TIPS【ポートフォリオ】 (Pixiv Fanbox)
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TIPS【ポートフォリオ】
ポートフォリオはイラストだけじゃなく投資でも使われる表現ですね。
いわゆる作品集で、何を持っているのか・できるのかを確認するための一覧表です。
「自己紹介みたいなものだよね?」と理解した人は、頭が良いですが惜しいです!
ただ「自分のことを紹介する」だけでは相手は話を聞いてくれません。
大切なのは「相手が依頼したくなる自己紹介」をすること。
あなたが欲しいのは「友達」ではなく「依頼」のはずです。
今回は仕事で役立つし、もちろんTwitterでフォロワーを集めるためにも役立つ自己紹介、ポートフォリオについて解説します。
▶上手い自己紹介は相手の「行動」を促す
過去にTwitterで使える自己紹介、プロフィールについて解説しました。
TIPS【プロフィール】
A:フォロワーさん目線で書いてください! 今回はTwitterで役立つ「プロフィールの書き方」について解説します。 以前にも何件かリクエストがあったのですが、記事にするのを忘れてました。 SNSで活動する人なら誰でも「フォロワー数」や「いいね」が気になると思います。気になるというよりは、「増やしたい!」と思って...
ここでも取り上げていますが、上手い自己紹介は相手の「行動」を促します。
Twitterなら相手に「フォローしてもらう」行動を、
仕事なら相手に「依頼してもらう」行動を促します。
あなたが自己紹介をするのは依頼を貰うためです。
「わたしはこんなイラストを描きます!よろしくお願いします!」
「へー、そうなんだ」
で終わっては意味が無いですよね?
「わたしはこんなイラストを描きます!よろしくお願いします!」
「え、こんなの描けるの!?今こういうイラストが欲しいんだけど、できそう?」
「大丈夫です!こんな感じが良いですか?それともこんな感じ?」
「そうだなー、今回はこんな狙いがあるから・・・」
みたいに、自己紹介から仕事に発展させたいハズですよね?
あなたが今回マシュマロを投げてくれたように、わたしもみんなに対して「96こげに質問を投げる」という行動を促しています。
それはわたしがこうやって記事を書いて、みんなの悩みを解決して、みんなにもっとイラストを描いてほしいからです。
そして、実際にあなたはマシュマロを投げてくれました。
あなたがわたしにされたことを、そのまま依頼主に対して行ってください。
あなたが良い自己紹介をすると、相手はあなたがしてほしい行動をしてくれます。
ぜひ狙ってください。
▶あなたが先に依頼主を選ぶ
まずはあなたが先に依頼主を選んで下さい。
あなたのイラストでどんな人の悩みを解決できますか?
どんな依頼主が来たら、あなたは価値を提供できますか?
これを最初に考えてみて下さい。
「どんな仕事でも貰えるだけありがたい」と思うあまり「何でも描きます!頑張ります!」という表現をしてしまう人が多いですが、実はあまり効果的ではありません。
ソシャゲのキャラの依頼に幼児向けのシンプルなイラストを描いても困るし、
子どもの絵本の依頼にソシャゲのような細かいイラストを描かれても困ります。
あなたが提供できるモノ(イラスト)と相手が欲しいモノ(依頼)がマッチングしないとビジネスは成立しません。
実際に考えてみて下さい。意外と大変だと思います。
そして、その大変な作業を依頼主に投げてはいけません。
「うーん、この人ってウチの依頼に応えれそうかなぁ?依頼してギリギリでできないって言われても困るしなぁ・・・困ったなぁ」
なんて相手が悩むほど依頼が来る確率は減ります。
だからあなたが先に考えて、教えてあげてください。
「わたしはこんなイラストを描きます。こういうイラストが欲しい人からの依頼をお待ちしてます。」
こうすれば、自然と「うちの希望とは違うな」と思う人は引けます。
逆に「こういう人探してたんだ!」と思う人は依頼しやすいです。
既に経験があるみたいなので、自分がどんなジャンルのイラストに特化しているのかはなんとなくでも理解していると思います。
そこから逆算して依頼主を想定してください。
依頼主が想定できるなら、最初からその層に向けて情報を発信できますよね?
こうやって、あなたが先に依頼主を選んでアプローチしてください。
▶あなたに依頼するメリット
依頼主が絞れたら今度はアプローチですね。たぶんココが一番気になると思います。
アプローチでは「あなたに依頼するメリット」を伝えなくてはいけません。
ここでも大切なのは、あなたから相手に教えてあげることです。
相手が「あなたに依頼するメリット」を考えるのではありません。
あなたが相手に「わたしに依頼するとこんなメリットがありますよ」と教えてあげるんです。
常に相手をリードしてあげる意識を持ってください。
「自分に依頼するメリットってなんだろう?」
真面目に考えてみると悩む人も多いと思いますが安心してください。
そんなにすごいメリットは提供しなくても大丈夫です。
最大のメリットは「依頼が成立すること」だからです。
「わたしはあなたが欲しがっているイラストが描けます」
これだけ伝えられればOKです。過剰に期待させる必要も、過剰にサービスする必要もありません。
例)
依頼主:「やかん」のイラストを描いてほしい。
あなた:はい。「やかん」のイラストを描きました。
え?と思うかもしれませんが、これが成功例です。
あたりまえの話ですよね。
ダメな例➀)
依頼主:「やかん」のイラストを描いてほしい。
あなた:はい。「やかん」を擬人化して可愛い女の子にしました。
ダメな例②)
依頼主:「やかん」のイラストを描いてほしい。
あなた:はい。よく観察して「やかん」の表面の傷まで再現しました。
え?と思うかもしれませんが、意外とあります。
ダメな例はどちらも「自分が描きたいモノ」を描いてます。
依頼主が欲しいイラストが提供できてないので、依頼が成立してません。
こういうケースは描き手に悪意が無くても起きます。
それくらい「ただ依頼に応える」ということは難しいです。
だからこそ価値があります。
ここまで読んで「いやいや、そこは確認して調整すれば良いじゃん」なんて思いませんでしたか?わたしもそう思います。
質問文にも書いてありましたが「クライアントの指示に沿って要素を膨らませる」ことができれば、こんなトラブルは減りますよね?
わたしはこれが「最大のメリット」だと思います。
・指示を貰えれば調整できる
・何回までなら対応する
・これくらいの幅に対応できる
この「調整ができる」という要素を強くアプローチしてみてはどうでしょうか?
依頼主にとって「発注したら納品されるまで何が出てくるのか分からない」というのはとても不安です。ダメなら他の人を探さないといけない。でも両方良かったらどうしよう。片方は断らないといけない。そんなことはしたくない。
なんて、依頼主もいろいろ悩んでいます。
そんな依頼主の前にあなたが登場したらどうでしょうか?
「希望に沿って、3回までなら調整できますよ」
「いつもこのジャンルで描いてるので、この手のタッチなら得意です」
「こういうキャラから、こういうキャラまで対応してますよ」
「逆にこのジャンルは苦手なので、その場合は別の人が良いと思います」
依頼主は自分がイメージしてるイラストと、あなたが得意なジャンルがマッチングしているか確認するだけで良いですよね?そして、それは既にあなたが先にリサーチしてるのでマッチングしている確率は非常に高いです。
ここまでできたら、イラスト募集サイトを頼らなくても依頼を取れると思います。
▶相手が知りたいのは「証拠」
具体的にどんなポートフォリオを描くかですが・・・
たぶん、一般的なイラストを羅列したものは効果が無いと思います。
➀みんな同じことをやっていて差別化できない
②あなたの強みである「調整できる」ことがアピールできない
③「依頼が成立する」ことを保証できてない
ポートフォリオを見て選んでる依頼主の立場に立って考えてみると、イラストの羅列ではちょっと不安になります。
依頼主が一番欲しいのは損をしない・失敗しないと思えるような証拠です。
つまり成功例ですね。100%成功するなんて確約ができないのはわかっていても、できるだけ確率は上げたいはずです。
あまり深く考えずに、過去の依頼をそのまま再現してみてはどうでしょうか?
➀最初の依頼内容で描いたイラスト
②1回目のリテイク。理由と修正したイラスト
③2回目のリテイク。理由と修正したイラスト
④完成したイラスト
この流れを掲載してあげたら、どんな希望に対応してくれるのか?どれくらい修正してくれるのか?どうやって作品が完成していくのか?これらを依頼主がイメージしやすくなると思います。
「なるほど。たぶんこんな感じで仕事を進めれば最終的にかなり希望に近いイラストが完成しそうだな」と思えるはずです。
あなたも、わたしが他の人のたくさんのマシュマロに回答しているのを見て「この人に質問したら、自分が知りたい答えが返ってくるかもしれない」と思ったはずです。
あなたがマシュマロを送ろうとしたときの感情を思い出して下さい。
それだけ具体例を載せることには効果があります。
▶最後に
真剣に考えすぎて、めちゃくちゃ長くなりました・・・すみません。
ポートフォリオは著作権の関係で過去の仕事の内容を載せづらいですよね。だからオリキャラを描かないと・・・という発想になると思いますが、たぶんそこじゃないと思います。依頼主があなたのオリキャラを求めてなかったら意味が無いので。
わたしもイラストレーターになるのが夢だったので、あなたのように依頼を貰って活動している人は羨ましいです!だからこそ、応援したいと思います。
また何かあれば気軽に相談してください。
何でもは答えられませんが、知ってることなら答えられると思います。
お疲れさまでした!