Home Artists Posts Import Register

Content

・2023/04/23追加

最近興味を惹かれるメロトロン、音源がなんとテープ!

今は録音方法が進化したために、生楽器の音をそのまま録音したサンプリングと呼ばれる手法は珍しいものではありません。というか今のソフトシンセ音源や、大体のデジタルシンセに入ってる各楽器音源はサンプリング音源です(音が全体的にリアルになりすぎてしまったため、アナログシンセサイザーなどのそれでしか出せない固有の音の価値が今見直されているように思います)


メロトロンは8秒録音した各音源のテープを鍵盤を押すと再生する方式。

8秒しか音が出ない、巻き戻しの時間が0.25秒必要と、アナログ故の縛りが楽しい。

音源自体は元々生楽器ですが、テープに録音した事で独特のアナログ的なブレと温かみが再生され、その結果「メロトロン固有の音」になっているのがポイント。

もし「テープ録音じゃなかったら」こうはならなかったという、まさに近代テクノロジー黎明期の、時代が生み出した偶然の音。

メロトロン当時品の中身。人間の想像力と行動力の賜物という感じがします。

音は良いけど、実際は故障が多かったり色々器材的には難しい性格だったみたいですね。なんかその辺も人間くさい感じw


ちなみにメロトロンの上に載ってるのはアナログシンセサイザーのMINI MOOG model D。

電気で音を作るアナログシンセサイザーのレジェンドモデルの1つ。

最近復刻されましたが、CBR250RRが買えちゃう価格帯でもう完全に音楽家のための製品。

現代にあって外装が全部木製と言うのがたまらんです。

この楽器としての見た目がインテリアとしても勝ちという感じ。

音も味わいがあり、経年劣化も美しい♡


ちなみにこれを研究して作られた現代のアナログシンセがRoland SE02

写真で見ると大きさが分からないんですけど、SE02はサイズがめちゃくちゃ小さい!!


MODEL D とSE02の対比はこちらの記事が詳しいです♡

微妙な違いですけど、MODEL Dは音の厚みとおおらかさがキャラクター立っててレジェンドの風格を感じます。


人間もそうですけど、キチっとし過ぎない、おおらかな方が親しみを感じるのに似ています。

ただ、MODEL D は値段が親しみやすさゼロなのが玉に瑕ですが・・



2023年の今見ると、木の筐体に電気で音を加工して作るMOOGと、磁気テープで独特の音を出すメロトロンは、それぞれの音の方向性において完成形の1つと言える魅力があります。

元々は生楽器サンプリングですけど、当時の録音技術でテープに録音し、それを再生するという演奏方式で独自の音になったメロトロン。

フルートとかバイオリンとか色々な音がテープ録音されているのですが、ラジオから流れてくるのを聴くような独特の質感が魅力的♡


氏家さんの動画では、途中からエフェクターを通してリバーブ(ホールの中で鳴っているような反響効果)を入れていますが、空間の広がりを音に加える事で生楽器感とくぐもったテープの録音感が際立って、想像の中の60年代の空気感を刺激してくれます。

デザインも操作系もシンプル。

1から音を作るシンセサイザーではないので、音を加工したり作ることはできません。


100音色内蔵で、2つの液晶に表示されている楽器のテープ音をミックスしたり個別に音を出したり、トーンの明るさを変えるだけのシンプル操作ながら、もはやこれで充分のような気がします。

100音色だけど2音ミックスしたり、トーンで明るさ変えたら実質は100以上の音色を楽しめる。


メロトロン micro(写真の製品)でお値段15万と、jupiter-xmと同じくらいの値段ですが、このキャラクターのたった音を超シンプル操作で出せるのは値段以上の価値を感じます。

今は小さくて良い楽器がたくさんあります♡






・2023/04/12

ウィルス禍が4年目になり、ステイホーム対策(もはや懐かしい言葉ながら、結局生活自体はこの4年ほとんど変化がないという恐怖)で買ったJUPITER-XmとMC-101も買ってから3年目に入りました。


今まで買った電子楽器の中でダントツの稼働率のjupiter-xm。

↑中央がjupiter-xm、緑と白のケーブルで繋がってるのがZOOM H8と言う録音機。

これの先端についてる髪の毛みたいなのはマイクが風切り音を拾うのを防ぐ重要なパーツ。

H8はマイクで外の音も拾えるので、これ一台で色々な音が録れるマルチ録音機材です。

H8をipadproにUSB接続すると、そのままオーディオインターフェイスになってipadのビデオ機能の音源部分になり、楽器の音を直接取り込むができます。



jupiter-xmは独自サイズのミニ鍵盤で37鍵(3オクターブ・ドレミファソラシドが3段階の高さ)あり、絶妙で使いやすいです。


起動が早く、机の上に置いておけて、スピーカーまで完備。

持ち運びにはちょっと気合いが必要ですが、十分に軽く、電池駆動できるのも相まって実に素晴らしいです。

Roland前社長の三木氏肝入りの製品で、フラッグシップ「jupiter」の名を冠しながら、通常はオモチャのようになってしまうミニサイズ機でもガチの音源を詰んだ「ウクレレ」に着想を得て作ったという物凄く良く出来た機材。


ただ弱点も存在します。

このサイズの中に操作・概念の異なるシンセが複数台入っており、音色のエディットをする際、内蔵されている各々ビンテージシンセが異なる操作と概念を持つため、最初にいきなりjupiter-xm越しにビンテージシンセを呼び出して1から音を作ろうとすると戸惑います。


加えてメニューダイブと言われる、細かく作り込もうとすると小さい画面の中で階層を行き来して数値をエディットしないといけない点。


jupiter-xmを「ノブを回して音を気軽に直感的に作る、本当の意味でのシンセサイザー」として見ると、複雑さの方が勝ってしまうため両手をあげてオススメ・・とはなりにくい。


そして当時はアナログだった内蔵されているビンテージ機材も、バーチャルアナログというデジタルな音で再現されているため、純粋に当時の機材から出るアナログサウンドを求める人には当然ながら魅力が薄いものになってしまっている。


操作の複雑さとデジタルの音、この2つが弱点。

これはトレードオフというか、ミニ仕様と時代的にしょうがなくもあります。


操作は慣れが必要だけど、慣れてしまえばRolandの主要なビンテージ機材を面倒な配線を必要とせずに4台自由に重ねられ、iアルペジエーターなども入ってこのサイズ、と言う点に魅力を感じられたら最高の機材になると思う。










こちらの4曲はjupiter-xmの「iアルペジエーター」と言う機能を使っています。

いつもMC101でドラムやベースのパートを作ってから、それに合わせてjupiter-xmを弾くんですが、

「iアルペジエーター」は鍵盤を押すタイミングや前後の音から展開などを判断して、リズム・アルペジオを調整してくれる便利機能。


Rolandさんの開発した演奏AI技術で、機械と協力して演奏している事になります。

最近の風潮的にAIという単語を持ち出すと「機械任せかよ!」と言う感じになっちゃうんですけど、いい感じに自分の演奏について来て一緒に音楽作ってくれるので、AIとの良い共存って感じがします。


ver.3.0にアプデされてから「jupiter-xモデル音源」という、jupiter-xハード固有の音源が追加されたので、まだまだできる事がある遊べるデジタルシンセ。

これは本当に買ってよかった。




・YAMAHA reface DX

FM音源はYAMAHAがオリジナル。

メガドライブをはじめ様々なレトロゲーの音源部に数多く使われていて、これでしか出ない音が多数ある、時代を彩った外せない音源です♡


学校のチャイムの音のような金属的な硬質感から、クリーミーなモコモコした厚い音までFMならではの音♡

ただ、FMの音作りを重視するなら今ならKORGさんのOPSIXの方がいいかなと思います。

DXはFMの複雑な音作りをシンプルタッチ操作にしたため、ノブなど直感的な操作子がついてるOPSIXと比べて音色エディット面が複雑になってしまっている印象。


自分がDX買った時はOPSIXはまだ出ていなかったので、OPSIXリリース後だったら音作りの面からOPSIXにしていたと思います。


OPSIXほしくなっちゃう・・♡




この時代の空気感がFM音源の魅力♡




・MC101

お弁当箱サイズで遊べるMC101。

このサイズに4パート設定でき、いろんなフレーズを作って組み合わせて音楽を作れるマルチな器材。脅威の電池駆動。


主にドラムとベース部分をMC101で作って、旋律部分をjupiter-xmかreface DXで弾くというやり方が多いです。

元々がフロア・ダンスミュージック系器材なので、スキャッターと言う「音に色んな効果」をつけられるのがポイント。

虹色に光ってるパッドはそれぞれに「ダダダダダッ!」とか、「ボヨンボヨン♪」とか、ノリノリ系音楽によくあるメリハリ効かせるための効果が設定されているので、頻繁に使っているとパッドの色で現れる効果が分かるようになります。

この辺がハードシンセの良い所。


ヘッドホンつけてゴロ寝しながら、リズム作ってスキャッターで効果効かせるだけでも時間潰せます。

プラスチック製で安っぽい外装だけど、「大きすぎず小さすぎないコンパクトさと軽さ」と言う長所がこの器材にとって重要なポイント。


兄弟機で、ドラムだけに特化したリズムマシンTR-6sと言うのがあり、組み合わせで使う事を想定して同じサイズの筐体デザインになっています。

TR-6sがなくてもMC101だけでドラムパートは作れるんですが、TR-6sはリズムパート専用なだけにより直感的に操作できるため、MC101を使っていると「痒いところに手が届きますなぁ」と思える仕様。そのうちほしい器材です。



MC101だけでもパッド演奏で曲っぽいものが作れてしまうのでお手軽です。

jupiter-xmに次いで買ってよかった機材。


この3年でjupiter-xm、reface DX、MC101の3台以外に楽器は増えてないんですが、どれも音と用途にピンと来て買ったので、いい感じに創作の幅を広げてくれています。





■これから欲しい機材

jupiter-xm、reface DX、MC101で大体やりたい事が出来てしまうので、これから欲しいものはこれらでは出せない・出来ない事が出来るものです。


1番はやっぱり純然たるアナログシンセ。

こればかりはバーチャルアナログデジタル音源である手持ちの音源群が束になっても敵わない。

mini korg 700FS

KORGさんのアナログ国産シンセ第一号。

シンプル操作で色んな音を作り出せるという「シンセサイザー」の原型。

楽器としても個性的な操作方法を持っている、画一化した現代にあって実に魅力的な楽器。

液晶画面が付いてないので、搭載されてる操作ノブだけで全部エディットできちゃうシンプルさが何より魅力。


現代のサンプリング音とは違う、自然界のパワーのある電気の音が素敵。

期間限定生産で20万円、その価値は十分にあると思う。

「これでしか出ない音」を持ってる楽器はやはり強い。


MOOG グランドマザー

「おばあちゃん」と言う、日本的には考えられない名称でかなりのインパクトを持つアナログシンセ。

セミモジュラーと言う、ケーブルでパッチングする事で出音を色々弄れる実験要素もある楽器です。

しかしこのご時世MOOGは半端ない値上げを敢行、このシンセも一気に10万円値上がり、変更後は20万円台に・・ドヒャー!もう人生で縁が無さそう!!


今なら値上がり前限定セールで10万円台で買える最後のチャンスなのもあって揺れてます。


ちなみにグランドマザーもMINI KORG 700FSも「スプリングリバーブ」と言う、本体内に入ってるスプリングでアナログなリバーブがかかるのもポイント。

リバーブというのはホールやトンネルなどで音が反響する「音の空間的広がり感」を作るもの。


調べた範囲ではこちらの方が1番grand motherをイイ感じに使いこなされていました。

スプリングリバーブについても解説があります。

MOOGの音は厚みがあって、独特のあったかい感じがするので実に良いです。


あれこれ細かく数値弄らずに、ノブを回せばこの特徴のある音が出るっていうのがアナログの魅力。

妖怪ディスコのアレンジ版に使われてる音を彷彿とさせるキャッチーで厚みのある音♡


まもるくんやエスカトスの安井洋介さんの曲、ケレンと疾走感とキャッチーさが盛り盛りで超好きです♡




■JD-08

アナログではないのですが、気になるRolandさんのBoutiqueの JD08。

JD08(JD800)の音はソフトシンセとしてjupiter-xmにネット経由で搭載できるんですけど、その方法がちょっとめんどいのとBoutiqueを1台使ってみたいという気持ちからJD08が気になります。

何故か今1万近く安くなってるので更に揺れちゃう・・♡

Boutiqueは超コンパクトサイズなので、MC101と組み合わせて使いたいなぁという妄想♡

1990年代のFM音源ともまたちょっと違う、独特のキラキラした音が出るJD08(JD800)

どっかで聞いたことがある音は懐かしさ補正もあって魅力的です♡


音楽ってリズムパートが無いとすぐ飽きちゃうし、両手で弾くには練習やコードの知識が必要になってハードルがあがり挫折しやすいので、DAWやMC101のようにリズムパートが作れる機材が1つあると、片手で弾くだけ楽しくなるので長く続きます。


デジタルシンセは基本的にあまり音色エディットを考えず、そもそも入っているサウンドデザイナーさんの作ったプリセットを活用するのが良い気がします。

音を作りたいならシンプル操作で1音が美しいアナログシンセを活用した方がいい。

なんでも適材適所♡

Files

Comments

No comments found for this post.