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「……というわけでそのぉ~……お助けいただけると……」


 思わず『あせあせ』という漫符が顔の周りに飛び交いそうなバツの悪い表情でこちらに助けを求める金髪の女冒険者。

 普通の状態ではなかったため、どうしても男は足が止まってしまった。


「ど…どういう引っ掛かり方したらそんな体勢になるんだ……」


「いやぁ~……わたし、その……とっても運が悪いみたいで…なぜか…」


 頭は地面に、臀部は天に向かい、そのまま足が開かれて体操のポーズのような。

 天地がひっくり返ったような配置で、おそらくはこの洞窟のトラップであろう緑のロープに四肢を捕らわれあられもない姿を披露してしまっている目の前の女の子──ラユル(あとから聞いた名前)は、ようやく状況を察した目の前の男性に声をかける。


「あっ!でも、ここの洞窟のトラップはほぼすべて解除できたとおもいます!……正しくは発動させたんですけど……なのでその、これから入るなら安心かな~と。たはは……」



 軽く息をきらしながら男を見上げるラユル。

おそらく自身でも精一杯の抵抗をしたのだろう、肌に伝う汗とわずかに紅潮した頬が接戦の軌跡を物語る。

 普段のトレードマークであろう髪を結い上げた赤いリボンや艶めく金色の髪も床に接地してしまい、上質な布を散らかしてしまったようなもったいなさが見受けられる。

 豊満なプロポーションからもたらされる胸部の双丘も重力に負け、柔らかく形を変えて左右に広がるようにたわんでしまっているが若さがもたらすハリはしっかりと備えており、存在感のアピールを無自覚に放ち続ける。

 そして何より、真っ先に目に飛び込み、焼き付いてやまないのが……逆の姿勢による開脚で必然とさらけ出されてしまっている下着であった。


「あっ……あのぉ~……その……あまり見られると、恥ずかしいといいますか……」


 女性は男の視線に敏感とはよく聞くが、このような体勢だと隠れて見るような感覚はまるでなく、その言葉も意味を成さなかった。

 整った顔立ちに整ったプロポーション、見た目の可愛らしさなら普通にそこらへんを歩いているようなレベルのものではない。大きく開かれた股関節の中心に備わる白い薄布は普段見ることがかなわない特別なスポットであり、男の性的興奮を爆発的に高めてゆく。


「あっ……おう…助けるっ…助けるから…あの…でもそのちょっと」


 それ以上は野暮、と言わんばかりに大きなテントを張っていく男の下半身。言葉を途切らせたことで発言の意図を理解できず、疑問符を顔に浮かべるラユル。


「えっと……?あ、えーと、お礼のお金とかでしょうか…?!あのあの、お支払いしたいところなのですが……さっきおサイフも落としてきちゃって……うぅ……」


「あ、いや…お金じゃないんだ……お金じゃなくて…ちょっとだけ時間を……」


「えっ」


 と、ラユルが小さく漏らした瞬間、男はその場で立派に怒張した己の肉棒を取り出し、目の前で激しく扱き始めた。

 突然の見慣れない物体の登場に目を見開くラユル。


「ええ~っ!?ちょ、ちょっと…!なにをっ……!?」


「す…すぐ、すぐ終わるからっ…ちょっとだけ……」


「えっ、ええっ!?ええ~!?」


「お…お礼だと思って…ごめん…イヤ、ここはありがとうか…ちょっと…最近抜いてなかったからすげえムラムラしちゃって……!!」


 目の前の男が自分のカラダをおかずにオナニーを始めた事実についていけず、目をぐるぐるとさせるラユル。

 性的消費をされている現状をじわじわと自覚するとともに、自らの『かなり恥ずかしいというか申し訳ない』この姿勢が、『とても恥ずかしいので今すぐ居直りたい』という羞恥心を加速させ、もぞもぞと脚部の拘束を解かんばかりに動き始める。


「うわっ……パンツのシワまで…エロすぎ……」


 抵抗も虚しく、みずみずしい太腿を動かす度に連動して秘部を覆っている薄布一枚はわずかにねじれ、動き、扇情的なダンスで男の欲求をくすぐっていく。


「あわわっ……は、恥ずかしいですよぉ…!」


「はぁっ…はぁっ……お、お金……お金払うから!」


「えっ」


 万が一にも、このトラップから抜け出されてしまってはかなわない。とっさに男の口から出た言葉はそれこそ常識的に考えて釣り合うワケがないだろうという類の制止であったが、目の前にいる不幸な冒険者は人一倍その単語に反応を示した。


「ご……5000…払うから……ちょっとそのままで……触らないから安心して!」


「えっ……そんなに?」


 本心から出た言葉が男の耳に入る。見抜きさせてもらう側としては妥当な値段だと思ったのだが、日々を貧乏に過ごすラユルにとっては大金の域であった。

 ぴたりと動きが止まる。


「だ…だす!だすから…!そのままで……あぁ……エロい……」


 次第に男の竿と右手から響き始める卑猥な水音をバッググラウンドに、ラユルの思考は激しく回転していた。


「(えっえっ……それだけもらえるなら、あそこのランチも一週間は……野宿もしなくて済むし……節約すればしばらくはまともな暮らしが……!?)」


 不運に見舞われ続ける毎日、有り金を落とすなんていうのは日常茶飯事で、危険な依頼を達成しても依頼者が天災に見舞われ報酬金がなくなったりといったことも多々あるラユルの激動の日々は確実に『常識的な暮らし』のラインを削ぎ落とし続け、目の前にぶら下げられたエサに高揚感を覚える動物の感覚で思考を巡らせていると────


「はぁ…はぁ…いい匂い……」


「って、ええ!?ちょっ、近くないですか!?」


 目を閉じて思案していたので、ふと見ると男がかなり接近していたことに気づかなかった。逆に男の方は視界を放棄して、ラユルの太腿の近くに鼻を近づけ鳴らしている。


「ちょちょ、ちょっと!恥ずかしいので嗅がないでいただけると…!」


「はぁ……はぁー……ちょっとだけ…ちょっとだけ…」


 すっかり蒸気して仕上がってしまったラユルの肢体からは若い女の子の甘い香気と、生来持ちうる“雌”のフェロモンが混ざり合い、湿度を保った洞窟内の一部に芳醇な香りを形成していた。

 太腿から脚部の先端へ。土臭さをわずかに携えながらも、激しく走り回ったブーツはラユルの脚部先端を確実に蒸し、装着された脚の隙間から熟成された匂いが時折飛び出してくる。それらを堪能したら上半身へ。立派に実った乳房の下側にはファッションなのか機能美なのか、谷間部分に穴が開いており素肌が露出されている。排熱の役割を果たしているのか、そこに顔を近づけると下半身と違った一層甘やかで母性を感じる香りが漂ってきた。これらは主に若い女性から放たれるスイート臭と呼ばれるものだろう。

 トラップに拘束され、引き上げられて露わにされてしまった右腋もシミひとつなくきめ細やかな肌で、中央部分である腋窩(えきか)のあたりは代謝のよい肌から分泌される透明の汗で彩られ、いくつか窪みを通り横乳に滞留している。他部位と比べて香りの輪郭が強いが、不快なモノではなくむしろ鼻腔を通り直接脳髄を叩く“雌”のフェロモン臭が感じられた。

 自身のあられもない姿だけでなく、体臭までもを性的消費されてしまう羞恥心はラユルの頬をさらに染め、はからずとも自身も妙な気分になってしまう。


「あぁっ……はぁっ……やばい…もうでるっ……」


「えっ……で、で…でます?」


 オスのマスターベーションを見届ける行為なんてめったにないので、苦しそうな声を出している状態に少し心配してしまうラユル。


「あのっ……ご、ごめん……胸、触っていい……!?」


「えっええ!?さっき触らないからって…!」


 性欲というのは、いとも簡単に誓いや思念を堕落し、融かしてしまうもの。

 男の煩悩はただひたすらに快楽を要求し、目の前の少女のたわわな胸に触れたいというどうしようもなく直球な命令を確固たる意思で全身に送信した。


「い……1万!!」


「へっ!?」


「出すから…!」


「………ぅ…………うぅ~……………す、少しだけですよ…や、優しく……」


 ラユルの煩悩もまた、どうしようもなく正直だった。


「ありがとうございます…ありがとう……うぅっあ……♡やわらっか……」


 承認が出たとほぼ同時にスタンバイしていた左手はラユルの右胸に優しく沈む。

 娼館で過去一度触れたきりの女性の乳房は当時の男に多大な衝撃を与え、時折思い出しては精を吐き出すという日々を繰り返すほどに快楽的な感触だった。

 それが今も、その当時触れたサイズをわずかに上回る立派な胸に指を這わせているその感覚に、一気に射精の感覚が登ってきた。

 割れ物を扱うように優しい手付きですくい上げ、少しずつ力を込めて手のひらすべての皮膚で味わうようにラユルの胸はこね回される。必死に己の肉棒を上下する手の速さに一瞬呆気にとられるが、自分が今されていることの恥ずかしさも天井を突き抜けんばかりだった。

胸を覆っている黒いインナーのような服は徐々に皺を増やし、バストサイズの輪郭をはっきりと際立たせていくとともに、手のひらの中央部分には異物感とも言えるような柔らかなグミのような感触も備わり、わずかに乱暴にこね回される。


「あぁっ…やばいっ…でる…♡でる……♡すんっ……すぅーっ…♡すんっ…♡」


 ちゅこちゅこちゅこっ♡ちゅこちゅこちゅこしこしこしこ……しこしこ…ちゅこちゅこ……♡♡


「あっ…そこっは……ううぅ~……」


 先程よりも大きな音で鼻を鳴らし、今度はラユルの秘部に顔を近づける男。

 なりふりかまわない激しい深呼吸は股間部分をくすぐり、最後の砦である薄布をわずかに貫通してラユルの秘部をむず痒く撫でていく。


胸をこね回され、蒸された秘部を嗅がれ、オナネタにされるラユルのもやもやが頂点に達するという時、男の限界が身体の震えとともに訪れる。


「やばっ…で、でるっ…♡でるでるっ…あっ!っぷ!」


 震える体幹に下半身がついてこず、眼前に構えていたラユルの薄布に呼吸器が接地してしまう。反射的に深呼吸したことにより鼻腔に直接ラユルの性臭が押し込まれ、同時に肉棒から怒涛の勢いで白濁液が噴射する。


「あっ♡わぷっ…!あんっ」


 焦らされ続けた秘部に突然、下着越しとはいえ顔を突っ込まれた衝撃で嬌声が漏れてしまうラユル。その快感に意識を持っていかれると同時に、体に吹き付けられた精液の生暖かさで正気を取り戻す。


「あっつ…!うぅ……すごいっ…です…」


「あぷっ!あ、ああっ…ごめ…!顔に……!ああっ…でも、止まらなっ…!♡♡ああ♡」


 慌てて顔を引き離し、腰を引きながらも射精の快楽を貪ることを止められず、ラユルの胸を再度揉みしだきながら周辺に体液が撒き散らされてゆく。




「うおぅ…♡あうっ…あっ…♡あっ……♡」


 どぴゅっ……♡ぶぷっ…♡ぶぴゅんっ♡ぶっぴゅ……♡ぶぷっ…♡ちゅこちゅこっ…♡ちゅこちゅこぷちゅうっ…♡♡


「きゃっ……す、すっごい……♡」


 射精の脈動を後押しするようにストロークを止めない男。身も蓋も体裁もなくなったのかラユルの腋や胸を押し倒すように顔を埋めては射精し、各部位を狙うように精液を浴びせる。まるで獣のマーキングのように。


「あっう……♡あつい、ですよぉ……♡」


「っ……はぁー!はぁー……はっぁぁぁぁ…………お、おさまった……あ、ありが……と……あとゴメン……」


「あ、あー……えと、その……まあ……気持ちよさそうだったみたいでその……何よりといいますか……」




 オーガズムを迎えたワケではないので一足先にある程度冷静になっていたラユルは、快楽を貪り尽くし礼を述べる男を観察気味に眺めていた。

 まあ、自分で興奮してくれていた上にお金まで払ってくれるというのなら──正直、悪い気はしないというのが楽天的な彼女の持ち味であった。


******


「いや、ホント~にゴメンね!俺、そういうシュミがあるって自覚したよ……はい、これお金」


「ええっ!?こんなにいいんですか!ありがとうございます!」


 数十分後。

 無事救出され、近くで水浴びを経て改めて落ち合ってからも再度同じ台詞で謝られる。上乗せされて渡されたお金の前にはもうラユルは自身が感じていた羞恥心もある程度水に流せるようになっていた。

 というより毎度のことながら怒涛の不運に見舞われるため、『そういった』ことも多いのである程度の慣れが出てしまったのも悲しい性ではある。


「これは俺の気持ちだから…最寄りのあそこでいっぱいメシでも食べて。香草焼きのフルコースがうまいんだよなあ……」


「知ってます知ってます!すっごく高いのでいつか食べたいなぁ~って思ってたんですけど!」


「そう?よかった!それじゃ!」


不運続きの女冒険者は、その日常の中に訪れる些細な幸運に、人一倍噛みしめ咀嚼する感情が強かった。


「はぁ~っ……♡急にお腹が減って……よ~っし!今日はごちそう~!」


 可愛らしく鳴るお腹をさすり、スキップ気分で街灯が並ぶ夜の街へ繰り出すラユル。

 願わくば、この不憫な少女がせめて希望通りのフルコースを完食できますように──


【おわり】


 

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Comments

ヒデまる

最 of 高でございました(フゥ…

白丸

恥ずかし固めぶっかけ・・・最高ですね やはり蒸れた匂いは至近距離で嗅ぐもの 普段こういうイメージがない快活なラユルちゃんだからこそギャップがとても活きる

エックス

とてもえっちでした…

Anonymous

拘束ぶっかけ!こういうのもあるのか! 蒸を感じさせる文才も相まってとてもエッチダァ……良……

Anonymous

レベルが高い…良きものでした…

有都あらゆる

初めまして!文も褒めていただきとっても嬉しいです😭ありがとうございます!

Anonymous

めっちゃ興奮しました 凄まじい文才・・

有都あらゆる

白いちごさん!以前は文章まで望んでいただきありがとうございます!報いました…!

Anonymous

Haha ini membuatku semangat