Home Artists Posts Import Register

Content

「うわああああ!!」

「誰か助けてくれえええっ!!」

「む゛、う……」

 早朝。外から聞こえる悲鳴でレッドボアは目を覚ました。

 そして、霞のかかったような思考で昨晩ハイグレポーズを行って射精し、そのまま気を失ってしまったことを思い出す。

 己の肉体を見ると、ハイレグ水着と黒靴下姿のままだった。

「……夢では、なかったか。何ということだ……」

 羞恥心で頭を抑える。

(ヒーローともあろうものが、こんな格好で射精し、朝まで眠りに就いてしまっていたなど……同期達に、そして未来ある後輩達に示しがつかん)

 ちら、と映ったハイレグ水着の股間部分に張っているテントから目を逸らす。

 この朝勃ちはハイレグを着る興奮によるものか、生理現象から来るものなのかは定かではない。洗脳の進行は深刻だが、レッドボアが今やらねばならないことは決まっていた。

 立ち上がるとヒーロー端末を手に取る。目の前の姿見に映るハイレグ姿の自分を見てレッドボアは一瞬だけ戸惑ったが、一刻も早く助けを求めるものがいるのだと口を開き声を上げた。

「変身!」

 ハイレグ水着を着たレッドボアの身体が光に包まれていく。光が弾け飛ぶと、ハイレグではなく赤と橙色を基調にしたヒーロースウツを身に纏うフレイムヒーロー、レッドボアが立っていた。

「ワシは、ヒーローだ。ヴィランの魔の手から善良な市民を守るのがワシの使命……!」

 姿見に両手を着け、自身に暗示をかけるようにそう呟く。レッドボアはまだ自分が洗脳に対抗できると思っていた。

 ……しかし、ハイレグを脱がずに変身したのは本当に時間が惜しかったからなのだろうか。ヒーロースウツの下で鍛えられた肉体を締め付けるハイレグを心地良いと感じてしまっているのではないだろうか。

 そんなことはない、と首を振るとレッドボアは玄関へ向かって急いで駆け出した。


*****


「げへへ! 逃げるな逃げるな!」

 外に出れば見覚えのある黒熊がハイレグと黒マスク姿の獣人達を引き連れていた。

 無精髭と左目に傷を携え黄緑色のTバックだけを履いた黒熊……Tバック男爵だ。

 レッドボアはその姿を見てタイミングが悪いと眉間に皺を寄せる。洗脳のことを報告しなければならないが、その前にこのヴィランを何とかしなければならない。まずは注意を引き付けるため、レッドボアは大きく息を吸い込む。

「そこまでだ、Tバック男爵!」

 レッドボアの貫禄のある低い怒声が響き渡った。

 身体から炎が噴き上がり、Tバック男爵をその睨めつけるその巨体の威圧感に誰もが注目し、一瞬の静寂が訪れる。

「……レッドボアだ!」

「助けに来てくれたのか……!」

「うむ! ここはワシに任せて皆避難してくれ!」

 レッドボアの声に背中を押されるように、市民が散り散りになって逃げ出していく。

 市民とレッドボア、両方に意識を向けながら戦うのは不可能だとTバック男爵も判断したのだろう。いつの間にか風の異能力も止んでおり、市民達は安全にその場から退避することができた。

「……懸命な判断だな。どうだ。そのまま降伏すれば痛い目に合わなくても済むぞ?」

「ハッ! 誰がそんなことするか! 大人しく洗脳されちまえば良かったのによぉ……」

 Tバック男爵が風を纏う。レッドボアも炎で守りを固め、避難勧告、そして救援要請を出そうとしたその時のことだった。

「おい、てめえら! ぼけっとしてねえでハイグレポーズで忠誠を誓え!」

 Tバック男爵の命令が響き渡る。釣られてハイグレ獣人達がガニ股になりハイグレポーズを行おうとした。

 しかし、ハイグレ獣人だけではない。

 端末を操作しようとしていたレッドボアもガニ股になると、端末から手を離し、そして。


「「「「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」」」」

 ハイグレ獣人達とタイミングを合わせてハイグレポーズをとり、ハイグレの掛け声を威勢よく行うのであった。

「あん?」

 Tバック熊男爵が訝しげな声を上げる。

 それも当然だろう、厄介なヒーローが自身の手下と同じハイグレ魔王に忠誠を誓うハイグレポーズをとったのだから。

 そこでようやく真剣な眼差しでハイグレポーズをとったレッドボアの目が見開いた。自分が何をしたのか今ようやく理解したのだろう。

「な……ッ!わ、ワシは一体何を……」

「おいおい、なんだっててめえがハイグレポーズしてやがんだ?」

 ガニ股で動きを止めるレッドボアを見つめていたTバック男爵がニヤリと卑しい笑みを浮かべる。

 不味い、とレッドボアはすぐさまポーズを解いて炎を纏おうとするが、それもTバック男爵の声に遮られてしまう。

「レッドボア、ハイグレポーズ!」

「ハッ、うぐ……ッ!」


 ビシッ! と身体が勝手に動いてガニ股になり、再び股のV字に手を添えてしまう。しかしレッドボアはそこから腕を引き上げそうになったのを、全身の筋肉に力を入れて辛うじて堪えた。

「なるほどな♡ ちょっとは洗脳が効いてるみてえじゃねえか♡」

「ぐ、貴様……!」

 抵抗を始めると、昨晩レッドボアを苦しめた頭痛がまたぶり返し始める。焦るレッドボアを尻目に、Tバック男爵はニヤニヤと笑いながら言葉を続ける。

「真面目なヒーロー面しやがって♡ 本当はこっそりハイグレしてたんじゃねえのか? ん?」

「……ッ! ワシがそんなことをする訳が……!」

 侮辱するような物言いだったが、それが事実であることにレッドボアの顔が羞恥で赤らむ。一転して余裕そうな表情を浮かべるTバック男爵に、文字通り手も足も出すことができない。

「本当か? 今も我慢してるみてえだが、ハイグレポーズしたくてたまらねえんだろ」

「だ、誰が……ハイグレポーズなど……」

 額に汗を垂らし、眉間に皺を寄せながら抵抗するが、それもギリギリであった。洗脳されたレッドボアは既にハイグレポーズの快感を知ってしまっているのだ。

「いいか? ハイグレポーズはなあ、こうやって……」

 Tバック男爵がレッドボアの前に立ち、その野太い足を横に広げる。鼠径部に両手を添え、キリリと前を見据えながら腕を引き上げ、口を大きく開けた。

「ハイグレッ!! ハイグレッ!! ハイグレッ!!」

 Tバック男爵のハイグレポーズは洗練された雄々しい動きだった。

 それに魅せられたレッドボアはハイグレポーズをとってその快感と素晴らしさを味わいたい、とゴクリと喉を鳴らして生唾を飲んでしまう。

「こうやるんだ♡ ほら、手伝ってやるからよ……♡」

「や、やめろ……! 触るな……!」

 Tバック男爵がレッドボアに密着し、その黒い獣毛に覆われた手でレッドボアの腕を掴む。

「腕はもう少し下げろ。足はもっと広げる。おっさん鍛えてるんだから簡単だろ?♡」

「ぐ、う……♡」

 腕、足を撫でられながら指示され、情欲を刺激されてしまう。

「でっけえ腹と尻だな♡ もう少し腰を落とせ、さっきの俺のポーズ見ただろ?」

「あ゛ふッ、う゛……♡」

 脇に立たれ、腹と尻を撫でられながら耳元で囁かれると、その通りに動いてしまう。Tバック男爵の手の平が触れた腹と尻が燃えるように熱い。

 従う程に頭痛は和らぎ、身体全体がぼんやりとした快感に包まれていく。

「そら、いいぞ?♡ そのまま腕を引き上げろ♡」

「はッ♡ はあ゛……♡」

 耳元で囁かれ誘惑に負けてしまいそうになが、ヒーローとしての意地がレッドボアを敗北の手前ギリギリに留まらせていた。

 しかし。

「おら! レッドボア! ハイグレポーズで忠誠を誓え!」

 ハイグレ獣人であるならば直属の上司であるTバック男爵に怒声で命令され背筋が伸びる。レッドボアはTバック男爵の声と快楽に導かれるまま腕を引き上げ、そして叫んだ。


「ハイグレッ! ……お゛ほッ♡」

 自らの意思で行うハイグレの快感に情けない声が漏れ出る。頭痛が完全に止み、それと同時に襲う快楽に抵抗力を完全に削がれたレッドボアの次の行動は既に決まっていた。

 間髪を入れずに腕を下げると、もう一度引き上げ何度もハイグレポーズを繰り返す。

「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」

「おうおう、偉い偉い。やりゃあできんじゃねえか♡ そら、ここで見ててやるから休んでねえでそのまま続けろ。幹部様の命令だからな♡」

 顔を羞恥で赤らめながらも、その命令と快感に抗うことができない。赤と橙を基調にしたヒーロースウツに身を包むフレイムヒーローレッドボアの格好をしながら、ヴィランの目の前でその親玉に忠誠を誓うポーズを繰り返していく。

「げはは! 壮観だなぁ」

「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」

 腕を組みながらニヤニヤと笑うTバック男爵の前で、先程の抵抗はまるで嘘かのようにレッドボアは躊躇いなくハイグレポーズを取り続ける。

(か、身体が言うことを聞かん……♡)

 いい歳をしたヒーローであるはずなのに間抜けなポーズをとらされている羞恥心と、ハイグレポーズで忠誠を捧げる快感がせめぎ合う。

 そして快感が勝り、ヒーロースウツに膨らみを作るその逸物がムクムクと硬さを宿していってしまう。

「げへへ♡ 気持ちいいだろう?♡ ハイグレポーズは素晴らしいだろう?♡ おら、そのまま射精しちまえ♡ そうすれば洗脳完了だ♡」

「ハイグレッ♡ ハイグレッ♡ ハイグレッ♡」

 ヒーロースウツの股間のタイツ部分が持ち上がり、テントを張っていく。

 男としての本能が射精の為の準備を行ってしまう。

 洗脳され刷り込まれた使命が、より美しいハイグレポーズを行おうと身体を動かす。

(と、止まってくれ……♡ 見ないでくれ……♡)

 洗脳が完了する。それだけはあってはならないはずなのに、抗うことができない。抵抗しようとも絶え間なくハイグレポーズを繰り返していく。玉袋がヒーロースウツに張りつめ、精液が鈴口に向かってせり上がっていく。

「い、イグっ♡ ハイグレッ♡ 射精してしまう゛っ♡ ハイグレッ♡」

 長年共に戦ってきた、正義の象徴であるヒーロースウツに射精してしまう。己の使命を、汚らわしい情欲の塊で汚してしまう。

 しかしそれを止める術はレッドボアにはなかった。

「ハイグレッ♡ ハイグレッ♡ 皆すまない……♡ わ、ワシはもう……♡」

 せり上がった精液が鈴口手前にまで到達する。気持ちよく射精を行うために腰を突き出し、腕を引き上げて、そして。

「ハイグレッ!!♡♡♡」

 ビクビクビクビクッ♡ と全身が痙攣する。股間のテントが限界まで張りつめ、浮き出た亀頭のシルエットが震えているのがわかる。しかし、その鈴口から精液が放たれることは無かった。

「……な、あ……? 何故だ……♡ 射精が……♡」

 ヒーロースウツに押さえつけられたちんぽを空しくヒクつかせながら、困惑と安堵の混じった表情を浮かべるレッドボア。

 Tバック男爵も想定外の事態だったようで、訝し気な表情を呟きながら口を開いた。

「あん? もうロックがかかってんのか?」

 Tバック男爵がそう呟くとレッドボアに近づき、射精が行えず敏感にだけなってしまった亀頭を指でつつく。

「お゛ぉうッ♡」

「本来なら一度射精すれば精液がハイグレ洗脳ザーメンに造り変えられて、射精管理と一緒に洗脳も完全に完了するんだが……あんたは全部中途半端みてえだな」

「んお゛ぉ……♡ 擦るな♡ あ゛っ♡」

 先端だけ剥けた仮性包茎ちんぽの亀頭部分をスウツ越しに撫でられ、レッドボアが情けない悲鳴を上げる。

 しばらく指の腹で先走りに濡れたレッドボアの亀頭を虐めた後、Tバック男爵は何かを思いついたかのような笑みを浮かべた。

「じゃああんた、一回射精したんじゃねえのか? おい、変身解いてみろよ」

「な、だ、誰が……♡」

 ヴィランの目の前で変身を解く。それはヒーローにとって悪に対する降伏を意味する行為だ。

 レッドボアはそんなことはしまいと顔を赤らめながらその三白眼でTバック男爵を睨め付けるが、ガニ股ポーズのままいいようにされている姿では何の威圧感も与えることができなかった。

「幹部様に逆らうのか? ハイグレ獣人レッドボア、変身を解け!」

「──ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! かしこまりましたぁ! 変身、解除!」

 Tバック男爵に命じられた途端威勢良くハイグレポーズをとるとレッドボアはあっさりと変身を解除した。光が拡散し現れたのは、黄緑色のハイレグと黒靴下のみを着用したレッドボアの姿であった。

「げはは!! なんだぁ? ヒーロースウツの下にハイレグ着込んでやがったのかぁ!? とんだ変態猪親父じゃねえか!」

「あぐ……、わ、ワシは……♡」

「おら! ハイグレポーズ!」


「ハイグレッ♡ ハイグレッ♡ ハイグレッ♡ ~~ッ♡」

 Tバック男爵に命じられたレッドボアは今度は一度も耐えることなく、無抵抗でハイグレポーズを行ってしまう。

「そうだ、それでいいんだよ♡ 洗脳が効かねえベテランヒーローがまたやって来やがった、なんて冷や汗かいちまってたが、カモがネギ背負ってやってきただけだったとはな♡」

「ハイグレ♡ ハイグレ♡ ハイグレ♡」

「この状態ならお得意の火の能力も使えねえし、このままハイグレ洗脳光線当てて洗脳してやっちまってもいいな?」

「ハイグレ♡ ハイグレ♡ ハイグレ♡」

「いや、止めだ。どっちにしろあんたは俺に逆らえねえからな♡ ヒーローの応援が来ても連れ帰ってじっくり洗脳してやるよ♡」

 Tバック男爵の言葉にレッドボアの心が絶望に覆われていく。しかし、何とかしなければならないのだ。

 ベテランのヒーローが洗脳に屈し悪の手先になるなど決してあってはならない。

 しかし。

「ハイグレッ♡ ハイグレッ♡ ハイグレッ♡」

 ハイグレポーズをとればとるほど、ハイグレの素晴らしさが頭に刻み込まれていく。先走りがどぴゅ♡ どぴゅ♡と溢れる度、ヒーローとしての自分が薄れていく。

 素晴らしいハイグレポーズをとりながら射精したいという情欲に塗れた感情にレッドボアが支配されていく。

「げひひ、辛そうだなぁ?♡ 俺様から射精許可を貰えないと射精できないんだもんなあ?♡」

「ハイグレ♡ ハイグレ♡ ハイグレ♡」

「あげてやらないこともないんだぞ? 『ハイレグ履いて興奮する変態親父ヒーローの分際で盾突いて申し訳ございませんでした。これからはハイグレ獣人として心を入れ替え、素晴らしいハイグレ魔王様、そして幹部のTバック男爵様に忠誠を誓います』って誓ってくれたらな♡」

「ハイグレ♡ 貴様っ♡ ハイグレっ♡ ハイグレっ♡」

 Tバック男爵を睨め付けようとするが、その誘いはレッドボアにとって甘美の響きであった。瞳が濁り、その誘惑に屈しそうになってしまう。

 それをTバック男爵もわかっているのか、不敵に笑いながらハイグレポーズを取り続けるレッドボアに近づき、その耳元で囁く。

「そう誓えば必ず射精させてやる♡ そうすりゃ洗脳完了♡ あんたは立派なハイグレ獣人だ♡」

「ハイグレっ♡ ハイグレっ♡ ハイグレっ♡」

「ほら、玉袋もタプタプじゃねえか♡ 射精したくて仕方ねえんだろ? 上澄みヒーロー精液全部気持ちよく出して洗脳されちまえよ♡」

「はひっ♡ ハイグレっ♡ ハイグレっ♡」

 レッドボアの鼻息が荒くなっていく。玉袋を優しく揉まれ、亀頭を指の腹で撫でられ射精欲が上がっていく。

(射精したいっ♡ 上澄み精液っ♡ ワシのヒーローとしての最後の精液射精したいっ♡)

 腰を突き出せば今にも飛び出しそうな、亀頭の先端にまでせり上がっている精液。しかし、射精管理されているためイくことができない。

「おら♡ 言って楽になっちまえ。『ハイレグ履いて興奮する変態親父ヒーローの分際で盾突いて申し訳ございませんでした。これからはハイグレ獣人として心を入れ替え、素晴らしいハイグレ魔王様、そして幹部のTバック男爵様に忠誠を誓います』だぞ?♡」

「ハイグレッ♡ ハイグレッ♡ し、しかしぃ♡ そ、れだけはっ♡ ハイグレッ♡」

「こんなに乳首も勃っちまってよ♡ 可哀想になあ♡ ハイレグ擦れて気持ちいいんだもんなあ♡」

「ハイグレッ♡ ハイグレッ♡ ハイグレッ♡」

「ハイレグ着た変態ポーズ、俺に見られて気持ち良いんだろうが? あのベテランヒーローレッドボアだろ? そんな奴が手下にいたら随分便利そうだ♡ 今忠誠を誓ってくれたらおれの専属部隊に入れてたっぷりこき使ってやるよ♡」

「ハイグレッ♡ そんな゛ごとお゛♡」

 昨晩の事を思い出す。決してあってはならないはずの光景。Tバック男爵の命令に従い、ハイグレポーズをとる。自分を知るヒーローは哀れな者を見る目でこちらを見つめてくる。

「ハイグレッ♡ ハイグレッ♡ ハイグレッ♡」

 しかしレッドボアはヒーローであるのにも関わらず、ハイレグを着こんでひたすらハイグレポーズでハイグレ魔王、そしてTバック男爵に忠誠を捧げる。

 そんな素晴らしい光景が、すぐ目の前にあるのだ。

「ハイグレッ♡ ん゛お゛ぉ♡ ハイグレぇっ♡ ハイグレっ♡」

「おらッ♡ おっさんヒーローとしての上澄みザーメン全部ぶっぱなしちまえ♡ そうして変態ハイグレ猪親父に生まれ変われっ♡」

「ん゛ぎぃい゛ッ♡」

 両乳首をハイレグ越しにつまみ上げられ、ちんぽがビクビクと震え先走りを飛ばす。その瞬間、レッドボアの何かが切れた。

「ハイグレッ♡ ……お゛ひっ♡」

 何十年以上も活躍してきたベテランヒーローとしての誇り。仲間との絆。平和を守る正義の使者としての使命や信念。それをハイグレ洗脳がもたらす快感が上回ってしまった瞬間であった。

「ち、誓うっ♡」

「んん~?♡」

「誓うッ♡ ハイグレッ♡ ワシはハイグレ獣人になるっ♡ ハイグレッ♡ ハイグレッ♡ ハイグレ魔王とTバック男爵に忠誠を誓うっ♡ だから射精させてくれえっ♡」

 羞恥心と屈辱で目の端を涙で濡らしながら、レッドボアはついにそう懇願してしまった。

 しかしTバック男爵は、それは求めた言葉ではないと眉間に皺を寄せレッドボアに怒鳴りつける。

「それが幹部様に物を言う態度か!? ああん!?」

 Tバック男爵がレッドボアの大きな尻を叩きバチィン! と大きな音が鳴る。最早レッドボアに歴戦の猪ヒーローとしての威厳も、尊厳も存在していなかった。情けない姿を晒しながらも、鈴口まで出かかっている上澄み精液を放出することだけが何よりの優先事項となってしまったレッドボアは、ハイグレポーズをとりながらその低い声を上げた。

「ぐひっ♡ ハイグレッ♡ ハイグレッ♡ ハイグレッ♡ ハイレグ履いて興奮する変態親父ヒーローの分際で盾突いてしまい申し訳ございませんでしたッ♡ これからこのワシ、レッドボアはハイグレ獣人として心を入れ替え、素晴らしいハイグレ魔王様、そして幹部のTバック男爵様に忠誠を誓いますッ♡」

 それは悪を倒し、市民の平和を守るべきヒーローが悪に屈してしまった瞬間であった。

「いいぜ? 射精許可をくれてやる♡ ハイグレ魔王様と俺様に感謝しながらザーメンぶっぱなしちまいな♡」

「ハイグレッ♡ ハイグレッ♡ ハイグレッ♡ 射精許可を頂きありがとうございますっ♡ ハイグレッ♡ ハイグレッ♡ ハイグレッ♡」


「ハイグレッッッ♡♡♡」

 びゅるびゅるびゅるっ♡♡ びゅ~~~~~ッ♡♡ びゅっ♡ びゅっ♡ びゅびゅっ♡

 足を開き腰を落としたガニ股で、今までよりも一番腕を引き上げたその瞬間、レッドボアは射精した。

 己を価値観を完全に書き換えてしまうその快感に眉はハの字に垂れ、眉間に皺の寄った堅物顔が崩れる。

 その姿は貫禄のある頼れる正義のヒーローなどではなく、性欲に負けたただの獣の雄であった。

「お〜お〜♡ 気持ちいいな?♡ ん? アホ面晒しちまって♡ その調子でヒーローだった頃のザーメンは全部出しちまえ♡ すぐハイグレ洗脳ザーメンで金玉パンパンにしなきゃいけねえからよ♡」

「お゛ッ♡ お゛っ♡ お゛ぉうっ♡ う゛ッ♡」

 びゅ〜っ♡ びゅ〜っ♡ と断続的に勢い良く精液が噴き出す度、レッドボアの口から知性を感じさせない喘ぎ声が漏れる。

 その間もガニ股で腕を引いたまま、ハイグレポーズを崩すことはしない。

 ハイレグを貫通して放出する白濁液と共にヒーローとしての誇りや使命を捨て、ハイグレ魔王の、Tバック男爵の手先であるハイグレ獣人へとその身を堕としていくのだ。

「んお゛ッ♡ お゛ほッ♡ お゛……♡」

 射精の快楽に身を任せ、本能の赴くまま情けない声を漏らしながら腰を振る。今まで生きていた中でこれ以上の物はないと断言できるほどの快楽。それを前にすればかつての栄光などゴミ同然となり、真っさらになった頭の中に新たな使命、価値観が洗脳により植え付けられていく。

 ヒーローなどというくだらない存在に未練はない。そしてヒーローでなくなった自分は何者なのか。新たな主人が誰なのかをレッドボアは理解していく。

 ビクッ♡ ビクッ♡ とハイレグに押さえつけられたちんぽがヒクつくと、残った最後の精液まで全て絞り出され、射精が止まった。

 ハイレグ水着が淡く桃色に光り、レッドボアの身体を作り替える。空になった玉袋に急速に精液が充填されていき、新たな役割を与えるのだ。

「ん゛お゛……♡ お゛ひ……♡」

 両者に言葉がなくなり、ハイグレ獣人達の掛け声だけが響く。しばらくしてからTバック男爵は無防備に腕を組み、レッドボアに問いかけた。

「……さて、てめえは何モンだ?」

 新しく精液を製造し始めた自身の股間をうっとりと眺めていたレッドボアは、Tバック男爵の問いでキリリとした真剣な表情へと変わる。

 眉間に皺を寄った強面の猪ヒーロー。その表情にはかつてのレッドボアの面影があった。

 しかしその口から出る言葉、そしてこれから行う行動はかつてのそれとは真逆の物であった。

 Tバック男爵をしっかりと見据え足を開き、腰を落とす。股のV字のラインに両手を添えると、端に立派な牙を携えた大きな口を開き、勢い良く腕を引き上げた。


「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ワシはハイグレ獣人レッドボア! フレイムヒーローの名を捨てハイグレ魔王様、そして幹部様であるTバック男爵の忠実なる下僕へと生まれ変わりましたッ! 何なりとご命令を! Tバック男爵様! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」

 かつてないキレでハイグレポーズを行い、威勢良くハイグレの掛け声を上げ自身を悪の手先であると宣言する姿は、レッドボアが完全に洗脳されてしまった証であった。

「おうおう。偉い偉い♡ そんじゃあ約束通り俺様専属の部下にしてやるよ♡」

「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ありがたき幸せ!」

「げへへ♡ たっぷり可愛がってやるからな♡ さて、でけえ収穫もできたことだし応援が来てもめんどくせえからな。帰るぞお前ら!」

「「「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」」」

 Tバック男爵様の命令にレッドボア含むハイグレ獣人達はハイグレポーズで応えるとその後を着いていった。こうしてレッドボアはヒーローとしての地位を捨て、ハイグレ魔王、そしてTバック男爵の手下であるハイグレ獣人へと生まれ変わったのだった。



*****



「「「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレ」」」ッ!」

 ハイグレ魔王の基地内部。Tバック男爵が大きな欠伸をしながら眠そうに扉を開くと、広間の中からむさ苦しいハイグレの掛け声が聞こえてくる。

 中に入ると黄緑色のハイレグを着たハイグレ獣人達が綺麗に整列しており、広間の正面、ハイグレ魔王の銅像に向けて規則正しくハイグレポーズを繰り返していた。

 ハイグレ獣人達は命令を与えられていない時はハイグレポーズでハイグレ魔王に忠誠を捧げ続けることが義務であり使命。早起きのハイグレ獣人はもう1時間以上ハイグレポーズを取り続けているんだろうな、などとTバック男爵は思いながら、頭を搔いてハイグレ魔王の銅像の斜め前に立つ。

「ハイグレ! ハイグレ! ハイグレ!」

 Tバック男爵もハイグレ魔王にハイグレポーズで忠誠を捧げると、ハイグレ獣人達の方へと向き直った。

 額にTのマークが描かれた黒いマスクを被ったハイグレ獣人達。Tバック男爵の下着の色と同じ黄緑色のハイレグを着た彼らはTバック男爵直属の手下達だ。

 ハイグレ魔王の命令こそ第一だが、その次に幹部であるTバック男爵に付き従い、日頃からその奉仕も行っている。

「今日も朝早くからご苦労! これより第4回、民間人共そしてヒーローのハイグレ洗脳作戦を開始する!」

「「「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」」」

「てめえら洗脳された雄共の精液はハイグレ魔王様の異能力でハイグレ洗脳能力を得る。股間でガチガチになってるちんぽは第二のハイグレ洗脳光線銃だ。ちゃんと金玉パンパンにしてきたんだろうな?」

「「「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! 準備万端でありますッ!」」」

「げへへ、そんなに息荒らげながらハイグレしてりゃあそうなるか……おい、レッドボア!」

 Tバック男爵が睨めつけたのは列の後方でハイグレポーズを取り続けていた猪獣人、レッドボアだ。しかしその姿にヒーローの面影は一切なく、他のTバック男爵直属ハイグレ獣人同様額にTの字が描かれた黒いマスク、そしてハイレグ水着にしっかりとその身を包んでいる。

「こっちこい」

「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」

 Tバック男爵に命令に腹の底から響くような低い声色で答え、シュッ! シュッ! シュッ! と間抜けに腕を鼠径部のラインに沿って引き上げ戻しながら、ガニ股でのっしのっしと歩いて列の1番前へ出るレッドボア。

 元々生真面目な性格だからか、朝早くからハイグレポーズを繰り返していたであろうレッドボアはすっかり汗だくになりハイレグに汗滲みを作っていた。真剣に醜態を晒す姿に、最早ヒーローとして、大人の雄としての誇りや尊厳は失われてしまっている。

「てめえは最年長で手下になりたてだからなぁ。ちゃんと自分の口から報告しろ」

 年齢は自分よりも下、そして見てくれはTバック姿の変態でしかないTバック男爵に命令され、レッドボアは威勢よく答える。


「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! 問題ありません! ハイグレポーズでワシの金玉袋は精子でパンパン、いつでもハイグレ洗脳光線が発射可能であります!」

「おうおう、そんだけ勃起してれば狙いもばっちりだな♡」

「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」

 最早子を成すための雄の象徴ではなく、ハイグレ洗脳光線を撃ち出すためのハイグレ魔王達にとって便利な道具となってしまった己のちんぽを誇らしそうに突き出し、レッドボアはハイグレポーズをとる。

 洗脳によりヒーローとして市民の平和を守る事よりも、ハイグレ魔王、そしてTバック男爵の兵隊として働くことがレッドボアに何よりの喜びとなってしまったのだ。

「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」

 Tバック男爵はハイグレポーズをとり続けるレッドボアから視線を外し、整列している自身の手下達を見渡す。

 皆が黄緑色のハイレグに身を包み、直属の手下の証であるTのマークが額に描かれた黒いマスクを被りハイグレポーズで自身の主に忠誠を誓っている。

 そして目の前にはあのベテランヒーローレッドボアが、その手下達と同じ格好をしながらフン! フン! と間抜けに鼻息を荒らげハイグレポーズを繰り返しているのだ。

 Tバック男爵は満足そうに微笑むと「壮観だな」と呟き、身を翻して広間の出口へと向かう。

「よおし、行くぞてめえら!」

 Tバック男爵の号令を受け、レッドボア含むハイグレ獣人達はその後をガニ股でのっしのっしと歩きながら追い始めたのだった。


────────

────

──


 Tバック男爵達は独自の移動手段を使い、街中に出る。

 Tバック男爵は市民を襲い、ハイグレ獣人達はハイグレポーズを行い、ハイグレ魔王へと忠誠を捧げ、ハイグレ光線発射の準備をする。

「お前がTバック男爵か。大人しく投降しろ」

 低い声と共に現れたのは氷を操る白虎のヒーロー、ホワイトタイガーであった。

 しかし、ヒーローが現れたのだというのに、レッドボアの時とは比べTバック男爵は不敵な笑みを浮かべる。

 それも当然だろう。

 レッドボアと対峙した時よりも強力な戦力が自身の手駒に加わったのだから。

「げへへ、ヒーローさんのお出ましか。おい、レッドボア、来い!」

「……あ?」

 Tバック男爵の口から出た聞き慣れた名前にホワイトタイガーが怪訝な声を上げる。

 すると、ハイグレ獣人達の群れから巨体の猪獣人の親父が現れた。

「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」

 ホワイトタイガーからTバック男爵を守るように二人の間に立った猪獣人──レッドボアは快感で身を震わせながらハイグレポーズを行う。

 あの時鏡の前で妄想してしまった、ありえないはずの、あってはならないはずの光景。

 それが今現実になってしまったのだ。

「ハイグレッ♡ ハイグレッ♡ ハイグレッ♡」

 それが叶った喜び、上司であるTバック男爵、そして後輩であるホワイトタイガーに変態となった自身の姿を見られる興奮に掛け声が上擦る。

 そしてレッドボア──否、変態猪親父のハイグレ獣人は、ただのハイグレ光線銃の代わりとなってしまった己の勃起ちんぽをホワイトタイガーに向けるのだった。



Files

Comments

wakuwakuwani

レッドボアはまた見てもかわいいしえっちです!!