TIPS【模写の応用】 (Pixiv Fanbox)
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A:何の練習に使うかは自分で決めましょう!
よくある勘違いですが、「模写は〇〇という練習だから、〇〇の効果しかない」なんてことはありません。
それは「工夫」が足りない人の発想です。
模写はあくまで手段なので、どんな目的で使うかによって効果が変わります。
人からみたら同じ模写でも、その人によって目的が違えば効果も変わってきます。まったく違う能力が成長します。
自分でコントロールして使い分けられると強いですよ。
今回は4つのパターンを紹介します。参考にしてみて下さい。
➀「とりあえず何か描いてみたい」
目的:とりあえず描いてみる
イラスト初心者によくあるパターンですね。
描きたいと思っても何から手を付けて良いのか分からない。「自由に描いて良いよ」と言われてもサッパリな人によく提案するのが「いつも見てる漫画・アニメのキャラの模写」です。
なぜなら、初心者に一番大切なのはイラストに対する「興味」だからです。
興味関心が無ければ続けられません。それを刺激できればOKなのでクオリティは問題じゃありません。
「自分の手で好きなキャラが描ける」という事実が大切です。
手段:好きなキャラの模写
成果:モチベーションを維持できればOK
②「描くクセ・習慣をつけたい」
目的:描くことを習慣化したい
わたしがよくオススメする使い方ですね。
疲れてるから描けない、モチベが低いから描けない。そんな人でも365日描けるのが「習慣化」のすごいところですが、そのために利用するパターンです。
習慣化するため必要なのは「疲れていても描ける、モチベが低くても描ける」くらいハードルを下げることです。だから模写を提案します。
なぜなら、模写なら構図やポーズを考える必要が無いからです。
ほとんどの人が構図やポーズなど”描く前の作業”で手が止まります。それを回避するためにも「考えなくても描ける」模写が効果的です。
「毎日続けている、習慣が続いている」という事実が大切なのでクオリティは問いません。時間も5~10分程度で終われる程度が理想的だと思います。
手段:資料・検索画像の模写(Twitter、Pinterestなど)
成果:習慣が続けばOK
③「理想の人のタッチに近づきたい」
目的:理想の人のタッチを真似したい
自分の理想、ゴールになる絵柄がある程度決まっているパターンですね。憧れの絵師さんみたいに描きたいと思っている人には、その人の作品の模写をオススメします。
なぜなら、それが最短距離だからです。小手先のテクニックを覚えても、理想の絵柄に近づかなければ意味が無いですからね。
絵柄を似せるためには、理想と現実のギャップを知ることが必要です。
「描いても似ない」では足りません。もっと具体的にする必要があります。
「この人と自分の描き方はココが違う」と具体的に問題点がわかるように観察し、研究することが大切です。
問題点がわかれば、それを解決するための方法を探すことができます。
だから模写が似なくてもOKです。似ないから模写をしてるので(笑
問題点をチェックして、一つづつ潰していくように描いていくと良いですよ。
「わたしは肩幅を広く描くクセがあるから、狭く描くように意識しよう」みたいに、
自分にだけ効果がある解決策が見つかります。
手段:理想の人の作品の模写
成果:問題点がわかればOK
④「リアリティを追求したい」
目的:曖昧な部分を克服したい
実写や資料を模写するパターンですね。
想像で描いてみたら記憶が曖昧で描けない、シワが描けない、手が描けないといった場合にも模写が効果的です。わからないものを考えるより、調べたほうが早いですからね。
ただ、大切なのは一部分なので全部模写する必要はありません。シワの描き方がわかればOK、手のカタチがわかったらOKなので、模写したイラストが作品としてのレベルに達しない場合も多々あります。でも目的は「曖昧な部分を克服すること」なので問題ないです。
手段:実写・資料の模写
成果:曖昧な部分がわかればOK
▶最後に
今回は例として4つのパターンを紹介しました。
もちろん、これだけが全てではありません。人によって「模写」の使い方は違うと思います。
模写はあくまで手段です。目的に合わせて使い分けてください。
「模写が良いって言われたからとりあえず描いてる」だと、目的がないので成果もありません。時間だけが過ぎて、成果がわからなくて不安になります。それだと勿体ないので、しっかりと目的をもって模写をするように意識してください!
お疲れさまでした!