Home Artists Posts Import Register

Content

 先のエントリで温泉旅行にでも行ってきますと言いましたが、マイナポイントで15000円支給されたのもいい機会でしたので、行ってきました。

 無計画な…というか観光とかする気はさらさら無い、温泉に浸かりに行くだけの旅行です。

 私は埼玉県の川越在住ですが、まぁ秩父の方へ行きゃ温泉あるだろということで八高線経由西武秩父線へ。

 このボタンがある電車に乗ると「あぁ、山の方へ来たんだな」という気分になります。ご存知ない方がいるかもしれないので説明しますと、寒風吹き荒び吹雪く場所で列車のドアを自動で全開すると乗客が凍えるため、ドアが手動開閉の電車です。

 やって参りましたのは西武秩父線の横瀬駅。この線には秩父や長瀞と言った有名所がありますが、お金をかけられる有名所は設備に金をかけた結果、そこらのスーパー銭湯と設備が同じで面白みがないので、わざと外していきます。

 奥に見えるのが秩父武甲山です。凄い綺麗な三角形の山ですが、これはこの山が巨大な石灰岩でできているので、上から削って採掘しているためです。有名な秩父セメントはここの石灰を使っています。

 駅から私が住んでいる武蔵野台地ではありえないような山道を歩いていくと、お目当ての武甲温泉です。昭和レトロ好きとしては、こういうの大好き。ここで宿泊し、1日風呂入ったり飯食ったり寝たりしてダラダラします。

 ここの宿泊施設、ホテルでも旅館でもなく温泉の隣に建ってる一軒家。

 中ももう昭和に置き去りにされたようなちゃぶ台に魔法瓶に冷蔵庫。砂壁に傷んだ畳、取ってつけたような広縁。素晴らしい(・ᾥ・)=3

 温泉を下った所はキャンプ場になっており、横瀬川で水遊びしたり河原でバーベキューしたりできるようになっていましたが、私は温泉でダラけるために来ましたので早速温泉へ。



 根太が古くてなんとなく沈み込むような床、おばちゃん1人でやってる受付、狭い通路、内装から何から古い。そしてステージ付きの宴会場(カラオケ付き)がある。もう文句なしです。最高'`,、('∀`) '`,、


 温泉の中は撮影できませんでしたが、お客さんはほとんどおらず貸切状態。

 うっすらと硫黄の香りがする透明な単純硫黄泉は、草津や万座のような濃さはなく「温泉に来たぞ」というインパクトは薄いですが、このくらいの濃さだと浸かっていて肌が焼けるようなこともなく、いつまでものんびり入っていられて良いもんです。


 時々地元の人と思しき爺がやってきて垢すりしてる、何か言うたびに誹謗中傷しないと気がすまないボケ爺がやってきて誹謗中傷撒き散らしながら大声で世間話してる。

 こういうのが良いんですよ。普段住んでる都市部から外れてそこに住むモラルもマナーもへったくれもないような人々がいる異界に来れたら、それが旅行です。


 風呂から上がったら、浴場の脇にあるゲームコーナー見学です。こういうトコのゲームコーナーは今では見られないようなゲーム機が置かれてるのが魅力…パニックパークだ初めて見た!人気なくてほとんど出回らなかったやーつΣ

 上から見下ろしで操作するラッキークレーンも懐かしいなぁ…(*´ω`)


 とまぁ、温泉を一通り楽しんだあとは夕飯ですが、秩父と言えばホルモンなのでホルモン屋へ参ります。

 なぜ秩父でホルモン?と疑問に思われる方もいらっしゃるので説明しますと、このあたりは高麗という地名があることから分かるように昔から韓国の人が多く豚を食べる文化が根付いていて、その名残です。ちなみに戦後のアレコレの話ではなく、朝鮮通信使の室町時代からのお話。

 いや、分かんねぇよ。看板の照明がついて初めてここがホルモン屋だと分かったけど、民家だろこれ。ドアを開けたらベロンベロンに酔っ払った常連さん3人がお出迎えしてくれて、千鳥足で奥にいる店主を呼び出してくれましたが、すげぇなおい(・ᾥ・)

 でもホルモンは凄く美味しい。こっちでホルモンと言ったら生シロとカシラなので、それとハツを頼んでビールで一杯。炭火の七輪でジリジリとホルモンを焼きながら飲む酒は最高です。あとホルモン一皿360円、安いなぁ(´ω`)

 ナンコツを頼んだら鶏ではなく豚のナンコツ。たぶん形状からして喉のあたりでしょう。豚のナンコツはゴリゴリした歯ごたえで噛むといつまでも旨味が出てきます。

 これはもっと強い酒がいるなと思って日本酒を頼んだら、こぼれ(小皿の上にコップを乗せあふれるまで注ぐ。途中で小皿からコップに酒を戻して飲む)です。片口に猪口だとか、こぼれでも升にグラスを置いたもっきりみたいな小洒落たもんじゃない、醤油皿にアサヒビールのコップというの、良いじゃないですか(*´ω`)=3

 美味しいホルモンを食べてこぼれ酒を飲んでいい気分でお宿に帰ってきたら、横瀬で降りたお目当ての1つでもう一献。

 横瀬は埼玉県唯一のどぶろく特区で、自家醸造酒の販売が許可されています。これは花咲山醸造所が作っている「どぶろく花咲山」です。この酒は滓を濾してもいなければ火入れもしていない完全な生酒でほっとくと発酵が進んで破裂するので、ここでしか飲めないお酒です。キャップに空気弁が付いていて発酵ガスが抜けるようになっていて、瓶酒なのに傾けると中身が溢れるあぶなっかしさ。

 早速飲もうとキャップをひねったらスルっと回って…おい、キャップにパキっていう留め金がないぞ、個人が瓶詰めしてんだな'`,、('∀`) '`,、


 まぁ、それはそれで良しなので頂きましたが、口に入れた瞬間炭酸のシュワっとした酸味、ついでアルコール味と乳酸味、飲み下すと口に残る米粒が麹甘酒味…と三段階で変化します。

 濾すだとか火入れするだとかの手間かけない、加水もアルコール添加もしない、何も足さない何も引かないありのままの野生の酒の味がします。美味しい…(*´ω`)=3


 というあたりで1日目は終わりです。

 二日目はもう帰っても良かったのですが、ここまで来たのでせっかくですから二駅先の西武秩父へ。


 秩父は蕎麦の産地でもあるので、秩父地粉の蕎麦のお店ですったクルミのつゆで食べるくるみ蕎麦を。

 挽きぐるみの蕎麦粉で打った太め乱切りの田舎蕎麦ですね。私は細手で綺麗な蕎麦を喉越しがどうのこうの言うやつより、このくらいの方が蕎麦の味が強くて好きです。くるみつゆもクルミのコクが加わってこってりした味なのですが、この蕎麦なら負けません。非常に美味しい。

 西武秩父駅は、駅ビルの中に温泉「西武秩父駅前温泉 祭の湯」があります。こちらは含ヨウ素ナトリウム泉。


 温泉むすめがありました。秩父温泉は秩父美祭ですね。

 温泉むすめはジェンダークレーマーが燃やしてましたが、負けずにがんばって頂きたいものです。


 こちらの温泉も入ってきましたが、やっぱり最初に述べた通り新しい所は施設がスーパー銭湯みたいで…………洗い場のシャワーがミラブルプラスだΣ ウルトラファインバブルで洗う5万円近くするシャワーヘッド。マジか。

 これ気になってたので早速お試ししましたが、これは凄いです。汚れ落ちも温まり方も、ミストシャワーの柔らかな湯あたりも、スカルプシャワーのマッサージ機のような心地よさも。

 風呂好きとして惹かれつつ、ちょっと胡散臭い商品だなーと思っていたのですが、これは本物です。これが試せただけでここに来た意味がある(・ᾥ・)=3 

 温泉に浸かり、広々としたオートロウリュ付きサウナで汗を流し、ミラブルプラスで心地よいシャワーを浴び、大きなリクライニングシートでぐったりと休んだ後は、フードコートで秩父のB級グルメわらじカツ丼を頂いてきました。


 わらじカツ丼は叩いて平たく伸ばした豚肉を揚げ、天つゆにさっと浸して丼飯の上にドカドカっと乗せただけという豪快なジャンクフードです。温泉とサウナで汗を流し塩分を失った体に染み渡る美味さです。

 こういうのサラっと食べられると、まだ私は生きてるな、美味しい不味いなんかおかまいなしで動物性蛋白質と脂質と炭水化物を摂取し燃やして動く生物だな、と嬉しくなります。


 というあたりで温泉旅行はおしまいにして帰途につきました。

 自宅に帰っていつものハンモックに横たわり、いつものさんぴん茶飲んで「あぁ、やっぱお家が一番だな…」と思うのですが、惰性で日常で当然な「お家」をこう感じられることこそがリフレッシュ(気分一新)というもので、それが旅行というものだと私は把握しています。


◆おまけ

 「よこぜ書店」と書かれているが書店としては潰れている。でもドアは半開きで誰かが出入りしている形跡がある。ここからほど近い所に小学校と中学校があるので、年に一回学校に教科書を卸してそれで生計が立つ系の本屋かな…?


 古い町には時々そういう店があります。小学校に紅白帽を卸すだけで成り立つ帽子屋だとか、体操服を卸すだけで成り立つスポーツ用品店とか、水彩セットを卸すだけで成り立つ文房具屋とか。

 誘蛾灯付き街灯。カッコイイ(・ᾥ・)=3

Files

Comments

No comments found for this post.