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「なっ……んなっ………な……!」


 晴れた昼下がり、草原にて響く一人の女性の声。


「い………以上です!!!!」


「はぁぁあああ!?」


 黒髪を逆立て、頬は紅潮し、信じられないものを聞いてしまったという顔。

 ここに至るまでに話は多少遡る────


******


「………よし、今日の分は以上…」


 サインカ王国。

 豊かな資源と穏やかな気候に恵まれ、大きな川が通り緑も多く、のどかな雰囲気と穏やかな生活を送る人々で賑わい続ける大国。

 その国の遊撃隊の隊長であるレネイズは今日も日課の訓練を終え、爽やかな汗を拭い取っていた。


「(朝食を済ませたら、いつもの見回り……昨日からの引き継ぎ事項も特になし。警備からの報告もない……)」


 さらさらと揺らめく黒髪を綺麗に頭頂部で留めている大きな白いリボンはアクセントのように映え、同じく白を基調とした隊服はレネイズの几帳面で清潔感ある性格をそのまま反映したかのような様相であった。

 鍛錬によって引き締まったプロポーションは非常に圧巻で、重力に反するかのように上向きのバストは本人の慎ましく端正な態度と裏腹に大きく存在を主張しており、芸術的な曲線を描く腰のラインをせき止めるように突き上がったヒップもまたバストと同じように視線を引きつけるボリュームを誇っていた。

 隊服によって露わにされている太腿は機能美に溢れている質量で、ソックスによって適度な引き締めによりわずかに浮き上がる腿の肉は本人も意識が届いていないだろう。


「(ここから見える景色もいつも通りだな。よし)」


 お手製のサンドイッチを頬張り、草原になびく柔らかな風を肌で感じる。

 毎朝のルーティーンである勤務前の早朝訓練はレネイズの生活になくてはならない時間へと昇華されており、肉体だけでなく精神も健全であるために今日も槍を握り、体幹を鍛え、育み続ける。この訓練場での一時は、彼女の癒やしの時間でもあった。


 サインカ王国とはどういう国か。

 一言でいうと「平和の象徴」そのものである。その昔、王妃であるリーヴェという王族が周辺国との関係を盤石に整え、国土を豊かにし、危険な魔物はあらかた討伐。治安事情も一気呵成に平定し終えてからというものの、それはもう見事なまでの平和を体現していた。自らの戦闘力を以て抑止力と化し、生き様は屈強な武闘派のそれであったという。


 言うまでもなく、平和であることが最上である。

 しかし、リーヴェ王妃が成し遂げたあまりにも圧倒的な『工事』は、国が所持する軍事力のほとんどの仕事までをも奪い取ってしまった。周辺国の重鎮にも一目置かれ、言語が通じるモンスターともやり合うことがなく、この国では目立った犯罪行為なども起きず、悪漢同士の小競り合いもその地域ごとの自浄作用で速やかに鎮火する。

 しかし、平和な時代であるからこそ、有事には常に備え続けなければならない。

 高潔な思想を掲げ続けるレネイズは、あたたかな空気に囲まれた領土で暮らしている幸福を噛み締めつつも、一層身を引き締めて鍛錬を続けていた。


「(我が国の軍はリーヴェ王妃がもたらしてくださったものを守り続ける責務がある。たるんでいる時期などあってはならない)」


 城下町、城への門扉へ集まる遊撃隊の他隊員と挨拶を交わし、目立ったことがないか情報を共有してから業務に移る。

 主な業務は王国領土の見回りと他国の監視。遊撃隊とは本来臨機応変に動く特殊部隊ではあるが、平和なこの国では軍事に充てる項目もほぼ無きに等しく、業務のバリエーションも警備が行うようなものから民草の声を聞き届ける目安箱まで、多岐に富んでしまっていた。


「────それでは、本日も抜かりないように。各自持ち場へ!」


 隊長として号令を発する。上に立つ者として振る舞ってきた積み重ねがあり、隊員もこの国の平和な空気に惚けることなくしっかりと責務を果たしていた。

 ………はずであったが、今朝は一人。様子がいつもと違っていた。


「(…………またか)」


 とある一人の隊員を流し目で見つめるレネイズ。外見に異常はなく、コンディションも問題がないように見える。だが、レネイズには感じ取っているものがあった。


「……おい」


「は、はいっ!?自分でしょうか!?」


「今日は非番だろう…なぜ来ている」


「え!?え、え!?あれっ!?」


「少し二人で話せるか?すぐに訓練場まで来るように」


「は、はいっ!」


 若い男性隊員は声を裏返し、直立した姿勢でレネイズについていく。

 レネイズは小さくため息を漏らし、これから問いただす内容に思慮を巡らせた。


 訓練場に移動した二人は他に人の気配がないことを確認し、面談の姿勢を取った。

 

「体調は問題ないようだが……単刀直入に聞くぞ。何かを隠していないか?」


「い……いえっ」


「………私の目を見て話そうとしないな。お前が模擬戦闘や実地訓練でも高い成果を出しているのは知っている。つい一ヶ月ほど前まではな…………しかし、最近はどうだ?私が監督している前では空回りが目立っている。身体面にダメージが蓄積している訳ではないのは見て取れるが……精神的なものであれば抱えているものを共有させてくれないか」


「……………」


 凛とした鋭い輝きの瞳を真っ直ぐに男性隊員に向け、正面に見据える。本心から来る気遣いであった。


「………そうだな、まずは私から正直な心境を語ろう。私のことが苦手であれば、それでも構わない。これもお前たちのため、というエゴを押しつけるつもりもない………が、今の鍛錬項目を妥協するつもりはない。私のことはいくらでも憎んでくれて構わない。以前までのお前のコンディションならこなせていたはずだ」


 彼女が持つ高潔な願いはそれを他人に強いるものではないというわきまえがあったが、せめて有事の際の備えとして身につけるべきものは最低限、もたらしておきたかった。


「いえっ!!!憎らしいとかそのようなことは!!」


「っ!?」


 突然大声をあげられ、目を見開いてしまう。


「っああ……あ~~~~もう誤魔化しきれないよな……もうダメだ……観念しよう……今まで楽しかったな俺……ここでハッキリと吹っ切って……」


「お、おい…?何を…」


「隊長!申し訳ございません。最近自分が腑抜けていた理由、すべて伝えます。その……失礼ですが、耳をお貸しください」


「……………?」


 半身になり、左耳を傾けるレネイズ。手で覆いながら、すべてを伝える男。

 一分弱の静寂が流れていたが、小声が止んだ途端レネイズの声帯が震え上がった。


「なっ……んなっ………な……!」


「い………以上です!!!!」


「はぁぁあああ!?」


 黒髪を逆立て、頬は紅潮し、信じられないものを聞いてしまったという顔。

 その表情は遊撃隊隊長レネイズ・ソルネースのものではなく、一人の年頃の生娘レネイズとしてのものに成り代わっていた。


「な……な……つまり、な……なんだ……お前は……その……私の姿にみ、みほ…見惚れ、見蕩れて、訓練が身に………」


 言葉にするのもバカバカしい、急な不意打ちにレネイズの思考は完全停止し、言葉を紡ぐことができなくなってしまった。

 あまりに予想外、想定外。理解するのに数秒の間を要してしまった。現状を確認する言葉を発してから、さらに小考。


「……待て。つまりお前は──」


「い、いい以前より!隊長の見目麗しい姿が気になり続け!一度意識してしまってからというものの、夜も眠れぬ次第でありました!上下関係を逸脱した発言、大変申し訳ありません!」


 小考の後にレネイズが至った結論を遮るかのようにまくしたて始める隊員。その言の葉に込められた想いの数々に圧倒され、口を真一文字に結んであっけにとられた表情をとってしまう。


「お、落ち着け!つまりお前は」


「レネイズ隊長を、自分は男として!お慕い申し上げておりますっ!!!内面は勿論、その…お姿も!!!プロポーションも!!大変自分好みでありまして!!」


「~~~っ!?」


 思いの丈をぶつける波状攻撃の数々に、レネイズの頬は紅潮を重ねる。これまで己を鍛え、磨き上げることに執心し続けた日々。己が異性からの目を向けられることは当然、人生で初の体験であった。


「そして………申し訳ありません」


「え…?」


「このように浮ついた気持ちで配属されていては、いずれ隊長や他の隊員にも迷惑をかけることになります。公私混同しないように切り替えようにも、この心が鎮まることはしばらくないでしょう。日々抱える悶々とした精神では、訓練にも身が入りません。ですので、自分は隊を抜け………」


「な…なっ!?早まるんじゃあない!」


 一人で完結しようとする相手に、咄嗟の制止。互いに動転してしまっているが、この男性隊員が非常に優秀な人材であることをレネイズは把握していたつもりだった。屈強なフィジカルに状況判断、視野も広く他隊員との連携も豊富でコミュニケーションも優秀。実際に対面しての戦闘となれば、レネイズも無傷では済まないぐらいであろう強力な仕上がりを見せていた。


「お、おお……お前の気持ちにこたえることは、い、今はできないが……その、悶々とした…部分を取り除くことができれば!今まで通りに動けるのではないか!?」


 熟考をしてる暇なぞなく、慌てて流れ出ていく声帯の震え。レネイズ本来の決断力の良さも相まって畳み掛けてしまっているが、自分でも何を言っているのか半分ほど理解していない状態だった。


「え…ええっ!?そ、それはその……!?」


「はっ!?そ、その……つ、つまりだなぁ……お…お前の……さっきから……主張が激しいその……そこ……!!」


 直視することも恥ずかしく、視界がぐるぐると回っているような状態が瞳に反映されてしまっていた。レネイズが指さしたその先は、男性隊員の下腹部──隊服越しでも隠せていない、男性器の隆起であった。


「あっ!あああ~~!こ、これはそのっ…!」


 告白を畳み掛けている時、前かがみになっていることを見逃してはいなかった。その理由も、いますべて納得した。


 この男は、私で欲情している。生まれてはじめての感情に胸の奥がずぐんと沸き立つレネイズだが、その変化は不思議と不快ではなく、むしろ高揚感がじわじわと昂ぶってくることを自覚していた。

 素早くなっていく動悸の音に呼応するかのように代謝は上昇し、素肌にうっすらと水滴が浮かび上がる。


「か……簡単な話だ。隊員の体調管理も隊長のや、やや…役割だろう。お前のしたいことを…正直に言え!手伝ってやるから……!」


「た……隊長……!?!」


 腰に左手を当て、右の指を一直線に男の顔に向ける。震え裏返った声が出たことの照れ隠しに力強い仁王立ちで眉を吊り上げる。


「ほ……本当に、よろ、よろしいので……?」


「に……二度も言わせるな……ぅぅ…」


 当然、経験などないままに飛び出した策。一時の迷いで生き方を変えてほしくないという気遣いや遊撃隊にとっての損失、様々な要素の中で自分ができる選択肢を選んだつもりだったが……


「し、失礼しますっっ!!!」


「ひゃぁ!?」


 突如、抱きしめてくる男。レネイズは情けない声をあげてしまったことに口を塞ぎたくなるが、肩越しに覆うように密着してしまい、相手の胸部に埋もれる形となる。


「ああ………隊長……!ありがとうございます……うぅ……!」


「ちょっ……力みすぎっ…だ…」


「はぁぅ……隊長……すごくいい匂いです………」


「はっあ!?おいっ…やめっ…!」


 密着し、身長差を活かしてレネイズの頭頂部に顔を近づけ、髪から分泌される香りを堪能される。ささやかな抵抗の意志を両腕に込め、男の脇腹あたりを掴むが、男の動きは止まらない。


「本当です…この首筋のあたりも……この汗の匂いが……」


 右肩から耳元、うなじのあたりに顔を埋め、しっかりとレネイズにも聞こえるように深呼吸を繰り返す男。鍛錬が終わってからしっかりと体は拭き取ったつもりではあったが、数刻前のやり取りに加えすっかり陽も高くなった気温の影響でじんわりと分泌された水分がレネイズの頭髪に混ざり、耳元は特に芳醇な香りを形成していた。


「やっ……やめ……ろぉ……嗅ぐなぁ……」


 仮にも自分の体臭について言及されてしまっている強い羞恥心で逃げ出したくなってしまっていたのだが、耳元で小さく愛の言葉を囁き続ける男の言葉に絆され、否定の動きに力が伴わなくなってしまっていった。


「隊長……本当にいい匂いですよ……訓練の時とか……通りすがった時にかすかに香る隊長の匂いに……すっかり虜になってしまって……」


 決して不快なものではなく、あくまでいい匂いだということを強調し続け肯定する。現にレネイズの健康的な体からは老廃物の類もなく、分泌される汗も透き通ったミネラルによるさらさらとした手触りで頭髪のケアも怠らず、石鹸と若い生娘のフェロモンがブレンドされた非常に欲望をくすぐるものに仕上がっている。


「隊長の耳……小さくて、かわいいです……」


 小声のささやきとともに、耳の軟骨部分を唇で挟まれる。背筋を走る“何か”に震えてしまったが、それは嫌悪によるものでなく、どちらかといえば快楽に近い電撃だった。


「はぅ!?や、やめ………」


「隊長……うう……レネイズ隊長……」


 名前を呼び、求めながら男は次第に腰をへこへこと擦り付けるようにレネイズの太腿へ。うなじ部分にあたる鼻息に身悶えしつつも、この男のやりたいようにまずは様子見を考える。


「ここも………こんなに…」


「っ!!」


 次に標的にされたのは、腋。右腕をゆっくりと持ち上げられ、鼻を腋窩に擦りつけられる。


「ひゃあっ!お、おいっ!やめろ!そこはっ……汗、が……!」


「はぁーっ…♡すごいです…隊長……ここは一層エロい匂いが……♡すごく濃い…♡」


「や、やめ、やめ…ろぉ……」


 レネイズの肩──三角筋から、腋窩を通過して大円筋まで丹念に嗅がれ、舌でねぶり上げられる。多量に汗が分泌されやすい腋は相応に香りの熟成具合も一層深く、髪から香る柔らかな匂いとはまた違った趣の濃い“メス”のそれを放っていた。


「すごいです…本当に…れろぉ……少しだけ甘酸っぱくて…」


「やっ!やめ!感想を言うなぁ……!」


 あげられた右腕はわなわなと震え、頭上に振り下ろしてやろうと思う度、舐めねぶられる慣れない不快感にぞくぞくと震え無力化される。

 前面は抱きかかえられた向きの都合で体位も固定され、背面は土と草むらの反発で身動きはほぼとれない状態。大きくあげられた右腋の香りを実況され続け、脳はオーバーヒートしてしまう。


「桃の匂いのような……この…石鹸香料ともいいますか……」


「も……もぉ……いいからぁ……言うなぁ……」


 空いた手の方で左乳房を揉みしだかれ、上半身の隅々まで体臭を堪能される。数分に渡る前戯は次第にレネイズの体を弛緩させてゆき、意思に反して少しずつ“女の一面”が顔を出してきた。


「た……たいっ…隊長!すみません!イヤだったら本気で殴ってください!し……失礼します!!」


 我慢がきかなくなってしまったのか、せきを切ったように抱擁を離した男は、優しく体重をかけ押し倒し、覆いかぶさる状態となる。

 体位をわずかに下げ、今度は頭部をレネイズの胸に接近しつつ、すかさず両手で触れてくる。


「~~~~っ!!」


 男性に胸を揉まれるという、恥辱の行為。本来であればコンマ数秒で撃退行動に移っていた。だが……この男の悶々としたものがそれで晴れるのであれば。





 幸い、男は乱暴を働こうという雰囲気も感じられず、所作のひとつひとつにこちらの体と表情を伺いずつの行為であることがよく伝わってきた。だが、それはそれとして……羞恥心は限界に近かった。




「う………ぅ………かまわん…」


 瞳を顔面ごとそらし、伏せて視線を外しながら己の胸を差し出す。謝罪と感謝の言葉が聞こえてくるが、限界まで赤らめた顔は火照りを極めてきた。


「はぁっ…はぁっ…レネイズ隊長の、むね…お、おっぱい…!!やわらかっ……!」


 左右からくっつけるように持ち上げ、“重量”を確認される。男の手にかかる至福の感触に、次第に平常心も撤廃されていく。


「うっ……」


「はぁっ……!ぁっ…!隊長…!おっぱい…すご…すっげ…柔らかいです……!でかくて……ああっ…♡」


 我慢ならず、レネイズの豊満な双丘についに顔を埋めてしまう男。質量を持って蒸された谷間で濃縮されたフェロモンを鼻腔へ吸入していく音が聞こえてくる。


「なっ…!お、おいっ!やめっ……んんっ!♡」


 反射的に拳を作ってしまうが、ここで拒絶してしまう訳にもいかない。谷間に顔を埋めながらも胸を揉みしだくことをやめない手付きは、次第にレネイズのバストの中央部で屹立する適度な硬さの感触を探し当て、重点的に責め始める。手に込められた緊張は解け、胸部に訪れる快感に耐えるように顔を伏せた。


「すみませんっ……イヤなら…イヤなら蹴ってくださいっ……ふぅ…♡はぁー……♡」


「あっ……うう……くぅ……♡」


 谷間で蒸された雌のフェロモンは男の脳髄を確実に粉砕し、次第に男のメンタルを“人”から“獣”へと変えてゆく。乳首をつままれ丹念にもみほぐされていく度に、レネイズの反応の良い体幹から追加でさらなる水分が分泌され、体外に排出され衣服も湿らせていった。


「い…いいかげん、にぃ……♡…………っ…?」


 時折自分の太腿に当たる熱をもった感触が肥大化していくのを文字通り肌で感じた。股間の布繊維を千切らんとばかりに屹立したそれは、レネイズの太腿に当たるたびに執拗に形を変え、小刻みに男の腰が震えスイッチのようにうめき声があがる。


「お……おい、苦しそうだが……?こっちは大丈夫なのか?」


 親切な優しさであった。

 空いた右手でやんわりと男の竿を衣服越しに、感触を確かめるように気遣いのソフトタッチ。その柔らかな細指を感じ取った瞬間、レネイズの谷間で埋もれていた男の声がより一層苦しみを伴ったものへ変化した。


「うっ♡うぐぅううっ♡う♡」


「なっ!?なんだ、どうした!?苦しいのか!?」


 先程、男にされたように今度はこちらが優しく男の秘部に手のひら全体で接地し、持ち上げるように労ってやる。すると男は腰を小刻みに動かし始め、レネイズの手のひらにわずかに乱暴に擦り付けるように動き始めた。


「お、おい!?」


「うぐっ……♡れねいず…たい、隊長っ…♡あぅぐ♡っ……うう!!!」


 ひときわ大きい、一瞬のうめき声をあげた途端、男の竿は大きく振動し、脈動を始めた。未開の感触にただただ驚愕することしかできないレネイズは、とにかく男の竿を握りしめるようにして動きを抑えようとする。


「おっ…おいっ!?暴れるな…!」


 次第に、自分が握っている部分のわずかに上……股の間の一部が湿りだし、わずかに白っぽい液体が滲み出してくる。レネイズの胸に顔を埋めながら、両手を胸に添えつつ、男は絶頂を迎えてしまった。


────とぷっ……♡とぷぴゅっ……♡どぐんっ……♡どぐっ……♡


「(これっ……は…………?……っ!?まさ、か…!)」


 どくん、どくんと蠢くようにレネイズの手のひら越しに射精の感触を送り続ける。わけもわからず掴んでいたレネイズであったが、生理現象を察知した途端、合点が行った末に再度赤面し硬直する。


「あっ♡あぁーっ♡あっぐ♡隊長…♡すみま、せん……」


「きっ……気に、気にするな。つらそうな声をあげていたが…い、痛く…ないのか?」


「だ……大丈夫です。それどころか……こんなにもまだ……」


 いそいそと下半身の装備を脱ぎ去った男から、強烈なまでの獣臭を放つ槍がまろびでる。白濁液に彩られ、陽光を反射していても妖しく煌めくその竿に、レネイズの視線は釘付けになった。


「あっ……な、なん……こ、これ……は……」


「そ……それでその、隊長……隊長の、む、胸を……」


「?な、なんだ?」


「隊長の胸を、お借りしてもよろしいでしょうか!?」


「………え? っひゃぅ!」


 言うと同時に、レネイズは胸をわし掴みにされる。男の大きな手を以てしてもなお溢れ出るそのサイズは、文字通りその胸で受け入れるのに相応しい大きさと広さを兼ね備えていた。



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Comments

きゃんたぬき

部下思いの隊長すき 俺の貧弱極まりない語彙では表しようがないほど好き

妄想キャベツ

更新ありがとうございます! こういう「さん」から「ちゃん」呼びしたくなるような娘好きです