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「っ…あ……あのっ……これっ……てぇ……」


時刻は深夜、宿の一室、清潔に整えられた角部屋。

澄んだ空気で最低限の家具を配置され、冒険者が一人で使用する分には広さも申し分ない。

快適かつ落ち着いた雰囲気により一定層から人気のこの空間は、今現在非常に妖艶な香気で埋め尽くされていた。


「……あのっ……そんな……近づかれると……」


恰幅のよい短髪の男性が頭をひねり鼻を鳴らしながら香りを確かめる先は…ラユルの肢体。

今宵もラユルはまた『不幸な出来事』に引っかかってしまったのであった。


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「ええっ!?無料で泊まってもいいんですか!?」


相も変わらず金銭面に困窮していたラユルに舞い込んだ朗報。

今夜の寝所も厳しい状態の最中、宿の優しい主人は笑顔で言い放った。


「ううっ…お世話になりたいところですけど、申し訳ないですし…」


多少の葛藤はあれど、健全な心が勝り両手を胸の前で揃えてたはは…と笑顔を浮かべるラユル。

今日も多くのトラップに蹂躙され、へとへとのままこの宿にたどり着き、今も肩で息をしている状態。

正直言ってしまえば、すぐにでも湯浴みを終えてふかふかのベッドに飛び込んでしまいたい。泥のように眠りたい。

そんなコンディションがラユルから正常な判断を少しずつ奪っていく。


ラユルちゃんなら本当に無料でいいのに。こちらも『親切』のつもりで返す主人。


「………………でも実際、このあたりは夜危ないですし…野宿は難しいと思っていたので……お世話になるのも……いいかも………」


ぽつりぽつりと小さな声を漏らしつつ、脳内で葛藤の感情を分割した天使と悪魔が踊り回る。

それなら、罪悪感がないようにと人差し指を立てて提案する主人。

その提案は、ラユルの想像の遥か斜め上を行く卑猥な要求であった。


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「ううっ……こんな条件ってぇ………」


両腕を上げ手を後頭部に回し、セクシーポーズのラユル。

この状態がもたらす効果はまぎれもなく「自分の匂いを周囲に振りまいてしまうこと」以外ままならなかった。


「あの……やっぱり…恥ずかしいですっ……」


宿屋の主人から出された条件。

無料で泊まっていい代わりに『匂いを嗅がせてほしい』

変態的な趣味を持つ男の、欲望にまみれた条件提示。

それは「お願い」にも近いものであった。


「(ううっ……でも……これで無料になるの…なら…!)」


無料で施設を利用する後ろめたさの贖罪と、「直接の濃厚接触は無いから安心」という

2つの要素のおかげで実行に移ることにはなったものの、彼女も年頃の生娘。

朝から一日動き倒し、ダンジョンを踏破し、何度も汗をかいてはひいてを繰り返し、そして最後に肩で息をするほどの駆け込みを終えた直後の体は、とても芳醇で香り豊かな匂いを発してしまっていた。


この匂いがいいんだよ。すごくいい匂いだよ。

立て続けに宿屋の男は畳み掛けながら、ラユルの腋窩に密着する勢いで鼻を鳴らす。

その行為が非常に羞恥心を煽り、顔から火が出そうになるほどのたかぶりを経て、また発汗を及ぼす…ラユルにとってつらい悪循環が完成してしまっていた。


「あ……あの……これって……いつ……まで……」


この恥辱にまみれた時間はいつ終わるのか尋ねようとしたところ、言い終わる前に主人からさらに提案を持ちかけられる。


「えっ…ええっ!?なっ…舐め…!?」


肌を舐めさせてくれたら、追加で報酬をあげる。

濃厚接触は無いと事前に持ちかけられたのに、一線を超えかねない『お願い』。

さすがにそれは…と身をよじろうとした時、宿屋の主人の腰のポケットから雑に取り出された大量の札束。

それを見せつけられた瞬間は、極貧生活を強いられ続けるラユルにとって、脳髄を叩かれるような一撃であった。


「っ……!っ…ぁ………ぅ……」


もうひと押しと言わんばかりにもう片方のポケットに手を突っ込む主人。

ラユルの瞳は大きく泳ぎ、押せば倒れるか弱い意志を素人目にも判るように醸し出していた。


「ど……どうぞ………あの………本当に……その……」


大丈夫、ほんとに手は出さないから。

この清潔な宿屋の主人が筋金入りの立派な性的嗜好持ちであることを知るのは、

ラユルの肌がしばらくねぶられた後である………





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Comments

Godzilla

今まではラユルちゃんを性的に見るのに背徳感?罪悪感?がありましたがもはや吹っ切れました… エッッッッッッッチ😍

有都あらゆる

ありがとうございます!背徳感や罪悪感をスパイスに変えてお楽しみいただければ……☺

なが

待ってた・・・腋舐め・・・ありがとう・・・

yakobi

ああっついに直接えっちな目に...! 多少特殊なシチュエーションとはいえあのラユルちゃんが身体を売ってしまったという事実にたまらなく興奮しますね......

有都あらゆる

ああっついに……!基本的に数あるifの世界線サイドストーリーでいろいろ分別して楽しんでくださると幸いです!いつもコメントありがとうございます☺

妄想キャベツ

この女冒険者が宿屋でエッチなシチュに合うの大好きです…!