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”ナイトメア”と同じ施設で育ったという

染谷真凛から、ナイトメアたちの目的や能力を聞かされた龍平。


そんな中、龍平は、ナイトメアによるこれ以上の憑依を何とか阻止しようと、

”次に憑依する”と予告された冬月琴美に身を隠すように頼み込みー、

琴美が憑依されるのを阻止したー。


しかし、そんな”あがき”では、ナイトメアを止めることはできない。

”お前が逆らった分、より恐ろしいことが起きるー”

ナイトメアは、そう宣言し、

龍平の先輩・三上の彼女である愛唯に憑依ー、

恐ろしいことを実行に移そうとしていたー。


Nightmare desire episode.15-


★前回はこちら↓★

<憑依>ナイトメア・デザイア⑭~同盟~

”次は、冬月 琴美”ー ナイトメアから”次の憑依対象”を宣言された龍平は、 琴美に身を隠すように告げ、琴美が憑依されるのを何としても 阻止しようとするとともに、幼馴染の瑠香の行方や、 ナイトメアに関する情報を少しでも集めようと、 情報収集を行っていくー。 そんな中、以前”ナイトメア”に憑依された亜香音と 交戦...

・・・・・・・・・・・・・・・・・・


主な登場人物


森本 龍平(もりもと りゅうへい)

大学生。彼女の亜香音と楽しい学生生活を送っていた。


狭霧 亜香音(さぎり あかね)

大学生。龍平の彼女。ナイトメアに憑依されていた。


小野寺 瑠香(おのでら るか)

龍平の幼馴染。小悪魔的な性格の持ち主。憑依されて消息を絶ってしまう。


馬渕(まぶち)

”デビルトラッカー”の異名を持つ刑事。高圧的な態度が目立つ。


”ナイトメア”(城戸 悠斗)

裏社会で暗躍する謎の人物。


今泉 貞治(いまいずみ さだはる)/伽藍 稔(がらん みのる)

ナイトメアと同じ孤児院出身の犯罪者たち。


染谷 真凛(そめや まりん)

ナイトメアと同じ孤児院出身の女。裏社会で暗躍している。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


”わかったー…でも、森本、お前のせいじゃない

 あまり背負いすぎるな”


龍平は、自身が慕っている先輩・三上恭吾に連絡を入れていたー。

以前、三上恭吾には”憑依”のことは話してあるー。


「ー俺も、できる限りのことはするー

 限界はあるかもしれないがー、

 何かあったら、頼ってくれ」


そんな言葉を、その時、恭吾はかけてくれていたー


だが、その結果がこれだー

三上先輩の彼女である、中野愛唯が”ナイトメア”に憑依されてしまったー


普段は穏やかなお姉さん、という感じの愛唯の声がー

電話の向こうではまるで別人のように、悪意に染まっていたー。


”誰”であろうと、

あんな風に悪意に満ちた人間にされてしまうー


彼女の亜香音も、幼馴染の瑠香も、誰もかもー

”ナイトメア”に染められてしまうー。


「ーーーでも…俺にも責任はあるんですー

 俺が、冬月さんに身を隠すように言ったからー」

龍平が悔しそうに言うー。


その結果、琴美は助けることができたー。

しかし、代わりに先輩の彼女がー


”ーー森本”

恭吾は、少しだけトーンを強めて龍平の名前を呼ぶー。


”冬月さんを救ったことは何も間違っちゃいない。

 結果ー…愛唯が憑依されてしまったのだとしても、

 守れる人をお前は守ろうとしたんだー。

 そんな風に、責任を感じちゃ、だめだー”


恭吾のそんな諭すような言葉に、

龍平は「本当に、すみませんー」と、悔しそうに言葉を口にするー。


”自分の彼女が憑依された”

龍平は、それがどんなに辛いことだか、よく理解しているー。

”最初”に憑依されたのが、彼女の亜香音だからだー。


三上先輩だって、辛いはずだー。

身体が震えー、怒りが爆発しそうなほどに、

動揺しているはずだー。


それなのに、龍平に対して穏やかな口調で言葉をかけてくれる

三上先輩に、龍平は心の底から感謝したー


”俺も愛唯を探してみるー

 何か分かったらすぐに連絡をくれー。

 俺も何か分かったらすぐ連絡する”


その言葉と共に、三上先輩は電話を切ったー。


龍平はミシッとスマホを握りしめるー。


♪~~~


「ーー!」

すぐに、電話が鳴り、龍平は画面を確認するー。


今度は龍平の幼馴染・瑠香の彼氏である

根岸和夫からだったー


「根岸ーどうだ?」

龍平がそう言いながら電話に出ると、

”ダメだー。瑠香がどこにいるか分からないー”と

困惑の声を漏らしたー


「俺も今から、街に出てまた色々回ってみるー」

龍平がそう言うと、和夫は手短に現在の状況を

龍平に伝えたー。


ナイトメアが琴美を狙う、と宣言した直後ー

龍平は根岸和夫に連絡を入れて

”瑠香の身体からナイトメアが出る可能性”を告げたー


ナイトメアと言えど”複数の人間に同時に憑依”は

今までの感じからすると、恐らく出来ないー。


そのため、ナイトメアが琴美や愛唯ー

他の人間に憑依、あるいは狙っている状態では

”瑠香の身体に留まることはできない”と

踏んだのだー


そのことを伝えると、和夫もその考えに同意し、

こうして、今、瑠香の身体を探し回っているー。

瑠香が今、どんな状況かは分からないが

ナイトメアが瑠香に憑依していない状況ならー

十分に助け出すことができるはずだー


”ーーお前も気を付けろよー”

和夫がそんな言葉を口にしたその直後だったー。


”ーーーな、なんだお前!おい!とまれ! おいっ!?”

そんな声と同時に、和夫との電話が切れるー。


「ーー!?

 ね、根岸!?おいっ!根岸!」

龍平が必死に電話の向こうに向かって叫ぶー。


しかしー、

根岸和夫からの返事はなかったー


「くそっ…!くそっ…!」

今度は何が起きたのかー?

和夫まで、ナイトメアに憑依されたのかー?


龍平は居ても立ってもいられず、街に飛び出すー。


警察にも連絡したー

”友達が何者かに襲われたかもしれない”とー。


だがー

やはり”ナイトメア”達の件には警察上層部の人間の

圧力があるのか、警察はあまり動かずー、

龍平も手掛かりを得ることができないままー…

翌日を迎えてしまったー。


大学にやってきた龍平ー。


”明日ー大学で楽しみにしてなー”


その言葉を思い出すー。

早くしないと、三上先輩の彼女・愛唯の身体を使って

あいつはまた、何かをするー


そんな焦りだけが募っていくー


その時だったー


大学内の一角が騒がしいー


「ーー…!」

龍平が表情を歪めながら、騒ぎが起きている方向に向かうと、

大学の屋上の上に立ちながら、笑みを浮かべている

女子の姿が見えたー


「ーー…な、中野先輩ー」

龍平はすぐにそれが誰なのかを理解したー。


三上先輩の彼女である中野愛唯だー。


愛唯は、大学の屋上に立ちながら

ニヤリと笑うー。


「ーーーふ…ふざけるな…!

 ふざけるなよ!!!」

龍平は屋上で笑う愛唯に向かって叫ぶとー

すぐに大学の非常階段に向かって屋上に駆け上がったー


屋上にたどり着くと、”ナイトメア”に憑依されている愛唯は

不気味な笑みを浮かべるー。


「ー森本くんーどうして、わたしがここにいるか、分かるー?」


明らかに”ナイトメア”に憑依されているー。

”愛唯”のフリをしているが、彼女本人ではないことは

龍平には分かっているー


「ふざけるなー…」

龍平が愛唯を睨みつけるー。


”ふわっとした感じの優しいお姉さん”ー

そんな見た目で、話し方もなんとなくゆっくりな

ふわふわした感じの愛唯ー。


しかし、今はいつもとは違い、キリッとした口調で、

見た目は同じでも、別人のように感じるほど、

違和感を発しているー


「ーー森本くんのせいー」

愛唯がニヤッと笑うー。


「わたしは森本くんのせいで、ここから飛び降りちゃうのー」

愛唯の言葉に、龍平は”感じていた嫌な予感”が

現実になることを実感し、声を上げるー。


”愛唯が屋上に立たされている時点”で嫌な予感はしたー。

だが、まさかそんなー


「ーお…お前…ふ、ふざけるなー

 そんなのー…人殺しだ!

 許されるはずがないー!」


龍平がなんとか愛唯の飛び降りを阻止しようとするー。


しかし、愛唯は聞く耳を持たないー


「わたしは、森本くんのせいでこれから自殺しちゃうの♡」

にこっと笑う愛唯ー


「ーわたしはあなたを許さないー」

愛唯が鋭い目つきになって、龍平を睨むー


まるで”中野先輩”本人から憎まれているようなー

そんな錯覚を味わってしまうー。


「ーーぜったいに、ぜったいに、許さないー」

愛唯の低い声と、憎しみに満ちた目ー


龍平は喚きたくなる気持ちを抑えながらー

「この、殺人鬼めー!」と、怒りの言葉を吐き捨てるー。


「ーーー殺人じゃないよ?

 わたしが自分で飛び降りるんだからー

 これは、じ・さ・つ」


クスッと笑う愛唯ー


「ふざけるなあああああ!」

龍平は、愛唯を守るため、愛唯に迷うことなく近付きー

愛唯の腕を引っ張るー


それを振り払おうとする愛唯ー。


「ーーーーあはははははっ!

 ”憑依されたわたし”悪そうで、ゾクゾクするでしょ?」

愛唯が揶揄うような口調で言うー。


「ーふざけるな…!中野先輩は、そんな喋り方もー

 笑い方もしないー!」


龍平が必死に愛唯を取り押さえようとするー。


そんな時だったー。


愛唯がボソッと呟いたー


”お前ー、姉がいるんだよなー?”

とー。


龍平は目を見開いたー


”梨絵だったかなー?”


そんな言葉に、龍平は鬼のような形相になって

愛唯を睨みつけるー


”次は、そいつだー”

愛唯がニヤリと笑うー。


そしてー、一瞬の隙をついて、

龍平を乱暴に振り払うと、愛唯は屋上の端の方まで走っていくー。


「ま、待て!」

慌てて愛唯を追いかける龍平ー。


しかし、もう間に合わないー。


ニヤッと笑う愛唯ー


「ー森本くんのせいで、わたし、自殺しちゃうのー

 永遠にー恨んでやるー

 あんたのことを、呪ってやるーーー」


言わされているー

そんなことは分かっているーーー


でもーーーー


「や…やめろおおおおおおおおおおおおお!」

龍平の叫びもむなしくー、愛唯はそのまま屋上から姿を消したー。


「ーーーー…う…嘘だー…」

龍平は呆然とその場に座り込むー。


やがてー

下から騒がしい声が聞こえて来て、

救急車が到着するー。


龍平は、しばらくの間、動くことすらできなかったー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ーーーーーーー」

緊急搬送された愛唯は”重篤な状態”ー


「ーーーお前のせいじゃないー」

病院に駆け付けた三上先輩はそう言ったー


「お前のせいじゃないー。お前のせいじゃー」

何度も何度も、そう口走る三上先輩は、

必死にやり場のない怒りを龍平にぶつけないように

しているように見えたー。


愛唯が屋上に立っているのを見た学生たちはー

万が一飛び降りた際に受け止めようと、色々準備は

していたものの、時間も足りず、

上手く行かなかったー。


けれどー

そんな中でもーーー

地獄のような状況の中でも”奇跡”は起きたー。


愛唯が落下した場所は、ちょうど草花が植え込まれていた場所で

あったためー”即死”することを免れたのだー


もちろん、助かるとは限らないー。


しかしー


「ーー”憑依”なんてー…

 どうすれば…どうすればいいんですかー…」

龍平がうなだれながら呟くー。


三上先輩は困惑の表情を浮かべながら龍平を見つめるー


”あんな力を持つやつー、どうやって追い詰めればいいー?”

龍平は絶望の淵に立たされていたー。


憑依されればー

亜香音のように犯罪者にされてしまうこともあればー、

瑠香のように人質同然のような状況にされてしまうこともあるー。

乗っ取られた身体で、戦いを挑まれれば傷つけることもできないしー、

愛唯のように”命を奪うこと”も出来てしまうー。


仮に、やつを追いつめたとしても

龍平自身が憑依されればー、

それは同じことー


龍平は、愛唯の安否を気遣いながらも、

昨日、電話中に連絡が途絶えた根岸和夫に何度も連絡を取ろうと

試みていたー。


そして、姉の梨絵にもー。


「ーーー!」

龍平は、梨絵に電話がつながったことに気付くと、

すぐに叫んだー


「姉さん、今すぐー…!今すぐ逃げてくれ!」

とー。


”えーー…?ど、どういうことー?”

姉の梨絵は困惑の声を上げたー。


もう隠してもどうにもならないー。

龍平は全てを打ち明けて、梨絵にとにかく逃げてほしいと叫んだー


”そ、そんなことー…急に言われても!?”

梨絵には、夫も子供もいるー。


下手をすれば、あいつは、夫や子供を傷つけるかもしれないー。


龍平は「お願いだから信じてくれ!姉さん!」と何度も何度も

必死に叫んだー


”ナイトメア”は次に”梨絵”に憑依すると宣言したー。

早くしないとー

早く、早くしないとーーー


本当は、すぐにでも姉の元に向かいたかったー。


けれど、姉の梨絵は少し離れた場所に暮らしていてー、

すぐに駆け付けることは出来ないー


彼女の亜香音は逮捕されたままだし、

幼馴染の瑠香は行方不明だし、

根岸とも連絡がつかず、先輩の彼女・愛唯は重篤な状態ー。


この場を離れることすら、難しい状況ー


”わー…わかったー…落ち着いてー…

 正樹とも話してみるー”


正樹とは、姉の夫の名前だー。


龍平は、イマイチ姉に”この危機的状況”が伝わっていないことを危惧するー


今すぐ身を隠さないと、

人殺しをさせられるかもしれないし、自殺させられるかもしれないー


「ーー姉さん…!今すぐ、とにかくできるだけ早く、逃げるんだー」

龍平はそこまで言いかけてー

”姉さんを逃がしたらー、次は誰が狙われるんだー?”と、

不安に思い、言葉を止めてしまうー。


姉の梨絵が身を隠せばー

”今回”のように、また別の誰かが狙われるー。


”姉さんの子供”かもしれないし、”義兄さん”かもしれないー。


「ーーーーー…くそっーーくそっ…くそっー」

龍平の目に焦りの色が浮かぶー


「落ち着け!森本!」

三上先輩が必死に龍平に声をかけるー。


「ー愛唯のことは、俺が見てるからー

 また、誰かが狙われるならーーー

 ここは、いいから行くんだ!」


三上先輩の言葉に、龍平は激しく動揺しながらも

”分かりましたー”と、頷くー


どうすればー…

どうすればーーー…


”絶望ー”

今の龍平は、そんな二文字に支配されていたー


「ーーーーー」

龍平が立ち去ったのを見つめると、一人残された三上先輩は

病院の廊下を壁を静かに殴りつけながら、

ギリギリと歯ぎしりをしたー


「ーーー許せないー」

そう呟く、三上恭吾の目は強い憎しみに染まっていたー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


龍平は、姉の元に向かう準備をしていたー。


どうすれば良いのか、もう分からなかったー

”やるべきこと”が多すぎて、

自分の身体は一つしかない以上、破裂してしまいそうだったー


姉・梨絵のところに行ったところで、何ができるのかー。


そんな風に思いつつも”行くしかない”と、

電車に乗り込もうと、駅に向かうー。


しかしーーー


♪~~~~


姉・梨絵から連絡が入るー。


龍平が慌てて電話に出るとー

梨絵は、低い声で笑ったー


”ーーー残念でしたー

 わたし、憑依されちゃったぁ♡”


笑う梨絵ー。


龍平は絶望して、その場で膝を折ったー


”ーーーお前は、無力だー”

あざ笑うような梨絵の声ー。


「ーーーー…」

目から涙があふれ出して、身体の震えが止まらないー。


人通りの多い駅前で、膝を折って泣いているー

そんな姿を、人前で晒していることも、

分からなくなるほどにー

龍平は恐怖と怒りと憎しみと、悔しさー

色々な感情に支配されて、

しばらくその場から動くことすらできなかったー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ーーー後は自分で、なんとかなるか?」


一方、馬渕警部は

病院で”負傷した根岸和夫”に声をかけていたー。


龍平との電話の最中ー

埠頭にいた根岸和夫は、ナイトメアの仲間ー、

不死身の肉体を持つ”伽藍 稔”に襲撃されたー。


だが、そこに馬渕警部が偶然駆け付けー、

伽藍稔を銃撃ー、

伽藍稔はそのまま、水の中へと転落したー。


スマホが破損してしまったため、龍平と連絡を取ることが

出来ない状態が続いていたものの、

根岸和夫は無事だったー。


「ーーーえぇーまぁー。あとは一人で大丈夫です」

根岸和夫がお礼を口にすると、

馬渕警部は病院から立ち去ろうとするー。


「ーーあの」

そんな馬渕警部の背に向かって、和夫が声を発するー


「ん?」

いつものように、面倒臭そうな馬渕警部ー。


「ーー森本のやつ、責任感が強すぎるって言うかー…

 たぶん、アイツ、このままだといつか折れると思うんですー」


和夫が骨折した腕を押さえながらそう呟くー。


「ーだから、そのー…

 あいつのこと、宜しくお願いしますー」


和夫がそれだけ言うと、馬渕警部は舌打ちをしながら

少しだけ笑うー。


「ったくー、世話の焼けるガキだなー」


口は悪いがー、

和夫は”ちゃんと伝わった”と思い、安心した様子で

馬渕警部を見送ったー。


病院の駐車場に止めてあった車に乗って

移動しようとする馬渕警部ー。


しかし、そこに眼鏡をかけた鋭い目つきの男が姿を現したー


馬渕警部の上司、穂村管理官だー。


「ーーこれ以上”この件”に関わるのはやめておきたまえ」

高圧的な口調で”警告”してくる穂村管理官ー


しかし、馬渕警部はうすら笑みを浮かべると、

「俺が警察になった理由、ご存じですか?」

と、穂村管理官に言い放つー


「いや?知らんな」

興味なさそうにそう答える穂村管理官ー


「ー悪党どもをぶっ飛ばすためですー。」

馬渕警部がそう言うと、穂村管理官は

「単純な理由だね」と、鼻で笑うー。


「ーーー俺ァ、”忖度”って言葉が嫌いでしてねー

 穂村管理官ー

 

 ”悪党”なら、管理官であっても容赦はしないー」


馬渕警部が穂村管理官を睨みながらそう言い放つと、

穂村管理官は穏やかな笑みを浮かべながら頷いたー


「よく覚えておくよー」

とー。


そのまま車に乗り、走り去る馬渕警部ー。


そんな馬渕警部の車を見送りながらー

穂村管理官は静かに目を細めたー


⑯へ続く


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


今月最初の長編でした~!★


ついに、心折れる主人公…

このあと、どうやって逆転していくのか、

それともバッドエンド直行なのか、

ぜひ今後も見届けて下さいネ~!


今日は、このあと夕方頃に

”今後執筆予定の新作発表”も行いますので、

そちらもぜひチェックしてみてください~☆!

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