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「はぁ…」

タクシー会社の事務所に貼られた今月の売り上げ表を見てため息しかでない。

「中村、ため息ついてどうした」

「あ、先輩…いやぁ、この通りですよ」

先輩ドライバーの佐伯さんに声を掛けられ、その表を指さす。

「あぁ。まぁ今はご時世ってのもあるからなぁ。俺だってギリギリだよ」

「佐伯さんは良いじゃないですか。最低ライン超えてるから減給にはならないでしょ?」

「今月長距離の良い客がいたからなぁ。あれが無かったら俺だってヤバかったよ」

「良いっすねぇ…俺なんてほんとワンメーターの客ばっかで嫌んなりますよ」

今月は特についてなかった。

駅前で長時間順番待ちをしたにも関わらず、乗って来たのが近距離移動の高齢者ばっかりだったり、長距離っぽい客は直前に他のタクシーに取られたり、そんなことが何度も続いたのだ。

今月はあと営業日2日で、最低ボーダーまであと7万。

行けるかどうかかなりギリギリのラインだ。

これを超えられないと、うちの会社の場合来月の給料のパーセンテージが減ってしまう。

もし足りなかった場合は、売上に自腹の金を足した方が逆に来月プラスになるため、足りない月はいつもそうしているのだが、今月に限っては手持ちに余裕が無さ過ぎてそれができない。

なんとしても売上げを伸ばさなくてはいけないのだ。

「まぁあと2日あるし、良い客捕まえればいけない額じゃねぇって」

「どこか良い穴場とかないんすかぁ…」

「そうだなぁ…あるにはあるんだが年寄り共が陣取ってるからなぁ」

「あぁ…」

不況のせいで客は減ったのにドライバーは増え、今や客の取り合いになっている。

それは同じタクシー会社でもそうで、良い場所は会社の中でも経験が長い年寄り達が溜まっていた。

そこに20代半ばのペーペーである自分が行こうものなら、後で何を言われるか分からない。

「走り回るしか無いってことっすね…」

「そうだな。頑張れよ」

「はい…」

そう言って俺の背中を叩き、佐伯さんは行ってしまった。

「はぁ…やるしかないか」

いつまでこうしてても仕方ない。取り敢えず少しでも走って客を乗せるしかない。

「行くか」

他の先輩達がまだ事務所でグダグダしている中、俺はいち早く自分の車へと向かった。

車に乗り込む前に客の乗る座席を見て問題の無いことを確認し、運転席へと乗り込む。

そして胸ポケットから手袋を取り出し、手に嵌めた。

長時間ハンドルを握っていると手汗をかくため、滑りや汚れ防止にも手袋は必須だ。

会社からは綿の安い白手袋が支給されていはいるが、俺は自前のナイロンの白手袋を使っていた。

ナイロンの高級感のある感じや、手の甲の三本線を見ていると、『仕事をしてる』という感じが出て、自身のモチベーションが上がるからだ。

これは先ほど話していた先輩の佐伯さんから教わったモチベの上げ方だが、意外とこういう細かいところがモチベの維持には大事なんだと思った。

まぁ佐伯さんみたいにオーダーメイドの革手袋を嵌める程ではないが、思ったよりもこれが効いている。

素手からスベスベなナイロンの白い手へと変わり、手首のボタンをパチリと留める。

うん、やっぱこの会社のLサイズが手にピッタリ馴染むな。

グッグッと手を組んで指先までピッチリと嵌めこむと、そのまま気合を入れるために頬をパンと叩いた。

「おし!」

俺はハンドルをその白手袋を嵌めた手で握り、車を走り出した。



一日の営業が終わった。

今日の売り上げは2万とちょっと。

「最悪だ…」

あと5万円近くを1日で売り上げるしかないのだ。

良い客が続けば絶対に無理と言う金額ではないが、正直厳しい。

「おーい、どうだったよ」

佐伯先輩が後ろから声を掛けてきた。

「最悪でした…」

「ん?…あぁ…」

俺の売り上げ表を見て察したようだ。

「まぁあと一日あるしな」

「5万はなかなか厳しいですよ…今日だってほとんど休まずに運転し続けて来たんすよ?」

「サボってないのはその手袋見れば分かるよ」

「え?あ…」

うっかり脱ぐのを忘れていたナイロンの白手袋は、ハンドルを握った汚れと汗で黒ずんでいた。

「一日でそうなんのはかなり頑張った証拠だな」

手袋は手汗を吸い込み湿っているため、見た目以上に汚れている。

今日一日必死に運転した証拠だが、それに結果が伴わないのが悲しかった。

「お前は良くやってるよ。良い場所占領して適当に済ませてるじいさん連中よりよっぽど立派だって。上に俺からも言ってやるからさ」

「ありがとうございます…」

「取り敢えず諦めないであと一日頑張ってみろって」

「はい」

ほんと佐伯先輩は優しい。

最初の研修で同行した際、俺は佐伯先輩に付いたのだが、その時から先輩は変わらず優しく接してくれた。

そんな先輩の言葉を無碍にはできない。

よしっ

「佐伯先輩、俺頑張ります!」

「おうその意気だ」

ほんの少しだけやる気が復活した俺は、再び佐伯先輩に背中を叩かれながら、嵌めていた手袋を脱いだ。


そして最終日。

「………」

既に勤務時間も終盤に差し掛かる中、俺の現在の売り上げは3万と5千円弱だった。

普段なら悪くない売り上げだが、それでも5万には届かない。

あと1万5千円…

時間的には次の客がラストになるだろう。

「はぁ…」

客一人で1万5千円なんてそうそうない。

俺は半ば諦めていた。

来月の昼飯全部抜けばなんとかなるかな…

1万5千円の自腹での補填は今の俺にはかなりきつい。

かと言って補填しないと再来月がきつくなる。

「どうすりゃ良いんだよ…」

あぁ…なんで俺タクシーの運転手なんかやってんだっけ…

ふと昔のことを思い出す。

元々運転が好きだった俺は、それを活かせる仕事に就きたかった。

運送業も考えたが、幼い頃両親と旅行に行った時、タクシーの運転手に案内されながら巡ったのがとても楽しかったのを思い出し、自分もそんな風に人を楽しませるようなことがしたいと思ってタクシーの運転手という仕事を選んだ。

だけど最近じゃご時世柄旅行客なんてほとんどいないし、乗って来るのは酔っ払いやめんどくさい客ばかりだった。

それに加えて給料まで減らされて生活も厳しいなんて…

あぁ…もういっそ辞めちまおうかな…

これまで何度もそう思ったことはあるが、なかなか踏ん切りがつかないのは、やっぱり運転をするのが好きだから。

すごく単純だが、この好きな運転でたまに当たる良いお客さんに、笑顔で『ありがとう』と言われると、それだけでやってて良かったと思えるのだ。

それでも今回は流石に生活もあるし、厳しいかもな…

色々と考えながら運転していると、スーツ姿の男が手を上げているのが見えた。

身なりを見る限り、スーツも上等だしなかなか悪くなさそうな客だ。

1万5千円は無理でも、少しでも多く金を落として欲しいところ…

もしこれでどうにもならなかったら、タクシーの運転手を辞めることを本気で考えよう。

そう思いながら、俺は男の近くに車を寄せた。



■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


仕事にも満足している。

金だってそれなりに余裕もある。

だけど性の欲求だけはどうすることもできなかった。


毎週火曜日は会社を出るのが遅くなるため、ワンメーターだが乗りたい電車に間に合わせるために会社から駅までタクシーを使うことにしていた。

経費で落ちるから金も掛からないし楽と言うこともあるが、目的は別にあった。

「お客さん、どこまで」

運転手は60代くらいの年配の男だった。

「○○駅まで」

「えっ…それなら歩ける距離だよ?」

「乗りたい電車があるんですよ」

「……あいよ」

小さく舌打ちをするのが聞こえた。

ワンメーターですいませんね。

俺はそんなことを気にせずタクシーに乗り込む。

ドアが閉まり、車が走り出すと、俺はハンドルを握る運転手の手を見た。

綿の手袋…しかも甲の三本線も無しか…

只でさえ年配で微妙なのに、舌打ちするあたり性格もあんまりだし、今回は大外れだな。

自分の中で一気にテンションが下がるのを感じた。

はぁ…なかなか良い白手袋を嵌めた好みのドライバーっていないよな…

中学の頃、修学旅行に京都に行った。

市内を回る時、グループごとにタクシーバスに乗ったのだが、運転手がなかなかの男前で、一緒のグループの女子が嬉しそうにしていた。

清水寺に着き、見学をしている途中、タクシーにカメラを忘れたことに気付いた俺は、一人でタクシーバスへと戻ったのだが、その時俺の性癖を歪めるものを見てしまったのだ。

駐車場の隅に止められたタクシーバスの中に運転手がいたのだが、何やら様子がおかしかった。

雑誌を片手に、何やらモゾモゾと動いている。

俺はこっそりと運転手側の席の見えるところへと行き、覗き込むと、だらしない顔ではぁはぁと息を荒くしながら、自身のチンポをシゴいていたのだ。

恐らく集合時間までまだ時間があるため、俺が戻って来るとは思っていなかったのだろう。

性に関する意識が目覚めるのが遅く、オナニーを覚えたてだった俺は、その運転手の姿から目を離せなかった。

白いナイロンの手袋を嵌めたまま、その大きくなった大人のチンポをコスコスとシゴき、先端から溢れた液を含ませて手袋を濡らしていく。

あの整った運転手の顔が、性で歪み、チンポをシゴいていると言う事実がなんともいやらしく感じてしまった。

そしてイきそうなのか、そのままシゴく手を早め、射精する瞬間、チンポをその手で覆い、その手袋の手へと大量の精液を吐き出したのだ。

精液でグチュグチュになったナイロンの白手袋、そして余韻に浸って気持ち良さそうにする運転手の顔。

それがずっと忘れられなかった。

修学旅行から帰った後は、俺はその運転手の姿を思い出して何度も抜いた。

それだけじゃ飽き足らず、あれを再現するために100均で買った綿の手袋も嵌めながらした。

そんなことをしていると、必然と手袋自体に興奮するようになり、今では立派な手袋フェチとなってしまったのだ。

その中でもやはり運転手の手袋は各段に興奮した。

白手袋を嵌めている運転手は多いが、なかなかナイロンの白手袋を嵌めている人は少ない。

それにそもそもタクシーの運転手は高齢者が多い中、中々若い人、しかも見た目が自分好みの人なんて偶然会ったりはしない。

まぁ好みじゃなくてもナイロンの白手の時はついつい見てしまうんだが…

いつも、自分好みの運転手に手袋で触られることを妄想しているが、今のところそれなりに良い手袋に巡りあうことはあっても、運転手まで好みと言うのは無い。

今回もはずれだし。

まぁ良いさ。結局毎週タクシーには乗るんだから、いつか会えるのを期待しよう。

そんなことを思いながら、俺は一応運転手の手を見つめていた。



「はぁ…今日も疲れた」

いつも通り火曜のため大通りに出てタクシーを拾おうと辺りを見渡す。

すると、いつもと違うタクシー会社のタクシーが見えた。

なんでも良いやと手を上げると、俺に気付いたタクシーが近寄ってくる。

車が寄せられ、ドアが開く。

「こんばんは。どこまででしょうか」

思ったよりも若い声に運転手の顔を見る。

「えっ…」

その顔を見て驚いた。

スーツにタクシーの制帽を被った運転手は、自分よりも若く、そしてかなりの男前だったのだ。

地黒なのか少し浅黒の肌に、一重のシュッとした爽やかな顔。

俺を笑顔で見ているその顔は、昔見たタクシーの運転手を思い出させる程に好みだった。

「あの…」

俺が黙っているため、不信に思ったのか制帽を直しながら声を掛けてくる。

そこでまた驚いた。

ナイロンの白手袋!!!

手の甲に三本の線があり、手首でボタンを留めるタイプの、俺の一番好きな手袋を嵌めていたのだ。

男らしい大きい手にピッチリと嵌った白手袋は、裾から見える地黒の手首とのコントラストで異様な程いやらしく見えた。

こんな完璧なことあるのか!?

今までがはずればかりだったこともあり、あまりの衝撃で言葉にならない。

「大丈夫ですか…?」

「あ、す、すいません!○○駅まで…」

ハッとするように返事をし、そこで一瞬考える。

こんな好みの運転手なのに、ワンメーターの距離を乗るのは勿体ない。

「いや、あの、ちなみに、△△駅までって行けたりするかな?」

自分の住んでいる場所の駅名を言った。

「…え!?△△駅ですか…?」

今度は運転手の男が驚いたように言う。

まぁまぁ遠い距離だったからだろうか。

「あ、ちょっと遠いか…?」

「いや、えっと、少し遠いですけど…大体1万はいかないぐらいだと思います…」

1万はなかなかに大きい金額だが、こんな良い運転手に出会う機会なんて今後ないだろう。

ここは…

「じゃあそこまでお願いしたいんだけど」

「ほ、ほんとですか?」

なぜか聞き返され、遠い距離が嫌なのかと思いきや、なんとなく嬉しそうな顔をしている。

「うん…遠過ぎるかな?」

「い、いえ!全然!精一杯送らせて頂きます!」

「あ、うん。よろしくね」

変なテンションになった運転手を少し変に思いながらも、これから家までの距離、この運転手さんの手を見続けられることを考えると気にならなかった。

ドアが閉まり、車が走り出す。

ハンドルを握る運転手の手には、手の甲に三本線があり、スベスベな生地のナイロンの白手袋。

あぁ…なんて眼福なんだろう…

多分大きさ的にLサイズで、メーカーは多分あそこのだな…

生地が厚めだしちゃんと良い手袋を選んで嵌めているようだ。

指先まで余すとこなく手袋が嵌り、ジャストサイズのため手の弾力も伝わってくる。

グっとハンドルを握る手の形が、モノを握っている形と同じで凄くいやらしい。

なんだよこのクソエロい手は…!!

整えられた短髪の黒髪に制帽がよく似合っていて、見える横顔が凄くカッコいい。

写真撮りてぇ!!

「お客様は仕事終わりですか?」

「え?あ?あ!そうそう!そうだよ!」

不純なことを考えている時に声を掛けられ、挙動不審になってしまった。

「お疲れ様です。こんな夜遅くまで大変ですね」

ってか良く聞いたらこいつ声まで丁度いい低さで良いな…

「そんなことないよ。毎週火曜だけちょっと遅くなるから、タクシー使うことが多いんだよね」

「え?そうなんですか?いつもご自宅までタクシーで?」

「あ、いや、今日はたまたまいつもより遅くなっちゃって」

「あぁ…そうなんですか…」

なぜか少し残念そうな声になった。

「あ、あのさ!運転手さんって凄い若いよね?なかなか珍しいような…」

「確かにタクシー業界では若い方ですね。けど多分お客様と年齢は同じくらいですよ」

「あ、そうなんだ」

つまり26、7ってとこか?

なんだかいつもが年配の人ばっかりで、今回の男は異常に若く見えた。

いや、十分若いけどね。

料金メーターの上に『中村』と運転手の名前が貼ってある。

「中村君って言うんだね」

「えぇ。よろしくお願いします。あの辺走ることもあるんで、今後またお客様を乗せる可能性もあるとおもうので」

「こちらこそよろしく」

指名したい。

できることなら毎回中村君を指名したい。

「あの、こんなこと言うのもあれなんだけど、タクシーの運転手さんって、指名制とかってないよね?」

「指名…ですか」

「あ、いや!変な意味じゃなくて、前に乗ったタクシーの運転手さんが凄く感じが悪かったから、指名できたら良いのになぁなんて思って」

「そうだったんですね…指名制度のあるタクシー会社もあるみたいですけど、うちにはそのシステムが無くて、迎車はたまたま近くにいるタクシーが無線で呼ばれる仕組みなので、指名はできないんですよ」

「なるほど…」

残念だ…

中村君が来てくれるなら毎週家まで送って貰っても良いぐらいなのに…

信号で止まりサイドレバーをグッと握り込んで操作する、中村君の手を見ながらそう思った。

スマホを手に取り、操作するふりをして何枚も写真を撮る。

「タクシーの運転手って言うのも大変そうだよね」

それに気付かれないように適当に話を振った。

「えぇまぁ…けど運転するの好きなんですよね。あとお客様とお話するのとかも好きですし」

「運転好きなのは良いね。めんどくさい客とかはいない?」

「めんどくさいと言うか…酔って寝ちゃって、お金払えないとかは困っちゃいますね」

「あぁそりゃ大変そうだ」

「やっぱり夜の時間は酔ってるお客様も多いですからね。ホロ酔いぐらいの方だと色々話してくれて楽しいんですけど」

「言わなくて良いことまで言っちゃいそうだな」

「まぁたまに聞いちゃう時ありますね。内緒ですけど」

はははっとお互いに笑い合う。

おぉ、中村君中身も良い子そうじゃん。

こんな子にそのいやらしい手袋で触れられたら…

カメラ越しにその白手袋の手を見てそんなことを妄想したら、思わず股間が膨らんできてしまった。

その後も何事も無かったように暫く雑談を続ける。

なんでタクシー運転手になったのか、彼女はいるのか、勤務時間ってどういう制度なのかなどなど、中村君自体の探りも入れつつ…

長い間話し、いつの間にか窓から見える風景が見慣れた地元の物へと変わっていた。

あと10分も掛からず着いてしまうだろう。

あぁ…こんなにエッチな手袋を見ながらの楽しい会話もあと少しか…

「今日はお客様を乗せることができて良かったです」

惜しい気持ちを隠しきれずにいると、なぜかしんみりとした声で中村君が話し始めた。

「ん?どうして?」

「いや実は…お客様がもし乗ってくれなかったら、タクシーの運転手をもう辞めようと思ってたんですよ」

「え!?そうなの!?」

あまりに勿体ない提案に思わず本気で言ってしまう。

「え、えぇ…うちの会社って半歩合制と言うか、売り上げによって次の月のインセンティブが変わるんですよ。ボーダーがあって、それを超えられないとかなりお給料減らされちゃって…って、すいません。こんなことお客様に話しても仕方ないんすけど…」

「良いよ良いよ。良かったら話して」

「はい…それで今月今日が最終営業日だったんですけど、売り上げが足りてなくて…お客様が最後のお客様だったんですけど、これで売り上げが届かなかったら、色々生活も掛かってるしもう辞めようって思ってたんです。タクシーの運転手って仕事は好きなんですけどね」

「そうだったんだ…」

「なので、今日お客様が目的地を言った時、まさかって思いましたよ。こんな長距離のお客様って、この時間ではなかなかいませんしね」

なるほど…だから俺が地元の駅までと言った時、あんな反応をしてたのか。

「そっかそっか。それで、俺を乗せて今日の目標には届きそうなの?」

メーターを見ると、大体8千円後半ぐらいだったため、着くまでには9千円ほどにはなるだろう。

「いえ、あと少し足りないんですけど、それなら自腹で払ってもギリギリなんとかなる金額なので、まだ運転手続けられそうです」

そう言って横顔で笑った。

こんな話を聞きながらとても不謹慎だが、その笑顔が余りに爽やか過ぎて、今すぐエロいことをしたいと言う邪な気持ちばかりが浮かんでいた。

「それは良かったよちなみにあといくらぐらい足りないの?」

「え?えぇと…6千円ぐらいですかね…」

6千円…

今のこの気持ちならその場であげても惜しくないような値段だった。

いや、待てよ…これってもしかしてチャンスじゃ…?

「あ、あのさ!!向かってる駅の近くに、24時間営業で、駐車場が凄く広いスーパーがあるんだけど、そこに止めて貰っても良いかな…?」

「え?あ、はい。分かりました」

上手くいくかは分からないけど、今まで叶えることができなかった願望を叶えるチャンスだ…

言わずに後悔するなら言って後悔しろの精神でいくしかない。

タクシーは目的地の場所が変わり、俺の言った通りスーパーの駐車場へと着く。

「一番端っこの方に停められる?」

「?分かりました」

夜も遅いため車もあまり停まっていない中、敢えて店から遠くて暗い、全く人通りが無い場所へと停めて貰う。

「ここで良いですか?」

「うん。ありがとう」

「ではここで…料金なんですけど、9120円ですね」

「うん」

俺は言われた金額丁度を現金で渡す。

トレー越しにお金を渡したのだが、今までで一番近くでその手を見ることができて思わずガン見してしまった。

運転のせいで少し黒ずんだ指先が生々しくてエロい。

「はい。確かに。ありがとうございました」

後ろのドアが開き、俺を降ろそうとする中村君。

「あ、あの」

「はい?」

やべぇ…ドキドキする…

「売上の目標までもう少しなんだよね…?」

「え、あぁ、そうですけど…」

「ちょっと協力してくれたら、1万円追加で払うよぉなんて言ったら、興味ある…かな?」

あぁぁあああっ!!怪し過ぎる!!

なんでこうもっと自然に言えないのか!いや自然に言ったところで怪しいけども!

「えっと…協力って、何をすれば…?」

え?まさか思ったより興味持ってる…?

「あの、実は俺、手袋が好きで…」

「え?」

恥ずかしい。

何俺性癖晒してんだよ。

変に冷静になりながらも続ける。

「その中村君の手袋嵌めてる手が、良いなぁって思ってて…ちょっと触らせてくれたり、触ってくれたらなぁなんて…」

はははっと恥ずかしさを誤魔化すように笑いながら言うと、中村君は驚いたように俺の顔を見た後、自分の手に目線を移した。

「俺の手袋嵌めた手…?」

その手を見つめながら黙ってじっと何かを考えている様子の中村君。

余りにも静か待っているため、耐えきれなくなり俺から話しだす。

「はははっ、変だよね。ごめんごめん。今のは忘「後ろの席、行っても良いですか?」

『今のは忘れて』と言おうとしたのに被せて中村君が言った。

「え?あ、うん」

あっけに取られて頷くと、中村君は俺の方のドアを閉めてエンジンを停め、運転席から車を降り、俺の座っている隣に乗り込んできた。

え?あ?嘘。まじで?

隣に来た中村君は、運転席にいる時よりも背か高く見え、それが更に魅力的で、急に近くに来たため照れて本人を直視できない。

「あの、触らせてくれたり、触ってくれたりってのは、具体的に何をすれば…」

「え」

えぇぇぇっ!!上手くいったよ!!!

「え、ほんとに良いの…?」

「手、だけですよね?しかも手袋嵌めたままで良いなら…」

あ、そうか。

俺的に手袋って言うのは嵌めてくれた方が良いものだけど、中村君的にも手袋という布を一枚挟むから少しハードルを下げてるのか。

思い切って中村君の方を見る。

制帽を被った抜群に好みの顔の男が、スーツに白手袋をしている姿。

「やば…」

思った以上に破壊力が凄い。

萎縮しちゃダメだ。

折角中村君がやってくれるって言ってるんだから、気が変わらない内に楽しまないと!!

「じゃ、じゃあ…ちょっと手を広げて、俺の方に出してくれる?」

すると、中村君は何も言わずに俺に向かって手を差し出した。

うっすらと手の凹凸に黒く汚れが浮き出て、汗で手にピッタリと張り付き、明らかに湿っているのが分かる、使用感が滲み出ているナイロンの白手袋を嵌めた大きな手。

手首で留められたボタンは若干きつめで、そのお陰で手首に手袋がピッチリとハマって隙間が無い。

そして袖と手袋の間に見える、素肌の絶対領域。

そんな完璧に嵌められたいやらしい手袋の手が、両手共俺の目の前に差し出されていた。

「すごい……」

あまりのエロさに思わず声が漏れてしまう。

「すご…い?」

不思議そうな顔で言う中村君。

「あ、いや、ごめん。あまりにも手袋が似合ってたから…」

「ははっ、手袋に似合うとかあるんですか?」

「あるよ!めちゃくちゃある!!中村君の手は最高に似合ってる!」

軽く笑って言う中村君に、思わず熱を込めて返してしまった。

やべ。あまりの良さに熱くなってしまった。

引かれたか…?

「……自分じゃよく分からないですけど、誉められるのは悪い気しませんね」

へへっと嬉しそうに笑う中村君にキュンときすぎて、思わず襲い掛かりそうになる自分をなんとか制した。

「じゃ、じゃあ、触っても良い…?」

「はい」

どうぞと言わんばかりに手を少し上にあげられる。

俺はその手に自分の手を伸ばし、まずは中村君の片手を両手で掴むように触れた。

「おぉ……」

親指で指の腹を揉むように触れると、汗で湿ったナイロンの滑らかな感触、そしてその手袋越しにも分かる肉厚な手の弾力が伝わってくる。

そして裏に回した他の指は、掌とは対照的に乾いていて、手の甲にある3本線の凹凸にも触れられ、ナイロンのスベスベな感触が楽しめた。


エッロいな畜生!!


少しの間その手袋の手をマッサージするように動かし、手袋の感触を楽しんだ。

すると、先端まで指が詰まった手袋の指先がピクピクと動き、それもまたなんともいやらしい。

そったそれだけのことで、俺のチンポはズボンの中で痛い程勃起していた。

「なんだか気持ち良いですね」

俺の手の動きをジッと見ながらそう言う中村君。

「そ、それなら良かった。俺も感触が良すぎて、ずっとやってたいぐらいだよ」

「ははっ、ほんとに手袋が好きなんですね」

「う、うん。変、だよね?」

「良いと思いますよ。俺も女の人の脚とか好きですし、それと同じ感じですよね」

ノンケなのに理解があるなんて、ほんと良いな中村君…

俺は手に握る力を少しだけ強くした。

暫く片手を揉み、次にもう片方の手袋の手も同じようにマッサージをするように触れる。

あぁ…こんな思う存分触れられるなんて幸せ過ぎる…

「指、絡ませても良い…?」

「良いですよ」

特に嫌がる感じもなく答える様子に、俺は中村の右手を自分の手と組むように指を絡ませる。

俺の指と中村君の手袋の指が絡まり、掌同士が合わさった。

そして中村君の左手も同じように俺の手と絡ませた。

俺の指の股に挟まる中村君の手袋に包まれた指。

その湿り気を含んだ温もりに手が包まれ、なんとも言えないいやらしさに、腹の奥がなんだかゾワゾワした。

「なんだか掴み合いしてるみたいですね」

そう言ってグッと力を込めて俺の手を握る中村君。

「っっ!……確かにね」

突然のことで驚いたが、冷静を装って答える。

多分喧嘩の掴み合いに似ている体勢のためそうしただけで、特に他意は無いのだろうが、俺はそれに余計興奮し、チンポからは我慢汁まで垂れ始めていた。

まるで俺の手を、中村君の手が食らいついて来ているようで、そのしっとりとした手袋の感触も相まって興奮でどうにかなりそうだった。

「あ、そうだ。さっきのマッサージのお礼に、俺も一つ手のマッサージ知ってるんでやってあげますね」

「えっ?」

そう言うと、組んでいた手を一旦離し、俺の開いた手の指の間に、今度は指を立てて差し込んで来たのだ。

「えっ、ちょっ」

両手共同じように、全ての指の股に中村君の手の指が立てて差し込まれていく。

「この指の股に指入れて、こうやってコリコリされんの気持ち良くないですか?」

そう言って、指の股をほじるように中村君の指が動き始めた。

「えっ、あっ、うそっ」

指の股をウネウネと中村君の白い指先が動き、そのあまりのエロさに手がモゾモゾとくすぐったくなっていく。

「指が疲れた時とかやってるんですけど、どうですか?気持ち良いですかね?」

いやいやいやいや!!

気持ち良いとかもうそういうのじゃなくて!!

いや気持ち良いけど、もう、うわぁーー!!

「きっ、気持ちっ、良いっ」

手を手袋の指先で犯されるような、そのエロ過ぎる動きにテンパッてしまい、変なテンションで返事をしてしまった。

「良かったです」

中村君はそんな俺を気にした様子もなく、ニコッと笑いながらそのマッサージを続けている。

あぁ、やべぇぇっ。手がモゾモゾしてきた。

汗で湿ったナイロンの感触は、想像以上の良さだ。

も、もう我慢が…

「か、顔も触って欲しいっ」

欲望がそのまま声に出た。

「あ、分かりました」

俺の手から中村君の手が離れていき、そして今度は俺の顔目掛けて手が伸びて来た。

おぉぉっ…

少し黒くずんだナイロンの白手袋を嵌めた手が、顔に向かって来ると言う、あまりに刺激的な絵面に恥ずかしくなり、思わず少し目を閉じてしまう。

そして次の瞬間、俺の顔はその中村君の手に覆われてしまった。

「あぁ……あぁぁっ…♡」

汗でじっとり湿った白手袋をパツパツに嵌めた、その温かく大きな手に包まれ、興奮で声が溢れていく。

「これで良いんですかね?」

中村君は俺の顔を覆った手を、スリスリと擦り付けるように顔の上を動かした。

あぁぁぁっ!!たまんねぇぇええ♡

湿気を帯びたナイロンのザラつく感触が顔を這い回り、全体を撫でていく。

「おっ…おぉっ……♡良いっ、よ。中村君」

目を開けると、その手袋の手越しに中村君の整った顔が見え、今こんなイケメンノンケの手袋で顔を覆われていると言う事実を再認識し、ダラダラとチンポから液が溢れていった。

少し手袋の匂いを嗅いでみると、手汗の酸味のあるすっぱい匂いに、ハンドルの革の匂いが混じり、なんともいやらしい臭さに仕上がっている。

「はぁ、はぁ、んんっ♡はぁ、はぁ」

そのいやらしい手袋の匂いを堪能しながら、顔を手袋の手で触れられ、興奮が最高潮に達し、頭が段々とおかしくなっていく。

あぁ、この手袋で気持ち良くされたい…

乳首コリコリされて、チンポ擦られたい…

その欲を我慢できるような理性は、この手袋の匂いと感触でどこかへと行ってしまった。

今は恥ずかしいとか、遠慮とかしてる場合じゃない。

今やらなかったらもう二度とこんな最高なシチュエーションに巡り会うことなんてない。

俺は自分のシャツのボタンを自分で外し、胸を少しはだけさせる。

「な、中村君!」

「?はい」

「乳首とか、触って、欲しい!!」

「えっ?」

驚いた顔で俺を見る中村君。

き、気まずい…

けど折角ならもっと気持ち良いこともしたい!!

「ダメ…かな…?」

勢いよく言ったものの、この空気に思わず縋るような声が出てしまう。

すると中村君は、俺の顔からその手袋の手を離し、俺の目を真っ直ぐ見ながら言った。

「分かりました…」

「え…?」

「けど俺、男の乳首なんて弄り方わからないんで、上手くできないかもしれないですからね」

「う、うん!!大丈夫だよ!」

え、まじ!?よっしゃあぁぁぁっ!!

思いきって言ってみて良かった!!

「じゃあ、ちょっと失礼しますね…」

そう言って、俺の胸元からシャツへと両手を差し入れて来た。

女の胸でも揉むように、乳首に平部分を当てながら胸部全部を掴み、ゆっくりと指を動かして揉まれる。

「んぉっ、あぁぁっ♡」

手袋の指が身体に張り付いてグニグニと動くいやらしさと、パンパンに手が詰まった手袋の平で乳首が擦れる気持ち良さで、甲高い変な声が出てしまった。

「これで合ってます…?」

不安そうな顔で俺を見ながら揉み続ける中村君。

そんな姿が背の高い男にも関わらず、愛らしく感じてしまい、余計俺の身体に触れる蒸れた手袋の感触がいやらしく感じた。

「う、うんっ、おぉっ♡その揉み方も良いんだけどっ、乳首とか摘まんで欲しっ、あぁっ♡」

揉まれるのも悪くはないが、折角ならその白い手袋に包まれた指先で、乳首を弄って欲しい。

「わ、わかりました…こう、ですか?」

揉んでいた両手を動かし、俺の乳首を指先で摘まみ、クリクリと動かされた。

「あぁぁぁあっ♡」

汗で湿ったナイロンのスベスベの指先で摘ままれ、今までに無かった強い快感が身体を掛け巡る。

「あぁっ、やばっ♡すげっ♡」

やべぇ…イケメンタクシードライバーの白手袋で乳首コリコリ気持ち良いぃ♡

熱を持った手袋の指先に両方の乳首を挟まれ、少し強めに擦り動かされると、気持ち良さに声が抑えられなかった。

「乳首、気持ち良いんですか…?」

俺の乳首を弄る手を止めずに、不安そうな顔で聞いてくる中村君。

「うんっ、気持ちっ♡良いよっ、あぁっ♡」

「そうですか…良かった…どうせなら気持ち良くなって欲しいですからね」

またへへっと笑う中村君に、乳首の感度が上がった気がした。

中村君はその手袋の指先で摘まんだり、指先でピンと弾くように弄んだり、俺の勃起乳首で遊び始める。

「んぁっ♡おぉぉっ♡ダメっ、乳首やばっ♡」

「そんな感じるものなんですね。俺乳首って別に何も感じないんで、少し不思議な感じです」

男の乳首には最初から感じる乳首と、徐々に開発されて感じるようになる乳首があるが、恐らく中村君は後者なのだろう。

「こうゆうのとかも良いですか?」

そう言って、乳首をくすぐるように5本の指先で弄り始める。

「あぁぁぁっ♡それっ、好きっ♡んはぁぁあっ♡」

気持ち良い…

勃起した両方の乳首を、スリスリと四方八方からナイロンの指が襲い、その度に身体がビクつく程の興奮と快感が訪れた。

「ははっ、男でもほんとに乳首が感じるんだ…ちょっと面白いですね。これはどうです?」

実験でもするかのように、今度はその手袋の指で乳首を摘まみ、上下にシコシコとシゴき始める。

「んぁぁっ♡やばっ、良いっ♡んんんっ」

あぁ…中村君の手袋の手で乳首弄ばれちゃってる…

滑らかなナイロンの感触に乳首が挟まれ、そのままスリスリと擦り上げられ、身体をクネらせながら感じてしまった。

今まで乳首だけでイくということを経験したことはないが、この異様な状況に興奮し発情した身体は、驚くほど乳首を感じさせ、もしかしたらこれでイけるかもしれないと思わせる程だった。

「あぁぁっ♡んぉっ♡んはぁぁっ」

暫く白い指先でコリコリクリクリとされ感じていると、中村君が何かに気付いたかのように、下を見て俺に言う。

「あの、ここ…」

「…………」

その目線の先は、ズボンを大きく盛り上げている俺の大きく硬く勃起したチンポ。

「ご、ごめん…」

「あ、いや…」

「「………」」

再び無言の気まずい時間が流れた。

いや、そりゃシゴいて欲しいけど!!

その手袋でチンポを覆われたらどんなに気持ち良いか…

けどそんなこと頼む勇気がなかなか出ない。

「あの…」

色々頭の中で考えていると、中村君が突然口を開いた。

「ん?」

「あの、良かったら、シゴきましょうか…?」

「え…?」

耳を疑った。

え、今チンポ見ながらシゴきましょうかって言ったよな!?

シゴくって、チンポシゴいてくれるってことで良いんだよな!?

「あ、嫌だったらあれですけど…」

「全然嫌じゃない!!むしろして欲しいってか、良いの!?」

俺はこの機会を逃すものかと食いつく。

「いや…まぁ…俺手袋してますし、直接触る訳じゃないんで…良いですよ」

「ま、まじで!?」

「はい」

よっしゃぁぁあああっっ!!!

「え、嘘。夢じゃないよな?まじ?」

「そんなですか」

笑いながら言う中村君に、俺は全力で頷いた。

「いや、ほんと冗談じゃなく夢だったから…」

「そこまで喜んでくれて、なんかこっちまで嬉しいですよ。じゃ、じゃあ…出して貰って良いですか…?」

少し緊張したように言う中村君。

ほんとなんて良い子なんだ。

俺は恐る恐るズボンのベルトを外し、ズボンと下着を下ろす。

すると、悲しいぐらいに勃起し、先端から液をダラダラと溢れされている俺のチンポが現れた。

「うわっ…凄いですね…手袋でそんなに興奮したんですか…?」

は、恥ずかしい…

「うん…めちゃくちゃ興奮した…」

「なんか、自分の以外の男の勃起したとこってAVでしか見たことないんで、なんだか変な感じします…俺のもこんな風に見えてるんだろうな…」

まじまじとチンポを観察され、流石に照れるが少し興奮した。

「じゃあ、触りますね」

中村君の手袋を嵌めたいやらしい手が、俺の勃起したチンポへと伸びてくる。

「んぉおおおっ♡」

両手が俺のチンポの竿を握るように触れ、温かく湿ったナイロンの感触に包まれ、あまりの快感に声が出てしまった。

触られただけでこんなに感じるなんて、余程興奮で感度が上がってるらしい。

「じゃあ、シゴきますね」

そう言って、そのまま両手を上下に動かし、俺のチンポをシゴき始めた。

「あぁぁっ♡やばっ、えっ♡んぉぉっ♡」

蒸れたナイロンの白手袋をピッチリと嵌めているため、手の弾力を存分に感じることができ、それで上下にチンポを擦られる度に恐ろしい程の快感が身体を駆け巡る。

き、気持ち良いぃぃっ!!!!

「痛く、ないですか?」

グチュグチュと俺の液を含んでいやらしい音を立てながら、その白い両手でリズミカルに何度も何度もシゴかれる。

「気持ちぃいっ♡あぁっ、やべっ、これ良すぎっ♡んぁぁっ」

自分の理想通りのエロい状況にバカみたいに興奮し、感度が上がっているせいで普段よりも快感が強く感じているせいで、たったこれだけで既にイきそうになっていた。

「人のシゴいたことなんてないんで、気持ち良いなら良かったです」

スリスリクチュクチュと白手袋の手でチンポを包んで動かしながら、中村君が俺に笑い掛けてくる。

「あ、ダメっ、ストップ!ストップ!!」

「えっ?あ、はい」

中村君は驚いたように俺のチンポから手を離した。

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」

危なかった。

中村君の整った笑顔で見つめられた瞬間、射精しそうになったのだ。

やべぇ、これは油断したらすぐ出しちまう。

「大丈夫ですか?すいません…俺あんま上手くないすよね」

「ち、違っ!!良すぎてイきそうになったから…」

「え?あ、そうなんすね!良かった」

中村君の申し訳なさそうだった顔が、一気に安心したような顔へと変わる。

「あ、あのさ、ティッシュとかあったりする…?このままだと手袋に出しちゃいそうで…」

「あ、良いですよ。手袋に出して。今日はもう仕事終わりですし、このあと嵌めないんで…」

「え、ほんと?」

まじ?俺、中村君の手袋に射精できんの?

「良いですよ。その方が受け止めやすいですし」

やば…そ、それなら…!!

「じゃ、じゃあさ…片手で竿握って、もう片方で上を覆うようにして欲しいなぁ…なんて」

「こうですか?」

中村君は俺が言った通り、竿を左手で握り、右手で亀頭を包むように置いた。

「んぉおっ♡」

温かい手袋でチンポ全体を覆うように握られ、まるで手袋のオナホにチンポを突っ込んだような状態に、興奮で声が漏れた。

まだ触れただけなのに、先ほどの余韻も残っていて今にもイきそうな程に感じてしまう。

「あ、これなら射精しても右手で受け止められますね」

「そうだっんぁっ♡」

スリスリと少し手を動かしながら言われ、返事に喘ぎが混ざってしまった。

「こんな感じで良いですかね?」

そしてそのまま、左手で竿をシゴきながら、右手で優しく亀頭を撫でられる。

亀頭は俺の大量に分泌した液のおかげで、手袋がヌルついてるため、くすぐったさよりも快感が強い。

「あぁぁっ♡良いっ♡やべっ、それすげぇ良いっ♡」

スリスリクチュクチュと手袋の手がチンポを擦っていく。

「手袋越しでも熱いのが分かりますよ。そんなに手袋が気持ち良いですか?」

俺を煽るつもりはないのだろうが、俺が喜ぶような台詞を言ってくれる中村君。

やばっ…気持ち良すぎるっ…

「んぁぁっ♡すげぇっ、手袋エロすぎっ♡も、もっと擦って♡」

「こ、こうですか?」

中村君は先程よりも速度を上げ、俺のチンポをその白手袋の手でコスコスと擦り続けた。

右手の親指がカリ首を擦りながら亀頭を撫で、左手の手袋に包まれた凹凸のある指の波に擦り上げられ、今までに感じたことのないような快感がチンポを伝って全身に巡る。

「あぁぁぁっ♡おぉっ♡気持ちぃっ、んほぉぉぉっ♡」

やべぇっ♡イケメンの白手袋でチンポ包まれてシゴかれてるっ♡

チンポ手袋で気持ち良くされちゃってるぅ♡

少しでも長くその興奮と快感を味わうため、手に力を入れ、足指をグニグニと動かしながら射精を我慢していたが、それももう限界だった。

「あぁぁぁっ♡やばいっ、中村君っ、出ちゃっ♡おぉぉっ」

「え、あ、はい!大丈夫です」

亀頭をグッと覆うように握り擦り、射精しても手袋の手で受け止められるようにし、さらに竿をグチュグチュとシゴかれる。

「あっ♡それっ、あぁっ♡」

ダメっ♡そんな手袋でシコシコされたら出ちゃっ♡

あぁっ、手袋に射精しちゃうっ♡手袋にシゴかれて出しちゃうっ♡

「手袋で受け止めますね」

「んぁっ♡おぉぉっ♡あ、イくっ、出るっ♡んぁぁっ♡あぁぁぁあああああっっ♡!」

中村君から『手袋』と言う単語を聞いた瞬間、恐ろしい程の快感と共に俺のチンポから精液が吹き出した。

「あぁぁっ♡んぉぉおおっ、んはぁぁぁあっ♡」

全身が震える程の快感。

手袋を嵌めてオナニーをしたのとは比べ物にならない程の、俺が求めていたタクシー運転手の手袋によっての快感。

それは、今までで一番気持ちの良い射精だった。

「かなり出ましたね」

中村君の驚いたような声が聞こえる。

「はぁ…はぁ…」

き、気持ち良かったぁぁああっっ!!

こんなに興奮して気持ちの良い射精は初めてだった。

そして射精によって徐々に興奮状態から冷静になっていくと、凄いことをしてしまったと言う今の状態に焦りが出て来た。

「あっ、うぅぅううっ♡」

中村君が俺のチンポに付いた残りの精液を拭うように、指でスルスルとカリ首や先端を撫でた。

「はぁっ…はぁ、はぁ、手袋、ごめっ…はぁ…」

射精の余韻に浸るより、俺の精液まみれになってしまった手袋が気になってしまう。

「あぁ、良いですよ。替えも家にありますし。良かったら差し上げましょうか?」

嵌めていた手袋を脱ぎながら笑って言う中村君。

あぁ…こんな変態相手に笑顔を向けられるなんて…

「い、良いの…?」

「良いですよ。どうぞ」

手袋で拭かれて綺麗になってチンポをしまい、差し出された手袋を受け取った。

脱ぎたての手袋がまだ温かい。

「ありがとう」

あぁ…貰えるなら手袋に射精なんかするんじゃなかった。

そんなことを今更ながら考える。

「それにしても、凄い量出ましたけど、ほんとに手袋が好きなんですね」

「……う、うん」

改めて言われると恥ずかし過ぎる。

「自分のモチベを上げるためにこの手袋をしてたんですけど、まさかこんなことになるとは思わなかったです」

「はははっ、そうだよね…あっ、お金!」

俺はシャツのボタンを急いで留め、カバンから財布を取り出し、中に入っていた1万円札を中村君に渡した。

「あの、ほんとに良いんですか…?」

「良いから!あんなことしてくれたんだから、受け取るの当然だから!」

少し遠慮がちに言う中村君に、無理やり握らせた。

ここは受け取って貰わないと、俺が罪悪感で死ぬ。

「ありがとうございます…」

そう言って受け取った一万円をじっと見ている中村君と、どうして良いか分からない俺の間になんとなく気まずい空気が流れる。

「あ、あのさ…」

その空気を壊すように俺は話始めた。

「はい」

「俺、毎週火曜日、あの場所からここまで送って貰いたいんだけど…指名って、できないよね…?」

「……」

中村君は一瞬考え、ドアを開けて外に出ると、運転席へと戻った。

そしてコンソールボックスを開き、中から一枚の小さな紙を出し、俺に渡してきた。

『東京○○タクシー株式会社 中村 倫樹』

会社名と名前、そして電話番号が載っている。

「その裏に、俺の携帯の番号が載ってるんで、そこに直接連絡ください」

裏を見ると、確かに携帯番号が手書きで書いてあった。

「可愛い女の子とか乗せた時に渡す用なんすけどね…」

ははっと照れたように笑った。

「え、良いの…?」

「あのぐらいの時間に今日拾った場所あたりで待ってます。俺からしても毎週長距離乗ってくれるお客様は貴重なので…」

「え、じゃあ、送った時、毎回じゃ無くて良いから抜いてくれたり…勿論別で金払うから!!」

ここまで来たら欲望全部言ってやるつもりで聞く。

「……月末にもし売上足らなかった時は…」

「うん!それで良いから!」

「じゃ、じゃあ…」

よっしゃあぁあああっっ!!




タクシーから降り、中村君が行ってしまった後も暫く余韻で動けなかった。

夢じゃないよな…?

ふと手を見ると、中村君の白手袋を握った手が見える。

うん、夢じゃない。

喜びでおかしなテンションになった俺は、スーパーで酒を大量に買い、そのまま家に帰った。


翌日。

精液のついていなかった方の手袋を自分で嵌め、チンポを握りながら酔って眠ってしまい、そのとんでもない状態で目を覚ました。

既に出社時間が過ぎている朝9時に。

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Comments

Anonymous

すごく興奮しました!手袋の動いてる絵がエロかったです! タクシードライバーのイケメンって理想のシチュエーションなので続編あれば希望したいです!勝手にバックハグされながらいじられてる感じになりました!

rei2-rei2

ありがとうございます! 絵も楽しんで頂けたみたいで良かったです。バックハグは激熱ですねw たまぁぁにいるタクシードライバーで若い人って凄くそそりますよね! 続きは…書けたら良いなぁとは…