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「このような姿で申し訳ございません。しかし、貴方は“このような姿”の方が好みと伺っておりまして……」 髪をかきあげ、腰を少しくねらせつつこちらに熱い視線を向けてくる女性と、とある冒険者の男が一人。 今日もこの部屋では、一人の男が堕とされる……… ~~~~~~~~~~~~ とある村のとある宿屋。 酒場を兼ねた一階フロント部分では今日も冒険者の酒盛りで賑わいを見せている。 特に今日は宴のようにごった返し状態。その理由は明快。 むさ苦しい男たちで形成された輪の中心にいる花のような彼女────モネカさんがウェイターとして出ていたからだ。 この宿の経営を任されている美人オーナーであるモネカさんは、普段は経理中心のデスクワークと各地の訪問(おそらくは営業まわりだろうか?)で、あまり僕たちの前に姿を見せることはない。 時折この宿屋の入り口ですれ違ったり、なんだか屈強そうな男の人たちを従えて街を歩く姿を見かけたりするぐらいだ。 でも、あんまり頭が良くない僕ですら、なんとなくわかる。 モネカさんは実は宿屋のオーナーにとどまらない、すごい人なんだって。 配膳してくれた時に一言二言ぐらいでしか話せないし、自分のことをあまり話さないミステリアスな高嶺の花だけど…… すごく忙しいんだろうけど、それをおくびにも見せずに可憐に振る舞っているモネカさんに、僕は前から夢中になってしまっていた。 ぶっちゃけ、できれば、もう少しお話とかしてみたい。 なんかそういう『関係』になれなくても全然いい。 そもそも僕、女性とあんまり話してこなかったから想像もつかない。 矢継早にモネカさんに質問攻めしていく男たちにもモネカさんは笑顔を崩さず丁寧に対応している。 正直、あの輪に混ざるにはちょっと圧力が……すごい。 そしてモネカさんもほぼ満席で賑わっているこの場を他の従業員とともに完璧に回している。すごい。なんだか腕が4つに見える勢いで麦酒を用意しているぞ。 それにしても、遠くから見ているだけでも絵になるなあ。モネカさん。 腰まで伸びたさらさらの髪を舞うようになびかせ、4つに切れ込みが入ったドレスのような服をひらひらとはためかせ、せわしなく動いているのにまるで舞うように業務をこなしている。 まさに高嶺の花。 下半身はタイツで引き締められ、極限まで露出を抑えられた衣装。 肩のローブ?かケープのような部分から時折見える素肌の二の腕と腋まわりが非常に妖艶だ。正直、かなり目を引かれてしまう。 ……いけない、女性は“そういう目”にかなり敏感っていうし。万に一つでもモネカさんには嫌われたくない。 そういえば、あの青系統の服を着てるのも久しぶりに見る。 普段現場に出る時はもっと地味系な茶色の、他の従業員と一緒の服なのに。 あれはいわゆるよそ行きの服で、仕事ついでにそのまま現場に…っていう感じなのかな。 他の客たちの合間を通り抜けるモネカさんを視線でずっと追っていると、けっこうな時間が経過してしまっていた。我ながら夢中だなあ… 今日もモネカさんが経営するこの宿に部屋をとっているので、どれだけ酔いつぶれても外で粗相を…ということがない。 にしても、常連とはいえモネカさんを見れるのは数えるほどしかないし、今日はラッキーだったな。 さて、あともう一杯飲んだら戻って明日の用意を…… 「同じ麦酒でよろしいでしょうか?」 「おわっ!は、はい!」 斜め後ろから清流のように澄んだ声。 右手にジョッキを持ち、笑顔で凛と立つその人は間違いなくモネカさん。 「あっ!ありがとうございます!」 「こちらこそ、いつもご利用いただきありがとうございます」 ううっ…存在を認知してくれている… 麦酒を受け取る際、どうにも気恥ずかしくて少し目線を外してしまう僕。 「あっ」 慌ててしまったのか、受け取る手が虚空に伸びて妙な当たり方をしてしまう。 「…っとと、ごめんなさ…」 軽く謝りながら今度はしっかりジョッキを見据えて受け取ろうとした時 「この後、お時間ありますか?」 「……え?」 笛のように綺麗な声で、周りに聞こえない音量でちいさく。 モネカさんは僕に耳打ちで提案をしてきた。 ~~~~~~~~~~~~ 「で、それで、あの、えと……」 「くす……♡どうか落ち着いてください。 お水はいかがですか?」 先程の耳打ちから数十分後。僕はモネカさんと予約していた部屋に居た。 あのモネカさんとだ。二人きりで。 「あっいえ!大丈夫、です! それで…お話というのは」 「そうですね……この状況、推測などされてみては?」 え?まさか僕……なにかやらかした? 落ち着け。モネカさんはそういう感じじゃなさそうだし…… そしてなぜか距離が近い。すごくいい匂いがする。 そしてすごく、色っぽい。 重労働をこなし終えた弊害で髪は少し乱れ、頬は上気させて瞳は熱を持っている。 「ふふ……心ここにあらずという状態でしょうか。 それでは私から……」 「ここの宿屋と私に関わる、とある『サービス』について、聞いたことはありませんか?」 サービス。 その言葉を聞いて一気にふわふわしていた頭に情報が呼び起こされた。 いや、サービスといったってすごく下卑た下賤な輩が酒の肴に冗談まじりで交わすようなものだ。 ──この宿の利用客は、モネカさんの目に叶ったヤツはあの人とイイコトができる── 内緒の裏サービス。こんなもの、モネカさんを高嶺の花に見立てたヤツらが羨望と願望を入り混じりにしたような、決して本人の耳に入れてはならないような、尊厳を傷つけるウワサだ。 その「サービス」という単語を、この状況で突きつけられる。 僕とモネカさん二人きりのこの部屋で。まだ一階では酒盛りで騒ぐ連中の声も遠巻きに聞こえてくる、この部屋で。 「あなたさえよろしければ」 眉唾ものだと思っていたけれど。 「いかがでしょうか?」 まさか。 「………ふふ♡その目、その表情。 声が出ずとも、肯定と見てかまいませんね」 その時の僕は1ミリも動けなかった記憶しかなく喉もカラカラだったけれど、 モネカさん曰く小さく何度も頷いていたらしい。 「それでは改めまして♡」 僕の眼前に居直るモネカさんは、まだ熱のこもったその肌と髪をあわせてかきあげ、僕に言う。 「このような姿で申し訳ございません。しかし、貴方は“このような姿”の方が好みと伺っておりまして……」 何故か知られている、僕の性的嗜好。 どうして…という声を紡ぐことも至難となった僕の表情筋が、モネカさんの瞳に情欲を宿らせていくのが見える。 「始めましょう♡」 優雅に側頭部の髪をなぞり、前腕にかけながら両腕をあげ、僕に潤いある視線を向ける彼女。 肩をはだけさせたその姿勢からは、僕が何度も心奪われている素肌である二の腕と、水滴を滴らせた腋、そして大きな胸がひと目で収まり、視界に殴り込んできた。 至近距離でこの構えをとるモネカさん。必然、漂ってくる破壊的な女性の“香り”。 ふわあっ……♡と、気絶しそうになるほどの蠱惑的な匂いを振りまいて距離を詰めるモネカさんに、正気を失うのは必定だった。 NEXT→ https://arito-arayuru.fanbox.cc/posts/1627015

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Comments

唐草センジュ

「祝福せよ」 それ以外に言葉が見当たらない。 あらゆる先生の作る蠱惑的な女性が見られて嬉しすぎて泣いちゃった……(ピュッ)

ヒデまる

起きてて良かったぁ〜!!!! ありがとうございます…妖艶さが…素晴らしく…

有都あらゆる

ウワ~~素早いレスポンス超嬉しいです!!下手の横好きな添え物文章もキャラクターの解像度を上げる要素として楽しんでいただければ幸いです☺

有都あらゆる

いつもありがとうございます!大人すぎないラインを狙うのが難しい~~~~!!

なが

取り込まれた・・・完全に・・・!逆らえない・・・っ!!

白丸

表では可憐な人の裏の顔のギャップが素晴らしいですね・・・どんなサービスをしてくれるのか

yakobi

その表情はだめですよ...虜になってしまう......

Anonymous

ズリ希望 お願いします!

有都あらゆる

確約すると早く描けや!!ってなってしまうのでお約束はできませんが、できる限り描きたい方向性です!お楽しみに…!

Anonymous

ありがとうございます!ありがとうございます! ズリ希望は感想的なものだけで確約する気は全然ありませんでした、誤解を招くような言い方ですみません

有都あらゆる

ああっいえいえこちらこそ大丈夫ですよ感想的な程度のものだということは伝わってます!とても丁寧な姿勢で本当にありがとうございます!大好きなプレイなのでいずれ描きますよ~~~!☺