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ipad proの第3世代が発表されました。

今回はちょっと自分のipad pro考を書いてみたいと思います。



■今使っている第1世代

自分が使っているのは2年目になる12.9インチの第1世代ですが、12.9proは第2世代になって仕様がかなり変わりました。


この仕様変更中、大きかったのはディスプレイ周辺の仕様変更で、プロモーションテクノロジー・広色域ディスプレイ・トゥルートーンディスプレイ(環境光に合わせて画面の色味を変えるテクノロジー)になった事。

体感的にはプロモーションテクノロジー(画面の書き換えを2倍高速にできるようになった)がついた事で、ペンのラグがほとんどなくなった事が大きな差でした。

(漫画家友達が第2世代を持っているので比べさせてもらってガーンときました)


第1世代は極々僅かですが、ペンの反応が遅いんです。

後から表示される程の大きな遅延ではなく、体感的にほーーーーんの僅かに遅い。

紙に書くようだとよく言われますが、個人的に学生時代に紙と格闘してきたので、いまだに紙と同じとは思えないんですが、特に斜線で形を表現しようとすると、ストロークについてこないことが多くてそれを体感していました。


お絵かき用途でもプロクリエイトをメインで使う場合、絵画風に描くか、アニメ風にパッキリ描くかの描き方にもよりますが、やはりイラスト用途としては第2世代以降のipadが望ましい。


初代はProというラインを打ち立てる事に意義があった、そういう製品でした。



■3世代目が自分にとっていいなと思う点。

・ペンシル2になり本体と無線充電できるようになった事、これは大歓迎。

今までペンを接続しないと充電も、時にはペアリングもできず、これからさぁ使おうという時に地味にめんどくさかったんです。

またホルダーを考えずにマグネットでひっつくのも大変ありがたい。


ツールの切り替えがダブルタップで出来る機能がプロクリエイトなどにも使えるようになれば、鉛筆消しゴムの切り替えがよりスムーズにできるようになる気がします。


・液晶周りは2世代目の時点でかなり熟成されていたのと、最近流行の有機ELではないので画面焼けを特に気にすることもなく問題なし。


・大型のipadにとってホームボタンの操作上の利点があまりなかったので、Face IDは歓迎です。

iPadをマウントアームなどにつけて運用する時に、指で押す手間がないのでかなり威力を発揮する気がします。


・中身のチップ関連は第1世代の段階で特に気になる遅さは無かったので、そこからまた早くなっているならそれはもう言うことなし。


・USB-Cになった事でモニターにも直接出力できるようになったのも大きいです。

今後色調整のためのモニターに直差しするだけで、かなりの事をipad proで出来るようになるのかもしれません。



■サイズについて

イラスト用途にするなら現状では12.9インチ一択です。

たしかにデカイですが、ipad proは制作特化型のタブレットで、使う時は机の上に置いて使うのがほとんどです。

イラストで写真を出しながら、横サイズにしてスプリットで使う時を考えても、画面が大きいことはもっとも重要な事の1つ。

移動時にはバッグにさえ入れば特にサイズは気になりません。

第2世代より12.9インチは小型してるそうなので、この辺も言うことなしですね。


11インチは映像制作等やカメラをやっているなど外で「手で持つことが多い」使い方の人向けと言える気がします。




■容量について。

容量については驚異の1TBがラインナップに加わりましたが、これは今後3年でフォトショップCCやARなど、映像制作の中枢端末として現場でipad proが使われ処理していけるという方向性の提示だと思うので、容量の上限が大きくなっていくのは良いことなのですが、実際問題としてどの程度の容量が望ましいか。



・256GBが必要十分

自分はipad proでswift、ミュージック、korg gadjet、プロクリエイト、ワンノートを主に使います。

ゲームはニンテンドースイッチだけにしているので、ゲームアプリはいれてません。


ビデオは逆シャアはじめ好きな映画を4本くらい常時いれていて、ミュージックは手持ちすべての1万曲くらい入っているジュークボックス状態。

YOUTUBEもいいんですけど、自分の場合ファミレスなどオフラインでやる事が多く、出先までオンラインになるとSNS覗いたりして何も作らなくなる恐怖があるので、スタンドアロンで持ち運べるオフラインストレージとしての側面も重視した容量にしています。


プロクリエイトではA4サイズで描いたものをほぼすべて保存していますが、2年使ってもまだ余裕があります(色が乗ってないデータがほとんどなので軽いというのもある)



・データを常にバックアップできるなら64GB

イラストなど作ったデータを逐一PCににバックアップを取る、映画とかも特に見ない、音楽等はiPhoneで聴く、作業オンリーという人は64GBでもよいかもしれません。

(ただ、64GBと256GBは価格差が1万円なので、3年使う事を前提に考えても256GBにしておけば何も心配ないかなとは思います)


少なくても512GB、1TBは映像制作を仕事でヘビーにやるくらいの人でないと必要性はない感じです。





■大事な外装パーツ

最後にゴツくなるので案外みんな避ける外装パーツ。

デザインもシュッとしなくなるし、熱がこもったりするので内部的にはあまりよくありませんが、移動先で使うのが前提のipad proにとってまさかの落下やバッグへのダイレクトアタックの保険であり、ラフに取り回せる気楽さを得るための必要出費と言えます。


自分は角度がついていないと描けないため、このUAGの頑丈なアームのついたケースを重宝しています。



第3世代は専用のフォリオというキーボード兼カバーも出るみたいですが、あれだとイラスト用途にはちょっと使いづらいような気がします。


ipadはスペックよりも、液晶の質とやりたい事を如何にスッと出来るかが重要な電子の板だと思うので、第3世代になってやっと本体的には求められる基準を満たした感じですね。

後はソフト側のアプデや、魅力的なソフトが更に充実する事に期待です。


3年後には第4世代ipadがワコムの液タブを駆逐するような仕様で出てくるのもなんか予想できるので、買い時が非常に難しいところですが、イラスト用途として見た時に第3世代は十分に買いかなと思います。実際自分も切り替えたいですし。


ipadは現状ではまだメインになれるほどではありません。

性能的にはなれるところまできているんですけど、既にある環境でやれているので、取って代わるほどではないというのが本当の所です。

アップルペンシルよりWacomのペンの方が優れている点はあるし、効率を考えても左手デバイスがないとイラストはキツく、色確認用の別のモニターは必須。


どこまで持ち出しでipadを使うかの線引が大事で、ここらへんはデバイスを実際使って慣れないと見えて来ない部分なんですが、色んな方向から見て、時代が確実に従来の当たり前のスタイルを(PCの前で液タブを使って絵を描く)破壊し始めてる印象があり、第3世代の仕様は買っても損は無いだろうなという感じです。


要するに、今から第3世代買う人が羨ましい!という話でしたw



■追記20181106

ipadproでよく使うアプリの紹介です。



・プロクリエイト

写真アプリとのスプリットビュー併用でイラストを描くのに重宝します。

出た当初はこれのためにipadproがあると言っても過言ではありませんでした。



・マイクロソフト ワンノート

マイクロソフトが出してるノートアプリです。

特筆すべきはこれを入れている端末は同じwi-fi環境下だと自動的にリンクされて、同期の手間いらずという点。MACもWINも関係ないです。

外出先でポチポチ文章を打って、帰ったらPCに自動で同期。

ios12になってからBluetoothキーボードの反応も早くなったので、入力時のレスポンスもあまり問題にならなくなりました。

自分は作りたい作品をノートに分けてネタ帳や実際の本に載せる原稿としてつかっています。



・teamLabBody

人体解剖3Dモデルの決定版。医療用に使われてるというのもミソです。

これ1つ入れてれば他に人体モデルはいらないと思います。

絵において、人体モデルは筋肉の収縮などを理解して想像できないと良い絵が描けないんですが(肩周辺や腕、屈伸した時の足の筋肉とか、理屈の前に現物を見て描いた方が遥かに絵が描けるほど理屈では説明しにくい形状になるので)

このソフトはモデルが棒立ちのため、絵のポージング用途として使うにはほとんど役立ちません。

いわゆるポーザー的な使い方はできません。

その変わり、医療用である点の強みとして、腱・細かい筋肉・骨格名まで分かるようになっているので、簡単な操作で構造がしっかり分かるようになっています。


カラダの構造を理解するまでにはかなりの時間を要しますが、ちょっとづつでも理解していくと、着実に知識が深まります。


キャラクターとしての魅力的な骨格や体型は、現実の人間のものとはイコールになりませんが、現実のカラダの部位構造を理解していればディフォルメをかけられるようになります。

自分の場合だとメカ少女のサポートデバイスを付ける場所や形状、メカを描く時の構造のヒントになる事が多いです。


ただスプリットビューでは使えないソフトなので、これを起動させながらスケッチブックで描く感じです。



・ガンディスアッセンブリー

銃の解体・組み立てができるソフト。

日本に居たら実銃を触る機会はほとんどありませんが、このソフトで組立・解体を体験する事ができます。

1丁に驚くほどのパーツが使われ、それが綺麗に収まっている事を感じるだけでも相当な一歩だと思います。

これによって工学的な観点からメカを描けるようになるので、少しづつ理解を深めるのに最適なソフトです。


ちなみに、labbodyもガンディスアッセンプリーも、力に換えるためには地道にスケッチを続ける事、描きながら構造を頭に残そうとする事が何より大事です。

これをやっていれば自然と描けるようになるというものではなく、あくまで自分が描きたい架空のキャラや兵器に説得力という血肉を与えるための下積みのようなものです。



・swift

ios用のプログラム言語を無料で学べるソフト。いつかゲームが作りたい・・・と思っている自分はちまちまとやっています。

正直、歩くより走れだと思うのでいきなりなんかのソフトで何かやっちゃうのが一番だと思うんですが、全然プログラム言語を知らないので、これをとっかかりにしています。



・korg gadjet

国産音楽制作ソフト、しかもipad用。

別途MIDIコントローラーが必要ですが、鍵盤数が少ないコントローラーはそんなに高くもないので、ちょっと音楽やってみたいな~という方には丁度いいと思います。

気になる音色数ですが、ガジェットという概念で仮想のシンセサイザー音源をプラグインを増やしていけて、中に含まれる音色も歴代のシンセからの継承だったり、すごーくちゃんとしたピアノのサンプリングだったりと、正直クオリティ面では十分すぎる程です。

ソフトに慣れて、根気と発想さえあれば相当のものが作れるソフトです。


ちなみに廃墟の館 https://www.pixiv.net/fanbox/creator/3046430/post/186695 もkorggadjetで作りました。



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