですっ♡ マッサージも結構です。ふぅっ♡ うっ♡ 今日は帰ります」


 手が離れてもおっぱいはジンジンし続ける。分厚い脂肪の奥で灯った熱が焚き火の燃えさしのように小春を責める。殿山の腕から逃れようと身をよじれば、ぶるぶるんとKカップの爆乳が持ち主の意に沿わぬ動きをして、敏感になってるおっぱいの芯に電流が走る。


「そんなこと仰らないでください。せっかく無料体験に来ていただいたので、当店自慢のメニューを全部体験してもらいたいんです」


 接客スマイルを貼り付けた慇懃な態度で長田は言うが、その目はガウンの裾がはだけて露わになった小春の股間に向いていた。


「やぁ、見ないで、そんなところっ♡」


 閉じようとした脚は長田に膝をつかまれ開かされる。紙ショーツが貼り付いてベタベタ気持ち悪い。どれだけ濡らしてるか自分でも分からないくらい濡れてしまってるアソコを、さっき会ったばかりの男の人に見られてしまってる。


 本気で抵抗しようとしても、イッた直後で力が入らない身体では高が知れていた。


「マッサージの効果はあったようですね。とても多くの老廃物が押し流されて出てきてますよ。まだ奥に溜まってる老廃物がありますから掻き出しましょうね」


「だめっ♡ それはマッサージじゃなくて、エッチになっちゃう♡」


「いえいえ。これはれっきとしたマッサージですよ。プロの私が言うのだから間違いありません」


 嘘が露見しても長田は堂々と言い切る。その態度を見ていると小春のほうの自信が揺らいだ。


 そんなわけないのに。途中で施術者を変わったのは最初から男の人が担当すると言って逃げられたくなかったから、やましいことがなければ堂々としてればいいのに。バストアップマッサージも嘘、老廃物が子宮に溜まってオマンコから流れ出てくるのも嘘。本物のマッサージ師の人ならお客さんのオマンコを観察したり、指を入れようとしたりしてこないはず。


 嘘、嘘、嘘、みんな嘘。


 この店に来てからのことで本当のことは一つもない。


「私のマッサージは気持ちよかったですよね。受けられた方には皆さん好評なんですよ。前の店でも三日にあげずいらっしゃる方が居たくらいで」


 それは本当♡


 店長さんのマッサージは気持ちよかった。マッサージだけなら、あの夜より気持ちよかったかもしれない。


「スペシャルマッサージは後半が本番なんです。前半で集めた老廃物を掻き出すんですが、健康になった身体は神経の働きもよくなってるので、とても感じやすく気持ちいい状態なんですよ」


「きもちいい? これより気持ちいいマッサージ……?」


「気持ちよすぎて失神してしまうお客様もいるくらいなんですよ」


 長田の言葉に小春は息を呑んだ。気持ちよすぎて失神しちゃうほどのエッチ。あの夜、男の人たちに代わる代わる抱かれて最後は気絶したけど、あれくらい気持ちよくされちゃうの。


 想像しただけでオマンコがいやらしくヒクつき、腰はバイブを最奥まで突っ込んだときのように妖しくくねる。盛った犬のようにだらしなく舌を出し、口の端からは涎がこぼれた。


 極太バイブでオマンコの入り口から奥までガシガシ擦っても満たされなかった。オモチャは肉体の穴こそ埋めてくれるが、あの夜から開いたまま閉じない心の穴は生身のチンポじゃないと塞げない。


 エッチしたくなってる。私の身体、院長さんにおっぱい触られて、チンポ欲しくなっちゃってる。


 二度と同じ過ちは繰り返さないつもりだったのに。


「……コンドームは着けていただけるんですよね」


 小春の問いに、にかっと長田は白い歯を見せた。


「もちろん」






     ※






 マジかよ!


 長田は笑い出しそうになるのを必死で堪えた。彼の考えでは最初に手マンでイカせて呆然とした状態にさせてから、抵抗できないタイミングで挿入するつもりだったのだ。それが向こうからコンドームはと聞いてくる。最初からチンポが欲しいとおねだりされた。


 大人しそうな顔してるけど中身はスケベな身体に相応しい性欲の塊だ。だったら遠慮することはない。合意のうえでハメ回してやる。


 長田は施術台の横に置いたサイドボードからコンドームを取り出す。ズボンを下着ごと引き下ろして現れたチンポに半透明の避妊具を被せた。


 一連の動作を小春は瞬きも忘れて見ていた。


「そんなに見つめられると恥ずかしいですね」


「すみません! その……前に着けてくれるって言ったのに、着けてもらえなかったことがあって」


 生チン経験者かよ。本当にスケベな爆乳ちゃんだな。まあ、この身体を抱くなら、生でハメたくなる気持ちも分かるけどな。


「安心してください。当院で行うのはマッサージですから」


 爆乳ちゃんのほうからお願いされたらその限りではない。


 生でチンポくださいって言わせてやりてぇ。


「腰を浮かせてください。ショーツ脱がせますよ」


 小春は従順に従う。頬に赤みが差し、目は酔ったように潤む。事実、彼女は酔っているのだろう。チンポ入れてもらえる寸前の空気に。


 待ち遠しくて堪らない勃起を入り口にあてがう。少し腰に力を入れただけで亀頭は彼女の膣内に飲み込まれた。生温かい粘膜に包まれる。






     ※






 長田の勃起ペニスが一息に最奥まで侵入してくる。


 小春は喉を仰け反らせた。無防備に晒した白い喉へ男の口づけが降り注ぐ。噛みつくようなキスの勢いにマッサージ師と客がする行為ではないと思いながらも、気持ちよすぎて細かいことはどうでも良くなってしまった。


「どうですか」


「は、はい……院長さんのチンポ、おっきくて奥まで届いてます……私の好きなところ、当たって……はぁうっ♡ あっあっ♡ 身体が熱くなってきます」


「体温が上がってるのは血行が良くなってるからです。このまま続けますよ」


 そう言うと長田は両手を小春のおっぱいに伸ばす。おっぱいだけでイカされたマッサージを思い出し、小春は身をよじって逃れようとするが両手首を殿山につかまれていて上手くいかない。


 長田の手が彼によって開発された横乳のツボを押す。種火で燻っていた性感の火が瞬く間に業火となって燃え上がる。


「や、やりゃ、おっぱい、ダメ、らめぇぇぇぇっ! おっぱい、おっぱいっ、おっぱいぃっ、きもぢいのぉお!」


 身を焼く快楽と性欲に突き上げられて小春は乱れに乱れる。


「あっ、や、やめ! おっぱい触られると! んんんんんっ♡♡♡ もうだめ、もう! もう十分感じてますっ! も、もっと優しく触ってください……んんっ♡ んんっ、んあぁっ! や、やりゃぁ♡ おっぱい、ダメ、らめぇぇぇぇっ! おっぱいらめぇっ!」


「どうしました橘さん。私はまだ入れただけで動いてませんよ。ずいぶん気持ちいいことに弱いエッチなおっぱいなんですね」


 嘲るように言われても全てが事実だから言い返せない。長田はチンポこそ根本まで埋めているが、そこから一擦りもせず小春の胸を責めている。横乳のツボを押されて感じた彼女が身体をくねらせ、ビクビク跳ねさせることで自分から肉襞を絡めて快楽を得ていた。


「感度が上がった状態で乳腺と乳首を同時にされたらどうなっちゃいますかね」


 長田は唾液に濡れる舌をこれ見よがしに見せつけ、ゆっくり小春の双丘で色づく突起に近づける。軽く一舐めされただけで小春はブリッジし、下腹部を彼の恥骨に擦りつけた。


 二度、三度と乳首を転がすように舐め、小春の反応を楽しんでから長田は口に含む。


「な、にこれぇ! 乳首ぃっ! コリコリされてぇ~~! んあ゛ぁ~~っ! ぅあっ! あんっ! ひゃ、はぅん♡ あっ、あぁぁっ! お、おっぱぁ、おっぱいがぁ♡ おっぱい感じすぎて苦しいですっ♡」


「じゃあ、やめますか」


 小春は首を横に振って拒否した。「もっと、もっと虐めてくださいっ! う、あぁ……おっぱい♡ 気持ちいい。こんなの初めて♡♡ あっ? んくぅっ♡ やだ。いやらしい腰の動き止まらない。院長さんにオマンコ擦りつけちゃう♡ は、はひぃっ! おっぱいすごぃっ♡」


「そんなに悦んでもらえたらマッサージ師冥利に尽きますね。乳腺も乳首ももっと激しくして差し上げますよ」


「ふぁぁ゛ぁ゛ぁ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛っ! ち、乳首でぇえっ! ち、乳首ぃい! 乳首ぃでイッちゃう! コリコリぃ! しゅっごぃい〜〜〜〜〜〜っ!! あ゛ぁぁあっ! いぃ゛ィ゛イ゛」


「分かりますか。橘さんのオマンコから大量の老廃物が出てるのが。私のチンポが橘さんのオマンコ汁で溺れそうだ。ちょっと腰を動かしただけで、にちゃにちゃ粘っこい音がしますね。それに臭い。アロマで誤魔化せないくらい、発情した女の生臭い本気汁臭が漂ってます」


「嗅がないでください。いやぁっ♡♡ オマンコ汁の臭い言わないで」


 恥ずかしさに小春は駄々っ子のように頭を振る。いやいやと身振りで示すが首筋や耳まで紅潮した顔は隠せない。殿山の力は強く彼女の拘束を振り解けないのだ。


「それだけ大量の老廃物が排出されてるってことですよ。恥ずかしくても健康には良いので我慢しましょうね。おっぱい強くしてあげるから自分で腰くねらせて、チンポにマンコ擦りつけてイッてしまいなさい」


 長田は小春の巨大な乳房を左右から挟むように揉む。柔乳がぽよよんと中央に寄せられ、皿に空けられたプリンのように揺れる。長田は左右の乳首を一箇所に集めて同時に吸い付いた。


「や、やんっ♡♡ 乳首だめぇぇ! あっ♡ 乳首らめなのほぉぉぉぉおおお♡ あっ♡ ひんっ♡」


「イキそうなら我慢せずイッていいですからね。変に我慢して老廃物が残るといけませんから。イクときは全力でイキなさい」


「は、はい、院長さん! ああ♡ おっぱい、あっくうぅぅぅぅ♡ またおっぱいでイキます♡ チンポほとんど動いてないのに、おっぱいだけでイキます♡ い、イキますうぅぅぅぅぅぅっ♡♡ イカせてぇぇええぇええええ♡♡♡」


「思いっきり乳首を吸ってあげるから、それを合図にイキなさい」


「はひいぃぃぃ♡ お、お願いしますぅ♡ イキます♡ もうイキます♡ イキます♡ おお♡ おっぱいでイきますぅぅぅ♡」


 長田が今日一番の強さで小春の乳首を吸い上げる。


「あっ♡ ひいぃ♡ いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ♡ イク♡ イキます♡ 乳首でイきます♡ イクぅぅぅぅぅ~~~~~~~ん♡ イクぅぅぅぅ♡」


 宣言どおり乳首を吸われるのに合わせて小春は全身を波打たせる。膣洞が中に埋まった肉筒を締め上げる。隙間なく密着したことで長田の硬さを感じて小春のオマンコは自ら快感を生み出し痙攣した。


 あの夜に感じて以来の本気の絶頂だった。目の前の男の人の物になってしまいたくなる、チンポくれるなら酷い命令にも喜んで従ってしまいたくなる隷属の悦びを教えてくれる本物のセックス。


「次は後ろからしましょう。四つん這いになって」


 長田がチンポを抜きながら指示すると殿山は小春の手首を放した。自由になった身体で長田の言うことに従い、彼の前で反転して背中を見せる。


「後ろはより深い場所まで届きますからね。奥に溜まった老廃物も掻き出せますよ」


「――――ふっ、うっ、はぁっ……はっ、はっ♡ 院長先生のチンポ……ふ、ふうっ……ふうぅ……んんっ♡ 奥まで……はぁ、入って……うっ、うぅっ……うう~っ♡」


 長田のチンポは三人の男たちに比べればやや見劣りするものの、ユウの二回りは大きい立派なものだった。男たちが異常すぎるサイズなのだ。


 大きさで劣るぶん長田は前戯が巧みだった。胸を触られただけでイッてしまうくらいトロトロにされてしまっている。大きなチンポで荒々しく突くだけではない。セックスにはいろんなイカせ方があるのだと小春は学んだ。


 長田は最奥まで入れたチンポを抜ける寸前まで引いたかと思いきや、閉じかけた膣壁を無理やり押し広げるようにして再び最奥まで入れる。充血してグジュグジュになってる敏感な肉を擦り上げ、子宮口を亀頭で叩く。


「あああっ♡ チンポッ♡ チンポいいっ♡ 気持ちいいっ♡ オマンコ気持ちいいっ♡ はあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ッ♡ あん、ああっ、すごいよぉ! あああぁんっ! 院長さんっ! すごいっ! すごいですっ♡ これすごいッ! んはああぁっ!」


 硬く膨れ上がった先端で、何度も子宮口をゴリゴリ虐められる。酩酊感を覚えるほどの快感に小春は背中をしならせる。膣洞がぎゅうぅっと収縮して、チンポが侵入してくるのを止めようとする。儚い抵抗を軽々受け止められ、硬い勃起が出入りすると背骨に電気が走った。


「いいですよ橘さん。もっと感じて老廃物を出してしまいましょうね。これは気持ちいいだけでなく、身体にもいいことですから。遠慮せず乱れていいんですよ」


 言いながら長田は小春の横乳に手を伸ばす。イッてもイッてもジンジン痺れる感覚が引かない、いつまでも消えない山火事のように燃え続ける性感の源を刺激され、またも彼女の身体は簡単に火がついた。


「んあぁああっ! な、なにこれぇっ! ひ、ひぃいぃいっ!? こ、こんなのはじめてえぇぇっ! おっぱいが痺れてます♡ おっぱい全体がオマンコになったみたいに敏感♡ おっぱい触られると本物のオマンコも気持ちいいっ♡ あっ、あうぅっ! こんなっ! すご、すごいっ! おっぱい虐めないでぇっ!」


「おっぱいの横には女性の感じる乳腺がありますからね。ここを開発すれば、いつでもおっぱいでイケるようになりますよ。乳首と乳輪もさわさわしましょうね」


 長田は五本指を立て、指先で触れるか触れないかの刺激を乳輪に与える。興奮に膨らんだ乳輪の縁を撫でる。その流れで優しく乳首もつまんだ。


「んん゛んっ! ん゛ほぉお゛おっ♡ お゛お゛お゛お゛お゛おっ゛♡ お゛お゛お゛お゛ッ! あ゛お゛ッ! おお゛お゛お゛ッ! い゛い゛ッ! イ゛」


 無様な鳴き声を披露しながら小春は尻を上下に振り、オマンコを長田の下腹部にめり込ませてチンポを乞い願う。


「っも、だめ、だめぇぇ……奥、もうゴリゴリしないで……ッ! 気持ちよすぎて漏れちゃう。お股ムズムズしてきたよぉ」


 先程から強い尿意を感じる。このままでは長田と殿山に見られながらお漏らししてしまう。


「それは大人のお漏らしだから大丈夫ですよ。老廃物がたくさん流れるから我慢せず漏らしてしまいましょう」


「ひ、あ……ひぐッ! い、ひいぃッ! ああ……んあああああッ! い、いじわるしないで……お、おしっこ……漏れちゃうッ! おしっこ出ちゃうッ! あああ、ダメ! おしっこ漏れちゃ、うあああッ! ダメ……ダメなの、出ちゃうから……んん――ッ! 出ちゃ……も、出ちゃう……おしっこ出ちゃう――――ッ! んヒいぃぃいいぃぃいぃいいい」


 限界に達した小春のオマンコから透明の液体が吹き出す。小春は小便と思っているそれは俗に言う潮吹きだった。シャワーホースの中に残っていた水が漏れ出してくるようにジャバっとイキ潮を吹く。


「や、やらぁッ! らめぇッ……漏らひた……わ、わらひ……漏らひれ……あひッ! 抜いて! チンポ抜いて! あッあぁぁんッ! あッあぁぁぁぁッ! ひぐッ! ひぐッ! あひぃん……あひいいいぃぃぃぃッッッ!」


「お漏らしするくらい気持ちよくなって敏感ないまだからこそ、身体の中にある悪いものを全部出すチャンスですよ。ほらほらほら! 奥までしっかり掻き混ぜて、掻き出して、橘さんのオマンコ綺麗にしますよ」


「あひぃッ! ひゃッ! ひゃへぁッ! わ、わらし……わらひの、オマンコぉッ……おしっこ、とまらにゃいよぉぉぉ~♡ 大人なのに♡ 大学生なのに♡ おしっこ漏らしてきもちぃぃいい♡」


あとがき

pixivに投稿したものと同内容です。



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