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入れ替わった状態のまま、4月が終わってしまったー。


委員会に、部活動ー。

お互いに元に戻った時のことを考えつつも、

もしかしたらこのまま元に戻れないのかもしれないー…と、不安を

感じながらも、ひとまず、二人とも入部する部活を話し合いの末に

決定したー。


そしてー、

ゴールデンウィークや遠足の時が近付きつつあったー。


☆前回はこちら↓☆

<入れ替わり>僕とわたしの不思議な青春④~部活と委員会~

入れ替わった状態のまま、お互いの家に帰ることになってしまった 翔太と綾のふたり。 ”明日の朝になれば元に戻るはずー” そう思いながら、それぞれ戸惑いながら一晩を過ごしたものの 二人は結局、元に戻ることはできなかったー。 戸惑いの中、入れ替わり生活2日目が幕を開けるー…。 ★前回はこちら↓★ ・・・・・・・・・...

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


★主な登場人物★


遠藤 翔太(えんどう しょうた)

C組生徒。大人しく、奥手な性格の持ち主。綾と入れ替わってしまう。


星村 綾(ほしむら あや)

C組生徒。可愛らしい雰囲気に、明るい性格の持ち主。翔太と入れ替わってしまう。


神田 哲真(かんだ てつま)

C組生徒。翔太の中学時代からの友人。女子は苦手。


山井 穂乃果(やまい ほのか)

C組生徒。綾の友人。翔太のことはあまり良く思っていない。


伊藤 菜々美(いとう ななみ)

C組生徒。翔太の小さい頃の知り合い。昔とは雰囲気が違っている。


★脇役も含めた人物紹介はこちら↓★

<人物紹介>僕とわたしの不思議な青春~登場人物図鑑~

長編入れ替わりモノ 「僕とわたしの不思議な青春」の 登場人物図鑑デス! 連載前に予告として掲載した、 主人公たちのクラス名簿の内容に加え、登場する教員や その他の人物もご紹介しています~! ※ネタバレは控えめ(漫画や小説の最初の方のページに書かれている  人物紹介ぐらいの内容…)デス~!  最初にクラス名...

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


カードゲーム部に入部した綾(翔太)は、

部長である2年生の石島 恭一(いしじま きょういち)との対戦に

勝利して、笑顔を浮かべていたー。


「やった!!」

綾(翔太)が、嬉しそうに笑うー。


「ーーはははー、星村さんー。すごいじゃんー。

 それにしてもー…星村さんみたいな可愛い子が

 カードやる上に、こんなに強いなんてなぁ」


クラスメイトで、同じくカードゲーム部に入部した

足立 幸也が笑いながら言うー。


イケメンの男子生徒だが、どうやら女子はあまり得意ではないようで、

いつも女子に話しかけられては戸惑いの表情を浮かべているー。


がー、同じ趣味を持つ子が相手の場合はそうではないようで、

今日もカードの”デッキ”について、綾(翔太)と熱いトークを

繰り広げているー。


「ーでも、まさかうちの部に星村さんみたいな子が

 入部してくれるとは思わなかったよー」


石島部長が笑いながら言うと、

綾(翔太)は、「幼馴染の子の影響で、始めたんですー」と、

適当に嘘の理由を口にするー。


「はははー、そっかー。その子にも会ってみたいもんだな」

石島部長がそんなことを口にしながら笑うー。


「ーーーーーー」

その光景を見ながら、翔太の親友で、同じくカードゲーム部に入部した

神田哲真は、少し考え込むような表情を浮かべていたー。


「ーどうしたんだ?神田?」

幸也が不思議そうに聞くと、哲真は「いやー」と、言いながら

首を横に振るー。


「ーーーーーーー」

哲真は、綾(翔太)の方に視線を向けるとー


”なんかーー似てるなー。翔太のやつに、戦い方がー”

と、心の中でそう呟いたー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ーー今日は、連休明けに予定されている遠足の

 行動班を決めます」


担任の若い女性教師・若松先生がそう言いながら、

教え子たちのほうを見つめるー。


「おっ!遠足!」

「ーーふん、くだらないー」

「ねぇねぇ、璃子、いっしょにどう?」


クラスメイトたちが盛り上がる中、

グループ決めが始まるー。


ちょうどクラスは24人ー。

4人ごとの行動班を作ると、全部で6班になるー。


「ーは~い、じゃあ男子二人、女子二人ずつで、

 好きなグループを決めてね」

若松先生はそう言いながら、

内心で”こういう時ってー、余っちゃう子、いるんだよねー…”と、

少しだけ戸惑いながら周囲を見渡すー。


まだ、担任になるのは初めての若い先生ー。

”余った子への配慮も欠かさないようにしなくちゃ!”と、

自分の中で意気込みながら、周囲を見渡すー。


「ーーー翔太!いっしょにどうだ?」

翔太の親友・哲真が手招きするー。


「ーーあ、うんー…じ、じゃあ」

翔太(綾)は戸惑いながらも、哲真の誘いに乗るー。


”遠藤くんと同じ班のほうが色々やりやすいと思うけどー…”

そう思いながら、翔太(綾)は、綾(翔太)に声を掛けようとするー。


だがーー


「ーーねぇねぇ、綾!一緒に行こ!」

まるで”邪魔”するかのように、綾の親友・山井穂乃果が割って入って、

翔太(綾)が、綾(翔太)に声を掛けるのを”妨害”したー。


「ー!」

翔太(綾)が少し驚くと、

穂乃果が露骨に、睨むような視線を一瞬、送って来たー。


「え、うーうん…じ、じゃあやまーー…穂乃果ちゃんと」

綾(翔太)がそう返事をしながら、翔太(綾)のほうを見つめるー。


そして、タイミングを見計らって、

翔太(綾)に近付くと、


”ーーごめんー。山井さん”僕のこと”嫌いみたいだからー…”

と、小声で言葉を口にしたー。


綾の親友・穂乃果は、なんだか当初から”翔太”のことを

嫌っているような素振りを見せているー。

あの健康診断の時、一緒に行動していたのが気に入らなかったのかもしれないー。


”ーえ…そ、そうなのー…?”

翔太(綾)が戸惑いの言葉を口にするー。


”ーうんー…僕にも理由は分からないんだけどー…

 だから、一緒の行動班じゃない方がいいと思う”

綾(翔太)のそんな言葉に、

翔太(綾)は”わかったー”と、頷くと、

”当日の服装、私服だから、あとで色々相談しよ”と、だけ

言葉を掛けて来たー


「ーーあ…そ、そうだったー」

綾(翔太)はドキッとするー。


入れ替わってから今までー、

”学校に来る日”は、必ず高校の制服だったー。


しかしーー…

遠足は”私服”ー。

はじめて綾の身体で、私服を着て、クラスメイト達の前に姿を見せるー。


それはもちろん、翔太(綾)にとっても同じことで、

二人とも、戸惑いの表情を浮かべていたー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


翌日ー


明日からはゴールデンウィークの連休ー。


綾(翔太)は、未だに”慣れない”という様子で、

学校にやってきていたー。


(もう、女子の制服着てる時間の方が長くなっちゃったなー…)

入学してから、この学校では、もう”女子”として過ごした時間の方が

長くなってしまったー。


そんなことを自虐的に思いながら、

座席に着席するー。


「ー星村さんおはよ~!」

前の座席に座る笹野 翔子から声を掛けられて、

「あ、笹野さん おはようー」と、いつものように

返事を返すー。


”綾”になってみてー、翔太は女子と話す機会が多くなったー。

今まで、こんなに女子と話す機会はなかったし、

親友の哲真と同じく、女子を前にすると照れてしまって、

どこか挙動不審になってしまうようなー、そんな感じだったー。


がー、綾になって、少し”慣れた”ようなそんな気もするー


いいやー、”ドキドキ”が前より少なくなったようなー…。


”星村さんの身体になったから、あまりそういうこと感じなくなったのかなー?”


”星村 綾”の身体からすれば、女子は”同性”だー。

だから、あまりそういうドキドキがなくなったのかもしれないー。


1時間目の国語の授業が始まるー。

神経質そうな眼鏡の先生・井上先生の授業が始まりー、

既に、不真面目そうな男子生徒・柳沢 祐樹(やなぎさわ ゆうき)は

面倒臭そうにあくびをしているー。


入学してから1か月ー。

クラスの顔ぶれもだいぶ覚えたし、誰がどんな性格なのかも

それなりに理解してきたー。


けどー、苦手意識が芽生えてくるクラスメイトも、

同時に増えて来たー。


一人は、たった今、眠そうにしている柳沢 祐樹ー。

”素行の悪い”男子生徒で、体格もいいー。

同じくクラスの丸岡(まるおか)という子を敵視していて、

直接的に巻き込まれているわけではないけれど、何だか嫌なムードだ。


女子ではーーー…

高倉 美咲(たかくら みさき)という子が、正直、苦手だー。

妙におしゃれで、プライドが高くー、

いつも刺々しい雰囲気の女子生徒ー。


”翔太”からすれば最も苦手なタイプだしー、

今は”同性”でも、やっぱりああいう子は、苦手だー。


1時間目の国語が終わるー。


「ーーは~~~疲れたー」

翔太(綾)の隣の座席の女子・霧崎 璃子がそう呟くー。


璃子は妙にスキンシップが激しい運動好きの子で、

細かいことは何も気にしないタイプー。


入れ替わる前に、翔太も璃子に積極的に絡まれて困惑していたー。


”翔太”の中身が綾になってからも、

そのスキンシップは止まらないー

とーー…いうか、相手が誰であろうと、全く関係ないー、

そんな感じすら見受けられるー。


この日も2時間目ー、3時間目ー、4時間目ー、と、時は過ぎていき、

放課後の時間に突入するー。


美術室で、美術部の活動をしていた翔太(綾)は、

少しだけ笑うー。


「(遠藤くんの身体だとー、やっぱりちょっと手の感じが違うよねー)」


大分、慣れてはきたー。

けれど、”翔太の手”だと、”モノを掴むとき”もそうだし、

”絵を描くとき”もそうだしー、色々と違和感を感じるー


「ーーー(わたしたち、元に戻れないのかなー…?)」

そんな不安を感じていると、

「ーへぇ…絵、上手だねー。すごいじゃんー」と、

中性的な雰囲気のクラスメイト・倉守詩音が声を掛けて来たー。


”美少年”みたいな雰囲気もあるそんな子でー、

結局、彼女も美術部に入部した様子だったー。


「ーう、うんー。わたー、…ぼ、僕には似合わないかなー」

翔太(綾)がそんなことを言うと、

「そんなことないさー」と、詩音は笑いながら絵を見つめるー


「ーここをこうすると、もっといいかもしれないー」

そんな風に言いながら、翔太(綾)の手を少しだけ掴むと、

翔太(綾)の手を動かしながら、お手本を見せたー


「ーーー!!」

”詩音”に手を触られて、少しドキッとしてしまう翔太(綾)ー


”え…”

一瞬、女子同士であるはずの詩音にドキッとしたことに戸惑いながらも、

お手本を見せてもらった翔太(綾)は、

「ーわぁ…すごいー」と、感心した表情を浮かべるー。


つい、”綾”の素が出てしまうー。

だが、翔太でもそこまで違和感のない振る舞いだったためか、

詩音は特に反応せずに、言葉を続けるー。


「ーあ、ごめんごめんー。ついつい熱くなっちゃった」

詩音が照れくさそうに笑うー。


「ー僕、昔から絵が好きでさー。

 つい、色々余計なことまで言っちゃってー」

詩音がそう言うと、翔太(綾)は「ううんー。ありがとう」と、

詩音にお礼の言葉を口にするー。


「ーはは、君とは仲良くやれそうだー」

詩音はそれだけ言うと、「おっと、僕も自分の絵を完成させないとー」と、

そのままショートヘアーの髪を揺らしながら立ち去っていくー。


「ーーーーー」


”いま、わたしー…”


詩音にドキッとしたのはーーー

どうしてー?


”倉守さんは、わたしと同じ女子なのにー…”

翔太(綾)はそう思いながら、詩音のほうを見つめるー。


詩音が、中性的な雰囲気だからだろうかー。


それともーーー


”今のわたしはー、”遠藤くん”だからー?”


翔太(綾)は、そんなことを考えながら、少しだけ首を傾げたー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ゴールデンウィークに突入し、

翔太(綾)は、綾(翔太)と共に、

”綾の家”の前にやってきていたー。


綾(翔太)が連休明けの遠足を前に

”学校のみんなと会うとき、どの私服を着て行けばいいのか分からない”と、

翔太(綾)に相談してー、

「家に来て直接教えてほしい」と言ったことから、

翔太(綾)は”入れかわる前の自分の家”の前にやってきていたのだー


「ーあ~~…懐かしい~」

翔太(綾)が、目を輝かせるー。


「ー1か月ぶりぐらいの帰宅~」

笑いながら翔太(綾)が言うー。


「ーー…(星村さんが、喜んでくれてよかった)」

綾(翔太)は、横目で翔太(綾)を見つめながらそう思うー。


入れ替わった後はお互いに”自分の家”には帰れていない状態だったー。

翔太は気を利かせて、今日、綾が自分の家に久しぶりに帰ることが

できるようにー…と、こうして翔太(綾)を家に呼んだのだったー。


「ーーーーーー」

緊張した様子で、家の中に入る翔太(綾)ー


「ーーただぃ…じゃなくて、お邪魔します~」

翔太(綾)は、

”わたしの家に帰るのに、お邪魔しますなんて不思議な気分ー”と、

心の中で思いながら、綾(翔太)は、「じゃあ、僕ーー…

じゃなくて、星村さんの部屋にー」と、翔太(綾)を、

”綾の部屋”に連れていくー。


がー、

その時だったー


「ーーあ!お姉ちゃん!おかえり~~~!」

ツインテールの妹・美桜が、綾(翔太)を見て、嬉しそうにそう叫ぶと、

「え!?え!?男子連れて来たのー!?」

と、驚いた様子で言うー。


「ーーーあ…ー」

久しぶりの”妹”を前に、翔太(綾)は、思わず感極まる気持ちに

なってしまうー。


直接会うまでは、そんな感情はなかったのにー、

いざ、妹の顔を見るとー、

なんだか、こみあげて来るものがあるー。


「ーーーもしかして~お姉ちゃんの彼氏!?」

美桜がいつも通り、騒がしい様子でそう叫ぶー。


「ーぶっ!?!?!?」

綾(翔太)は、思わず吹き出してしまうー


「ーーち、ち、ち、ちがうちがうちがうちがう!!

 ぼ、僕が彼氏だなんてー

 あ、いや、わ、わたし!?わたしが彼女だなんてー


 こ、この人は、クラスの男子でー、

 そ、その、今日は、遠足の相談!!!」


綾(翔太)は、顔を真っ赤にしながら

半分意味不明な言葉を口にするー。


”僕が星村さんの彼氏とか、あり得ないー

 星村さんが月なら、僕はすっぽんだー!”


そんなことを心の中で思いながら

慌てて顔を真っ赤にして、否定を続けるー


「ーお、お姉ちゃん~…そんなに慌てなくてもー」

妹の美桜が、あまりの”綾”の慌てっぷりに苦笑いするとー、

「あ、はじめましてー。妹の美桜です!」と、

翔太(綾)に改めて挨拶をしたー


「ーは、はじめましてー」


ズキッ、と心が痛むー。

入れ替わりを受け入れて過ごして来たー

つもりだったけれどー


”妹からのはじめまして”は、

想像していた以上にーーーー


心が抉られるー。


美桜と話し終えて、

綾の部屋に入った二人ー。


翔太(綾)が、寂しそうに少し涙ぐんでいるのを見て、

綾(翔太)は咄嗟に、

「ご、ごめんー僕が彼氏と勘違いされちゃってー」と、

謝罪の言葉を口にするー。


しかしー、翔太(綾)が涙ぐんでいるのは

それが理由ではなかったー


「ーううんーそうじゃなくてー…

 美桜にー、妹に”他人”として接されるのー…

 思ってたより、辛くてー」


翔太(綾)のそんな言葉に、

綾(翔太)は「そ…そっかー…なんか…ごめん」と、

申し訳なさそうに言葉を口にするー。


”星村さんを一時的にでも家に帰らせてあげようー”

そんな風に思って、今日家に連れて来た綾(翔太)ー


がー、何だか逆に苦しめる結果になってしまったのかもしれないー。


そう思いながら、綾(翔太)が、落ち込んだような表情を浮かべると、

それに気づいたのか翔太(綾)が「ところでさー」と、

涙を拭きながら言葉を口にしたー


「ーあんなに、否定しなくてもよくない?」

笑いながら、翔太(綾)が言うー。


「え」

綾(翔太)は困惑しながら、

「だ、だ、だって、僕なんかが彼氏とかー、

 星村さんを汚すようなもんだし!」と、

慌てて否定の言葉を口にするー。


「ーー遠藤くん、もうちょっと自分に自信を持ってもいいと

 思うのになぁ~…


 確かにそういう関係じゃないけどー

 あそこまで必死に否定されると、なんか複雑ー」


翔太(綾)が、少し笑いながらそう言うと、

「え~… え~~~」

と、綾(翔太)は戸惑いの表情を浮かべながらー

「ぼ、僕、そういう経験ないから、どう反応すればいいのか分からなくて!」と、

顔を真っ赤にしながら言葉を口にしたー。


「ーーふふー」

顔を真っ赤にしている”わたし”を見ながら、

なんだかおかしい気分になりながら

「ーあ、じゃあ、遠足の時に着ていく服の話だけどー」と、

本題を切り出したー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


遠足当日ー


「~~~~~~~~…」

思ったよりおしゃれな格好に、恥ずかしそうにしながら

綾(翔太)が、同じ班のメンバーと合流するー。


”綾”の親友の山井穂乃果が「わ~!綾の私服~!」と、

嬉しそうに、綾(翔太)のほうを見つめているー。


”綾”の隣の座席の男子・須藤渉と、お調子者の栗原誠一、

合わせて4人の行動班だー。


自由行動が始まり、綾(翔太)と穂乃果たちは、

そのまま事前に決めていたルートを歩き始めるー。



「ーー」

一方、翔太(綾)は、

隣の座席の霧崎璃子、親友の神田哲真、

いつも穏やかに笑っている野坂優菜の4人で

行動していたー。


「ーーーー」

前を歩く翔太(綾)を見つめながら哲真は思うー。


どうして”翔太”は、カードゲーム部に入らなかったのかー。

しかもー、どう考えてもカードをやりそうにない”星村さん”が

カードゲーム部に入部して”まるで翔太のような”

プレイングを見せているー。


「ーーーーーーーーー」

哲真は、ふと、「星村さん」と、言葉を口にするー。


「ーーーえ?」

前を歩いていた翔太(綾)が、”つい”振り返ってしまうー。


「ーーーーえ」

何となくー、発した言葉だったー。


がー、

前を歩く”遠藤翔太”が、”星村さん”と呼ばれて振り返ったことに、

翔太の親友・哲真は驚きの表情を浮かべたー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


★1-Cの日常★


「ーーね~ね~~~、湯川さんと、寧々、どっちが可愛い~?」


福井 寧々(ふくい ねね)ー

自分のことを”寧々”と呼び、自分を可愛いと思い込んでいるクラスメイトだー。

見た目は確かに可愛いが、それ以上に自惚れた性格が目立つー。


「ーーーわ、わ、わたしは…別にー」

同じ行動班のもう一人の女子生徒・湯川梓が戸惑いの表情を浮かべるー。

梓は、”見た目はかなり可愛い”のに反して”滅茶苦茶ネガティブ”な

性格の持ち主ー。


そんな梓が、”自分を可愛い”と思い込んでいる寧々に絡まれていたー


”ーーーなんだこの展開…地獄か!?”


イケメン男子生徒・足立幸也ー。

哲真と共にカードゲーム部に所属する幸也は

”イケメンだけど、女子が得意ではないー”

そんな男子生徒ー。


彼は今、究極の選択を強いられていたー


「寧々と、湯川さん! 可愛いのは、どっち?」

寧々が笑いながら言うー。


”福井さん”と答えればー、湯川さんを傷つけるだろうしー、

かと言って、”湯川さん”と答えれば”え~~?寧々でしょ~?”とか言われそうだー。

かと言って”両方”なんて答えは、きっと寧々は許さないー。


「ーーーーーーー~~~~」

班のもう一人のメンバー・敷島郡司に助けを求めようとするも、

郡司はニヤニヤと楽しそうにしていて、助けてくれる様子はないー。


”くそーーやっぱ、ここは地獄かー”

足立幸也はそんな風に思いながら、寧々に絡まれてしまった

己の不運を呪ったー…。



⑥へ続く


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


次回は遠足…★!

遠足にするか、社会科見学にするか迷いましたが、

遠足の方が伝わりやすそう(?)な気がしたので

遠足にしました~!☆


まだまだ、1年目の春なので、この先もたっぷり

入れ替わりライフは続きます~!☆


今日もお読み下さりありがとうございました~!

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