美術設定・冥界~白玉楼 (Pixiv Fanbox)
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前々回の美術設定がわりと好評だったみたいなので、今回も美術設定を取り上げましょうか。
これも1話の時に設定された冥界の設定です。
同じく美術監督のぬまんさんによるもの。
まずは白玉楼前階段。
魔理沙が「やれやれだぜ」と言うくらいの長さです。
これを登りきったところで妖夢が待ち構えていました。
(半霊を撫でながら)
これ原作ゲームでも延々階段が続くステージで、妖夢がボスなんですよね。
書かれているように、階段の幅の参考としてどこかの神社の石段の写真があったりしました。
著作権的にだめなのでここではお見せできませんが。
そういえば階段は1カットだけ3DCGで作りました。
次が、階段を登った先の設定。
魔理沙が妖夢と戦ったあたりですね。
奥に巨大な妖怪桜・西行妖(さいぎょうあやかし)が見えます。
次が西行妖の設定。
巨大な妖怪桜で、まわりには普通の桜が生えていたり、石が置かれていたりします。
西行妖は、花を咲かせれば人を死にいざなう妖怪桜で、幽々子は気付いていませんが根本に幽々子自身の死体が埋まっています。
幽々子と魔理沙たちの戦闘の舞台となりました。
戦闘では終始飛んでいたので地上の様子はあまり見えませんでしたが、このように根元の方まで設定されています。
アバン(OP前のシーン)で幽々子が「始めましょう…」とか言ってたのがこの西行妖怪の根本の地面ですね。
春雪異変での幽々子はこの西行妖を咲かせようとしました。
気軽に咲かせたら大勢の人が死ぬことになるんですが、
かつてそうなった際に生前の幽々子が根本に埋められて封印されたので、実際はどんなに春を集めても咲かない、というのが原作の設定になってます。
幻想万華鏡本編では、そこまで描いていたら終わらないので割り切ってただの敵として処理しましたが、今だったらもうちょっとそのへんを描写できたかもしれませんね。
幽々子は生前のことを全く憶えていないが、紫は幽々子の生前からの友人だとか。
しかし、そうなったらお話が長くなって1話では収まらなかった気がしますが。
もともとこの春雪異変の章も前後編に分けて出すつもりだったんですが、東日本大震災があって、前編を出す予定だった春の例大祭が延期になったので、前後編まとめて1話として出したという経緯がありますが。
そして幽々子の住む白玉楼。
本編ではほとんど映りませんが、これもちゃんと設定画が描かれています。
白玉楼というだけあって楼閣がありますが、他の部分はわりと平屋建てっぽい日本風の建築になってます。
庭は枯山水(かれさんすい)というやつで、石を山に見立てて砂を使って水の表現をしている風流な庭です。
この庭を歩いたりしたら砂の模様が乱れちゃうので本当は駄目なんですが、幻想万華鏡の妖夢は平気でざくざく歩いたりしてますね。
隅っこの方で大丈夫なのかもしれませんが。
幽々子が座っている縁側もこの建物のどこかにあるはずなんですが、設定画に描かれている範囲にはないようです。
コンテが描かれる前に設定画が描かれたので。
幻想万華鏡1話の時は力が入っていたこともあり、本編がどういうふうになるかもよくわからなかったこともあり、このようにかなりきっちり設定画を起こしました。
2話以降は、ここまでやらなくてもよかったね、ということがわかるようになって、わりと設定画を起こさないでその場でおまかせで背景を作ることも結構増えてきました。
フランの部屋やパチュリーのいる大図書館は設定画を起こしてますが、その他の紅魔館は実は設定画がありません。
守矢神社の宴会場もラフしかなかったりします。
設定画があるものについては、のちのちお見せできるんじゃないかと思います。
では次回もお楽しみに。