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母の実家は山奥の田舎だった。

まだ小さかった頃の夏休み、俺は初めてその実家へと遊びに行ったのだが…

正直都会で育った俺にとって田舎は何もなくて面白くなく、ただただ家で持ってきたゲームをやるだけの日々だった。

だけど持ってきたゲームにも飽きてしまい、TVも田舎のせいで既に見たことのあるものが放送されているだけで面白くなく、来て早々自分の家に帰りたくて仕方なくなっていた。

そんな時、祖母から駄菓子屋に行ってみたらどうかと提案された。

なんでもその駄菓子屋は地元の子供達の遊び場になっていて、俺と同年代の子達もいるらしいとのこと。

正直気乗りはしなかったが、あまりに暇過ぎて翌日俺はその駄菓子屋に行ってみることにした。


駄菓子屋は母の実家からそこまで遠くなかったが、こんな暑い中歩いて向かったせいで着いた頃には既にぐったりしていた。

駄菓子屋の周りには確かに俺と同い年くらいの子達が集まっており、店の前でガチャガチャやいつの時代のかも分からないゲーム機で遊んでいる様子。

あまりにも暑くて早く涼みたかった俺は、そんな奴らの横を素通りして駄菓子屋の中へと入った。

そして驚いた。

「うそ…」

なんと店の中だと言うのにエアコンが付いていないのだ。

ついているのは扇風機だけで、中よりは日陰な分ましではあったが、それでも暑くてしんどいのは変わらない。

そんな状態に絶望しながらも、駄菓子屋にアイスが売っているのが見え、そしてその隣にジュースも売っているようで少しだけホッとした。

これでやっと涼めると思い、俺は迷わず店のおばちゃんに声を掛けてアイスとジュースを買うことにした。

「はいありがとね。ジュースとアイスで合わせて100円ね」

あまりにも安いと思ったが、見たことも無いようなアイスとジュースだしこんなもんかと思いながら財布を探す。

「んっ…」

財布に100円玉が入っておらず、仕方なくばあちゃんにお小遣いとして貰った千円札を出す。

すると店の中の子供達が驚いたように声を上げた。

「うわっ、金持ち~」

「初めて見るけど、お前どこの家の奴?」

「アイスいーなー!」

急に俺に慣れ慣れしく話しかけてくるのは、明らかに俺より年下の奴らだった。

うるさいと思いながらも俺はおばちゃんからおつりを貰い、ジュースを開けて飲み始める。


甘い…


ぶどうの絵の描かれたジュースは異様に甘かったが、それでも乾いていた喉を潤すには十分だった。

そしてそのままアイスキャンディーと書かれたチョコのアイスにも口をつける。


硬っ…


これは逆に味が薄く、氷のように硬かった。

噛めないから舐めるしかない分長く冷たさを味わえると思えばまぁ許せた。


「良いなぁ~」

「ねぇジュース頂戴!!」

しかしそんな俺の姿を見て、周りの子が急に俺にジュースやアイスをせびり始めたのだ。


只でさえ熱さで苛々しているのに、なんで俺が見ず知らずの奴らにあげないといけないんだよ。


俺はこいつらを無視して外に出たが、それでもしつこくついてくる子がいた。

「ねぇお金いっぱい持ってるんだから良いじゃん。買ってよぉ」

店にいる子の中では一番年下に見える、恐らく低学年の男の子だ。

「うるさい!!あっち行けよ!!」

俺の服を引っ張り、延々と言ってくるその子があまりにもうるさくて、俺はつい怒鳴ってしまった。

「う、うぇええっ…うわぁああああっ!!いじめられたぁあああっっ!!」

するとその子は急に大声で泣き出したのだ。

しかも苛めてなんていないのに、濡れ衣まで着せてきている。

「ちょっ、苛めてねぇだろ!!」

「うわぁあああああっっ!!」

俺のそんな声なんて聞こえてないように泣き続ける男の子。

もうどうしようもないと思い、俺はさっさと駄菓子屋を去ることにした。

しかし、駄菓子屋に背を向けて走って逃げようとした時。


「おい、ちょっと待てよ」


そんな俺の背に向かって声を掛けてくる奴がいた。

仕方なく振り返ると、そこには俺よりも年上に見える二人の男子がいた。

高学年であろう二人は俺よりも背が高く、日に焼けていて見るからに喧嘩が強そうに見えた。

そしてさっきまで泣いていたはずの子が、その二人の後ろに隠れるようにこっちを見ている。

その顔は俺を見てニヤニヤと笑っていた。


このクソガキが…!!


「なんですか」

仕方なくその凄んでくる二人に向かって返事をした。

「俺の弟に何したんだよ」

黒髪短髪のいかにもガキ大将のような方の男子が俺を睨んでそう言った。

どうやら後ろのクソガキはこいつの弟らしい。

「なんもしてないですよ。俺にアイス買ってくれってしつこいから、あっち行けって言っただけだし」

「違うよ!!こいつ僕のアイス取ったんだ!!」

「はぁ!?」

どうやったらそんな話になるのか理解できなかった。

このアイスは完全に俺が買ったものだし、店のおばちゃんに確認すればすぐに分かるだろうに。

「自分より年下の奴からアイス取るって、お前情けなくないのかよ」

それを聞いて俺にそう言うのはもう一人の男子だった。

もう一人も日に焼けていたが、さっきの兄の方とは違って泥臭さよりも爽やかさがあった。

「取ってないですよ!!」

なんでそのガキの言うことを信じるのかは謎だが、俺は必死に否定した。

「嘘つくな!!取ってねぇなら翔太が泣くはずねぇだろ!!」

なんでそんなに弟を信じられるのかは謎だが、これはもう完全に濡れ衣を着せられているようだ。

「てかお前見ねぇ顔だけど、どこの家の奴だよ」

「どこでも良いじゃないですか」

「怪しい…やっぱお前が取ったんだな」

兄だけでなくこいつにまで俺は悪者認定されてしまった。

そりゃ初めて見る知らない奴よりは、弟とか見知った奴の方が信用できるかもしれないが、それにしても酷すぎる。

「なら店のおばちゃんに聞けば良いんじゃないですか?俺が買ったってはっきりしますよ」

「お前そう言って大人を盾にして逃げるつもりだろ」

「そうはいかねぇぞ」


なんでこんなに話が通じないんだよ!!


見るからにヤンチャそうな二人だし、このまま喧嘩が始まっても勝てる見込みなんてない。

かと言って走って逃げても、明らかに二人の方が体力もありそうだし足も速いだろう。

「……ペロ」

取り敢えず落ち着くために溶け出しているアイスを舐める俺。

「お前!!何余裕ぶってんだよ!!」

「いや、溶けそうだったから…」

「くっそ…おい朝陽、こいつ処刑すんぞ」

「当然」

クソガキ…もとい翔太の兄から飛び出た『処刑』と言う物騒な言葉。

そしてそれに同意して近づいてくる朝陽と呼ばれた色黒爽やか男子。

「っっ!!」

まずいと思って逃げようとしたが遅く、俺は朝陽に首の襟を掴まれてしまった。

「は、離せよ!!」

「うるせぇ!こっち来い!!」

そして俺は、朝陽に引っ張られながら翔太の兄の元へと連れていかれ、そこからは二人掛かりで両腕を掴まれてしまう。

「康平、あそこ行くんだろ」

「そうだな。処刑するならあそこが良い」

そんな話しをしながら、二人は俺を引っ張って行ったのだった。



翔太は途中康平に言われて駄菓子屋に戻っていき、俺は二人と共に駄菓子屋から少し離れた林の中へと連れていかれた。

「どこ行くんですか…」

「うるせぇ。黙ってろ!」

まだ帰り道はギリギリ分かる距離だから良いが、流石にこれ以上行くのはまずい気がした。

それでもクソガキの兄である康平は行く場所を教えてはくれない。


まぁ教えてくれたところでその場所を知らないし、聞いたところで意味なかったな…


二人に連れられて着いた先は、林の中の木造の物置?みたいな小さな建物だった。

扉を開けて中に入れられ、続いて二人が入ってきて扉を締められる。

中は靴を脱いで上がれるようになっており、駄菓子屋で売っているような玩具が散乱していて、人が座れるように座布団もいくつかあった。

なんと言うか、アニメで見たような秘密基地…にしては少し物足りない感じはあるが、恐らくここは二人の秘密基地なのだろう。

「早く上がれよ」

そう言われて仕方なく俺は靴を脱いで上がった。

ギシギシと歩く度に音が鳴り、床が抜けそうで怖い。

俺に続いて上がって来た二人は特にその音を気にしている様子はないから、恐らく大丈夫なのだろうと自分に言い聞かせる。

「お前、名前は」

建物の中を見回していると、朝陽が俺を睨みながら聞いてきた。

「尊ですけど」

「おい尊、よくも弟を苛めてくれたな」

名前を言った瞬間、俺の肩を押しながら康平が凄んできた。

二人共俺よりも年上だろうし、身体も大きいから正直怖い。

「だ、だからそれは勘違いですって…」

「うるせぇ!!今から翔太に謝るってなら処刑をやめてやっても良いぞ」

「なんで俺が謝らないといけないんですか!!」

怖かったが冤罪を認めることはできず、俺は精一杯声を張って抗議した。

「はっ、良い度胸じゃねぇか。おい朝陽!」

「へいへい」

その瞬間、俺は朝陽に足を払われて床へ尻からすっ転びそうになった。

「うわっ!!」

そしてそのまま両腕を後ろから羽交い絞めにされ、そのまま朝陽に後ろから抱かれるように床へと仰向けに倒される。

驚いて何もできずにいると、今度は康平が俺の両足のを掴んで広げ、そのまま身体を滑り込ませるように足を俺の股間の方へと伸ばしてきた。

「ちょ、ちょっと!!何するんですか!!」

なんだか嫌な予感がして必死に抵抗するが、二人の力に勝てる訳がなく逃げることができない。

「俺らに舐めたことした奴らはみんな処刑してやんだよ」

「泣いても止めてやんねぇからな」

「や、止めてください!!」


俺の声も虚しく、康平の足が俺の股間へと乗せられる。

そして処刑が始まったのだ。



この処刑が俺の今後の人生を大きく変えることを、この時の俺は知らなかった。



チンポを覆った黒いくるぶしまでの靴下を履いた康平の足は熱く、短パン越しでもその足裏が汗で蒸れていることが分かった。

そもそもあんな炎天下の中遊んでいたであろう康平は全身汗だくで、足だって蒸れているのは当然だ。

「い、嫌だっ!!」

その足の気色悪さよりも、股間を覆われていることが恥ずかしく、俺は腰をくねらせて逃げようとする。

「無駄だよ。おらっ!!」

しかしガッチリと足首を捕まれているせいで康平の足は振り払うことができず、掛け声と共にその足が震え始めた。




【※※※】




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あの日から長い年月が過ぎた。

大学生になった今でも、夏になると母の実家へと泊まりに行くのが恒例となっている。

母の実家へ着いた頃にはすっかり夕方になっており、後1時間程で夕飯の時間になる。

そんな中、俺は出かけてくると母へ言ってある場所へと向かった。


「おう、尊。来たのか」

秘密基地の前で俺に気付いて声を掛けてきたのは康平だった。

俺と違って高校を卒業してから地元で電気の整備士として働いている康平は、今日も仕事終わりなのか作業着のままだ。

図体が大きく焼けた肌に作業着が似合っており、あの日と変わらずヤンチャそうな雰囲気はあるが、康平はカッコ良い大人の男へと変わっていた。

あの日をきっかけに仲良くなった俺達は、夏に俺が来ると決まって集まって遊ぶようになっていたのだ。

「久しぶり。てか今日行くって言ってあっただろ」

「まぁな。もうすぐ朝陽も来ると思うから」

「そっか。中入ってようぜ」

「だな」

そう言って俺らはあの日と同じように秘密基地の中へと入っていった。

定期的に康平と朝陽が掃除をしてくれているお陰で、古いながらに中は整頓されている。

「今年も祭が終わるまではいるんだろ?」

「その予定だよ」

毎年夏に行われる地鎮祭。

そこで康平は毎年神輿を担いており、その姿を見てから帰るのが恒例だった。

座布団に腰を下ろしながら雑談を始める。

「大学はどうだよ」

「まぁまぁかな。思ったより勉強が大変だけど、それなりに楽しんでるよ」

「そっかそっか。翔太も尊と同じ大学行きたいって言ってるからよ」

「あ、もう翔太君も受験のこと考える年齢か。あのクソガキがなぁ…」

「そう言ってやんなよ。ガキの頃なんてそんなもんだろ」

「まぁあれが無かったら康平と朝陽とも仲良くならなかっただろうし、今となっては良い思い出だよ」

俺に濡れ衣を着せた翔太君が受験の話をしていると言うのは、なんとも感慨深かった。


その後も適当に雑談をしていると、秘密基地のドアが開いて朝陽が入ってきた。

「久しぶりだな尊。遅くなって悪かったな」

「久しぶり。大丈夫だよ。仕事お疲れ様」

朝陽も康平と同じく、高校を卒業してからすぐに地元の企業で働き始めていた。

仕事終わりなのかスーツ姿の朝陽は、あの時と変わらず地黒なのに康平とは違って爽やかな印象が強く、高い身長にスーツが似合っているのも相まって中々のイケメンとなっていた。

「尊は相変わらず細ぇし白くてなよっちいな」

「ほっとけ!!学生は勉強が本分なんだから、家からあんま出る必要ねぇんだよ」

「いや昔からあんま家から出ねぇだろうよ」

「……まぁそうだけど」

アクティブな康平と朝陽と違って、俺は昔から外で遊ぶよりも家でゲームをしている方が楽しめるタイプだった。

ここにいる時は二人と外で遊ぶことも多かったが、いざ一人だと自ら家を出ようとは思えなかった。

「まぁ雑談は後でするとして、尊も時間あんまねぇだろうし、さっさと始めようぜ」

朝陽との会話を遮るように言う康平。

田舎の夕飯は早く、俺がその時間には帰るしかないのを知っているため、康平が気を使ってくれたのだ。

「だな。さっさとやろうぜ。ほら、早く横んなれよ尊」

「あ、うん。そうだね」

俺は朝陽に言われるがまま、あの日の処刑と同じように床へと仰向けに寝そべった。

「脱がすぞ~」

「…うん」

横になった俺を確認すると、康平はそう言って俺のズボンへと手を掛ける。

そして遠慮なく下着ごとズボンを下ろしてきた。

「……」

もう慣れたとは言え、二人のいる中性器を露出するのは今でも少し恥ずかしい。

「ほら、今日はどっちのを嗅ぐんだ?俺の方は中々に仕上がってんぞ」

「いや俺のも結構だぞ」

そして2人はニヤニヤと俺を見下ろしながら、俺の顔の方へとその足を近付けて来た。



あの日この秘密基地で行われた処刑は、俺の性癖を完全に歪ませた。

元々素質はあったんだと思うが、それでもあれがきっかけなのは間違いない。

あの時の二人は、射精自体は知っていたがそれが性的なものだと言う認識はしておらず、ただ気持ち良くなってチンポから液が出るだけのものと思っていたらしい。

射精後の倦怠感から男にとって射精は恥ずかしいものだと勝手に解釈していた二人は、電気あんまを通して射精させることを『処刑』としていた。

しかし俺のあまりの反応に、年頃だった二人は奇しくもその時初めてその行為に性的な興奮をしたのだ。

俺と違って二人は足に興奮し射精までしてしまう俺の姿を見て以来、相手を辱めるような行為と相手の情けない姿に興奮するようになったらしい。

確かに俺を責めている間、二人は終始勃起しているからそれは嘘ではないのだろう。

俺とは違った性癖ではあるが、二人もそれぞれ俺のせいで歪んだとも言えるのだから、お互い様なところはある。

そこから毎年俺が母の実家に来ると三人で遊ぶようになり、秘密基地へと行くと何か理由をつけて俺に『処刑』をするのが恒例となったのだ。

そして段々と年を重ねていくうちに『処刑』と言う名目はなくなり、恋愛感情は無いがお互いに性行為としてそれを楽しむようになっていた。

それは性の歪んだ三人だけの秘密。


差し出された二人の足。

康平の足は白ベースに足指部分だけがグレーの五本指の靴下を履いていた。

作業靴の中でじっとりと蒸れて仕上がった足は、指一本一本に足汗で靴下が張り付き、白地の部分は汚れで足型が浮き上がっている。

それに対して朝陽の足はスーツのため黒のビジネスソックスだった。

この炎天下の中革靴の中の蒸れは凄まじく、康平と同じように黒地のはずなのに摩擦と汗で白く足型が浮き出ている。

あの日以来臭い足の匂いに興奮するようになってしまった俺からすれば、二人ともとても臭そうな足で魅力的だった。

まずは先に来ていた康平の足から手で持ち、そっと鼻を近づけていく。





続きと【※※※】部分は8月12日に他プランでも公開予定

現在タバコプランにて公開中

全文約15400文字

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