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こんにちは。Dr.卑猥性器まらまらです。

皆様普段から緊急事態が起こったときの備えは出来ていますか?

先ほどは石川県で震度7の地震が起きましたね。

一時期急性外傷について専門で仕事をしていましたので今私にできることはこの専門知識をお伝えすることしかできません。

少しでも助けになればと思い外傷の応急処置、止血についてをまとめておきます。


昔関西の大地震で挫滅症候群(クラッシュシンドローム)が多発しました。

これは災害などで長時間の四肢圧迫で筋肉の細胞が破壊されミオグロビンやカリウムが細胞外に漏出し停滞していきます。


次に救助により圧迫が解除されると共に上記の物質が全身へ流れ

ミオグロビンが腎臓の尿細管をふさぎ急性腎不全をきたし、血圧低下によるショックを引き起こします。

またそれによりカリウムの濃度も上昇し所謂、高カリウム血症を発症。

これは不整脈を起こし心停止を誘発します。

なので安易に救助を行うのではなく先に解毒が必要になる場合もあります。

こういった知識は阪神淡路大震災で多くの人に知らましたね。

しかし救助には専門的な医療行為が必要ですので専門家に任せましょう。


では実際現場で家族、友人が怪我をしてしまった際出来ることは何があるでしょうか?

出血があるようだったら先ずは止血をしましょう。

体内の約20%が失われると出血性ショックとなり30%の失血で生命に危険を及ぼすので直ちに行動しましょう。

止血のやり方は様々ありますが

現場で比較的簡単に出来る圧迫止血法というものがります。

これは2通りあり

・直接圧迫止血法

・間接圧迫止血法

があります。


直接圧迫止血法

では患部をガーゼなど衛生材料で直接圧迫を行うものです。

これを行う際は清潔な布やハンカチなどが必要です。

圧迫は創に向かって約15分ほど続け、

圧迫中は血液に触れないようできればポリ袋などで自分の手を覆うなど気を付けましょう。


間接圧迫止血法

は上記の止血法で止まりにくい場合あわせて行いましょう。

身体には心臓から末端へ流れる血液を動脈(Autry)

心臓へ向かう血液を静脈(vein)といいます。

この止血法では創より心臓へ近い箇所の動脈を圧迫します。

例えば手のひらからの出血であれば手首を鷲掴みにして橈骨動脈(radial artery)と尺骨動脈(ulnar artery)を圧迫します。


足首やふくらはぎの出血であれば膝裏を押えて膝窩動脈(popliteal artery)を圧迫。


腕の出血であれば上腕二頭筋と三頭筋の間あたりの上腕動脈(brachial artery)を圧迫


では頭部の出血は?

首を締めて頸動脈(carotid artery)を圧迫。


すると死んでしまうので

頸動脈ではなく、耳の前の浅側頭動脈(superficial temporal artery:STA)を圧迫しましょう。


繰り返しますが圧迫する場所は心臓から末端へ出ている箇所で行いましょう。

ですがいきなりここを圧迫しましょう!と言われても正確な箇所がわからなければ処置も難しいです。


ではここで主な止血点を掲載しますので一度自分で動脈を触ってみましょう。

※強く圧迫しないように軽く押しましょう。

※動脈を触れる際は人差し指、中指、薬指の指先の腹で軽く押えるとわかりやすいです。


触れましたか?

普段触ることは少ないと思いますがこの知識が何かあった際の助けになればと思います。

あくまで応急処置ですので遊びではしないでくださいね。


昨今、地震だけではなく大雨などの被害もちらほら見受けられます。

地震に至っては2022年で震度1以上のものが1945回

震度3以上が206回

震度5弱が15回

(気象庁より)

私自身は幸いにも大きい災害に遭遇したことはありません。

ですが南海トラフ地震は地震調査研究推進本部の研究によると今後30年以内で70~80%程度、50年以内は90%程度で発生するといった見解があり

我々はいつ、どのように大災害に見舞われるかわかりません。自分や家族、恋人など大切なひとを守るため少しでも知識を備えておく必要があります。



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