新単行本の裏話など (Pixiv Fanbox)
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新単行本が発売されて一週間が経過しまして、有難い事に各所からご購乳報告も届いております。作者として読者様の声が届くのは非常に有難い事なので、単行本作業を頑張った甲斐もあったなぁと思う次第です。
さて、そんな単行本作業ですが。今回も結構長い期間やってたので、その間に生まれては消えて行ったものもあります。そのうちの世に出しても構わんだろう、というものをいくつかご紹介しようと思います。
まず一番悩むのが表紙イラストになるわけなんですが。
収録作品をざっと眺めると複数人でのプレイが多いわけです。この特徴を押さえないわけにはいかないと思い、表紙イラストも複数ヒロインで行くことにしました。
それでいくつかラフ案を考えるわけなんですが…まー狭い長方形の中にいかにデカぱいヒロインたちを敷き詰めるか、敷き詰めたとしてタイトルはどこに置くんだ!?などと苦戦を強いられます。あまりにぶっとんだ並べ方するとエロさより異様さも際立つんで、そこら辺のバランスが非常に難しい。複数人の表紙は得てして引きの画になりがちなんですが、それはなんとか避けたいし…。そんな感じで悩んだ結果、ただヒロインを並べるだけでなく、「密着感」を持たせる事をサブコンセプトにしました。複数のヒロインと、竿役の男性が何かしらの形で密着する。これだけで、大分ありがちな構図とは差別化できると考えたのです。その結果生まれたラフがこちら。
こんなのと
こんなのと
こんなの。最後の一枚はこうしてみると相当無茶な体勢させてるな…。
前述のとおり、おっぱいを敷き詰めた上で男性が手で乳を揉んだり、何かしら接触させる事で密着感を演出しました。他にも色々あったんですが、最終的にこの3パターンのいずれかでいくという事になり、会社の偉い人のチェックに進むことに。
しかしこちらの思惑通りにはいかないものです。
上の人曰く、「男の存在感が強すぎる」
我々が良かれと思って描いた「密着感」は、あんまりウケが良くなかったのです。結局、ヒロインたちの胸を揉みしだいてた腕は削除する形で、現在の表紙の形になりました。個人的には揉まれて歪んでる乳もエロくて好きだったんですがね…。
そうして1案が表紙に採用されたら、残りの2案は別の形に転用されました。一つはメロンブックス特典のB2タペストリー、もう一つは単行本の裏側へ。しかもキャラクターを差し替えての使用ですね。さっきのラフだと2番目のやつです。
単行本買って下さった方はわかるとおもうんですが………この絵がちっさいんですよねぇ!!なんか悔しくてここにデカい版貼っておきます。
私はこの絵が裏側をデカデカと飾るのかと思ってたら、デザイナーさん通して出てきた完成品が想像より小さいのなんの。打ち合わせするうちにどんどん変化する事はあるでしょうが、予想してない使われ方だったので結構ショックでした。まぁ裏側には本編シーンの切り抜きも敷き詰めて「おっぱい盛りだくさん!」って表現すれば、表紙とのメリハリもつくので意図は分かるんですが。せめてもうちょい確認しておけば良かったなと軽く後悔しました。
あと今回驚いたのは、単行本のオマケコーナーにダメ出しが出た事ですね。
成人向けに関わらず、漫画のオマケコーナーって基本的に作者が色々描ける自由なページなわけですよ。そこに日常を描く人もいれば作品のより深い設定とか載せる人もいたり。私もそういった単行本独自のコンテンツは大好きなので、自分の単行本でもできるだけ描くようにしているんですが。
上の人から「これはちょっと…」と言われてしまったものがありました。それがこちら2点。
「男魂轟打!爆乳太鼓」の番外編のような漫画。そして…
「この世の乳は俺のもの!」の某プラモパロディイラスト。特に2枚目の方は結構手間暇かけて描いてたのでボツを言い渡されてショックでしたね…。
理由はシンプル。「エロくないから」。
まぁ一枚目はおばさんがメインで出ちゃってるし、2枚目なんてエロも微塵もありませんからね。そりゃエロくない。エロ漫画の単行本に相応しくないって言われてしまいました。オマケコーナーは自由な場所ではあるし、エロ漫画ならなおさら自由であると思い込んでましたが、どうも限度はあるようです。
冷静に考えれば、エロ本買ってエロいもん載ってなきゃアレだよなぁとは分かるんですよ。私も反省は致しました。でも…「南乃さざんってこういう事する作家」ってわかって欲しくはありましたね。なんだかんだで4年ぐらい付き合いあるんですから。こういうおふざけはダメなんだねって、少し寂しい気持ちになったのはここだけの話です。まぁ今はこういう媒体があるおかげで、ボツ原稿も活用できるので良い時代になりましたよ。
結局ボツになった後は、新しくエロい原稿2枚描き上げて「これで文句ねぇだろ!!」と納めました。直接は言えませんし、言う勇気もないですが。
とまぁ色々と、今回も紆余曲折あった単行本作業でございました。せめて少しでも多くの人に、この単行本を手に取ってもらえるのを祈るばかりです。
先ほど別件の仕事が片付いたんで、次は久々にfanbox独自コンテンツの更新ですかねぇ…めちゃくちゃにパイズリ絵描きたくはあるんですが、何を描くやら。少々お時間いただきますが、次の更新をお楽しみに!