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★こちらのTIPS記事では、お小遣い(有料)プランの方向けに

「役立つほどではないけど私の考え方や描く時に意識してるコツ」などを書いていきます。


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久々の有料記事第3弾は【自己流ネームの描き方(①基本編)】です。


「ネーム」とは


ネームとは、漫画を描く際、コマ割り、コマごとの構図、セリフ、

キャラクターの配置などを大まかに表したもの。

「絵コンテ」、「コマ割」、「ラフ・ネーム」、「ラフ」などと呼ばれる場合もある


とwikiに書いてありました。大体そんな感じです。

ようするに、作画に入る前に自分で内容を把握するためのラフのようなものです。


ネームはプロット以上に多種多様であり、人によって描き方が全く異なります。

どんな方法が良いか、というのは本当に人それぞれなのですが、


ここでは私のいつもやっている方法の紹介と、

ネームの基礎的なことを知りたい方向けに記事を書いていきます。




※「TS体質3.5話」のネームを先行公開しています※


内容のネタバレが嫌な方は、この記事をスルーするか、

もしくは画像を見ないようにしてください。



続きはこちら↓↓↓





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※ネタバレになってしまうので、3.5話の画像は記事の下の方に載せてあります。

マンガだけ読みたい方はお手数ですが、下までスクロールしてください。




「ネームが苦手」という方の苦手な理由は


・顔のアップばかりになってしまう

・コマ割りが良くわからない

・そもそも何から始めれば良いのかもわからない


というのが多いんじゃないかなと思います(経験談)


私もネームが得意なわけではないのですが、

不得意だからこそ「こうすれば一応漫画の形にはなる」という

ネームのルールを自分の中で決めています。


商業のネームは担当編集さんに見せるのでちゃんと絵を描き込むのですが、

同人のネームはスピード重視で描いているので絵は結構雑です。

でもコマ割りや構図、背景のある無しはわかるようにしています。


★今回のネームは一般向けラブコメっぽさ重視なので、

エロ漫画のネームで重要視することはまた別の回で説明します。




私がネームをやる上で気をつけていることは


・カメラ(視点)の設定を意識すること

・描き文字とセリフ(フキダシ)を入れること

・キャラのポーズがわかるようにすること

・キャラの表情がわかるようにすること

(※これについては、自分の中で表情決まってればネームは棒人間でもOKにしてます)


こんな感じです。1つずつ説明していきます。




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【カメラ(視点)の設定を意識すること】


ネームの役割はほぼ「コレ」だと言っても良いです。


「カメラ」というのは、

ようするに「どんな絵にするか、キャラの大きさや映し方はどうするか」

ということで、漫画家が「1人で全部やる映画監督」などと言われる理由でもあります。


キャラの顔のアップなのか、引きの絵なのか、俯瞰構図なのか、あおり構図なのか、

それとも背景の絵だけなのか、手元が映っているだけなのか……


きちんとカメラ撮影の勉強をした方がより一層活かせると思いますが、

ある程度は自分の好きな漫画と似たような構図・演出を目指して

真似をしていくやり方で良いと思います。


「カメラで撮影している」と意識するだけで、

顔のアップしか映さない(顔のコマばかりになってしまう)ということは無くなります。


自分の好きな映画やドラマを思い出してみてください。

役者の顔ばかり映している作品もあるにはありますが、

大体の作品では引きの絵(役者、キャラがどこにいるのか)を意識的に

入れていることがわかると思います。


とはいえ、実写作品と違ってマンガはあくまでもマンガです。

背景画を重視した作品なら背景を映していけば良いと思いますが、

キャラ漫画として描くなら、キャラの顔のアップばかりでも良いと思います。


そこは描きたい作品のやり方に寄せていきましょう。




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【描き文字とセリフ(フキダシ)を入れること】


「漫画を描きたいけど、フキダシが邪魔で入れたくない(絵だけ描きたい)」

という相談を受けたことがあります。


確かにセリフ無しの、絵だけで表現する

「サイレント漫画」というジャンルもありますが、

「フキダシの入れ方がわからないので描けない」というのなら、

少し工夫した方が良いです。


良く勘違いされる方も多いのですが、

マンガに於いては「フキダシ」と「セリフ」と「描き文字」は

マンガを構成する「絵」です。文字でも絵なんです。


つまり、絵としてバランスを考えた方が良い、ということです。

(※エロCG集の漫画とかは、同じ絵にいろんなセリフを入れていくので例外です)


これも人によると思いますが、

私の場合は最初にプロットを書き、プロットのセリフをコピペして

ネームに配置することから始めています。


文字(セリフ)は絶対に入るものですから、最初にどのくらいの文字数が入るのか、

1ページの中でセリフが多すぎないか?ということを確認しています。


大体めっちゃ多いので削りまくってます。

シーンごと消えることも結構あります。


そのくらい、プロットで書いた文章と、原稿1ページに入るセリフ量は異なります

(※演出によってはセリフが1つ2つになる)


これを絵だけで書き始めて「最後にセリフを入れよう!」と思うと、

どうしても「絵がフキダシで隠れる」という現象が起こってしまいます。


描き文字(ドッカーンとかドプドプッみたいな効果音)に関しては、

キャラの絵を描いてから入れる方が良いです。

ただし「描き文字を入れるスペース」は意識的に確保するのが良いと思います。




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【キャラのポーズがわかるようにすること】


いわゆる「ポージング」というやつですね。

どんなポーズをしてるのか、どこを向いてるのか、誰と話してるのか…

作画の段階で大幅に変えてしまうこともありますが、

重要なことは「どんな演出なのか」が自分でわかるポーズを描く、

ということです。


歩いてるのと走っているのだと、場面の演出は違うものになります。





【キャラの表情がわかるようにすること】


こちらもポーズと同じことで、ネームを描いてる自分自身が

「この場面の表情はこういう感じだから、このシーンはこういう演出」

というのがわかればOKです。


たとえば「少し微笑んでる」表情と「大爆笑している」表情は

全く演出も違うということです。


自分さえわかれば良いので、

究極「ここで寂しそうな笑顔」とかの文字指定でも良いっちゃ良いのです。

(あとで苦しむのも自分なんですが…)

(商業ネームとかだとちゃんと表情描いてないと編集さんに伝わらなかったりします)




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【基本のコマ割りについて】


「マンガ」という媒体の最大の特徴は

「コマを割る」演出方法がある、ということです。


テレビやYou Tubeを見ればわかりますが、基本的に

「映像媒体」の画面は横固定です。


よって、画面演出も「横移動する」ことが前提のものが多いです。

(※宮崎駿監督などは意図的に「奥へ進む演出」をして、画面に奥行きを持たせようとしています)


映像作品の演出については専門の説明を見ていただく方が早いと思いますが、


ここではマンガの話をしていきます。


さて、先述の通りマンガの場合は

「コマを割る」という独自の演出方法があります。


これが「ネームの描き方がわからん」と頭を捻る原因の1つです。


つまり、自由度が高すぎるということです。


『何をしてもOK、何をしても個性、好きに描いて良い』


というのは結構困りますよね。


それでも一応、ネームにも一定の「ルール」は存在します。

(※スマホで読むマンガが広まったので、今はこのルールも崩れつつあります)




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【★右上から左下に読む】


なぜ「右上から左下に読むのか」というと、単純なことで

『日本語(縦書き)は右から左に読んでいくものだから』です。


海外の本やマンガ(スヌーピーなど)を見ればわかりますが、

大抵の国では『左上から右下に向かって読む』ものが主流です。


これも単純なことで『英語や横文字の国では、左から右に読むから』という理由です。


そのため、『右から左読み』は日本のマンガ独自の読み方なのですが、

日本のマンガが世界的な人気になったことで、最近は別の国でもこの演出を使うようになって来ましたね。


また、スマホで読ませるために縦にスクロールして読みやすいよう、

画面に2コマだけ描くマンガも増えてます。


このへんはどんどん進化していくと思いますが、

とりあえずは「本を出す」という前提の説明を続けていきます。




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【★縦のコマ演出】


マンガは映像媒体と違って「縦にコマを割る」ことが出来ます。

これは「画面を縦に狭めた演出ができる」ということです。


縦に長いものを描く時に便利で、

キャラやビル、見せ槍とかもアリです。めっちゃ使います。


でもそれ以外に「上から下へ落ちる演出」として使うことも出来ます。

この演出の幅の広さが、マンガの面白さだと思います。


「落ちる」という演出は同時に「目で追う時間が短い」ということでもあります。

画面比率で言えば「タテ」の方が「ヨコ」より長い(紙のタテの幅の方が長い)のですが、


マンガを読む人の視線は「右上から左下へ斜めに落ちていく」ので、

タテのコマの方が「早く見終わる」「スピード感がある」演出になります。


どういう絵を描きたいかによりますが、


「縦のコマは尺が短い、スピード感のあるコマ演出」という意識を持っていれば、

横のコマと意図的に使い分けることができると思います。



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【★横のコマ演出】


さて、縦のコマと違って横のコマは理解しやすいと思います。

映像作品の「横移動演出」とあまり変わらないからです。


ただし、ここでもマンガ特有の独自ルールがあります。


「右から左に読んでいく」というルールは「コマ」の演出でも同じことで、

横のコマは特にそれがわかりやすいです。


つまり、右側にセリフを入れて左側にもセリフを入れた場合、

読む人は当然、右にあるセリフを先に読むのです。


なので、先に読んでほしいセリフを右側に置くことになります。


右から左にセリフのフキダシを読んでいく間、

読み手(読者)はその間にある絵や、空白も一緒に見ています。


その「見ている時間」はコマの中の時間演出(尺)になります。


わかりやすく言うと、

「横のコマが長ければ長いほど、そのコマの中の「時間」が長くなる」ということです。


このコマ演出については、

ジャンプの名作「BLEACH」が一番効果的、かつわかりやすい漫画です。


縦コマと横コマの演出意図がめちゃくちゃわかりやすいです。


あの漫画は「漫画独自の演出をフル活用した映像作品」のようなもので、

「コマの時間(尺)」についてはBLEACHを参考にすると良いと思います。


究極、見開きで「 心 か 」って入れておくだけでも「時間」が稼げるという、

コマの時間(尺)演出のお手本のような作品です。

(※BLEACHは本当にすごい漫画だと思います)


まとめると、


「横のコマは尺が長い、じっくり見せたいものを入れるコマ」

「ただし、この『横』は見開きページでも適用される」

(※見開き2つ並べたらそれが大きな横コマと同じ扱いになる)


という感じです。



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【自己流ネームの描き方(①基本編)】はここまでになります。


この時点だと、まだ「ネームの描き方」というより

「ネームとは何か」という話が中心ですが、今後の「ネームの描き方」では

ネームのメイキングのような形で紹介していきます。





【3.5話について】※内容ネタバレを含みます
















3.5話は3巻の数日後で、3巻から4巻の間にセックスはしていない、という設定です。

そのため「3.5巻」ではなく「3.5話」として、4巻のオマケ扱いで描いています。


セックスはしてないのですが、生理のつくしくんを労ってあげるカオル、というのは

4巻の本編よりラブラブな感じだな〜と思いました。


(4巻はつくしくんをどんどん女の子にしていく話なので、

絵はラブラブなんですけど内容は結構エグい気がします)


生理ネタは人を選ぶ内容ですが、

「可逆のTSF」としてはやっぱり触れておきたい部分です。


5巻以降でTS体質の説明が加えられる予定ですが、

少しネタバレすると、TS体質は遺伝子異常による特異体質という設定です。


肉体が変化する理由は「性ホルモンバランスが崩れるから」ですが、

(それだけじゃないけどわかりやすい言い方にしてます)


肉体変化に耐えられる、変化しても大丈夫な肉体を持っている、というのが

TS体質者の特殊なところです。


3巻で椎本先生がわざわざ内診をしていたのは、

そもそも通常の女性とは胎内の状態が異なるため、

妊娠検査薬などを使っても、本当に妊娠してるのかどうかわからないからです。

(実際に触るか、機械を使わないとわからない)


生理についても同じことで、

つくしくんが男性の時には、女性としての生理はありません。

(小学生の時、女の子の身体になった間に初潮を迎えました)


ただし、TS体質の人は完全に変身するというわけでは無く、

正しくは「常に肉体が変化する」という性質を持っているので、

男性の状態でも子宮や女性器を持っています。

(なので、臓器からして普通の人とは違うわけです)


現実的に考えると、性器の退化が起こらず、

男性・女性になった時に性器や肉体が大きく変化するという感じです。

(※なので設定上正しくはふたなりなんだと思いますが、外性器は完全に男性・女性になっています)


つくしくんの処女膜はもう再生しないし、

子供を妊娠したら男性には戻れないということです。


科学的にはツッコミどころ満載だと思いますが、

マンガなのでこのくらいの設定で描いています。







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