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彼女の亜香音に憑依した”ナイトメア”こと城戸悠斗ー。


支配された亜香音が待つ、廃工場にやってきた

龍平と、染谷真凛は、

最後の戦いへと身を投じるー。


”憑依”というあまりにも強大な能力を持つ

”ナイトメア”を倒し、

悪夢を終わらせることができるのかー


そして、その陰謀の裏に潜む者たちを暴き出すことはできるのかー。


Nightmare desire episode.24-


☆前回はこちら↓☆

<憑依>ナイトメア・デザイア㉓~決戦~

他人に憑依して、欲望と破壊の限りを尽くす ”ナイトメア”の異名を持つ犯罪者・城戸悠斗ー。 その仲間の一人、伽藍稔の襲撃に紛れて、 彼女の亜香音が再び憑依されたまま行方を晦ましたー。 そんな中、”憑依された亜香音”から、連絡が入りー、 ”お前に地獄を見せてやる”と宣戦布告された龍平ー。 ”ナイトメア”の仲間だっ...

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主な登場人物


森本 龍平(もりもと りゅうへい)

大学生。彼女の亜香音と楽しい学生生活を送っていた。


狭霧 亜香音(さぎり あかね)

大学生。龍平の彼女。ナイトメアに再び憑依されてしまう。


小野寺 瑠香(おのでら るか)

龍平の幼馴染。小悪魔的な性格の持ち主。龍平らに救出された。


馬渕(まぶち)

”デビルトラッカー”の異名を持つ刑事。高圧的な態度が目立つ。


”ナイトメア”(城戸 悠斗)

裏社会で暗躍する謎の人物。


今泉 貞治(いまいずみ さだはる)/伽藍 稔(がらん みのる)

ナイトメアと同じ孤児院出身の犯罪者たち。


染谷 真凛(そめや まりん)

ナイトメアと同じ孤児院出身の女。裏社会で暗躍している。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


馬渕警部は”ある人物”の所に向かっていたー。


昨日ー

”ナイトメア”の仲間ー

今泉貞治の死体を発見したあとー、

馬渕警部は今泉貞治のパソコンから”一つだけ”データを回収することが出来たー。


他のデータは厳重にロックされていて、

すぐに見ることはできなかったが、

”不自然に”一つだけ、すぐに閲覧できる動画ファイルがあったのだー。


それを開くとー

今泉貞治の姿が映し出されたー


”刑事さんー

 これを見てるってことは、恐らく俺は死んだんでしょう?”


動画の中の今泉貞治が笑うー。

どうやら生前、アジト内で自分で撮影した動画のようだったー


”ーーってことは、俺は目的を果たせないまま死んだってことだー

 ーーせっかく、俺たちの人生を滅茶苦茶にした黒幕まで

 あと一歩ってところまで迫っていたのにー

 ははー…我ながら、無様な死に方ですよー”


今泉貞治は独り言のようにそう呟くとー

”馬渕さんーー

 この動画を見てる人間が、あなたならー

 俺にもまだ悪運があったってことだー”

と、カメラのほうを見て、笑みを浮かべたー


”俺の知ってることを、全部あんたに託しますよー

 警察内に救う”悪魔”のことをー”


今泉貞治は動画の中でそう言うとー、

”孤児院”の件の黒幕について、今泉貞治が現在、突き止めていることを

説明し始めたー。


孤児院が”口封じ”された件を事故として処理したのは、

当時の穂村管理官であることー。

そして、穂村管理官の背後にいるのは

当時、警視監だった男・片倉(かたくら)であることー。


”だが、片倉も例の件のトップではありませんー

 あの孤児院の実験を主導していたのは、

 そのさらに背後にいる人物ー

 当時の警察庁長官で、現在は既に引退している男ー

 それと、”もう一人”ーーー”


今泉貞治はそこまで言うと言葉を濁したー。


”その、”もう一人”がまだハッキリ分からなくてねー。

 当時の警察庁長官の他に”指導者”がもう一人いるのは

 俺の情報筋で間違いありませんー

 だが、それが分からないー”


そこで言葉を止めると、今泉貞治は少しだけ笑いながら

カメラのほうを見つめたー


”別に、俺はまだ死ぬつもりはありませんー

 けどー…”


今泉貞治は少しだけ寂しそうにため息をつくとー


”ーーー俺は”保険”を常にかけておく人間でしてねー

 これも、その”保険”の一つですよー。”


どこかでー自分の死を予見していたかのように、

そんな風に呟いたー


”もしも俺がもう死んでいてー

 馬渕さん、アンタがこれを見てるならーー…

 どうか、黒幕を突き止めて、俺たち孤児の無念を晴らしてほしいー”


今泉貞治のそんな”最後のメッセージ”を見て、

馬渕警部は舌打ちしながらー

「ったくー、面倒な野郎だー」と、静かにそう呟くー。


”それとー…”

今泉貞治は、少しだけ笑いながら画面のほうを見つめたー。


”あいつー…城戸は、俺が死んだら

 恐らく”憑依”の力を見境なく使い始めるでしょうー。


 俺はねー

 刑事さんー

 別に、この世界を滅茶苦茶にしたいわけじゃないー。

 この世界は確かに地獄だー。


 でもー

 地獄の中でも輝いている物はあるー…」


今泉貞治はそこまで言うと、


”あいつはー、”女”にしか憑依できないー。”

と、言葉を口にしたー


馬渕警部は”んなこともう気付いてるよー”と、

思いながらも、映像をそのまま確認するー。


貞治によれば、”発現した能力”は、本人の趣向などが強く影響

しているのだと言うー。


小さい頃から音楽が好きだった貞治は”音”を利用した能力ー

仲間を守ることを第1に考えていた伽藍稔は不死身の肉体ー

つまり”盾”となる能力ー

本心を他人になかなか見せない染谷真凛は”顔を変える”能力ー。


そしてー、

小さい頃から”欲しいものは何でも手に入れて、思い通りにしたい”という

性格かつー、女好きだった城戸悠斗はー

”憑依能力”ー

ただし、本人の性質が能力にも表れたのか

”男”への憑依はどうもうまくいかないらしいー。


少し前に、今泉貞治は、ナイトメア本人に

”男には憑依できない”ことを聞いたー。

その時に、言われたことを思い出しながら、

映像の中で、貞治は語るー。


”ーアイツが言うにはー

 「前に一度、男に憑依した時にー

  ”そいつの意識に阻まれた”」とかー


 ま、詳しくは俺にも分からないー。

 けどーーー

 城戸を止められるとすればー…”


今泉貞治は、そんな言葉を口にしたー



「ーーー話とは、何かね?」

”昨日の出来事”を思い出しながら待ち合わせ場所で

”相手”がやってくるのを待っていた馬渕警部に、

そんな声が聞こえて来たー。


馬渕警部が振り返ると、

その視線の先にはー

眼鏡の下の鋭い眼光を輝かせながら、穂村管理官の姿があったー。


馬渕警部は苦笑いしながら

「急に呼び出して、申し訳ありませんね」と、

社交辞令じみた言葉を口にすると、

馬渕警部のほうを見つめながら言葉を口にしたー。


「孤児院ー”家族の花園”」

”ナイトメア”たちが育った孤児院の名前を出す馬渕警部ー。


孤児院”家族の花園”では、

親のいない孤児たちが集められて、そこで、

人間の超人的な力を引き出す、謎の薬品の実験が行われていたー。


しかし、それが外部に漏れそうになったために、

”黒幕”は、家族の花園を襲撃ー、孤児院ごと全てを闇に葬ったー。


「ーーー当時、その”事件”の担当をしていたのは

 穂村管理官ー、あんただったようですねー。

 孤児たちも、職員も全員死亡ー、

 施設の”事故”で、そうなったのだと、報告書にはそう書かれていたー」


馬渕警部がそう言うと、

穂村管理官は表情を歪めるー。


しかし、すぐに笑みを浮かべて

「それが、どうかしたのかね?」と、淡々と言葉を告げたー。


「ーーーあそこで行われていた非人道的な実験の隠蔽にー

 あんたも加担していたってわけだ」


馬渕警部が露骨に殺気をみなぎらせながら、

強い口調でそう言い放つと、

穂村管理官は少し気圧された様子で、

「く、口の利き方に気を付けたまえ!」と声を上げたー。


「ーー管理官ー、

 あんた”ごとき”が黒幕ではないでしょうー?

 あの孤児院での非人道的な実験は、誰が指示し、

 あの孤児院の人間を皆殺しにした件は”誰の”命令なんですかー?」


馬渕警部がそう言うと、

穂村管理官は表情を歪めたー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「龍平~~ 来てくれたんだぁ~

 嬉しい~」


同時刻ー

廃工場の一角では、ナイトメアに憑依された亜香音が

邪悪な笑みを浮かべながら、ナイフを手に

近付いてきていたー。


龍平は表情を歪めるー。


「ーーわたしね、龍平のことーーー

 殺したくなっちゃったの♡ ふふっ」

笑う亜香音ー。


「ーーーーーそんな芝居はもういい」

龍平が淡々と言い返すー。


今更、”亜香音”のフリをされたところで、

もう動揺なんてしないー。

亜香音の意思じゃないことも、

ナイトメアに憑依されていることも、

全て、分かっているのだからー


「ーー」

龍平が、馬渕警部から受け取った麻酔弾が入ったペンを取り出すー。


しかしー

亜香音はニヤッと笑ったー。


「ーーククククー

 それはもう使えないぜー?

 その麻酔の成分はもう分かってるー。


 お前がここに来る前に、この女にはその麻酔に反応する

 薬を飲ませておいたー

 クククー

 それをこの女に打ち込んだ瞬間ー

 

 ーーこの女は、死ぬー」


亜香音が笑いながらそう言い放つー


「ーーー」

龍平は舌打ちすると、そのペンを地面に捨てるー。


”第1段階ー

 とにかく、亜香音を行動不能にするんだー”


事前の打ち合わせを思い出すー。


”ナイトメア”を葬るためのー

悪夢から解放されるための

龍平と染谷真凛の決死の戦いー。


亜香音は、クスクス笑いながら近づいてくるとー、

「ーじ~っくり、お前の彼女の手でいたぶってやるぜ!」

と、ナイフを龍平に向けて振りかざして来たー


龍平が咄嗟に、亜香音の攻撃を回避するー


「ーへへっ!思ったより動けるじゃねぇかー」

亜香音が乱暴な口調で叫びながら、さらにナイフを

突き刺そうと、勢いよく龍平に向かってくるー。


龍平はそれをさらに回避し、

亜香音の手にあったナイフを蹴り飛ばすと、

ナイフが廃工場の壁際に吹き飛んだー


「ーっっ、もっと動けねぇかと思ってたぜー」

亜香音はそう言うと、太ももに巻き付けていたポーチから

予備のナイフを取り出して笑うー


「ーーーーー…」

龍平が冷ややかな表情でそれを見つめるー


「ーーあぁ…やっぱ、お前はムカつくぜー…

 身の回りの誰が憑依されようと、立ち向かってくる、その目ー…!

 

 どんなやつだって、こうやって”俺のものに”できる

 この力を前にーー

 そういう目を続けるお前がーー…たまらなくムカつくぜー」


亜香音はそう言うと、

龍平を睨みつけながら言うー。


「ーーーーだから俺はお前を地獄の淵に落として

 滅茶苦茶にぶち壊したいー!」


狂気的な笑みを浮かべる亜香音ー。

その攻撃を必死にかわしながら、龍平は亜香音に反撃を試みるー


”こいつー…

 妙に分厚い服を着てやがるなー

 

 ーーなるほどなー

 なんか、隠し持ってるのかー”


亜香音に憑依しているナイトメアは、内心でそんなことを

思いながら笑みを浮かべるー。


”まァ、何を持っていようが、無駄ー”

亜香音がナイフを龍平に押し付けようと、

鬼のような形相を浮かべながら、力を込めるー。


壁際に追い込まれて、亜香音のナイフに刺されそうになりながらも、

龍平は必死にそれを押さえながら亜香音を見つめるー


「ーク…クククー 女の腕ってのはー

 華奢で力がないよなぁ…」


亜香音はそう言いながら、

「でもーーー」と、龍平の腹部に蹴りを加えると、

そのまま龍平にナイフを突き立てようとしたー。


がーー、

龍平が亜香音の足を引っかけて、亜香音を転倒させるー。


転倒した亜香音の手から2本目のナイフが零れ落ちるー。


乱れ切った髪を揺らしながら

亜香音は「痛~い…龍平ってば酷い!」と、亜香音のフリをしながら

同情を誘おうとし始めるー。


だがーーー

龍平は、容赦なく亜香音に立ち向かってくるー


”くそっー…コイツ、意外と彼女に容赦ねぇなー”

亜香音に憑依しているナイトメアがそう思いながら、

龍平に反撃を試みようとするも、

龍平は意外に俊敏な動きで、亜香音の攻撃を交わしー、

亜香音に強烈な蹴りを加えて来たー


「ぐっーーー…」

膝をつく亜香音ー。


「くそっ…貧弱な身体め…!」

亜香音が自分の身体を見下ろしながら怒りの形相で呟くー。


”亜香音の身体”で、龍平を追いつめて

拘束した後に、”亜香音を滅茶苦茶にして、痛めつけてー

最後にはーーボロボロになった亜香音を解放ー。


龍平の目の前で”息の根”を止めてー

絶望した龍平に”後を追わせるー”


それが、ナイトメアの考える”森本龍平”に与える最後の悪夢ー。


これまで、散々コケにしてきた龍平が

泣き叫ぶザマを見たいー。


ナイトメアの今の目的は、ただ、それだけー。

そして、この先も思うがままに憑依しー

裏社会で”ナイトメア”として暗躍ー、

破壊の限りを尽くすつもりだー。


人生は一度きりー。

一度きりの時間を我慢するなんて考えられないー。


”いつ死ぬかー”

分からないのだからー。


亜香音はーー

ナイトメアは”孤児院で見た地獄”を思い出すー


そうだー

人はいつ死ぬか分からないー

だからー、今を精一杯楽しむのだー


「ーーーしねえええええ!」

隠し持ってた3本目のナイフを手に、龍平に襲い掛かる亜香音ー。


普段の優しい亜香音の面影などどこにもないー

凶悪なオーラを発する亜香音ーー。


しかしー、

龍平は周り蹴りを亜香音に食らわせると、

倒れ込んだ亜香音を見て、

”合図”を送ったー


「ーーーーーここにいたのねー」

”わざとらしく”、染谷真凛が廃工場の物陰から姿を見せるー。


「ーー染谷ァ…ククー、こんな時に来るとはな」

倒れてぜぇぜぇしている亜香音が、

笑みを浮かべるー。


亜香音の身体はもう、”戦闘不能”の状態だー。

さっきから激しく動きすぎて体力を消耗して

へとへとな上に、龍平の反撃を受けてもはや動けないー。


「ーーーーー…わたしは、あなたの命を狙ってるんだものー

 当然でしょ?」


染谷真凛がそう言うと、

亜香音はニヤリと笑みを浮かべたー。


龍平のほうを見つめるー

そして、染谷真凛のほうを見つめるー


”バカがー…

 飛んで火に入る夏の虫とはー

 お前のことだぜー”


邪悪な笑みを浮かべる亜香音ー。


心の中だけでは済まずー、

亜香音はケラケラと笑い始めるー


地面に手をついたままの亜香音の笑い声が

廃工場内に響き渡るー


そしてー、

亜香音は叫んだー


「染谷ァ!わざわざここに来てくれて、ありがとうよー」


”ナイトメア”にとってー、

染谷真凛は憎き相手ー

孤児院時代も騙されたしー、その後も”裏社会”の仕事中に

騙されたこともあるー。


憎き森本龍平と、憎き染谷真凛がこの場に揃ったー


しかもーー

染谷真凛は女ー


「ーこの女の身体、使いもんにならねぇから、

 お前の身体を使わせてもらうぜ!」

亜香音が邪悪な笑みを浮かべながらそう叫ぶと、

「うっ…」と、呻いて、その場に倒れ込むー


亜香音の身体から黒い煙が出て来るー


”第2段階ー”


龍平と染谷真凛は、その煙を見つめながら呟くー


”亜香音を疲れさせて倒れ込むぐらいにまで弱らせてー…

 そしたらー”染谷真凛”が姿を現すー

 そうしたらあいつは、どうすると思う?”


龍平がそう言うと、染谷真凛は呟いたー


”わたしに、憑依するでしょうねー”


とー。


”ーーーそれを利用するー”


龍平は、そう言いながら笑みを浮かべたー



そんなー”会話”を思い出しながらー

龍平と真凛は、黒い煙を見つめるー


そしてーー

目論み通り、”ナイトメア”は、染谷真凛に憑依したー



「ーーー!?!?!?!?!?」

染谷真凛に憑依したーー


はずだったーーー


だがーーー

不気味な白い空間に飛ばされた”ナイトメア”は

困惑の表情を浮かべるー


「ーーーーーやっと、あんたと直接話ができるなー」

背後から声がしたー。


驚いてナイトメアー…”城戸悠斗”が振り返ると、

そこには龍平の姿ー


「な、何でお前がー… こ、ここはー?」

ナイトメアがそう言うと、龍平は笑みを浮かべたー。


「ー”男”に憑依したからに決まってんだろ!」

とー。


龍平の拳が、ナイトメアの顔面に直撃して、

ナイトメアは吹き飛ばされるー。


「な、なんだとー!?

 お、俺は染谷に憑依したはずだ!」

倒れたままナイトメアが叫ぶとー

龍平は首を横に振ったー


「ーー染谷真凛の”能力”を知らないのか?」

と、そう言いながらー


「ーー!?!?」

ナイトメアは表情を歪めるー


”確か、あの女の能力は、顔をー…”

そこまで考えて、ナイトメアはハッとしたー。


魔法整形(フェイス・イリュージョン)


”顔”を他人の顔に変える能力ー


「まさか、テメェ…!」

ナイトメアがよろよろ起き上がりながら言うと、

龍平は笑ったー


「お前が戦ってた”俺”は、

 俺の顔をした”染谷真凛”でー、

 お前が憑依した”染谷真凛”は、

 染谷真凛の顔をした、俺だ!」


龍平の言葉に、ナイトメアは「貴様ァ…!」と、

目を見開いて叫んだー。


”龍平”が、妙に身軽だったり、

亜香音に平気で攻撃したりー、

分厚い服装をしていた理由が分かったー。


真凛の能力はあくまでも”顔”を変えるだけー。


声は変わるが、身体はそのままー。

厚手の服で、龍平の顔をした真凛は”胸”を隠していたのだー



第1段階ー。

”俺の顔をした染谷真凛”が、亜香音が動けなくなるぐらいに

疲れさせるー

そして、その場に染谷真凛の顔をした俺が登場するー


第2段階ー。

お前が、俺のことを染谷真凛だと思い込んで、

俺に憑依するー


そしてーーー


「ー第3段階ー

 俺の中に入ってきたお前を、ぶちのめす!!!!」


龍平がそう叫ぶと、

ナイトメアは血走った目で龍平を見つめたー。


 ”前に一度、男に憑依した時にー

  ”そいつの意識に阻まれた”とかー”


今泉が、遺言ともとれる動画でそう言っていたー。


これは、賭けだったー。

ナイトメアが”男”に憑依した場合、

”どうなるのか”ハッキリとは分からなかったー。


だが、”そいつの意識に阻まれた”という言葉から、

龍平は、”男に憑依した場合”

その身体の持ち主と何らかの形で”遭遇する”と、

そう読んだのだー。


そしてー、賭けに勝ったー。


龍平は今、龍平の身体の中で、

”ナイトメア”と対峙しているー。


「ーー今まで散々ー、

 亜香音や、瑠香ー、みんなを傷つけやがってー」


龍平が、ようやく対峙できた”ナイトメア”=城戸悠斗を睨みつけるー。


「ーーー俺は絶対に、お前を許さないー!」

龍平の怒りの声が、ナイトメアに対して響き渡ったー



㉕へ続く


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


次回か、次々回が最終回デス~!

(※内容は決まってますが、実際書いてみて長すぎる場合は

 あと2話の予定デス~!書いてみないとどのぐらいの文字数になるか

 ちょっと分からないので…☆!)


ナイトメアとの決着を、ぜひ見届けて下さいネ~!


今日は、夕方~夜のはじめごろに

”今後の新作発表”も行いますので、そちらもぜひどうぞ~!☆

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