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pixivに投稿している小説『冷徹な男』の続きです。 こちらを読んでからの方が楽しめるかと… https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=11900970 早川とあんなことがあった次の日。 俺は多少の気まずさを感じながら出勤をした。 早川は相手が俺だったなんて微塵も思ってないだろうから、そんな心配は杞憂なのだが。 「おはようございます」 「おう」 いつも通りの冷たい声での挨拶。 『おう』ってなんだよと普段なら思ったかもしれないが、今はその早川にホッとしていた。 いや、いつも通りなのは当前なんだけどな。 「丸山」 「は、はい!」 早川に声を掛けられ、驚きで声が裏返ってしまった。 「なんだよその返事はよ」 「す、すいません。少しびっくりして」 「ただ声掛けただけだろ。まぁ良い。先方に持ってく資料だけど、追加の素材届いたから資料に付け足しておいてくれ」 「わかりました。で、その追加の素材はどこに」 俺の質問に明らかに機嫌が悪くなる早川。 「……共有のフォルダの場所は前に教えただろ。お前普段資料ばっか見てんのに、そんなことも覚えてねぇのかよ」 「すいません…」 「ったく…もう良いわ。違う奴にやらせる」 「あ、いや、俺がやります」 「お前はまだ資料を見足りないみてぇだから、今日一日資料見てろ。おい、松尾。先方に持ってく資料の追加頼む」 「素材足すやつですよね?」 「あぁ」 「はーい。やっときます」 少し席の離れた、先輩の松尾さんに頼む早川。 「お前はもう少し考えてから質問しろ…」 俺を睨んで席に戻る早川。 はぁぁぁぁぁ? いや、前提として俺が悪いよ? 共有フォルダのことすぐに出てこなかったし、まずは自分で考えるべきだと思うし。 それに俺らの会話は聞こえてなかったはずなのに、松尾さんは早川の少しの言葉で理解して凄いなと思うし。 だけど言い方な!! 俺この部署に配属されてほぼ資料しか見てねぇぞ!? パワハラ?モラハラ?なんなんだよこいつは!! 苛立ちをなんとか押し隠してPCの電源を入れる。 あぁ…今日も一日資料見てるだけか… 楽だけど死ぬほど気まずいし、他の部署に配属された奴らがドンドン仕事に馴染んでいくのに、俺だけ取り残されたみたいで嫌だった。 「丸山君」 「はい」 声を掛けてきたのは、部署の先輩の美人で早川からの信頼も厚い荻原さんだった。 「早川さんあんなだけどさ、根っからの悪人って訳じゃないからね」 「そう…ですか…」 「早川さんは良くも悪くも平等なのよ。見てると分かると思うけど、同僚だろうが部下だろうが上司でさえも早川さんって求める基準が同じなの。だからまだ新人のあなたにはキツいかもしれないけど、あまり自分を追い詰めちゃダメよ」 優しい萩原さんは、俺が凹んでると思ったのか慰めの言葉をくれた。 「萩原さん…ありがとうございます」 「早川さんの注意ってその場で言うだけで、後からそのことに対して何かに引きずるわけでもないし、資料見るのも部署の状況を把握する大事な仕事だから頑張ってね」 そう言って笑顔で自分の席へと戻っていく萩原さん。 えぇ…もう天使やん。 流石仕事もできる美人は他人を気遣う余裕があって素敵だ。 はぁ…なんでこんな素敵な人があんな早川を好きなんだ… 美人で優しい萩原さんは部署外からも人気があり、同期の中でもよく噂になる。 その噂によると早川のことが好きらしい。 確かに早川は仕事ができてイケメンだがゴミみたいな性格なのに… ったく、早川なんて昨日俺にくすぐられながらシゴかれて、泣きながら感じてたくせに、ほんとに同一人物か? 昨日の早川はあんな従順だったのに… 『んひぃ♡麗香様ぁっ♡はぁぁぁんっ』 フラッシュバックする早川の喘ぎ声と快感に震えていた身体。 ゾクッ 昨日早川を責めた時感じた変な感覚が再び蘇る。 俺は決して男なんかに興味はない。 萩原さんみたいな気の利く女性が好きだ。 ましてや早川なんて心の底から嫌いだし、よく少女漫画にあるような好きの裏返し的な嫌いではなく、本当に憎しみでの嫌いだ。 それなのに、昨日の俺は間違いなく興奮していた。 今までに感じたことが無い程に。 そして今、思い出すだけでもジワリと股間に熱い物が集まってくるのを感じる。 俺、あんま考えたことなかったけどSなのか? それにしてもほんと腹立つよなぁ… あ、そう言えば。 ふとメール調教のことを思い出した。 あの冷徹早川が愛してやまない愛(麗香)とのSMプレイ。 早川はメールで命令されたり、管理されることに喜びを感じる人種らしい。 普段はあんなに偉そうに自分が命令するくせにな。 仕事でのストレスや押さえつけられた感情を性に発散する奴もいるが、早川の場合はぶっ飛び過ぎだな… 愛の使っているメールはWEBメールのため、俺のスマホにも設定して送受信できるようにしてある。 どうせ資料見てるだけだし、少しからかってやるか。 さて、何をさせてやろうかな… まぁ取り敢えず軽めのを試しに送るってみるか。 『トイレで寸止めを三回して来い』 あ、『来なさい』の方が麗香様っぽいか。 『トイレで私の名前を呼びながら寸止めを三回して来なさい。ちゃんと証拠の動画も添付すること』 っと。これで良いか。 愛の話によると、早川は麗香様からのメールを本当に楽しみにしているらしく、送れば結構すぐにレスが来ると言っていた。 送信っと。 さて早川は… ふと早川の方を見ると、PCの横に置いている自身のスマホを見てメールに気付いた様子。 そのまま何事もないようにスマホを持ち、少し操作している。 「あっ…」 俺は見逃さなかった。 スマホを操作しながら、一瞬早川の口元が緩んだのを。 昨日見た、拘束されて今からされることを待ちきれないというあの口元。 また身体がソクッとした。 俺も重症だな… 今度は俺のスマホが震えた。 届いたメールは当然早川からのもの。 『承知しました』 メールを確認しスマホを置くと、丁度早川が席を立ちどこかへ行くのが見えた。 これは… 早川が部屋を出て行った後、少しして俺も席を立った。 向かったのは勿論トイレだ。 比較的広めのトイレに、小便器は7個に個室のトイレは5個ある。 その内の1つの扉が閉まっていた。 恐らく早川だろう。 俺は音を立てないようにその隣の個室へと入った。 そして壁に寄りかかって耳を澄ませる。 誰もいないと思って大胆なのか、僅かだが早川らしき声が聞こえた。 「…か…さまっ…」 身体を動かしているのか衣服の擦れる音と、『様』と言う声。 言われた通りオナニーをしているらしい。 濡れてきたのかクチュクチュという小さな水音と、身体の揺れでベルトがカチカチとなる音も混じりだす。 「あぁ……はっ……」 早川の低めの吐息。 「おいおい…」 思わず声が漏れた。 その驚きは、早川が会社のトイレでオナニーをしているということに対してではない。 そのオナニーをしている早川に、興奮して勃起しだした俺のチンポに対しての驚きだ。 ジワジワとチンポの奥から熱が上がって来るような、最高に興奮しているときのあの感覚。 ははっ…なんだこれ… このまま聞いてたら俺までオナニーをしだしそうで怖い。 俺はトイレの水を流し、敢えて音を立てて個室のドアを開いて出る。 何もしてないが一応手まで洗い、自分の席へと戻った。 それでもまだ勃起したチンポはおさまっていない。 おいおい…どうなっちまってんだよ… 暫く資料を見てなんとか違うことを考えようとするが、どうしても集中できなかった。 するとスマホが震え、メールの着信を知らせてくる。 恐らく送信相手は… 「早川…」 今この場で開く勇気はなかった。 そのあと少しして早川は何事も無かったように戻ってくる。 早川に対しての先ほどまで感じていた苛立ちはなく、寧ろ、してやったという満足感と、なんとも言えない高揚感だけが残っていた。 あぁ…ほんとにおかしいのは俺かもな… いつもなら資料を見てるだけの一日は長く感じるが、今日は異常なまでに早く感じた。 「お疲れ様でした」 「…おう」 挨拶をすると、一瞬こちらに目を向けて興味無さそうにまたPCに目を戻す早川。 その冷たい態度も今はそんなに気にならなかった。 いや、気にしてる余裕が無かった。 足早に家へと帰り、いつもなら最初にシャワーを浴びるが、今日は上着だけ脱いでベッドへと座る。 そしてスマホに届いた早川のメールを開いた。 『お納めください』 その一言と共に添付されていた動画。 一瞬躊躇したが、俺は思い切って再生ボタンを押す。 「嘘だろ…」 『麗香様…はぁっ♡…気持ち良いです…麗香様…』 そう言いながら、下着を下ろして勃起したチンポをシゴく早川の姿が映っていた。 スマホをトイレの上の方に置いて撮ったのか、チンポだけでなく、シゴきながら感じて嬉しそうにする、情けない早川の顔まで映っている。 『あぁ…イってしまいそうです…麗香様…♡』 そう言ってチンポから手を離し、射精を耐えるようにチンポをピクピクと動かし、また落ち着くと握ってシゴき始める早川。 『んんっ…出したい♡…麗香様ぁ…』 早川のチンポからはダラダラと液が流れ、ガニ股で越しを振りながらオナニーをする姿は、普段のあの冷徹さなんて微塵も感じないぐらいに滑稽だった。 「はははっ…馬鹿みてぇ…」 俺が隣で水を流した音がすると、一瞬早川は身体をビクっとさせたが、それでもオナニーの方が大事なのか、チンポをシゴく手は止まってはいなかった。 『麗香様…んあっ♡…』 「ほんと気持ち悪ぃ奴だな…ははっ…」 その姿を見て興奮し、驚く程に勃起している俺もな。 俺の手は自然とベルトを外し、自身のチンポを握り、シゴき始めていた。 いつものオナニーよりも快感が強いそれは、今がおかしいぐらい興奮しているということを示している。 何度も何度も繰り返しその動画を再生し、俺は射精した。 早川のチンポや痴態そのものに興奮している訳ではない。 この気持ちは支配欲。 あの冷徹で仕事ができて、勝ち組みたいに顔の良い早川を。 会社で人気の高い萩原さんまでも落としている程の人物の早川を。 俺が送るメール1通でこんなに情けない姿にすることができる。 その事実に興奮していた。 「あぁ…何してんだほんと…」 自分の中にこんな感情があるなんて思わなかった。 射精したばかりなのに、もっと早川に痴態をさせたくて仕方ないのだ。 もっと、もっと早川を… 自分の手で汚したい。 そんな気持ちが溢れてきていた。 俺はその気持ちを抑えきれず、愛へと電話をした。 『trrr......はーい』 「お疲れ」 『お疲れ~。どうしたの?』 「メール調教のことなんだけど…」 『あぁ。そう言えば早川にメールしてたね~』 そうか。メールは共有だから見れるのか。 「そうなんだけど…なんつぅか…俺、変でさ…」 『なになにぃ?もしかして早川あの動画に興奮しちゃったとか?』 「……」 …なんでこいつは分かるんだよ。 流石だな… 『へ、嘘。当たり?私冗談で言ったんだけど…』 「……俺って、変態なのか?」 『SMの風俗で働く私にそれを聞く?それ普段私がやってることなんだけど…』 確かに愛は好き好んでSM嬢として働いている。 そんな奴にこんなこと聞くのも失礼か。 『まぁ私は早川の動画に興奮しないけどねぇ。私の場合、男の人苛めるの楽しいからやってるわけで、性的に凄く興奮するかって言うと少し違うのよね』 「そうなのか…?てっきりそういう性癖なのかと」 『まぁ興奮しないことも無いから否定はしないけど…多分あんたは潜在的にドSなのよ。私なんかよりもよっぽどね』 「ドS…男に対して興奮するってことは、俺ってホモなのかな…」 内心そうなのかと思ってきていただけに、愛の言葉は重い。 『ん~あんたの場合は少し違うかな…ちょっと想像して欲しいんだけど、究極の選択として、「私」と「早川」だったら、普通に抱くならどっち?』 「は!?」 意味の分からない質問に驚く。 愛を抱くなんて考えたことも無かった。 『まぁ良いから考えて。SMとか関係なしに、ベッドに入ってヤるってなったら、私と早川、どっちを抱くのよ』 そんなの考える必要もない。 「そりゃ…愛だろ。当然。って恥ずかしぃわ!」 『うん。私も今恥ずかしかった。まぁあり得ないことだけどね。今後どうなるかは分からないにしても、今のあんたはゲイって訳ではないかなぁ。知り合いにゲイの子とかいるけど、なんかちょっと違う感じがするしね』 「そうなのか…でも俺早川に…」 『なんと言うか、あんたの場合性別は関係ないのかもね。よく早川だから男でも良いっていうそういうのでもなくて、ん~…自分が嫌悪を抱くような、自分よりも格上で有能で見た目も良いような嫉妬の対象になる人が、自分の手で堕ちてる感覚に萌えてると言うか…』 その言い方は少し傷付くな。 『だから相手が早川だからとか、男だからとかじゃなくて、その自分が裏で掌握している事実に興奮してるんだと思う。まぁ歪んだSよね。怖い怖い』 「歪んだって…」 少し引っかかるところはあるが、愛の説明は妙に自分の中にハマったものだった。 確かに俺は愛に言われたことを自分でも思った。 それが俺はホモに結び付いたが、どうやらそれは違うらしい。 『十分歪んでるでしょ~。もう止めとく?そもそも早川だって相手が私だって思ってるから興奮してる訳だからゲイって訳じゃないし、続けても不毛と言うか、幸せにはならないわよ。まぁどっちかがどっちかを好きになることがなければ良い訳だけど』 「好き…ないな…」 恐らく俺は早川を好きになることはない。 早川が俺を好きにならないと言われても何もないし、むしろなられても困るし、気色の悪さすらも感じる。 『まぁそれなら良いだろうけど。あんたも興奮して嫌いな奴苛めてストレス発散できるし、私も楽だし、早川もバレない限りは喜んでるんだし、深く考えなければみんな幸せよ』 「そんなもんなのか…?」 『で、どうする?続けるの?』 一瞬考えたが、先ほど感じた興奮と、今もまだ燻っている早川に対しての支配欲で既に答えは出ている。 「続ける」 『そ』 「なぁ、メール調教ってどこまでして良いんだ?」 『あんた何するつもりなのよ…まぁ基本本人が良いならどこまででもだけど、実際に呼び出してプレイするなら店を通して別料金にする感じかな。うちの店使っても良いし、ホテルに呼び出しても良いし…けど店のルールとして、社会的にアウトなのはダメね。街中を露出して歩かせるとか。外でするのもありっちゃありだけど、もし何かあったらお客様第一だし、スタッフの方でなんとかしないといけないからあまり危険なことはしないかな。そう言う信頼の上でSMって成り立つし、だから早川は安心して全てを私に預けてる訳だしね』 なるほど… あんまり風俗自体も行かないから、知らないことも多いな… 「勉強になります。先生」 『茶化さないでよ~』 「すまんすまん」 『もし実際に会ってする時は、私に言ってね。店とのやり取りも必要だし、最初は私が出て行かないとダメでしょ』 「ありがとな」 『なんか素直なのも気持ち悪いわね…』 「じゃあどうすりゃ良いんだよ!」 『あははっ!まぁハメ外し過ぎちゃダメよ~』 「分かったよ」 愛と話して少しスッキリした気分で電話を切る。 経験豊富な奴は流石だな。 「さて…」 俺はスマホで早川へのメールを作り始める。 『私が許可を出すまで、射精を禁止する』 取り敢えずはこれだ。 早速送信すると、ビックリするぐらい早く返事が来た。 『勿論です。許可がない限り、射精をするなんてあり得ません』 「あ、そうですか」 既に愛とやり取りしてる時からそれは約束してたって訳ね。 じゃあ… 『寸止めまでは許可してあげる。ただしする時は全て動画に撮って送ること』 『承知いたしました。寸止めの許可を頂き、そして管理までして頂けるなんて光栄の極みです』 すげぇな… あれか。俺がメールで早川を命令すればするほど、管理されている喜びを感じるってことか。 良いじゃん。 俺が徹底的に管理してやるよ。 考えただけで興奮でゾクゾクしてくる。 今後早川を調教するにあたり、聞いておきたいことがあった。 『私がもし、あなたが私以外の人間と交尾してるところが見たいと言ったらどうする?』 今すぐではないかもしれないが、今後そういう機会があるかもしれないからな。 『麗香様がお望みならば』 なるほど。 あとは万が一、相手が俺だって早川にバレてしまった時の言い訳用に… 『じゃああなたが男に凌辱されるところが見たいと言ったら?』 恐らく愛は早川にそんな命令をしたことはないだろうが、もし何かのきっかけでバレた時、これもプレイの一環だったと愛が早川に一応の言い訳ができるように。 さっきまではすぐに返事が来たが、今度は少し時間が空いてからメールが届いた。 「うわ、長っ!」 ズラっと字が並ぶメールに少し面食らう。 『麗香様。私は麗香様に全てを捧げますとお伝えいたしました。麗香様にお相手頂けるのが最高の幸せですが、もし麗香様が私と他の人間との行為をお望みでしたら、私はそれに応えるよう精一杯努めるだけです。相手が麗香様以外の人間でしたら、男であろうが女であろうが同じです。その行為は私にとっては苦しみと嫌悪でしかありません。しかしそれを麗香様がお望みと言うことでしたら、その苦しみは私にとっては喜びになり、嫌悪は快感になります。麗香様、どうか遠慮せずに私にご命令ください。私の全ては麗香様のものなのです』 「重症だな…」 恐らく愛ならドン引きしてそうな、早川の重すぎる忠誠を誓うメール。 しかしそのメールを読み、チンポが熱く勃起し始めてる俺もまた重症だ。 『明日から1日最低10回は寸止めをしなさい。その姿が変態で痴態であればある程私が喜ぶものと知りなさい』 『承知いたしました。ご満足頂けるよう努めます』 『土曜日にその成果を見てあげる』 『心待ちにしております』 そこで俺は早川とのメールを止めた。 「…風呂入ろ」 興奮で息が荒くなっているのに気付かないふりをして、少しでも落ち着こうと風呂へと向かう。 早川のせいで嫌で仕方なかった仕事だが、明日からは早川に何を言われても平気でいれる気がした。 そして土曜日を迎える… ■■■■■■■■■■■■ 先週と同じように、最初は愛が『麗香』として店で会い、分娩台のような椅子へと拘束をする。 そして目隠しをして耳栓をした後、俺をプレイルームへと迎え入れた。 「じゃあ私はまた近くのカフェにいるから、終わったら呼んでね」 「あぁ…ありがとう」 「…あんた、目が…いや、良いや」 「え?」 「なんでもない。何をする気か知らないけど、念のため二つだけ道具の説明をしとくね」 「??あぁ」 愛は一旦出て行こうとしたのに、やめて道具の方へと向かい、二つの物を俺に渡してくる。 渡されたのは、小さいケースと、チンポの形をした、バイブ?にベルトが付いたものだった。 「なんだよこれ」 「まずこれはコンドーム」 「は?」 なんでコンドームなんか。 早川用か? 「普通は薄目のコンドームの方が需要があるのかもしれないけど、これは極厚のコンドームよ」 愛の言う通り、普通コンドームなら薄い方が付ける側としては感度が上がって良い。 「なんでわざわざ」 「アナルを責める時、道具に被せる用よ。薄いと付ける時破れちゃうことあるから」 「アナル…」 確かケツを責められるのが好きなM男という人種はいる。 まさか早川も… ってあんだけドMなら当然か… 「そしてこれがペニスバンド。女にチンポは無いから、これを腰に付けて突っ込むの」 「なるほど…凄い世界だな…」 男が女に突っ込むなんて、まさに男女逆転。 「分かってると思うけど、早川は私の客の中でも超ド級のMだから、アナルをこれで掘られると、狂ったように喜ぶわ。腰痛くなって大変だからご褒美でやってあげるくらいだけど」 「いやいや…俺はこいつのケツなんて触る気ねぇぞ。汚ぇし」 流石にそこまでしたくないし興味はない。 「知識として聞いておいて。それでね、そのコンドームは勿論性器に付けるのが正しい使い方だから、あんたのでも早川のでも付けることはできるわ」 「はぁ…」 「それを付けて入れると、温度も質感も入れられた方に伝わり難いから、相手は何を入れられてるか分からないでしょうね」 「???だからなんだよ」 「ただの知識よ。知っててくれれば良いから」 本当に愛の言っていることの意図が分からない。 ゴムもペニスバンドも使う予定なんてないが、なんでわざわざ… 俺は渡された二つをテーブルに置き、そこに置いてあった俺用の革手袋を手に取る。 指や手の感触は人が変わればすぐに分かってしまう。 特に女と男の手は違うし、革手袋じゃなかったとしても、早川を責める際は何かしらの手袋は嵌める必要があった。 ピッチリと指にハマる黒い革の手袋。 なんだかこれを嵌めると、自分の中で何かのスイッチが入るように感じた。 「ちょっとしゃべらないでね」 そう言って早川に近付く愛。 そして早川の耳栓を取り、耳元に顔を寄せると、小さい声で早川に何かを言ったようだ。 「はい麗香様!ありがとうございます!!」 その返事を聞くと、再び耳栓をする愛。 「早川に何言ったんだよ」 「内緒~」 愛の言葉を聞いた瞬間、早川の勃起していたチンポは更にビクビクと震え、息も先ほどよりも上がっているようだ。 何か早川が興奮することでも言ったのだろう。 「じゃあ私は行くわねぇ~」 なんだかいたずらっぽい笑顔を俺に向け、そのままスキップでもするように、愛は部屋から出て行ってしまった。 部屋に残されたのは、革手袋を嵌めた俺と、情けない格好で拘束された早川の二人。 俺は早川の広げられた足の間へと移動し、改めて早川を見た。 「はぁ…はぁ…んっ…はぁ…」 待ちきれないと言う風に、だらしなく口を開けながら荒い息を吐き、身体に触れられるのを今か今かと待ち受ける早川。 チンポは腹に付くぐらいに反り返り、その先端からはダラダラと液体が溢れてきている。 この一週間、俺のメールのせいで早川は一度も射精していない。 それどころか、日に何度も寸止めでオナニーをさせたせいで、異常な程性欲が高まっているだろう。 事実、昨日確認した寸止めの動画は、たった数秒シゴいただけでイきそうになっていた。 『イきたい…射精したいです麗香様…』 そう言いながらも、射精寸前で手を止める早川に尊敬すら覚える。 仕事中の早川もなんだかソワソワしており、俺が指示したことで左右される早川を見るのはとても愉快で、そして興奮した。 ずっと射精したくてしたくて仕方ないのを死ぬ気で我慢してきた今、待ちに待った麗香様に苛めて貰える。 そう思ったらこの状態の早川の姿にも納得だ。 だけど実際の相手は俺。 この一週間、早川は相変わらず冷徹だった。 余裕が無かったのか、言い方のキレに鈍りはあったものの、それでも何度苛ついたか分からない。 そんな俺に今から早川は… 「はははっ…」 この奇妙な状況に笑いが漏れた。 早川のチンポに負けない程に、俺のチンポも勃起していた。 「会社で可愛がって貰った分、今度は俺が可愛がってやんねぇとな…」 俺は早川のチンポへと、そっと手を伸ばした。 「あぁぁぁっ!!♡」 指先で少しチンポに触れただけだと言うのに、早川は女みたいに甲高い声で鳴いた。 そのまま革手袋の指先で、早川の我慢汁を掬い取るように亀頭を撫でてやる。 「んふぉぉぉぉぉおおっ♡」 指先でゆっくりゆっくりグルグルとなぞってやると、余程気持ち良いのか、半開きの口からダラリと唾液まで垂らし始めた。 「そんな気持ち良いのか?早川」 耳栓のせいで聞こえていない早川に向かって言う。 「お前のことを今触ってんのは、お前の大好きな麗香様じゃねぇぞ。お前が散々会社で冷たくあしらった俺だ。それなのにお前はこんなバカみたいに喘いで感じて…ほんと滑稽だな」 聞こえてないと分かっていても、早川を嘲笑するような言葉を吐くのは興奮した。 チンポに指を絡ませ、優しく優しく指一本で撫で続ける。 「あぁぁぁっ…♡んぉっ…♡麗香、様ぁぁあっ♡」 焦れったいのか、腰をクニクニと動かしながら甘えるような声で喘ぐ早川。 そんな早川の姿は、みっともなく、無様で、俺のチンポを益々硬くさせていく。 「お前のこんな姿、萩原さんに見せてやりたいぐらいだよっ」 我慢汁でヌルヌルになっている亀頭を、革手袋の手で握り込み、カリ首を指で擦るように搾り上げる。 「あひぃぃぃぃぃいいっ!!♡」 ビクンビクンと身体を大きく震わせて感じている。 だけど俺はそのままチンポから手を離し、早川の上半身の方へと移動した。 そしてだらしなく開けた早川の口に、我慢汁で濡れた手袋の指を咥えさせた。 「んんっ…ちゅっ…♡あ"~、んんっ♡ジュルッ」 俺の指に丁寧に舌を這わせ、一本一本を美味しそうにしゃぶる早川。 手袋越しだが口内は温かく、手のマッサージを受けているようで気持ちが良かった。 「麗香様のっ、んんっ…指っ…美味しいですっ…ちゅっ」 「おう、そうか。俺の指がそんなにうめぇか」 まるで女がフェラをする時のように、指に舌を絡ませ、吸い付きながら味わう姿を見て、なんだか妙な感覚になる。 もっと俺の手で辱めたい。 もっともっとこいつを狂わせたいと。 普段冷徹で仕事ができ、上司からも信頼が厚く、女から好かれ、人生勝ち組みたいな見た目のこの男を、俺の手でぶち壊してやりたくて仕方ないのだ。 「…ったく…」 歪んでるよな… 勃起した俺のチンポから、液体が湧くのを感じた。 「んっ…ちゅっ…あぁっ…」 俺が早川の口から指を引き抜くと、名残惜しそうな声を出し、まだ咥えようと口を伸ばし、舌をチロチロと出している。 ふと俺の頭に愛の言葉が蘇る。 ペニスバンドと厚手のコンドーム。 愛にペニスバンドを使われたとしても早川は不思議に思わない。 そしてこの厚手のコンドームをすれば、相手に熱が伝わり難い。 なるほどな…読まれてたって訳か… 俺は自然と自分のズボンのベルトをはずし、チャックを下ろしていた。 そして下着から引きずり出すように、硬く大きく勃起したチンポを取り出す。 早川程ではないが、僅かに液で濡れてヌルつく亀頭に、コンドームの袋を破り、それに上から被せていく。 そして早川の顔が、俺の腰辺りの高さになるように台を下げた。 「れ、麗香様…?」 揺れる台に驚いたのか、早川が不安そうな声を出す。

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