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※The English version is also below.

※한국어판도 밑에 있어요.


「クレア様、あの……申し上げにくいことなのですが……」

「? どうしましたの、ロレッタ。構わないから言ってごらんなさい」


 いつもの東屋でピピとロレッタ、そして平民(とレレア)と一緒にお茶をしていると、ロレッタがそんなことを切り出してきました。

 お姉様の姿はありません。

 お姉様は王宮のお茶会に呼ばれているからです。

 わたくしも参加しようかと思ったのですが、ロレッタとピピからお姉様に内緒の話がしたいと言われてこちらにやって来たのです。


 ロレッタの表情は幾分固く、こちらの方が緊張してしまうような、そんな顔でした。


「その……マナリア様のことです」

「お姉様? お姉様がどうかしましたの?」


 何を言われるのかと身構えてしまいましたが、お姉様のことと聞いて、わたくしは幾分緊張を解きました。

 ところが、


「あのマナリア様という方……本当に信用していいのでしょうか?」

「……どういう意味ですの、それは?」


 知らず、低い声が出ていました。

 よりによって、あのお姉様が信用出来るか、ですって?


「ロレッタ、いくらあなたといえども、言っていいことと悪いことがありますわよ? 事と次第によっては――」

「クレア様」

「なんですのよ、平民。邪魔しないでちょうだい」

「落ち着いて下さい。ロレッタ様もピピ様も怯えていらっしゃいます」



 平民の言葉に我に返ると、目の前のピピもロレッタもすっかり萎縮してしまっていました。

 いけない。

 始めからロレッタは言いにくいことだと言っていたではありませんの。

 それを言ってみなさいと言ったのはわたくしの方。

 これでは二人にとって理不尽な話になりますわ。

 レレアも心なしか怯えているように見えます。


「ごめんなさい、ピピ、ロレッタ。少しかっとなりましたわ。話をよく聞かせてちょうだい」

「……クレア様がお怒りになることは、予想していました」

「クレア様はマナリア様のことをとても慕っていらっしゃるようでしたから」


 二人が言うとおり、わたくしはお姉様のことをお慕い申し上げています。

 かつてお母様を失ったときに、絶望の淵にいたわたくしをすくい上げてくれたのはお姉様ですし、そのことを抜きにしても、お姉様は素敵な方だからです。

 ですが、ピピやロレッタはそうではないようでした。


「二人はどう思いますの?」

「私は……少し怖いです」

「私も……」

「怖い……って、あなた方二人とも、お姉様の前では随分甘えたような振る舞いをしていたじゃありませんのよ」


 もっと構って構って、というような、少しミーハーじみた態度とすら言えるほどでしたのに。


「そこが怖いんです。あの方は別に何か特別なことをしているわけではありません。でも――」

「ただそこにいる、それだけで周りの者を引きつけてしまう、そんな力があるように思えます」


 それが怖い、と二人は言います。


「そんなことでしたの。二人とも、考えすぎでしてよ」


 わたくしは二人の不安を吹き飛ばすように、明るく笑い飛ばしました。


「二人がお姉様に惹かれるのは、単にお姉様が魅力的な淑女であるというだけの話ですわ」

「そ、そうでしょうか」

「そうですわよ。特に何もしていないのに、とロレッタは言うけれど、真の淑女というのは佇まいだけで人を魅了することが出来るものですわ」

「確かに、クレア様もそういう所がありますけれど……」


 ロレッタもピピもまだ不安そうです。

 場の雰囲気を察しているのか、テーブルの隅でビスケットを囓っていたレレアも顔を上げます。

 わたくしは「大丈夫よ」と言うように、彼女の頭を撫でました。


「ねえ、平民。あなたはどう思う? マナリア様のこと」

「クレア様の言うとおりの方だと思うかしら?」


 ロレッタとピピはよほど不安なのか、平民にまで意見を求めました。


「そうですね……。マナリア様は特別何か……例えば催眠術のようなものを使っているわけじゃないと思いますよ」

「それは……」

「そうでしょうけれど……」

「クレア様が言ったことがその内実のほぼ全てで、マナリア様は一挙手一投足が洗練されすぎていて、知らないうちに魅了されてしまうということだと思います」

「ほらみなさい。平民ですらこう言うんですのよ?」

「でも――」

「?」


 わたくしに完全に賛同したのかと思いきや、平民の言葉にはまだ続きがあるようです。


「マナリア様は無自覚にそうしているわけでもないと思います。マナリア様は人を魅了するように、わざとそう振る舞っているのは間違いないでしょう」

「平民! あなた何を根拠にそんなことを……!」

「マナリア様は、ここバウアーで新しい人脈を築く必要があるからです」

「――!」


 わたくしがはっとしていると、平民は続けました。


「マナリア様ご自身が仰っていたように、彼女は祖国から事実上の追放処分を受けたそうです。だとすれば、マナリア様が採れる選択肢は多くありません」

「どういうこと?」

「もったいぶらないで教えなさいよ」


 ロレッタとピピが続きを促します。


「祖国を捨てて新天地であるバウアーで新しい生活を模索するか、あるいは――」

「スースでの王位継承争いに備えて雌伏するか――そう言いたいんですのね、あなたは?」

「さすがご聡明でいらっしゃいますね、クレア様」


 平民が言いたいのはこういうことです。

 お姉様が言った「ややっこしいお家騒動から離れられて、むしろ清々してる」というのは方便で、その実はバウアーで人脈を築き力を溜め、時が熟せばスースへとって返し、後継者争いに復帰しようとしているのではないか、と。


「考えすぎですわよ」

「まあ、私もマナリア様は王位継承権なんて興味がないとは思います」

「なら――」

「そうだとしても、新天地で新生活を始めるにしたって、人脈は大事でしょう? マナリア様はきっと、後継者争いうんぬんとは関係なしに、人脈を広げることを目的にしているのだと思います」


 平民の言うことは一理あると思いました。

 お姉様の真意がどこにあるにしても、今のお姉様は祖国からの支援がほぼ期待出来ません。

 ならば、積極的に人脈を広げようとするのはごく自然なことでした。


「話は分かりましたけれど、一つ不思議なことがありますわ」

「なんですか? 愛しのクレア様」

「ふざけるのはおよしなさいな。どうしてあなたたち、お姉様になんというか……そう、苦手意識のようなものを持っているんですの?」


 ロレッタにしてもピピにしても、そして平民にしても、どうもお姉様に隔意のようなものを感じます。

 そうでなければ、惹かれることが怖いなんていう感想にはならないはずなのです。


「どうしてって……そんなの……ねぇ……?」

「ええ……」

「クレア様だけですよ、分かってないの」

「ええっ!?」


 普段は決して仲が良いとは言えないロレッタ、ピピと平民が、まるで息を合わせたようにそんなことを言いました。

 ちょっとお待ちなさい、どういうことですのよ。


「あははは、レイたちはボクにクレアを取られると思っているんだよ」

「お姉様!」

「ごきげんよう、クレア。レイやロレッタ、ピピもごきげんよう。盗み聞きするつもりはなかったんだけど、内容が内容だけに言い出せなかった。ごめんよ」


 いつの間にそこにいたのでしょうか。

 わたくしたち全員の死角になるような位置に、お姉さまが立っていました。

 驚くわたくしと、青くなって立ち上がろうとしたピピとロレッタに、「良いから」と手でジェスチャーをすると、「同席良いかな」と断りを入れた後に席に着きました。


 ロレッタやピピは青い顔をしています。

 当然でしょう。

 悪気こそなかったとはいえ、言ったことは他国の王族への陰口に近いものです。

 それを本人に聞かれてしまったのですから、気まずいを通り越した気持ちでしょう。

 平民はしれっとしていますが。


「ロレッタ、ピピ、まずは謝らせて欲しい。ボクは確かに人脈を広げようと少し焦っていた。そのことでキミたちを不安にさせてしまったね。ごめんよ、この通りだ」


 そう言うと、お姉様は頭を下げられました。

 ロレッタとピピが慌てます。


「そんな、とんでもないです!」

「私たちの方こそ、とんだご無礼を――!」


 二人は席から立つと、他国の王族に対する礼の姿勢を取りました。

 その顔には驚きと動揺が浮かんでいます。

 それを微笑みで受け止めて、お姉様は続けました。


「ボクはキミたちの友誼にヒビを入れるつもりはないんだ。ただ、クレアとは良くも悪くも付き合いが長くて深い。キミたちがクレアと仲良くしたいように、ボクもそうしたいと思ってる。そのことは理解して欲しい」

「は、はい!」

「もちろんです!」


 ロレッタとピピの悲壮感を滲ませた返事に苦笑すると、お姉様はレレアを撫でながら、


「そうかしこまらないで。前にも言った通り、ボクはもう王族の一員とは言えない。楽にして欲しい」

「それは……」

「しかし……」


 気安く言うお姉様の言葉を、ロレッタもピピもすぐには受け止められないようでした。


「クレアとも仲良くしたいのは事実だけど、クレアが大事にしているキミたち二人のことも、ボクはとても気になっている。二人さえ良ければ、仲良くして欲しいな」

「もちろんです!」

「光栄の極みです!」

「ありがとう。良かった。友だちが増えたよ」


 そう言って輝くような微笑みを浮かべるお姉様は、同性でも思わずときめいてしまうほどに魅力的でした。


「……マナリア様、私は?」


 わたくし、ロレッタ、ピピが見とれていると、平民が空気を読まずにそんなことを言い出しました。

 それをお姉様は面白そうに見やって、


「レイはロレッタたちとは争う部分が違うからね」

「どういうことでしょう?」

「またまた、分かってるくせに。それとも、まだとぼけ続けるつもりかい?」

「何のことか分かりかねます」

「そう、キミはまだ覚悟が決まらないんだね。まあ、時間の問題だと思うけど」


 お姉様は心底おかしそうに笑いました。


「まあ、その件は置いておくとして、改めてお茶を楽しもうじゃないか。王宮のお茶会で肩が凝っちゃったから、少しリラックスさせて欲しいな」

「くす……お姉様ったら。レーn……こほん、失礼しましたわ。平民、給仕をなさい」

「かしこまりました」


 その後は、普通にお茶を楽しみました。

 ロレッタもピピもようやくお姉様がどんな人かを理解したようで、お茶会を楽しむことが出来たようです。

 平民は、ずっとポーカーフェイスのままでしたが、この者のことなのでまたおかしな事でも考えているのだろう、とわたくしは気にしていませんでした。


 だから、わたくしは気がつかなかったのです。

 お姉様と平民の関係が、あんなになるまで悪化していようことなんて。



*Translation below was made possible with the help of Sephallia. Thank you so much Sephallia.


38. Regarding Onee-sama


“Claire-sama, uhm… It’s difficult for me to say this but…”

“? What is it Loretta, I won’t get angry so go ahead.”


I again found myself at the gazebo, sharing tea with Pipi, Loretta… and the commoner (as well as Relaire). It was at that time that Loretta spoke up. Onee-sama wasn’t with us today as she had been invited to a tea party at the royal palace. I would’ve liked to accompany her, but Loretta and Pipi said that they had something they wanted to discuss in private, so I joined them here.


Loretta’s face was quite stiff, so much so that even I was beginning to feel nervous.


“Uhm… Well, it’s about Manaria-sama.”

“Onee-sama? What about her?”


I had been on guard, wondering what she would bring up, but hearing Onee-sama’s name relaxed some of my nerves. But then,


“Is Manaria-sama… Are you sure that she can be trusted?”

“… Just what do you mean by that?”


Without realizing it, the tone of my voice dropped. Of all people, she held doubts about my Onee-sama?


“Loretta, even if it’s coming from you, there are boundaries that mustn’t be crossed. Depending on the circumstances―”

“Claire-sama.”

“What is it, commoner, don’t you know not to interrupt.”

“Please calm down, both Loretta-sama and Pipi-sama are scared.”


The commoner’s words snapped me back to myself. When I looked at Pipi and Loretta I saw that they had both shrunk back in fear. I’ve really gone and done it. Loretta had openly stated that she found it difficult for her to say, and I was the one who had urged her to do so. I was being downright tyrannical.


“I’m sorry Pipi, Loretta. I let my emotions get the better of me. I’ll listen, so please go ahead.”

“… I expected that you’d be angry, Claire-sama.”

“Yes, Claire-sama, you make it clear that you hold Manaria-sama in very high esteem.”


Just as the two said, I do hold Onee-sama in high esteem. When I lost my mother, when my heart lay in the depths of despair, she was the one to save me… But, even without that bias, I simply felt that she was a lovely lady. Unfortunately, it seemed that Pipi and Loretta saw things differently.


“What do the two of you think?”

“I… Think she’s a little scary.”

“I do as well.”

“Scary…? In spite of what the two of you are saying, when you’re in front of her, you don’t seem scared. In fact, I’d say that the two of you were practically fawning over her.”


Honestly, while the two were in Onee-sama’s presence, it really felt as though they were doing everything they could to get her attention.


“That’s what scares me! It’s not as though she’s doing anything in particular… But―”

“Just her very presence seems to draw in those around her, she just seems to have that sort of power.”


The two found that frightening.


“What, that’s what this was about? You two are simply overthinking things.”


I gave a bright smile to blow away their anxieties.


“The reason the two of you feel that attraction to Onee-sama is simply because she’s a charming lady, that’s all there is to it.”

“D-Do you really think so?”

“Of course I do. Loretta, you may say that she isn’t doing anything in particular, but a true lady is able to charm those around her by simply being.”

“That’s true, Claire-sama certainly has that quality to herself as well, but…”


It appeared that both Pipi and Loretta were still anxious. Relaire had been nibbling on a biscuit at the corner of the table, but perhaps sensing the tension in the air, she looked up at us. To reassure her that everything would be okay, I patted her on the head.


“Hey, commoner, so what do you think about Manaria-sama?”

“Do you think that Claire-sama might be right?”


So much so, in fact, that they asked the commoner for her opinion.


“Hm… Well, I don’t think that Manaria-sama is doing anything outlandish… Like hypnosis or something like that.”

“That’s…”

“I mean, I suppose not…”

“What Claire-sama said is probably almost entirely correct. Manaria-sama’s each and every motion is refined to near perfection, and before you can realize it, she’s already captivated you.”

“See? Even the commoner agrees with me.”

“However―”

“?”


Just as I thought that she had agreed with me, it turned out that she had more to say.


“I do not believe that Manaria-sama is doing any of this unintentionally. I have no doubts that she is proactively trying to charm those around her.”

“Commoner! On what basis do you…!”

“Manaria-sama needs to build new connections here in Bauer.”

“―!”


As I was taken aback, the commoner continued.


“Just as Manaria-sama herself said, she has effectively been exiled from her homeland. Given her situation, she doesn’t really have many options.”

“What do you mean?”

“Quit beating around the bush and get to the point!”


Loretta and Pipi urged her to continue.


“She could abandon her homeland and begin a new life here in Bauer, or―”

“She could bide her time and prepare herself to claim Sousa’s crown―is that what you mean to say?”

“Exactly, how perceptive. Just as I’d expect from you, Claire-sama.”


Simply put, this was what the commoner meant to say. When Onee-sama said that she was, “Relieved to get away from her family’s squabbles.”, that was an excuse. Her true intention was to forge relationships, building her strength to return to Sousa and claim the throne when the time was ripe.


“You’re overthinking it.”

“Well, I don’t think that Manaria-sama has any real interest in the throne either.”

“Then―”

“That said, connections are really important when beginning a new life in a new land. So I’m sure Manaria-sama’s efforts to foster her network are unrelated to an attempt on the throne.”


I had to admit that what the commoner said made sense. Regardless of where Onee-sama’s intentions may lie, it was true that in her current situation, she couldn’t rely on her homeland to support her. In that case, it was only natural that she would try to expand her network.


“I understand what you’re saying, however, there’s something I find strange.”

“What is it, my beloved Claire-sama?”

“I’m being serious. Why do you all seem… How do I put this… So antagonistic toward Onee-sama?”


Whether it be Loretta, Pipi, or even the commoner, they all seemed to have their walls up when it came to her. If they didn’t there should be no reason that they would feel fear from an attraction toward her.


“Why, you ask…? I mean…”

“Yes, that’s right…”

“Well, Claire-sama, looks like you’re the only one out of the loop.”

“Eh!?”


Despite the fact that Loretta and Pipi normally did not get along with the commoner, the three of them were clearly on the same page here. Wait just a moment, just what could they mean?


“Ahahaha, Rei and the others are just worried that I might steal you away from them, Claire.”

“Onee-sama!”

“Good day, Claire. Rei, Loretta, and Pipi, good day to you all as well. I didn’t intend to eavesdrop, but with what you were talking about I couldn’t just barge in either, I’m sorry.”


Just how long had she been here? She had somehow found herself in a blindspot that none of us could see. As I responded in surprise, Pipi and Loretta’s faces paled as they moved to stand. Onee-sama gestured that there was no need with her hands before courteously asking if she could join us at the table.


It was only natural for Loretta and Pipi to have gone so pale. Though they didn’t hold any ill will, they had effectively slandered another country’s royalty. To make matters worse the individual in question heard their slander directly, of course they’d feel awkward… Though the commoner didn’t seem to care.


“Loretta, Pipi, please allow me to apologize. I was definitely in a bit of a panic to expand my social network, and it appears my actions directly led to your apprehensions. I’m really sorry.”


Onee-sama bowed as Loretta and Pipi both rushed to respond.


“No! You shouldn’t be the one apologizing!”

“We’re the ones who acted out of line―!


The two stood, correcting their stance and showing Onee-sama the respect that she deserved as royalty. Surprise appeared to be their dominant emotion, it was clear that they were both shaken by the situation. Onee-sama accepted their words with a smile before continuing.


“I never intended to cause a rift in the friendship you all share. But well, for better or worse, I’ve known Claire for a long time and we have a deep connection. Just as you all wish to treasure your time with Claire, I want to do the same. I hope you can understand.”

“Y-Yes!”

“Of course!”


In response to Loretta and Pipi’s desperate response, Onee-sama put on a wry smile. Then, while patting Relaire,


“Please, there’s no need to be so formal. As I’ve said, I’m no longer in a position where I should be considered royalty. So please, just be yourselves.”

“That’s…”

“But…”


It appeared that Loretta and Pipi couldn’t immediately accept Onee-sama’s sudden friendliness.


“Ah, I really do want to spend quality time with Claire, but I’m also quite interested in the two of you, who she also treasures deeply, as well. So long as the two of you are okay with it, I’d be happy if we could get along.”


Onee-sama’s smile was so radiant, so charming that it caused my heart to flutter regardless of the fact that we were the same gender.


“… Manaria-sama, what about me?”


When Loretta, Pipi and I all had our gazes fixated on that smile, the commoner again failed to read the room. Onee-sama offered an amused smile and said,


“That’s because you and I compete in a different arena than the two of them, Rei.”

“What do you mean?”

“There you go again, I know that you know. Or, are you still planning to play the fool?”

“I do not understand.”

“I see, that’s right. You’ve yet to settle your resolve. Well, it should only be a matter of time.”


Onee-sama laughed from the bottom of her heart.


“Well, putting that all aside, why don’t we enjoy our tea? I feel a tad stiff from my tea party at the palace, so I’d like the chance to unwind.”

“… Oh Onee-sama. Alright then, Le… Er, pardon me, commoner, serve us tea.”

“Right away.”


After that, we enjoyed our usual tea time. It seemed that both Loretta and Pipi finally came to understand Onee-sama’s character, so they were able to enjoy themselves too. The commoner maintained her poker face, but knowing her, I just assumed that she was consumed in her usual outlandish thoughts and paid no heed.


And so, still oblivious to the fact that things between Onee-sama and the commoner were rapidly deteriorating, I had absolutely no idea that things would go so far.



*아래의 번역은 "와타오시 번역"의 협력으로 실현되었습니다.고마워요, "와타오시 번역"


38. 언니를 둘러싸고


“클레어 님, 저기…… 말씀드리기 어렵지만 드릴 말씀이 있는데요…….”

“? 무슨 일인가요, 로렛타. 뭐든 괜찮으니 말해보세요.”


언제나처럼 정자에서 피피와 로렛타, 그리고 평민(과 레레어)까지 함께 모여 차를 마시고 있었더니 로렛타가 조심스럽게 말을 꺼냈습니다.

오늘은 언니가 없습니다.

언니는 왕궁에서 열리는 다과회에 초청을 받았기 때문입니다.

저도 언니와 함께 참석하려고 했지만 로렛타와 피피가 언니 몰래 이야기하고 싶은 말이 있다고 해서 여기까지 왔습니다.


로렛타의 표정이 어찌나 딱딱한지 바라보는 저까지 덩달아 긴장될 것 같았습니다.


“그게…… 마나리아 님 말인데요.”

“언니요? 언니가 왜요?”


무슨 말을 하려나 싶어서 귀를 쫑긋 세우고 있었을 때 갑자기 언니 이름이 나오자 긴장이 탁 풀렸습니다.

그랬는데,


“저기, 마나리아 님이라는 분은…… 정말로 신용해도 괜찮을까요?”

“……지금 그게 무슨 뜻인가요?”


저도 모르게 낮게 깔린 목소리가 나왔습니다.

다른 사람도 아니고, 언니를 신용할 수 있겠냐고 물었어요?


“로렛타, 아무리 당신이라고 해도 해도 되는 말과 안 되는 말이 있어요. 내용에 따라선——.”

“클레어 님.”

“뭔가요, 평민. 방해하지 말아줘요.”

“진정해주세요. 로렛타 님과 피피 님이 겁을 먹습니다.”


평민의 말에 정신을 차려보니 피피도, 로렛타도, 한껏 위축된 상태였습니다.

이러면 안 되죠.

말하기 쉽지 않은 내용이라고 로렛타가 처음부터 말했잖아요.

그리고 그 말을 듣고도 말해보라고 재촉한 건 저였고요.

어렵게 말을 꺼낸 두 사람 입장에선 불합리하게 느껴질 일이에요.


“미안해요, 피피, 로렛타. 저도 모르게 살짝 욱하고 말았어요. 자세히 이야기를 들려주세요.”

“……클레어 님이 화내실 거라고 예상하고 있었어요.”

“클레어 님은 마나리아 님을 몹시 사모하고 계시는 모양이니까요.”


두 사람 말대로 저는 언니를 사모하고 있습니다.

옛날에 어머님을 잃었을 때, 절망의 늪에 가라앉아 있던 저를 꺼내 준 것도 언니였고, 그 점을 차치해두고서라도 언니는 굉장히 멋진 분이니까요.

그런데 피피와 로렛타 입장에선 그렇지도 않은 모양입니다.


“둘은 어떻게 생각해요?”

“저는…… 조금 무섭습니다.”

“저도요…….”

“무섭다니…… 당신들도 언니 앞에서 상당히 스스럼없이 행동했었잖아요.”


좀 더 저를 봐줘요, 봐줘요, 하는 느낌으로 살짝 어리광부리는 어린애처럼 보였다고 표현할 수 있을 정도였는데.


“그 점이 무서워요. 마나리아 님은 딱히 뭔가 의식해서 특별한 행동을 하는 것도 아닙니다. 그런데——.”

“그저 그 자리에 있는 것만으로도 자연스레 주변 사람들을 끌어당기는 힘이 있는 것처럼 느껴져요.”


그 점이 무섭다고 입을 모아 말했습니다.


“그런 거였나요. 두 사람 다 생각이 지나쳐요.”


저는 피피와 로렛타의 불안을 날려버리는 것처럼 밝은 웃음으로 넘겼습니다.


“두 사람이 언니에게 끌리는 건 그저 언니가 매력적인 여성이라서 그럴 뿐이에요.”

“그, 그런 걸까요.”

“그런 거예요. 뭔가 의식해서 특별한 행동을 하는 것도 아니라고 말했지만 진정한 숙녀는 흘러나오는 분위기만으로도 남들을 매료시킬 수 있는 법이에요.”

“확실히 클레어 님도 비슷한 부분이 있긴 한데…….”


로렛타도 피피도 여전히 불안한 기색입니다.

그런 분위기를 느꼈는지 테이블 구석에서 비스켓을 우물거리던 레레어도 고개를 들었습니다.

저는 괜찮다고 안심시키는 것처럼 두 사람의 머리를 쓰다듬어줬습니다.


“있지, 평민. 당신은 어떻게 생각해? 마나리아 님에 대해서.”

“클레어 님 말대로 라고 생각해?”


로렛타와 피피는 어지간히도 불안한지 평민한테까지 의견을 물었습니다.


“그러네요……. 마나리아 님은 어떤 특별한 행동…… 예를 들어 최면술 비슷한 걸 쓰고 있는 건 아니라고 생각합니다.”

“그야…….”

“그렇겠지만…….”

“클레어 님이 말한 게 사실 전부나 마찬가지로, 마나리아 님은 일거수일투족에 세련미와 기품이 있어서 무의식적으로 매료되는 거라고 생각합니다.”

“봐요, 그렇잖아요. 평민까지 이렇게 말하잖아요?”

“하지만——.”

“?”


제 말에 적극 찬성의견을 보내는 거라고 생각했더니 거기서 끝나지 않고 평민은 계속 말을 이을 모양입니다.


“마나리아 님은 무의식적으로 그런 행동을 하고 있는 것도 아니라고 생각합니다. 마나리아 님은 사람들을 끌어당기기 위해서 일부러 그런 행동을 하고 있는 게 틀림없겠죠.”

“평민! 당신은 무슨 근거로 그런 소리를……!”

“마나리아 님은 이곳 바우어에서 새로운 인맥을 구축할 필요가 있으니까요.”

“——!”


제가 그 말이 무슨 뜻인지 깨닫고 깜짝 놀라자 평민은 계속 말을 이었습니다.


“마나리아 님은 직접 말했듯이 사실상 조국에서 추방 처분을 받았나 봅니다. 만약 그렇다면 마나리아 님이 고를 수 있는 선택지는 그리 많지 않습니다.”

“무슨 뜻이야?”

“뜸들이지 말고 빨리 가르쳐줘.”


로렛타와 피피가 뒷말을 재촉했습니다.


“조국을 버리고 새로운 정착지인 바우어에서 생활할 것인지, 아니면——.”

“스스의 왕위 계승권 다툼에 참가하기 위해 힘을 비축할 것인가—— 당신은 그렇게 말하고 싶은 거군요?”

“역시나 총명하시네요, 클레어 님.”


평민이 하려는 말은 이런 거였습니다.

언니가 “성가시기 그지없는 집안 소동에서 멀어질 수 있어서 오히려 속이 시원할 정도야.”라고 말했던 건 둘러댄 말일 뿐, 사실은 바우어에서 새로운 인맥을 쌓고 힘을 비축해서 때가 무르익으면 스스 왕국으로 돌아가 계승권 다툼에 참전하려는 의도는 아닐까.


“지나친 생각이에요.”

“뭐어, 저도 마나리아 님은 왕위계승권 같은 거엔 흥미 없을 거라 생각합니다.”

“그러면——.”

“하지만 설령 그렇다고 해도 새로운 땅에서 새로운 생활을 시작하기 위해선 인맥이 중요하잖아요? 마나리아 님은 분명 계승권 다툼은 어쨌든 간에 인맥을 넓히는 것 자체가 목적이라고 생각합니다.”


평민의 말에는 일리가 있는 것처럼 느껴졌습니다.

언니의 진짜 의도가 어느 쪽이든, 지금 언니는 조국의 지원을 거의 기대할 수 없는 상황입니다.

그렇다면 적극적으로 인맥을 넓히려고 하는 건 지극히 자연스러운 행동입니다.


“무슨 말인지는 이해했지만 한 가지 이상한 점이 있어요.”

“그게 뭔가요? 사랑스런 클레어 님.”

“장난은 적당히 하세요. 아무튼 어째서 당신들은 언니한테 뭐라고 하나…… 그렇죠, 거북한 느낌을 갖는 거예요?”


로렛타도 그렇고, 피피도 그렇고, 거기다 평민까지 언니를 꺼리는 듯한 느낌이 듭니다.

그렇지 않고서야 상대한테 끌리는 게 무섭다는 감상이 나오지는 않을 테니까요.


“어째서냐니…… 그거야…… 그치……?”

“응…….”

“모르는 건 클레어 님 뿐이라고요.”

“네에?!”


평소엔 도저히 사이좋다고는 말 못할 저 세 사람이 마치 호흡이라도 맞춘 것 마냥 말했습니다.

잠깐 기다려보세요, 대체 어떻게 된 건가요.


“아하하하, 얘들은 나한테 클레어를 빼앗길지도 모른다고 생각하는 거야.”

“언니!”

“안녕, 클레어. 레이, 로렛타, 피피도 평안하신가요. 엿들을 생각은 없었지만 내용이 내용이다 보니 바로 끼어들질 못했어. 미안.”


언제부터 거기에 있었던 걸까요.

우리들 전원이 눈치채지 힘든 자리에 언니가 서있었습니다.

깜짝 놀라는 저와 새파래진 얼굴로 벌떡 일어서려고 하는 피피와 로렛타에게 “괜찮아.” 라며 손으로 제지하고선 “나도 같이 앉아도 될까.” 하고 양해를 구한 뒤 자리에 앉았습니다.


로렛타와 피피는 여전히 새파래진 표정입니다.

그야 당연하죠.

나쁜 뜻은 없었다고는 하지만 타국의 왕족을 향한 험담이라고 볼 수 있는 말이었습니다.

그걸 당사자한테 들켜버렸으니까 지금은 거북함을 넘어 좌불안석이겠죠.

평민은 뻔뻔한 태도였지만요.


“로렛타, 피피, 먼저 사과하게 해줘. 나는 확실히 인맥을 넓히는데 조급했어. 그 행동 탓에 너희들을 불안하게 만들었지. 미안해, 이렇게 사과할게.”


그러면서 언니는 고개를 숙이자 로렛타와 피피는 몹시 당황했습니다.


“그럴 수가, 천만에요!”

“저희들이야말로 터무니없는 무례를——!”


두 사람은 황급히 일어나서 타국의 왕족을 대하는 예를 올렸습니다.

표정에선 숨길 수 없는 놀람과 동요가 떠올라 있습니다.

언니는 미소로 두 사람의 말을 받고서 말을 이었습니다.


“나는 너희들의 우애에 금이 가게 말들 생각은 없어. 그저 이러니저러니 해도 클레어와는 오랫동안 알고 지냈고 애정도 깊으니까. 너희들이 클레어와 친하게 지내고 싶어 하는 것처럼 나도 마찬가지야. 그 점은 이해해주길 바라.”

“네, 넵!”

“물론이에요!”


로렛타와 피피의 기합이 잔뜩 들어간 대답에 쓴웃음을 짓고 있었더니 언니는 레레어를 쓰다듬으면서,


“너무 그렇게 딱딱하게 굴지 말아줘. 전에도 말했다시피 나는 이제 왕족의 일원이라 할 수 없어. 편하게 대해줬으면 해.”

“그건…….”

“그래도…….”


허물없이 대해달라고 해도, 로렛타와 피피는 바로 넙죽 받아들이지는 못하는 모양입니다.


“클레어와 가까이 있고 싶은 건 사실이지만 나는 클레어가 소중히 아끼는 두 사람에게도 관심이 많아. 둘만 괜찮다면야 나와 친하게 지내줬으면 좋겠는데.”

“물론이죠!”

“더할 나위없는 영광이에요!”

“고마워. 다행이야, 친구가 늘었어.”


그러면서 반짝이는 미소를 짓는 언니는 같은 여성이라도 무심코 두근거릴 정도로 매력적이었습니다.


“……마나리아 님, 저는요?”


저와 피피, 로렛타가 언니에게 시선이 사로잡혀 있었더니 평민이 분위기 깨는 소리를 했습니다.

언니는 평민을 재미있어하는 표정으로 보면서,


“레이는 두 사람과는 다른 의미로 경쟁하는 거니까.”

“무슨 뜻이죠?”

“또 그런다. 알고 있으면서. 아니면 아직도 시미치를 떼려는 생각이야?”

“무슨 뜻인지 전혀 모르겠습니다.”

“그래, 너는 아직도 각오가 되지 않았구나. 뭐, 시간문제라고 생각하지만.”


언니는 진심으로 재미있다는 듯이 웃었습니다.


“아무튼 그건 제쳐두기로 하고 이제 다시 차를 즐겨보지 않겠어? 왕궁의 다과회에서 어깨에 잔뜩 힘을 줬더니 조금은 편히 쉬고 싶은데.”

“쿡쿡…… 언니도 참. 레네…… 크흠, 실례했어요. 평민, 차를 내오세요.”

“알겠습니다.”


그 뒤로는 아무 일 없이 즐겁게 차를 마셨습니다.

로렛타도 피피도 이제 언니가 어떤 사람인지 이해한 모양이라 편히 차를 마실 수 있었던 것 같습니다.

평민은 줄곧 포커페이스를 유지하고 있었지만 이 자가 하는 짓이니만큼 또 이상한 거나 생각하고 있겠지 싶어서 저는 별로 관심을 두지 않았습니다.


그래서 저는 눈치채는 게 늦었던 겁니다.

언니와 평민의 관계가 그 정도로 악화되어가고 있었다니.

Comments

Anonymous

Pipi and Loretta are good friends, I like them. Aaaaaaaahh Claire stroking Relaire, I need to see that

Anonymous

Omg we are going to see 'that' part soon!!! I'm soooo excited!!!