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「あ〜〜〜〜〜〜金が無ぇえ〜〜〜〜腹減ったぁぁ〜〜ひもじい〜〜〜〜……」 「ふーん」 「『ふーん』じゃねえよブス。ポテトよこせコラ」 貧乏JKノマネちゃんとパパ活JKウリちゃん。 二人は放課後、駅近くのファーストフード店で駄弁っていた。 「だからぁ、さっきも言ったけど、いい加減あたしにたかるのやめてくんない? お金無いなら働けばいいじゃん」 「働いとるわ、バイト三昧だわ。でもなかなか金が貯まらねぇんだわ」 「何に使ってんの?」 「スパチャ」 「あほ死ね」 「お前が死ね」 二人の会話はいつもこんな感じ。 サラサラ茶髪ロングのノマネはちょっとグレた感じがあるギャル系、スレンダーなモデル体型。 ピンクのツインテールのウリは地雷寄りのギャル系、おっぱいがおっきい。 黙っていれば二人とも可愛いくモテるのだが、とにかくズケズケと口が悪いので恋人はおろか友達すらいない。 なのでいつも二人でつるんでは、こうやってくだを巻いている。いわば類友である。 「ポテトよこせやデブごら゛ぁッ!」 「死ねブス! 餓死しろッ!!」 今日はお互い控えめな罵声である。 ***** 数十分間に及ぶポテト争奪戦は、額に青筋を立てた店長さんの注意で幕を閉じた。 「はぁ~……、いやガチで金どうしよ……スマホも使えなくなっちゃうんですけど」 「紹介してあげよっか?」 「……パパ?」 「うん」 「やめとくわ、キモいし」 「あっそ」 「……」 「……」 「……パパ活ってどんぐらい儲かんの?」 「月50万ぐらい」 「ごっ……!?」 「エッチしてる子はもっと稼いでると思うよ」 「まじかよ……」 「うん」 「何だよそれ……ウチは休み無しで必死に働いて15万も貰えないのに……」 「貧乏人」 「殺すぞ」 はぁ〜……と、深いため息をして机に突っ伏すノマネ。 「……ま、確かに貧乏人だわな。稼げない上に馬鹿で貯金も出来ねぇし」 「……」 「そのうち知らない男とエッチして日銭稼ぐ糞みたいな人生送るんだろうなぁ……」 そう言うと、ノマネは自嘲気味に笑った。 ウリはジュースを飲みきりノマネに語りかける。 「知ってる女とエッチして稼ぐのは良いわけ?」 「は?」 「買ってあげようか?」 「……あ?」 「とりあえず店、出よっか」 「あ……ぁ……?」 ウリが席を立ち店を出ようとするのを見て、ノマネは目を丸くし動揺しながらも付いていく。 ***** ウリが向かった先はカラオケだった。 店内に入り受付を済ませ、店員から部屋の番号を教えてもらい、階段を上がる二人。 個室に入ると、ウリがどかりとソファに座る。 「はいこれ」 そう言ってウリは一万円札をテーブルに置く。 「……なに、これ」 「ノマネのこと買ってあげる」 「は……?」 「とりあえず靴、脱がしてよ」 「何で……」 「要らないならいいけど」 「ちょっ……! ちょちょちょ!!」 一万円札を財布に戻そうとするウリの手を、ノマネは慌てて掴む。 そしてウリの目をちらりと見て言う。 「……マジでくれんの?」 「うん」 「いひっ……!」 途端に嬉しそうな顔をするノマネ。 差し出された一万円札を奪うように取り、いそいそと懐にしまう。 「じゃ、脱がして」 「お、おぅ」 ノマネは跪いてウリの靴に手を伸ばす。 片足を持ち上げて、グイグイ! と、靴を脱がせる。 「丁寧にしてよ」 「やってるだろ」 もう片方の足にも手を伸ばし、同じように脱がせていく。 「ほら、脱がしたぞ」 「ん、じゃ次、靴下ね」 ノマネはウリの靴下をググイ! と、脱がしていく。 「だから丁寧にしろっつってんだろ馬鹿が」 「やってんだろ文句あんのか!?」 「そっちこそ文句あるなら金返せ」 「う゛っ……」 言い負かされて黙り込むノマネ。 ウリの言う通り、ゆっくり、丁寧に靴下を脱がしていく。 ふくれっ面になりながら。 やがて両足とも脱がし終えると、ウリは足を組みながら満足げにニヤつく。 そしてソファにもたれ掛かり、足をぶらぶらさせながら言う。 「舐めてよ」 「やだよ」 即答するノマネ。 「お金要らないの?」 「要る」 「じゃあ舐めて」 「……お前レズなの?」 「う~ん……可愛い子だったらいける」 「……うちも?」 「うん」 「ふへっww……」 「はやく舐めろブス」 「どっちだよ」 ノマネは渋々といった様子で、ウリの足裏に顔を近づける。 「……五千円追加してくれ」 「それは働き次第かなぁ。ってか何で?」 「お前の足くせーんだよ」 「くさくねーわボケ蹴り殺すぞ」 おずおずと舌を出すノマネ。 「ん……」 「……」 そのまま舌先で、ウリの足親指をちろりと舐めた。 「はい舐めた。終わり」 「は? ふざけんなよ」 「チッ……」 舌打ちしながら、今度はウリの足裏全体をヤケクソ気味に舐めるノマネ。 ぺちゃり、ぴちゅ、じゅる。 唾と舌の音が混ざり合い、部屋に響く。 「犬みたい」 「うるせぇ」 「指舐めてよ、そこ気持ちいい」 「うぜぇな……」 悪態をつきながらも、指示通り指をしゃぶるように咥えるノマネ。 ちゅぷ、ちゅっ、れろ……。 吸い付き、舌で包み込み、口の中で転がす。 時々口から離して、息を吹きかけながらまた咥え直す。 「……エロいね」 「ふんっ……だろ?」 「なんか興奮してきたかも」 「おい、これ以上はやらねぇからな」 「じゃあオナニーしていい?」 「えぇ……」 「イくまで舐めててね」 「問答無用かよ」 ウリはスカートの中に手を入れてもぞもぞし始める。 ノマネはそれを上目で見つつ、ウリの足の指先を舌で転がし続ける。 「はぁ……はぁ……」 「んっ……ふ……んむ……」 次第に大きくなるウリの吐息と、くぐもったノマネの吐息。 薄暗い個室に、二人の息遣いだけが響く。 「ノマネ、けっこう上手いじゃん。才能あるよ」 「んふ……そうかよ」 「やっぱ金持ってるおっさん紹介してあげよっか? ノマネならかなり稼げると思うよ」 「男は絶対ヤダ」 「ふーん……」 「んちゅ……んむ……」 「ふぅ〜……、あっ、イクッ、かも……噛んで……指噛んで、ノマネ……」 「ふっ……! ん゛ぅ゛……」 がみッ……! と、軽く歯を立てるノマネ。 その瞬間、ウリの体がビクッと痙攣する。 「んんッ……!♡♡」 そして恍惚とした表情で体をぷるぷると震わせたあと、ソファにもたれかかって脱力する。 「五千円」 「余韻浸らせろや」 ノマネはウリから受け取った五千円を懐にしまい、ウェットティッシュで口を拭く。 「これでスマホ代払えるね」 「うん」 「またお金欲しくなったら言いなよ、買ってあげるから」 「……」 「……なに?」 「……別に」 「言いたいことあるなら言えば?」 「別に、って言ってるだろ」 「……はぁ?」 「あ゛? なんだよ」 何故か険悪なムードになる二人。 緊張の糸が張り詰めた瞬間、部屋に音が鳴り響く。 ぐぅう〜〜〜……ぅ! ノマネの腹の音である。 「……」 「……」 「……っふwww」 「笑うな」 「ふふ……何か注文すれば?」 「ん……」 ノマネは躊躇している。せっかく稼いだお金を使いたくないようだ。 「……いいよ、奢ってあげるから。好きなの頼みなよ」 「ポテトとたまごサンドと唐揚げと焼きそば!! ピザも! ドリンクはコーラと野菜ジュース! あっマンゴーパフェあるッ!!」 「遠慮しろー」 ***** 数日後。 学校の帰り道。ウリは呼び止められ、振り返るとそこにはノマネが居た。 「なに?」 「金くれ。また足舐めてやるから」 「いいけど三千円ね」 「は?!? この間は一万五千円くれたじゃん!!」 「あれはノマネが飢えてかわいそうだったから恵んであげただけ。足ちょっと舐めただけで普通あんなに稼げないから」 「んだよぉ頼むよぉ……! 明日は推しの誕生日配信あるんだよ〜……! 投げ銭してやりたいんだよぉぉ……」 「貧乏人が他人に金投げんなボケ」 「んあぁあ゛……!」 悲痛な叫びをあげ地団駄を踏むノマネに蔑みの目を向けるウリ。 「じゃ、あたし帰るから」 「待て待て待て!! 分かった、一万でいい……! 一万円でいいから!」 「やだ」 「じゃあお前パパ活やってるって先生にバラすぞ」 「あ゛? なにお前、喧嘩売ってんの?」 「体売ってんだよ」 「……」 ノマネの胸ぐらを掴み凄むウリ。 しかしノマネの冷静な返しに呆れ、手を離す。 「……じゃあ付いて来なよ」 「この間のカラオケ?」 「んーん」 「どこ?」 「来れば分かるよ」 そう言って、ウリは歩き出す。 ノマネは黙ってその後を追った。

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