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「今日の練習はここまで!!」

「「「押忍!!」」」

団長が言うと、団員の私達は威勢良く返事をし、頭を下げた。

難波慶(なんば けい)

私の所属する応援団の団長だ。

黒髪短髪に強面の顔、焼けた肌にガッチリとガタイの良い身体。

応援団の衣装である学ランが良く似合う男だった。

「今週末は野球部の応援だ。気合い入れてけよ!!」

「「「押忍!!」」」

頭を下げたまま私達は返事を返す。

「解散!!」

団長のその声でやっと私達は頭を上げ、各々帰る準備を始めた。

団長も「ふぅ」と一息をつきながら、水筒に入った水を一気に煽っている。

応援に興味のない私が応援団になんかに入ったのは、この団長が目的だった。

「団長」

「ん?なんだ野々宮」

団長は水筒から口を離し、私を見て言う。

あぁ…団長、今日も可愛いなぁ…

「実は折り入って相談があって…」

「どうした」

「ちょっとここだとあれなんで、みんなが帰った後、部室に来て貰っても良いですか?」

「おう、分かった。おーい、みんな。もうすぐここ閉めるから急げよー」

団長は快く頷くと立ち上がり、それとなくみんなを早く帰るように促してくれた。

普段は硬派な上に見た目もいかつくて男臭いのに、こういうところは優しい。

そんな団長のことが、私は大好きだったのだ。

ただ、その好きはちょっと歪んだものなんだけど…

私も帰る準備をすると、一足先に部室の方へと急いだ。


部室の中は、男女混合の応援団のせいで比較的整理されていた。

隅にある椅子に座り、スマホを開く。

「えっと…これだこれだ」

画面をスクロールしてアプリを辿っていくと、ピンク色のハートマークのアイコンのアプリがある。

私はそれをタップした。

『フェチ管理アプリ』

画面にそう文字が出ると、カメラの画面に切り替わり、部室の映像がスマホに映り始める。

「どうしようかなぁ…」

部室を見回すと、半透明の箱に納められたある物が目に入った。

それは、応援団が実際に応援する時に嵌める、白いナイロンの手袋だった。

白い手袋は汚れやすいため普段の練習では嵌めず、本番のために男女用分けてこの箱に入れて保管してあるのだ。

「うん、これにしよう!」

私はその箱を取り出すと、中に無造作に入れられたそのナイロン白手袋を取り出し、自分の片手に嵌めてさっきのアプリでカメラに映した。

写真を撮った時のように、一瞬私の手袋を嵌めた手の静止画が画面映り、今度は何やらグルグル渦巻くような模様が動く画面へと切り替わる。

私はその画面が出るとすぐにスマホを伏せ、自分には見えないようにすると、その直後外から足音が聞こえた。

私は急いで手袋を脱いで箱にしまうと、元の場所へと戻し、その足音の人物を待ち受ける。

ガチャリとドアノブを回す音と共に扉が開き、中に入ってきたのは団長だった。

「待たせたな」

「いえ、私こそ呼び出しちゃってすいません」

「大丈夫だよ。で、どうしたんだ」

「あ、その前に、鍵閉めて貰っても良いですか?」

団長は余程深刻な話があると勘違いしたのか、神妙な顔になると、部室のドアの内鍵を閉めた。

鍵は部室の中だし、これでもう外から入ってくることはできない。

団長と二人きりの部室。

興奮で段々と息が荒くなっていくのを感じた。

「で、どうしたんだよ」

団長はテーブルの椅子に座りながら、心配そうな様子で私に聞いてくる。

「あの…その前にこれを見て欲しいんですけど…」

私はさっきの画面を団長に見えるように差し出す。

「ん?なんだこれは」

不思議そうに言いながらも、素直に受け取る団長。

「そのまま1分だけ何も言わずにその画面を見ててくれませんか?」

「は?」

「お願いします!!」

「な、なんだよこれは…相談事じゃなかったのか?」

「相談に関係のあることなんです。1分だけで良いんで…お願いします!」

団長は本気で戸惑っているような顔で私を見ていたが、私の必死な姿に何かあると思ったのか、スマホに目を向けてくれた。

「1分で良いんだな」

「はい!こっちで計っておくんで」

「分かった」

やったぁああああ!!

私は危なくガッツポーズを取りそうになったのを、なんとか抑えた。


団長が今見ている画面。

それは、人にフェチを植え付けるためのアプリの画面だ。

偶然ネットで色々漁っていた時に見つけた、怪しいサイトで配布されていたこのアプリ。

あまりの胡散臭さに、ちょっとネタのつもりでスマホに入れてみたのだが、効果は物凄かった。

アプリの画面にフェチにしたい物を映し、その後に表示される画面を1分見るだけで、そこから1時間、見た人物はその映した物に興奮するようになってしまうのだ。

前に試しにタオルを映してから自分自身に使ってみたが、そこから1時間、自分でも信じられない程にタオルに興奮するようになってしまった。

タオルが何よりもいやらしい物に見え、見るだけでもアソコがムズムズし、それに触れた瞬間一気に濡れる。

そのままアソコにタオルを擦り付けながら絶頂を迎えたが、それでもタオルフェチは治まらず、効果が切れるまでスマホでタオルの画像を見つけてタオルで身体を慰み続けた。

効果が切れるとさっきまでのタオルへの執着が嘘のように消え、特に興奮することもなくなったが、身を持ってこのアプリの効果を実感した。


そして私は先ほど手袋をアプリに映した。

つまり、団長はもうすぐ、あの手袋に異常な程興奮するようになってしまうだろう。


あぁ…楽しみ。


私の目的は、団長を何かのフェチにすることではない。

団長を屈服させることだった。

思春期真っ盛りの中学時代、帰り道で拾ったSM雑誌。

そこには団長のように屈強な男があられもない姿を晒し、女に屈服させられ快楽を与えられ、溺れていく様が載っていた。

それを見て私は、今までに感じたことが内容な興奮に襲われ、そして自分の中ではっきりと歪んだ性癖が形成されていくのを感じた。


今目の前で私のスマホを見続ける団長を、男臭くて屈強な男である団長を、硬派なせいでまだ童貞の団長を、私は快楽で屈服させたくて仕方なかったのだ。

だけど団長は一途で、団員の他の女の子と付き合っているのを知っている。

半分諦めていた私の夢を、このアプリのおかげで今実現しようとしていた。

これが嬉しくないはずがない。


「なぁ、そろそろ1分じゃないか?」

団長の声で部室の時計を見ると、既に1分半程経っていた。

「そうですね。もう大丈夫です」

団長は画面から目を離すと、そのままスマホを私に返してくる。

「なんか目ぇ回るような画面だったが、これが何なんだ」

訳が分からないと言う顔で私を見る団長。

本当にフェチになっているかの効果は、実際に手袋を見ないと本人も自覚をしない。

「団長、相談って言うのが、これのことなんです」

私は先ほど戻した女子団員用の手袋の入った箱を取り出し、テーブルの上に乗せると、その蓋を外す。

「ん?」

その箱を団長は覗き込むと、そのまま固まってしまった。

「団長…?」

「ん?あ、あぁ、すまん。で、これがどうした」

団長は何事も無かったかのように私に聞いてくる。

あれ?団長は今手袋に興奮するはずなのに…

私は箱から一双の白手袋を取り出してみる。

すると団長は、顔を赤くしながらその取り出した手袋から明らかに目を反らした。


これは効果が出てるわね…


半ば確信に近い思いで団長に言った。

「これ、嵌めてみてくれますか?」


■■■■■■■■■■■■■■■


「これ、嵌めてみてくれますか?」

女子団員の野々宮が手袋を俺に渡しながら言ってきた。

その手袋は応援の際に嵌める物で、嵌めることなんて特になんでもないことのはずなのに、俺はその手袋を受け取ることすらできないでいる。

「団長?」

野々宮が不思議そうな声で俺に聞いてきた。

「あ、あぁ…でもなんでこれを?」

時間稼ぎのために疑問を口にする。

「大事なことなので…」

真剣な顔で言う野々宮に、断れない空気を感じた。

手袋を野々宮から受け取ろうと手を伸ばすが、なぜか照れて手袋を直視することができない。

なんで。

なんでこんなに手袋をいやらしく感じてしまうんだろう。

野々宮の手にある手袋が、とても性的に見え、見てるだけでドキドキしてきてしまう。

手袋に触れたい、手袋に触れられたい。

そんな思ったこともないような感情を、俺は感じてしまっていた。

まるでそれが極上のエロ動画のように、見ているだけで想像を掻き立てられられ、いやらしい気持ちが治まらない。

ふと野々宮の手から目を反らすと、箱に入った大量の手袋達が目に入った。

「うっ…」

いやらしい物が大量に入ったその箱を、これ以上見たらまずい。

それなのに、見たくて仕方がない。

めちゃくちゃ美人の女の豊満な胸を覗いているような、いや、それよりもいやらしい物を覗き見ているようで、手袋を見ているだけで股間が熱くなっていった。

「団長、見てください」

手袋を受け取れずにいると、野々宮は何かを思いついたような顔で言う。

何をするのかと思いきや、野々宮はその手袋を自ら嵌め始めたのだ。

「なっ、おいっ!!」

「ん?なんですか?」

右手の指先を手袋に挿し込み、少しずつ焦らすようにその白い手袋を被せていく。

野々宮の指の長い綺麗な手はドンドンその手袋に吸い込まれていき、萎んでいた手袋の指先へと嵌っていく。

一本、また一本とその白手袋が膨らみ、全ての指と平が手袋に納まった。

そして手首のボタンをパチリと留めると、完璧に野々宮の大きい手にピッチリと手袋が嵌った。

手を馴染ませるために指をグイグイと動かしている姿が、なんとも艶っぽく感じてしまう。

手袋の裾も手首にピッチリと嵌ったその手袋の手は、先ほどの嵌める前の手袋とは比べ物にならない程にいやらしく、俺のチンポを滾らせてくる。

「どうです?手袋がぴったり手に嵌っちゃいました」

そう言って俺に見せるように目の前に差し出してきた。

「なんでっ…」

ただ野々宮が手袋を嵌めて見せてきただけ。

それなのに俺は異常な程に興奮し、野々宮が『手袋』と言っただけでドキッとし、その手袋の手を今すぐ触りたい衝動に駆られた。

「どうしました?団長。この手袋がどうしました?」

野々宮の言う『手袋』という単語にどうしても敏感に反応してしまう。

「なんでもっ…んおっ!!」

なんでもない。

そう言おうとした瞬間、野々宮が俺の手を握ってきた。

その手袋を嵌めた方の手で…

サラリと滑らかなナイロンの感触で俺の手を掴み、中に入った野々宮の手の弾力を手袋越しに感じる。

早く離さないと大変なことになる。

そう思っているのに、その感触があまりにいやらしく、もっと触りたい衝動が止まらない。

ただ握手をしているだけなのに、手全体がくすぐったく感じ、自分がどうしようもなくその行為に興奮しているのが分かった。

「すいません。なんか手を出してたんで握手したいのかなぁって…違いました?」

「…!!」

俺はどうして良いのか分からず、何も返すことができない。

「なんで応援団って手袋するんですかねぇ」

俺の手を離し、笑いながら言う野々宮。

それに少し安堵する反面、その手袋が離れてしまうことへの残念な気持ちの方が大きく感じた。

「白い手袋すると手が目立つようになるし、応援が良く見えるから…とかですかね」

もう片方の手も手袋を嵌めながら、野々宮がそう言って笑った。

返事をしようとするが、同じ動作で手袋を嵌めていく野々宮の手から、どうしても目が離せない。

両手に手袋を嵌め、その手を組んで指の股をグッと押し、益々指先までピッチリと嵌る白い手袋。

脳内に自分の欲望が溢れていく。

野々宮がその手袋の手で俺を…

考えただけでチンポの先からダラリと我慢汁さえ出始めてしまった。

そもそも俺は彼女がいる訳で…

しかも前にいるのは、俺のタイプの小さいロリ系の子とは真逆のタイプで、美人系の野々宮だ。

背も高く、スタイルも良い。

それなのになんで野々宮の嵌めている手袋に、ここまで魅力を感じてしまっているのかが自分でも理解できなかった。

「なんで団長さっきから黙ってるんですか?って、えぇ!?」

なんとなくワザとらしさを感じる声で驚き、俺の股間を見つめる野々宮。

その手袋に興奮した俺の股間は、制服のズボン越しでも隠せない程に大きく盛り上がっていた。

「なんで勃ってるんですか!?」

「ち、違う!!これは…」

「え、嘘。ここで襲われる!?」

「そうじゃない!!絶対に違う!!」

「じゃあなんでそんな…」

「こ、これは生理現象と言うか…」

我ながら苦しい言い訳をするが、この場で勃起している不自然さを誤魔化すことなんて当然できない。

「いやいや…意味わかんないですよ…なにか興奮するものでもありました?」

勘の鋭い野々宮の言葉にドキッとする。

「なんかさっきから様子がおかしいなとは思いましたけど…確かこの箱を出したあたりから…」

「ち、違う!それは関係ない!!」

「怪しい…もしかして、『手袋』…とか?」

「!!」

バレてしまったという気持ちと、『手袋』と言う単語に興奮する気持ちが交差したせいで、思わず動揺が顔に出てしまった。

「あぁ、やっぱそうなんですねぇ。これ女子用の箱だし、女の子の嵌めた手袋が好きなんですか?」

「だから違う!!」

「あ、じゃあまさか男のが好きとか…?」

「そんな訳あるか!女の方が好きだよ!」

「あ、つまり女の子の手袋が好きってことですね」

しまった…

冷静でなくなっていたせいで、肯定するような発言をしてしまった。

「いや、それはっ」

野々宮の嵌める手袋のせいで頭が上手く働かず、否定の言葉すら出て来なくなる。

「あぁもう良いですよ。別に団長が手袋フェチだろうが私は気にしないんで」

「だから違うっ」

なんとか搾りだした否定の言葉。

さっきまでの勢いは言葉にもう無かった。

「じゃあ団長。もしここで認めるなら、この手で団長が好きなことしてあげても良いですよ?」

そんな俺に対し、野々宮が発した言葉は予想だにしない言葉だった。

好きなことをしてくれる…?

野々宮はその手袋の両手を俺の方へと向け、ワキワキと指を動かして煽ってくる。

その手で好きなことを…

考えただけで身体が疼いて仕方なくなってきてしまった。

「そんなこと…」

言葉を続けたくても、俺の脳内の手袋での行為についての思考で邪魔をされる。

「良いんですか?団長が認めるならこの『手袋』の手で、その勃起してるおちんちん、触ってあげても良いんですよ?」

敢えて手袋と言う単語を強調して言った野々宮は、手で筒を作り、そのままチンポを上下にシゴくような動きをした。

「っ!!!」

なんていやらしい動きなんだ…

その手袋の指達の隙間に空いた空洞に、俺のこのチンポを突っ込めたらどんなに気持ち良いか…そんな欲望で脳内が埋めつくされていく。

「この『手袋』でおちんちんシゴきながら、乳首もいじってあげましょうか?」

その言葉にまた身体がビクリと反応する。

あぁ…なんていやらしいことを言うんだ…

「この指先で乳首を摘まんだり、コリコリくすぐったり…」

指をバラバラに動かし、くすぐるような動きを見せつける野々宮。

そんな物を見せつけられたら…

「乳首を散々『手袋』で弄られながら、そのままおちんちんもこの『手袋』で思いっきりシゴかれたら気持ち良いでしょうねぇ」

俺の乳首とチンポの高さに手を持っていき、空中で俺の身体を責めるような動きをされる。

このまま服を脱ぎ捨てて、その手に身体を押し付けたい…

その手袋で思い切り射精したい…

相手がタイプじゃないとか、自分に彼女がいるとかもうどうでも良い。

今はただその手袋で気持ち良くなりたい。

「団長、認めますか?」

気が付くと、ニヤニヤと笑いながら言う野々宮の言葉に、俺は頷いてしまっていた。



7月24日に他プランでも公開予定

現在タバコプランにて先行公開中

全文約13600字

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