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リクエストで書いてます。ここまでで1万3000文字ほど。


     1


 神算鬼謀の天才軍師・竹中半兵衛。美濃斎藤氏の家臣の家に生まれ、その天才的な軍略で織田信長の美濃侵攻を阻んだが、主君の斎藤義龍が急死したあと、家督を継いだ龍興の暗愚ぶりに嫌気が差して浪人の身となった。


 そこを信長の命により後の豊臣秀吉こと木下秀吉が勧誘。半兵衛は信長に仕えることは断ったが、秀吉の才覚を見抜いて彼の配下になったとされている。


 無論ここまでに登場した人物はみんな男だ。戦国の世では男子のみが家を継げる決まりだった。女の大名や武将など聞いたことがない。


 だから、やはりこの世界は自分の知っている世界とは違うのだ、と感慨に耽りながら大和貴玄理は少女の真っ白い腋をベロベロ舐め回す。


「んぁっ! あっ、あっ♡ いけません、そのようなところを舐められては」


 むず痒い快感に悶えているのは御年十四歳の美少女。銀髪を高い位置でツインテールに結び、小柄でつるぺたな身体を陰陽師風の衣装で包んでいる。あくまで陰陽師『風』なのは、全体のデザインこそ平安時代の衣装に通じるが、上半身はノースリーブで腋が丸出し、下半身は太ももまで見えるミニ丈という露出の多さゆえ。


 現代人が美少女ゲーム向けに魔改造したような衣装だった。


 その伝でいけば、少女の美貌は差し詰めSSRかURといったところ。五年後には傾国の美姫になっていること間違いなし。生来身体が弱く線が細いことも、かえって俺が守ってやらねばと男に感じさせる。


 彼女の名前は竹中半兵衛。誰あろう美濃の天才軍師その人である。


 いま半兵衛は両腕をクロスした状態で頭の上に抑え付けられ、親子ほども年齢の離れた男に腋を唾液まみれにされていた。


「そのようなところを……んぅふ♡ 舐め回してハァ♡ 不衛生です」


「半兵衛ちゃんの身体に汚いところなんかひとつもないよ。このあと脱ぎ脱ぎして全身くまなく舐めてあげるからね」


 半兵衛を抑え付ける肥満体の男は、身体同様に野太い声を響かせて言う。その威圧感と好色な笑みに半兵衛は蛇に睨まれた蛙のよう。厭だ、恐ろしいと思いながら、身が竦んでろくな抵抗もできず舐め回される。


「じゅるっ、ちゅっちゅっっちゅ、チュパ、チュパ、ちゅぅ~~~」


 羞恥心を煽るため、わざと大きな音を立てて半兵衛の腋を吸う玄理。さらにスラックスの下で勃起した男の滾りを美少女の腹部に擦りつける。人並み外れた巨根の亀頭は槍の石突きのように硬い。肉槍で腹の外から子宮を刺激し、いまからここに種を付けてやるのだと無言で教える。


「ダメです。そのような無体を働いては」


 拒絶する半兵衛の言葉を無視して玄理は彼女の衣服に手を掛ける。


「これはどう脱がすのだ。こうか? これはこっち。ふむ、こういう造りか」


「やめて……やめてください……いじめ、ないで」


 震える身体で耐えることしかできない半兵衛。男の嗜虐心を煽る儚げな美少女は、一枚ずつ衣を剥かれて裸体を彼の目に晒す。強く抱いたら折れてしまいそうな細い身体。胸は小さく、揉める部分はほとんどない。だが、その頂ではピンと立ち始めた野いちごが収穫されるのを待っている。


 真っ白い腹を滑り落ちて見える股間の割れ目。女の大事な部分には毛が生えていない。体質なのか剃っているのか。毛穴ひとつ見当たらないツルンとした肌を観察するに恐らく前者だろう。


「半兵衛ちゃんのパイパンロリマンコも美味しそうだねえ。こっちもた~っぷりいじめてあげるからね」


 言うが早いか半兵衛の身体の上で玄理は反転。上半身と下半身を逆さまに、顔は彼女の未成熟ぷにまんとご対面、一方で美少女の顔には衣類越しの勃起が押しつけられる。


 半兵衛の柔らかな頬肉、その奥にある歯の硬さ、言葉とは裏腹に熱っぽく湿る桃色吐息。それらを股間で感じながら玄理は彼女の一本線に口づける。


 半兵衛は腋を舐められながら既に濡らしていた。まだ愛液の量は控え目ではあるが、牝のフェロモン臭がぷんぷんにおう。


「見ないで、ください……」


 弱々しく懇願する半兵衛。その様が玄理の牡に力を与える。もう限界まで勃起したと思われた勃起がさらに膨らみ、硬度も二十パーセント上がる。その分だけ半兵衛の顔に食い込む力も増える。


「やめてください。言うとおりにします……から。義龍様のお呼びにも従います」


「あんなやつのことはどうだっていい」


 玄理は半兵衛の太ももを手で大きく開かせる。ガッチリ身体を固定して逃げられないようにしながら、処女の割れ目に口づけた。


「あっ♡ ん……っ! ん……んんっんっ♡ 玄っ理ッ様ァ♡ くっ! んっ! ダメえぇ♡ ホオッンットッにぃ……ダメッ! あ゛あ゛! ひっ♡ あ゛! ひぃ……っ♡」


 若くして万感の書を納めた天才軍師といえども肉体は未経験の乙女。百戦錬磨の男が繰り出す老獪なテクニックに抗う術もなく溶かされていく。


 まるで水を飲む犬のように玄理は半兵衛の陰唇に舌を這わせる。蛇のように自由自在で多彩な動きを見せる厚手の肉に翻弄され、彼女のクレバスからはこんこんと愛液が湧き出てきた。それを玄理は舌で掬い取ってぴちゃぴちゃとわざとらしく音を立てる。


「あっ! あっ! あぁっ♡ 熱っい♡ こっのぉ舌……気っ持っちイッイッ! あ――――ッ♡」


 脚を閉じようと抵抗していた太ももから力が抜け、おしっこを我慢するようにモゾモゾ動いていた腰が浮き上がる。積み上がる快感を逃そうと左右に振られる小ぶりで可愛いお尻を鷲づかみにし、白桃の如き尻たぶを割って玄理は指先を菊の窄まりに当てた。


 まさかそんな場所まで触られるとは予想してなかったのだろう。半兵衛が再び抵抗を始める。憎きレイパーの身体の下から這い出すため身を捩る。だが自分の何倍もある巨漢に上四方固めされては、武道の心得がある人間でも容易には抜け出せない。まして半兵衛は頭脳労働専門の虚弱体質。


 体格差を逆転して抜け出す方法がないわけでもない。


 急所攻撃。


 眼前で無防備に晒される男の大事なモノへの攻撃。これなら非力な半兵衛でも玄理にダメージを負わせ、一定時間彼を無力化できる可能性はある。だが心優しき半兵衛は、この期に及んでも人を傷つけることに躊躇いがあった。単純に男の汚いモノを衣服越しにも触りたくないという葛藤も。


 そうして躊躇してる間にも、ますます図に乗った玄理が彼女の下半身を前も後も蹂躙する。赤ちゃん袋に続く小径は隙間なく舌に舐め取られ、愛液を啜られ、物欲しげにヒクヒク動くまで解された。後の排泄穴も指こそ挿入しないが穴の周りを丹念にマッサージ。円を描くように揉まれる。入り口への刺激だけを繰り返されるのはもどかしい。


 腰から下が快楽に蕩けて失くなってしまうのでは。そんな恐れを抱くほど気持ちいいが次から次に湧いてくる。


「んふふっ……半兵衛ちゃん、とっても可愛いぞ……♡」


「あひンッ♡ ダメ、ダメ、も、もう♡ い、いや……イヤ♡ やあぁ〜〜! お、お願いしますっ♡ あっ、あっ、お、おしっこする所……ほじらないれ、くだひゃいっ♡」


「半兵衛ちゃんも切なそうだな。そろそろ一度イッておこうか」


「ひやあぁぁ! んっ! あっ……あ、あああぁ〜、あ…あぁぁ……。す、すごひぃ……あっ、あっ、あ〜〜♡ も、もうっ……ムリッ♡ こんなムリやりなのに、な、なんかあがぢゃぅ……。うっあぁ……」


「恥ずかしがることはないぞ半兵衛ちゃん。女の子がおまんこ舐められながらアナルも弄られたら気持ちよくなるのは普通なんだ。ほらっ! ほらっ! ほらっ!」


 入り口を撫で回していた玄理の人差し指がツプリと半兵衛の直腸に侵入する。人差し指の第一関節までしか入れていないが、それでも不慣れなアヌスへの刺激は少女を狂わせる。半兵衛は残った気力を振り絞ってジタバタ暴れる。それを上から抑え付けながら玄理はイカせにかかった。


「やめぇっ……もっ♡ もおぉむりぃっ♡ あっ♡ ああっ♡ あっ♡ あっ♡ ああっ♡ ひんっ♡ ひうっ♡ ああっ♡ ああっ♡」


 少女の身体が全身ガチガチに緊張する。痙攣しながらエクスタシーを訴え、徐々に力が抜ける。ぐったりした状態で胸だけが激しく上下に動いた。


「これだけ解してあればいけるか」


 半兵衛の上から降りると玄理は彼女の足側に回る。むんずと掴んだ足首は力を入れて握っただけで折れてしまいそうなほど細い。大股を開いてなすがままの美少女。何度経験しても堪らん光景だと玄理はニヤける。


 カチャカチャと慌ててベルトを外して下を一編に脱ぐ。狭苦しい場所から解放された男根が踊り狂い、ぺちんとヘソを打った。半兵衛の足首とどちらが太いだろう。カリ高の、表面にゴツゴツとした血管が浮く禍々しい見た目をしていた。


「これで天国に連れて行ってやるからな」


 玄理は一切の躊躇なく半兵衛の処女地に己の足跡をつける。男を知らない美少女の膣洞は狭く、指でもキツキツのサイズだったが、玄理は前後に小刻みな抜き差しを繰り返しながら、徐々に拡張して奥まで進む。


「あっ♡ はぁぁ~~♡ うぁっ♡ あうぅ♡ あ゛ぁ♡」


 受け入れる女体には大変な異物感が襲っていることだろう。だが半兵衛の漏らす声には、不快感だけでは説明できない、甘ったるい調子も混じっている。幼いながらも女の本能で男を愛し、男に愛されることを彼女の身体は知っていた。


 ちっちゃなおまんこから愛液をトプトプ漏らし、肉襞を玄理のモノに絡め、締めつけながら奥へと誘う。巻き付いた膣肉は玄理の形に馴染もうといじらしく己を男に合わせる。


「ふわぁ……うぅ。んっ……お、おおき、いぃ……」


 これまで数多の女に言わせてきたのと同じ台詞を半兵衛もつぶやく。みちみちと拡張されるおまんこは悲鳴をあげているが、当の半兵衛はその圧迫感さえも愉しみつつあるようだ。


 鮮やかな鮮血が滴る穴に長大なペニスがゆっくり出し入れされる。


「ひっ、ぐうぅぅ……はっ、はぁ……あっ、あぁっ、ふ、ふかっ……くぅぅぅ……」


 容易く最奥まで達する玄理のペニス。それに何度も神経が集中する膣の敏感な部分を刺激されて、半兵衛は初めてから彼に喘がされる。


「あひぃぃぃっ……あくっううぅっ……ひあっ、ひあっ……くっうぅ……」


 処女を気づかうスローテンポな抽送を続けてきた玄理だったが、半兵衛の慣れ具合を見ながら徐々にリズムを上げる。敏感な粘膜と粘膜の擦り合わせ。遅い抽送で彼の形を覚え込まされ、ぴったり馴染んだ肉筒。一度でも快感の閾値を超えてしまえば経験のない少女に抗う術などない。


「あひぃっ♡ あっ♡ そこ、気持ちいいっ♡ いやなのにぃぃっ♡ だめなのにぃぃぃっ♡」


「おまんこビシャビシャに濡らして感じながら厭もないだろう。正直になれっ! ほらっ!」


 玄理は亀頭で半兵衛の子宮口を殴るように刺激する。恥骨をぶつけ合いながらの激しい交わり。小突かれるような抽送に少女の幼い身体が跳ね回る。


「ひっ! やっ♡ いひぃっ♡ はへぇぇ♡」


「そらそら! まだ強くできるぞ。嘘つきな娘にはお仕置きだ」


「はひぃっ♡ んほぉっ♡ おほっ♡ おほぉっ、はへぇぇ♡」


「さっきよりも感じてるんじゃないか? まさか天才軍師・竹中半兵衛ちゃんの正体が、むっつりスケベなドM娘だとはな」


「ち、違っ……はひぃぃぃんっ♡ ち、違いますぅっ、違うぅうぅっ!? あ、ああぁっ、くうううぅぅんっ♡」


 半兵衛は投げ掛けられた侮辱の言葉を必死に否定するが、だらしなく蕩けた表情や喘ぎ混じりの弁明に説得力はない。むしろ肉の交わりに強い悦びを感じていることが露見する。


「この真っ白ちっぱいもワシのものだ。散々いじめて可愛がって乳首だけでイケるように新妻教育してやるからな」


 胸に伸びた男の無骨な手が赤く色づいた果実をつまむ。感じてない。そんな言葉をいくら連ねたところで身体は正直だ。半兵衛の乳首は玄理のペニスにも負けないほど硬くしこっている。


「ひあああっ、あっああっ……! そ、そんなに激しく、されたら……! んあっ、ああっ、あああっ……!」


「ぐっ……半兵衛ちゃんのおまんこ、急に締め付けが強く……くッ! くっ、んくっ……! こ、これは……ワシも本気を出す必要がありそうだな」


「ひあああっ……! ああっ、ああっ! ち、乳首、くりくりされたら……! んっ、ああっ……!」


「処女のくせにワシを先にイカせようなど百年早いわ! 夫婦の交わりは妻が夫に屈服するところから始まるのだ!」


 フィニッシュに向かってピストンが加速する。亀頭が最奥を叩き、凶悪なカリが膣内を掻きむしる。大人の女でも泣いて許しを請う巨根が美少女の身体を内側から蹂躙する。可憐な半兵衛の身体の一部から己の男根が見え隠れしていることに玄理は堪らぬ興奮を覚えた。気持ちの昂りが射精を促す。


「おっ♡ おおおっ♡ ち、乳首、しびれちゃいます……♡ ああっ、ふああっ♡ 乳首……こりこりだめぇ……!」


「出すぞ半兵衛ちゃん! 夫婦最初の共同作業は中出しエッチだ!」


「あ゛あ゛っ♡ ひぃあ゛っ♡ あ゛っ♡ あ゛っ♡ あ゛あ゛っ♡♡ あ゛あ゛ああああぁっ♡♡ ひぃッ♡ っひぃいいいいいっ♡♡」


「半兵衛ちゃん厭なら拒否してもいいんだぞ。拒否しないなら半兵衛ちゃんも同意の上でした中出し性交になってしまうが、それでもいいんだな。初めは無理やりでも、終わりは愛のあるセックスだったことになるんだぞ」


 勝手な理屈を並べて同意したことにしようとする男の姑息な責任回避術。そんな見え透いた狙いにすらチンポ堕ちしてしまった半兵衛は対抗できない。細い脚を玄理の腰に絡めて甘えてしまうのは、悲しいかな天才軍師も強い牡に抱かれることを望む牝に過ぎなかったのだ。


「ひあ゛っ♡ あ゛っ♡ あふうぅぅ~~っ♡ ひっ♡ ひあっ♡ ん゛っ♡ ひい゛♡ ひいぃぃぃ……っっ♡ おっ、おちんちんおっきぃ……っ♡ はあっ゛♡ いくいくいくっ♡」


 おまんこから理性が愛液と共に流れ出してしまったのか? 本来の半兵衛なら絶対に出さないだろう下品な声で絶頂を訴える。


「ああぁあぁんっ! な、なにかきますぅっ♡ あ、ああっ、なにかっ、あぁっ、ああぁっ、くるっ、くるっ、きちゃぅぅうぅぅっ!」


 最後の一鳴きと共に半兵衛の身体から力が抜ける。腰に回していた足も放り出し、放心状態で天井を見つめた。己の身体の反応が信じられない。そんな面持ちで呆然とする少女の中で玄理のペニスは未だ硬いまま。射精まであと少しのそれをオルガスムスの余韻で痙攣する膣の中で動かす。


「く、くるぅうぅっ! い、いやぁぁ、も、もぉやだぁっ♡ いっ、イクッ! イクッ! あぁぁあぁっ♡ いっ、イッてるのにぃいいぃっ! んあぁぁぁあぁぁっ!」


 絶頂を迎えたら終わり。彼女の持つ性交の知識にはそんなことが書かれていたのだろうか。イッても終わらない抽送に戸惑いを見せる。


「もう少しでワシもイケそうなんだ。夫が射精するまで付き合うのが妻の役目だろう?」


「ふあぁぁぁっ!! す、すごいぃぃっ! もっ、もうらめぇっ♡ あぁっ、あぁぁぁんっ♡ し、死んじゃうっ! しんじゃうよっ! あうぅっ、い……イクのとまんないぃぃっ♡ イクっ! あっああぁぁ♡」


 おまんこから泡立った本気汁を飛ばして悦ぶ半兵衛。僅かに朱が混じって見えるのは破瓜の血が薄められた色だ。女になった一晩だけで彼女は五度の中出しを受け、最後のほうは自ら懇願しながら玄理の正室になることを望んだ。




     2




 玄理は未成熟な娘を好むロリコンである。


 女は十代前半が食べごろ、重たい脂身をぶら下げている年増など相手できるかと言い放ち、馴染みのブローカーからロリっ娘を買っては抱き潰していた。


 プライベートでは貧乳を好み、巨乳を忌避する玄理であるが、目的のためには己の嗜好を抑えて手段に徹するだけの判断力と自制心もある。


 彼は現代では国会議員だった。と言っても祖父から続く地盤を受け継いだだけで、彼自身には政治的な能力も野心もない凡夫。だが、ひとつだけ神から与えられた才能があった。


 セックスである。


 モノのサイズと女の急所を見極める勘のよさだけは天性のものがあった。これを利用して玄理は政敵周りの女を堕とし、自分に味方するよう躾けていった。また、自身の汚職が露見しそうになった際は、スクープに近づいていた女記者を自慢の肉棒で懐柔して揉み消した。


 人類の半分は女だ。その女を自分に都合よく働かせられれば、他に目立つ技能がなくとも物事は有利に進む。


 恵まれた生まれと天性のセックスセンス。その二つで四十過ぎまで人生を渡ってきた玄理は、今後もそのような人生が続くと思っていた。まったく油断したとしか言いようがない。


 彼言うところの年増を抱いたあとはロリっ娘を手配して、いつもよりこってりしたセックスで口直しするまでがセット。その口直しセックスを週刊誌にすっぱ抜かれてしまったのである。


 その雑誌編集部は女性の活用という昨今の風潮に中指を突き立てる男所帯で、玄理の影響力とチンポの及ぶ範囲外だった。


 華麗なる一族に降って湧いたセックス・スキャンダル。醜聞は醜聞を呼び、過去に玄理が揉み消した汚職も掘り起こされ、スキャンダルの連鎖は歯止めが利かなくなった。


「ワシは体調を崩して入院する」


 玄理は秘書に予言めいたことを言う。もちろん彼に予知能力などない。これは汚職に絡んだ議員にはお馴染みの逮捕逃れ術である。


 刑事訴訟規則では、逮捕の必要性がある場合とは逃亡や証拠隠滅の恐れがある時としており、年齢や体調などの状況、犯した罪の軽重によって必要性の有無が判断される。


「今週いっぱいは国会で不逮捕特権が行使できる。だがその先はスピード勝負だ。すぐ入院の手続きをしてくれ」


 三世議員の玄理にはベテランの秘書も就いている。この手の処理はお手の物。てきぱきとお膳立てされ、彼自身は入院の日を待つだけで済んだ。


 玄理の指示から二日後には準備が完了。自宅に帰れない彼は潜伏先のホテルで迎えの車を待つ。


「このワシがこそこそ逃げ回るような真似をするはめになるとはな」


 完全に身から出た錆だが、その出自ゆえ他人に諌められた経験が少なく、人生を思いどおりに渡ってきた玄理は、己を追い詰める人々を逆恨みした。


「先生。そろそろ裏にお車が着きます」


 秘書の後について玄理は部屋を出る。従業員用の通路を使って一階まで降りると車が待っていた。玄理は長年の飽食と欲に任せた生活で肥えた身体を、重たそうに後部座席へ下ろす。


「病院食ダイエットで少しは痩せるかな」


 そんな軽口を飛ばしながら目を閉じた。


 そして、次に目を開けた時、彼は見知らぬ草原に倒れていた。


 己の置かれた状況が分からぬ玄理は宛もなく歩き回り、出会う人々が時代劇のような格好をし、自分のスーツを物珍しく見ていることに気がついた。


「これは夢か。ワシに何が起きた」


 ある可能性が頭をよぎる。だが非現実的過ぎて認められぬ。そんなことが我が身に起きるものか。


「ここはどこだ。東京はどっちだ」


 うわ言のように呟きながら歩く彼を、すれ違う人々はその出で立ちもあり奇っ怪な者を見る目つきで見た。


 空に高く昇っていた陽が沈み、辺りが夕闇に沈み始めたころ、棒のようになった足を引きずって玄理はやっと現実を受け入れた。


「ワシは、違う時代に来てしまった……のか?」


 すれ違う人々の顔は見覚えのある日本人顔。言葉も分かる。ここが日本である可能性は高い。だが時代が違うのだ。玄理が生きていた時代よりもずっと前。現代ではフィクションの中にしか存在しない時代に来てしまった。


「受け入れねばなるまい。そうなると問題は、ここがどこで、時代はいつかだ。多少なりとも知識のある場所や時代と、そうでないところでは異なるぞ」




 やがて分かってきたのは、ここが一般的に戦国時代と呼ばれる西暦で言えば一五○○年代中ごろの時期で、場所は美濃に近いことだった。


 戦国時代の美濃で有名な人物と言えば斎藤道三であるが、このころには跡継ぎの斎藤義龍に家督を譲っていた。実際には道三が実権を手放そうとはせず、二重権力に陥っていたのだが、そこまで詳しい話を玄理は覚えていなかった。


 この時代に流れ着いて運が彼に味方したことはふたつある。




 ひとつ、現代でも人気の織田信長が歴史の主役に躍り出ようとする時期であり、数多くのフィクションで描かれた時代のため大まかな出来事を把握している




 ふたつ、この世界は玄理が知る世界とは微妙に異なり、女でも長子なら家督を継げる。そのため姫大名や姫武将と呼ばれる存在がおり、あの織田信長もこの世界では織田信奈という少女らしい




 歴史の先を知っていること、そして権力者の座に得意のセックスを活かせる女が就いていること。このふたつを武器にすれば成り上がれると踏んだ。歴史上でも中国の嫪アイのように下半身の強さで権力を握った男は実在する。それならば自分もと考えたのだった。


 玄理は未来人と名乗らず、自らを南蛮流の占い師と称して義龍に売り込んだ。未来から来たと言って信じてもらえるだろうか、それならばまだ先が見通せる占い師のほうが、この時代の人間には通じるのではと考えたのだった。


 胡散臭いもの扱いされて初めは相手にされなかったが、正徳寺の会見で道三が「わが息子らは、あのたわけの門前に馬を繋ぐことだろう」と信奈を評すると言い当て、その評価を一変させた。


 首尾よく食客に収まった玄理だが、総合的に見て占い師としての的中率は高くない。日常の細々とした占いや、ほとんど人生相談といった内容に関しては当たるも八卦当たらぬも八卦、失せ物探しに至っては見つかることを期待するほうが悪いと言われる始末。だが天下の動きだけは読みを外さない。ぴたりと見てきたかのように言い当てる。当然だ。未来で予習済みなのだから。


 当座の衣食住を確保することに成功した玄理だが、己の立場を確固たるものにするためには、ここでひとつ手柄が欲しい。そんな時に光秀を内通者に仕立て上げる話が持ち上がった。


 当時は義龍と道三の間で緊張が高まり、義龍派からは「道三、討つべし!」の声がひっきりなしに挙がっていた。


 単純な兵力だけでも義龍の下には道三の五倍以上の家臣が集まった。


 美濃のマムシと恐れられた斎藤道三。己の才覚を頼りに成り上がった立身出世の人物として知られる。


 その間には生き馬の目を抜く戦国の世でも眉を顰められる所業も多々あった。主君であった土岐頼芸を追い出し、美濃を乗っ取ったことがその最たるもの。


 義龍が起つと道三に味方する者は圧倒的に少数だった。旧土岐家家臣団には美濃取りの経緯からそっぽを向かれ、不穏分子を押さえつけるための強権政治に嫌気が差していた重臣は、こぞって義龍を担ぎ上げて道三の首を狙った。


 だから単純な勝敗は戦う前から義龍の勝ちが見えていた。問題は時間と確実性だ。長引けば義理の娘である織田信奈の救援が尾張から来てしまう。起ったからには仕留めきらなければ道三に逆襲の可能性を残してしまう。しつこいマムシに首を狙われ続けるなど御免だ。


 そこで道三の側近に内通者を作る案が浮上する。


 玄理は自分が明智十兵衛光秀を引き込もうと言った。


 男所帯の斎藤家にあって光秀は珍しい姫武将だった。すらりとした肢体と長く伸ばした美髪が目を引く。玄理の趣味からすれば『やや育ちすぎ』ではあるが、それでも美少女であることに疑いはない。何より源氏の流れを汲む名家の姫を抱ける機会などそうそうない。


 女の扱いならワシの得意分野だと玄理は勇んで飛び出した。だが光秀の警戒心は強く、占いを口実に近づこうとしても無理。


「手相を見る? そうやって手を握ろうとしているのですね。少しは下心を隠せるようになってから出直してきてください」


 光秀には事務的な対応でけんもほろろに追い返され、義龍からはいつになったら光秀をこちらに引き込めるのだと詰られ、やはり一介の占い師などには無理だったのだと重臣には嘲笑されの毎日。


 そんな日々で玄理は禁断の秘策に打って出る。


 媚薬だ。


 美濃への道すがら知り合った南蛮の商人から譲り受けたものである。


「オトコガツカエバ シニゾコナイノ ジジイモギンギンニ オンナニツカエバ アソコヌレヌレ  オトコガホシクテタマラナクナルヨ」


 ポルトガル人宣教師と共に海を渡り、片言の日本語で通訳も務めていたという商人はウーゴと名乗った。彼は諸事情により一行を追い出され、彼らが尾張に向かったので自分は美濃を目指すのだと話した。彼との会話で玄理は自分が美濃の近くで目覚めたのだと知った。


 ウーゴは大変な女好きだった。通訳という大事な役目を任されながら追い出されたのも、各地で女性問題を起こし手に負えなくなったからだという。


「ワタシ オンナ スキ! サンドノメシヨリ オンナガ スキ! カワイイコミタラ エッチシタクナル オトコナラアタリマエ ジパングノオンナノコ トッテモカワイイネ タベチャイタイ」


 どうしようもない不良外国人であるが、生粋の女好きである玄理は見知らぬ場所で魂の友を得た気分だった。


 固い握手を交わしたふたりは美濃までの道中を共にし友情を深めた。


 城下で商売できる場所を探してみるというウーゴと別れる際、餞別にともらったのが南蛮の媚薬だった。


 クスリに頼ることは業腹だが致し方ない。己のポリシーには反するが、ここでは結果を出さなければ居場所を失う。


 ウーゴからもらった媚薬は、飲食物に混ぜて飲ませる粉末タイプと、火をつけて香にして焚くタイプの二種類あった。


「ノマセルホウガ コウカハツヨイ ダケド イツモチカヅケルトハ カギラナイネ」


 その身分から姫大名や姫武将は暗殺に人一倍気を使う。信頼できない者の手ずから渡された物に口をつけるとは思えない。


「コレ ホントニ キョウリョク ケムリニシテ カザカミカラナガセバ オンナノコ アソコヌレヌレ ビチョビチョ ダイテダイテヨ」


 怪しい土産物屋の客引きのようなウーゴだが、果たしてその効果は絶大であった。


 ひとり黙々と剣の稽古をする光秀に物陰から近づき、風上に立って気づかれない距離から香を流す。しばらくすると光秀の顔が朱に染まり、内股を擦り合わせながら脚はガクガク、木刀を杖代わりにしなければ立っていられない発情っぷりを見せる。


 なんちゅうもんを持っとんじゃあいつは、とさすがの玄理も効果の高さに驚く。香タイプでこれなら飲ませるタイプはどうなるんだ。あの不良外国人め。だが突破口は開かれた。


 ここがチャンスと玄理は何食わぬ顔で光秀に近づく。


「おや光秀殿。如何がされましたかな?」


 不意に現れた狸おやじに光秀は身体をビクつかせる。武家の姫として育てられた光秀は日ごろ、キリッとした雰囲気で凛々しく勇ましい。だが、いまの彼女は目尻が下がり、涙と鼻水と涎で顔を汚し、親に捨てられた子供のように弱々しい。


「何でもありません。近づかなぁっ♡ は……な、し……んっ♡ 離れやがれですぅ♡」


 聡い光秀は急変の直後に現れた玄理を警戒する。官能の波に拐われるのを見計らったかのように登場したのだから、そこに何らかの関係ありと考えるのは当然だろう。


 光秀は玄理を押し退けようとするが、体格差から単純な腕力では男の玄理に分がある上に、十兵衛は身体が震えて力が入らない。


 非力な抵抗を楽しみながら玄理は光秀を剥いていく。


「や、やめろ! その汚い手を離しやがれです。それ以上やったら舌を噛み切って死んでやる」


 礼儀を重んじる姫武将の仮面が剥がれ落ち、素の光秀が顔を出す。


「おっと、それはいけない」


 キャンキャンと吠える光秀の口を玄理はキスで塞ぐ。彼女は予期せぬ形でのファーストキスに驚愕し、目を見開いて暴れるが慰め程度の反抗にもならない。


 口を塞がれた状態でなおも叫ぶ光秀の口内に玄理が舌を差し入れる。光秀は口の中で舌を忙しなく動かし、捕らえられないよう逃げるがしょせんは狭い範囲での鬼ごっこ。百戦錬磨の玄理と、キスどころか男と手も繋いだことがない光秀の舌使いにも雲泥の差がある。たちどころに美少女の可憐な舌は中年男の舌に絡め取られる。


「ンぶぅっ! ぐぶっ、ぐぶぶぶっっ! んぐぶッッ! んぶぶぶぅッ────ッ!」


 一度捕まったが最後、そこからは官能の雨あられ。舌同士を擦り合わせる感触も、根本を舐められる感触も、歯茎や歯の根元を一本ずつ舌でなぞられる感触も、光秀には未体験のことばかり。


「あぶっ、んぶっ♡ んっ、んぷっ♡ ぶふっ、む、ふ、んぶぅっ♡」


 たちどころに繋がった口の中で甘い声が反響する。


 玄理の胸を押し返そうと突っ張り、それが叶わぬとみるや抗議の意味を込めて彼の背中を叩いていた両手が、いつしか愛しい者を抱きしめるように広い背中を撫でさする。


「ん、ぐっ、んぶっ♡ んぶぐっ♡ んむっ♡ んぶっ♡ んぷっ♡ はむ、んぶっ♡」


 長い、長い接吻に窒息するかと思われた時、やっと玄理は光秀を解放した。自由になった口で光秀は呪詛を吐こうとする。しかし頭がふわふわとして言葉が出てこない。そのうち先に玄理のほうが意味ある言葉を吐いた。


「光秀殿、いや十兵衛ちゃんと呼ばせていただこう。何せワシらはお互いの舌を吸い合った男女の仲なのだからな」


「十兵衛はお前の舌など吸ってない!」


「こんなに吸い心地のいい舌を噛み切るなどもったいない。十兵衛ちゃんだって舌をなくしたら、もう一生これが味わえなくなるのだぞ」


「お前の言うことなんて聞いてやらねえです!」


 あくまで気丈に振る舞う光秀。だが経験豊富な玄理は彼女の発情具合を正しく把握していた。


(上は大火事、下は洪水、これなーんだ? 答えは反抗的な態度を取ってるくせに、チンポ捩じ込まれたくておまんこビショビショにしてる馬鹿オンナ)


「どうやら十兵衛ちゃんには男女の営みの素晴らしさがまだ伝わってない様子」


 内心で馬鹿にしながらも表向きは丁重な態度を取り続ける。


「これは分かるまで教育するしかないな」


「あっ♡ やめろです。そんなところ……んっ♡ 袴を脱がすなぁ。見るな、見るな、見るな。どうして顔を近づけ……うそっ、えっ、あっあっ♡ そんなとこ舐めっ♡ ひぐぅっ♡ いぎっ♡ ひっ、はっ♡ 音、立てるなぁ♡ お股の豆は何のためにあるのかって? そんなこと知らなぁぁぁああああああっっ♡ あっ♡ あっ♡ んぁっ♡ いやだ~。もう許してください。それ強すぎて、頭真っ白に飛んじゃいます。いままでの無礼は謝ります。……えっ? 教えたとおり言えたら解放してやる? 分かりました。やります。……それを本当に言わないとダメですか? すみません、すみません、すみません、言います、すぐに言います。コホン。じゅ、十兵衛の男を知らない処女マンコに、玄理様のぶっといイチモツでたっぷり子種を注ぎ、姫武将から牝武将にしてください♡ 言いましたからね、ちゃんと十兵衛は言いましたよ! 何で下を脱ぐんですか。おねだりされたら仕方ない? 自分で言わせたんですよね。嘘つき。離しやがれです。そんな汚いもの出すな。そんな、そんな……そんな大きいんですか? 男の人のって。きょ、興味津々なんかじゃねえです。ふざけたこと言ってるとあとで切り落としてやるです。切り落とされる前に最後に使っておかなきゃな? 嘘です、嘘です。切り落とすなんて嘘です。嘘っ、嘘っ、そんなとこに入らない、入らなぁぁ――――ッ!」


「処女喪失おめでとう。これで十兵衛ちゃんもワシの女だ」

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