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憑依能力を持つ犯罪者”ナイトメア”こと、城戸悠斗ー。


亜香音の無実を晴らすため、ナイトメアを追う龍平だったものの、

ナイトメアは、次々と龍平の周囲の女性に憑依しては、

その人生を傷つけていくー。


幼馴染の瑠香もその犠牲となり、憑依されたまま行方不明の

状態が続く。


だが、そんなある日、龍平に対し憑依された瑠香から

”新しい瑠香に会わせてあげる”という

不気味な電話がかかってくるのだったー。


Nightmare desire episode.12-


☆前回はこちら↓☆

<憑依>ナイトメア・デザイア⑪~翻弄~

”ナイトメア”からの予告ー それはー ”次は小野寺瑠香だー”という予告だった。 彼女である亜香音に続き、次は幼馴染である瑠香に憑依するという ナイトメアを前に、 龍平は、瑠香の彼氏である根岸和夫と共に 瑠香を守ろうと、瑠香の家で”ナイトメア”こと城戸悠斗を待ち構えるー。 しかし、結果は失敗ー。 目の前で瑠香は...

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


主な登場人物


森本 龍平(もりもと りゅうへい)

大学生。彼女の亜香音と楽しい学生生活を送っていた。


狭霧 亜香音(さぎり あかね)

大学生。龍平の彼女。ナイトメアに憑依されていた。


小野寺 瑠香(おのでら るか)

龍平の幼馴染。小悪魔的な性格の持ち主。憑依されて消息を絶ってしまう。


根岸 和夫(ねぎし かずお)

大学生。瑠香の彼氏。ひたすら瑠香に振り回されている。


馬渕(まぶち)

”デビルトラッカー”の異名を持つ刑事。高圧的な態度が目立つ。


”ナイトメア”(城戸 悠斗)

裏社会で暗躍する謎の人物。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ーーーー馬渕ー」


”ナイトメア”を追う馬渕警部は、

ナイトメアこと城戸悠斗が言っていた

孤児院・家族の花園の跡地に向かっている最中に

謎の車に追突され、車ごと崖から転落ー。


馬渕警部は幸い助かったものの、

相手の車も崖から転落して、爆発・炎上ー


馬渕警部が応援を呼び、たった今、

上司にあたる穂村管理官が到着したところだったー。


「ーー”余計なこと”に関わるのはやめておきたまえと

 言ったはずだがねー」


細い目を、さらに細めて不満そうに呟く穂村管理官ー。


「ー俺たち刑事の仕事に”余計なこと”なんて

 ありませんからねぇ」

馬渕警部はとぼけるような口調でそう言うと、

「ーそれにしても、こんな現場に管理官自らがいらっしゃるとは」と、

皮肉を込めて言い放つー。


「それは、どういう意味かね?」

穂村管理官が馬渕警部を真っすぐ見つめながらそう言葉を口にすると、

馬渕警部は「いいえー何でもありません」と、

そのまま立ち上がるー。


「ーどこへ行く?」

穂村管理官が、そんな馬渕警部に向かって声をかけると、

「ーーこの先にある”家族の花園”の跡地ですー」と、

馬渕警部は素直に答えたー。


穂村管理官の目が一層細くなるー


”ケッー…明らかに何かある反応をしやがるー”

馬渕警部は心の中で舌打ちをするー


”あえて”孤児院の名前を出したが

露骨に穂村管理官の表情が変わったー。


「ーーーーー」

馬渕警部と穂村管理官がしばらく無言で、

相手のほうを見つめると、

やがて、穂村管理官の方が口を開いたー。


「あそこは遠い昔に閉鎖された孤児院だー

 何の事件と関係があるのか分からんが、

 まぁ、必要だと言うのならば止めはしないー。


 この先に、応援の車が数台来ているから

 そのうちの1台を使いたまえ」


穂村管理官のそんな言葉に、

馬渕警部は「どうも」と、だけ呟くと

そのまま、穂村管理官に言われた方向に向かって歩き始めたー


「ーーーーーー」

まだ炎上を続けている”伽藍稔”が乗っていた車を見つめると

穂村管理官は、無言で不愉快そうな表情を浮かべたー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


夜の繁華街にやってきた龍平は、

荒い息をしながら周囲を見渡すー。


”ナイトメア”に憑依された瑠香から指定された時間・場所に

やってきたのだー


「ーーーくそっ…どこにいるー」

龍平がそう呟いているとー、目の前にバーの扉が開いたー


営業中なのかどうかすら分からないようなー

怪しげな店だー。


「ーーー君が、森本龍平くんかー」

出て来たのは、見たこともないような、スーツ姿の

一件すると穏やかそうな雰囲気を持つ男ー


「ーーーあなたはー?」

龍平は、敵か味方も分からないため、ひとまず丁寧に応じるとー、

「ーー…はは、俺は”ナイトメア”の仲間だよー」と

隠すこともなく、応じたー。


「ーーー!!」

龍平の表情に一気に敵意がみなぎるー。


「ーーはははーまぁまぁ、落ち着きなよー。

 俺は別に、”今のところ”君に何の感情もないし、興味もないー」


”ナイトメア”の仲間ー

情報屋として暗躍する今泉 貞治がそう言いながら笑うと、

龍平は「ーあいつは、どこだ」と、怒りの形相で呟いたー。


「安心しなー

 この中で君を待ってるー。」


かねてからナイトメア=城戸悠斗と協力関係にあり、

馬渕警部とも一度対峙したことのある今泉貞治が

龍平と会うのはこれが初めてだったー。


いつも、城戸と今泉の二人が情報交換で会っているバー。

その店内に、ナイトメアは龍平を呼び寄せたのだー。


「ーーーーー」

薄暗いバーの店内に入る龍平ー。

警戒心からか、入口付近で足を止めるー。


そんな様子に貞治は少しだけ笑いながらー


「はははー

 まぁ、警戒するのは当然かー。

 でも大丈夫さ。

 いきなり撃たれたりしないから、安心しなよ。

 俺が保証するー」


と、言葉を投げかけるー。


龍平はその言葉を聞いても、警戒することなく奥に進むー。


店内に進むと、バーは貸し切りの状態で誰もいないー。


「ーあぁ、気にするなー

 ここは俺と”ナイトメア”それともう一人、仲間がよく

 貸し切りにしてるからー、普段からこんな感じだ」


貞治の言葉を聞きながらも、龍平は険しい表情で

店内を見渡すとー

「ナイトメア…どこだ!?出てこい!」と声を荒げたー。


もしも”憑依された瑠香”がここにいるとするならばー

瑠香を捕まえてー、瑠香の身体を取り戻すー…

そんな決意で龍平はここにやってきていたー


「ーははは、威勢がいいなー

 アイツがお前に興味を示すのも分かる」


今泉貞治はそれだけ言うと、

「俺は向こうで”仕事”してるから、あとはごゆっくり」とだけ呟いて

バーの端の座席のノートパソコンの置いてある場所に座って

パソコンをいじり始めたー


「ーーークククク 来たかー」

”女”の声がしたー。


龍平は表情を歪めるー。

瑠香の声だー。


瑠香とは、恋愛関係にはないー。

だが、幼馴染として大切な存在であるのは確かだー。

そんな瑠香の”こんな声”、聴きたくないー。


そう思いながら、龍平が「いい加減に、瑠香を解放しろー」と

呼びかけると、奥から姿を現した瑠香を見て龍平は

「お…お前!!」と、声を上げたー。


その声は、震えていたー。


派手な髪型に派手なメイクー

キラキラした派手な衣装を身にまとった瑠香はー、

まるで夜のお店で働いているようなー

そんな見た目に変わっていたー。


「ーーふふ、どうしたの?

 わたしに、見とれちゃった?」


瑠香が挑発的に笑うー


「お…お前…!お前…ふ、ふざけるなよ!」

龍平は目から涙が溢れそうになるほどに

激しい怒りを感じながら拳を震わせるー。


「ーーー瑠香に…!瑠香になんてことさせてるんだテメェ!」

カウンターを叩いて、怒鳴り声を上げる龍平ー


「ーなにって?わたし、夜のお店で働き始めたの!

 ふふふふー 綺麗でしょ?」


瑠香が笑いながら自分の身体を触るー


「ーーくっ… く… くっ…」

怒りで言葉すら発することができないー。

龍平は、目の前で”夜の女”になって微笑んでいる瑠香を見て

やり場のない怒りを感じるー。


こんなことをさせられているのに笑っている瑠香を見て

歯ぎしりをするー。


亜香音を、瑠香をーー

他の人々をー

憑依で傷つけていくー


絶対に、絶対にこいつを許せないー


「ーーククー

 だから”新しい瑠香”って言っただろ?

 俺は”憑依”で色々ビジネスもしてるんでなー ククー

 しばらくはこの女で稼がせてもらうぜ?」


瑠香が笑うー。


龍平は「今すぐ…今すぐ瑠香から出ていけ!」と、

今にも殴り掛かりそうな目で瑠香を睨むー。


「ーークククー

 でもお前、幼馴染のこんな姿を見て

 興奮してるんだろ?」


あざ笑う瑠香ー


「ー誰がするか!!!!ふざけるな!!!

 とにかく…瑠香から…瑠香から出ていけ!!!!」


怒りで狂ってしまいそうだったー


怒り狂う、とはこういう時に使うのかもしれないー。


「ーーーー」

だが、そんな龍平を見て、瑠香に憑依している

ナイトメアこと城戸悠斗は笑みを浮かべたー。


「ーーーわたしを見て、興奮してるんでしょ?龍平?」

妖艶な笑みを浮かべて、”夜の女”と化した瑠香が近付いてくるー。


「ーーー…ふざけるなよー…!」

龍平が瑠香を睨むー。


けれどー、瑠香はにやりと笑みを浮かべながら

信じられない言葉を口にしたー


「幼馴染のわたしがーーー

 龍平を気持ちよくさせてあげるー」

とー。


「ーーー…な、なんだとー…?」

怒りに震えながら困惑する龍平ー。


「ーーお前は今から、憎いはずの俺に対して興奮して、

 無様にイクんだよー クククー」

クスッと笑う瑠香に、龍平は怒りに震えながら

「ーバ…バカなことを言うな!」と、声を荒げるー。


「誰がお前なんかに興奮するか!」


しかしー

そんな言葉を聞いた瑠香は、さらに笑みを浮かべたー


「ー女の魅力には勝てないってことー

 教えてあげる♡」

と、甘い声で囁きながらー…


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


”家族の花園ー”


閉鎖された孤児院の跡地にやってきていた

馬渕警部は、懐中電灯で廃墟となった孤児院を照らしながら

”何か”ナイトメアに繋がる情報はないかどうか、探っていたー。


「ーーー……」

ナイトメアに憑依された女子高生・楓は

この孤児院の名前を出したー


だが、この孤児院は10年以上前に火災で焼失しておりー、

ここにいた人間全員が死亡した、と記録に残っていたー。


”ーーあの野郎が、ここの名前を出したってことはー

 ここに何かあるはずだー”


そう思いながら馬渕警部が、廃墟状態の孤児院を探っていると、

突然、人の気配を感じたー


「ーーーー…!」

”お化け”など信じるタチではないが、

夜のこんな場所で突然気配を感じると、流石に警戒せざるを得ないー。


そしてーー

馬渕警部はすぐに”誰かが来た”ことを察知したー。


廃墟となった孤児院の、かつて窓があったと思われる穴から、

外を覗くとー

月明かりに照らされたサングラスにトレンチコートの大男の姿があったー


”な…あ、あの野郎ー…どうして?”

馬渕警部は困惑するー


サングラスにトレンチコート…

それは、ここに来る途中、車で追突してきて、

共に崖から転落、車ごと炎上して死んだはずの男だったからだー


”ど、どうなってやがるー”

馬渕警部は身を隠しながら

”明らかに俺を狙ってやがる”と、

その男ー…”伽藍 稔”を、迎え撃つ準備をしー、

銃を握りしめたー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「な…なんだ…これ…」


同時刻ー

バーでは、龍平が自分の身の異変に気付いていたー


”か、身体が、動かないー…?”

龍平はそう思いながら、邪悪な笑みを浮かべる瑠香のほうを見るー。


瑠香が、龍平のズボンを脱がせていくー


「ーークククー

 幼馴染のわたしが、龍平にフェラしてあげるー」


歪んだ笑みの瑠香ー


「ーふ…ふざけるな…!ダ、ダメだ!絶対にダメだ!」

龍平は悲鳴に似た叫び声を上げるー。


瑠香と自分はそんな関係じゃないー。

それに、相手が亜香音であったとしても、本人の望んでいない

そんなことをするなんて、許されないー。


「ーーふふふふふ♡」

しかし、瑠香はお構いなしに、龍平のズボンも下着も脱がせてー

邪悪な笑みを浮かべるー


「くそっ…なんで…なんで身体が動かないんだー…」

龍平が涙を流しながら、動く口だけを動かしながら、そう呟くー。


「ーー今から、龍平のコレ、気持ちよくしてあげるー」

瑠香が低い声で笑うー。


「ーふ、ふざけるな!!貴様!!!ふざけるなよ!!!!

 瑠香にそんなことさせるんじゃねぇ!!!

 何なんだお前は!!!

 おいっ!!やめろ!ふざけるな!!」


龍平は、人生で一番怒り狂ったー。

ありったけの怒鳴り声を出すー。


けれど、瑠香は止まらないー。


「おい!瑠香!ダメだ!ダメだって!

 目を覚ませ!

 頼む!目を覚ませ!おいっ!


 瑠香には、根岸がいるだろ!!

 おいっ!!おいっ!!!」


龍平は必死に瑠香に呼びかけたー。


だが、瑠香は笑うー


「ー俺の憑依に逆らえるやつはいねぇよー

 呼びかけても、無駄だー」


その言葉と同時にー、瑠香は龍平のアレを口に咥えてしまったー


龍平は怒りに満ちた叫び声を上げるー。

みるみるうちに身体が反応して、

アレが大きくなっていくのを感じるー


「気持ちイイ?気持ちイイでしょぉ???くくくくくー」

瑠香が口を離したり、また肉棒を咥えながら笑うー。


「ーー瑠香!!瑠香!!!!瑠香!!!!!!!!!」

龍平は何度も何度も叫んだー


「くそっ…なんなんだよ…

 なんで反応してんだよー…

 やめろよ…おい!俺の身体!!やめろ!!!」


どうすることもできなくなった龍平はそう叫ぶー


”音色”が聞こえるー


バーの脇のテーブルにいた”ナイトメア”の仲間

今泉貞治が、指揮者の棒をのようなものを持って

静かな音色を奏でているー。


”ー悪魔円舞曲(デビル・ワルツ)ー”

人間の五感に影響を及ぼす特殊な音波”を放ち、

対峙する相手に様々な効果をもたらすー


城戸悠斗の”憑依”と、”同じ”理由で手に入れたー

異質な能力ー

それが”ー悪魔円舞曲(デビル・ワルツ)ー”だー。


その力で、龍平の身体は身動きが取れない状況が続くー


「や…やめろおおおおおおおおおおおおお!!!!!」

龍平は、叫んだー


でも、どうにもならずー

幼馴染の口に、それを出してしまったー


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ーーー!!」


一方、孤児院”家族の花園”の廃墟では、

馬渕警部が、サングラスにトレンチコートの男・伽藍稔に飛び掛かり、

確保しようとしていたー。


拳で反撃してくる伽藍稔ー。


馬渕警部は、伽藍稔の想像以上の抵抗に困惑しながらも、

銃を構えながら「とまれ!」と叫ぶー。


「ーテメェは何モンだ!?何で俺の命を狙う!?」


馬渕警部が問うー。


だがー、伽藍 稔は返事をすることなく迫って来るー


「とまれ!!!撃つぞ!!」

馬渕警部は再三警告したー。


がー、伽藍稔はそのままさらに近付いてくるー


それと同時に、発砲音が響き渡ったー


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ーーはぁ… はぁ… はぁ…」

龍平は、泣いていたー。


大学生になってー

心の底から悔しくて泣くなんて思わなかったー


ペロリと唇についた龍平の体液を舐めると

”夜の女”と化した瑠香が笑うー。


「ーーあ~~~~あ 

 わたしの口に出しちゃったねぇ?

 身体は正直ーー

 ククククク」


嬉しそうに笑う瑠香ー


「ほんと、悪趣味だな」

指揮棒を”手品のように”消すと、今泉貞治は、再びイスに座って

呆れ顔で笑うー。


「ーーーーーくっ……」

あまりの屈辱に、歯ぎしりをしながら言葉も失う龍平ー。


そんな龍平に対して、瑠香は笑みを浮かべながら

言葉を呟くー


「女に憑依してるとは言え、男の俺が、

 男のブツを口に入れるのは、正直、気持ちわりぃんだよ」


瑠香はそう言いながらも、椅子に座ると、足を組んで笑うー。


「けどなーー

 ククーーー

 それ以上に、

 俺が”こんなことをやらせてる”って思うとー

 ククククー心の底からゾクゾクしてたまんねぇんだよ」


興奮した様子で言う瑠香ー


「ーー瑠香の身体でー……そんな顔をするなーー」

放心状態で言い放つ龍平ー。


「クククク…

 この女が俺に憑依されて嬉しそうにフェラってる姿を

 俺が作り出してるー


 あぁぁ、たまんねぇー

 クク…ひひひっ!ひはははははははは!」


その瑠香の姿は、もう、同じ人間とは思えなかったー


龍平は「何でこんなことをするんだ!!!!!」と叫ぶー。


それに対して、瑠香ではなく今泉貞治が答えるー


「そいつはさー、本当に悪趣味なやつでさー

 一度”こいつを壊そう”って思うと、徹底的にやるんだよー


 そいつに狙われたら最後ー

 まぁ、同情するよ」


今泉貞治はそれだけ言うと「じゃ、俺はお先に」と、瑠香に言い放つー


「へへー」

瑠香は、手だけ上げて返事をすると、

「さてと、俺も行くかな」と、立ち上がるー。


「ーーー…今泉の言った通りー

 ”どうしてこんなことをするか”って聞かれたらーーー


 ”俺の邪魔をしたお前をこうやって追い詰めるのが楽しいから”さー」


瑠香はそれだけ言うと、龍平に対して

”店は適当にそのままにして帰っていいぞ”と、笑うー。


「ーーー八つ裂きにしてやる」

龍平が、小声で呟くー


「ん?」

ニヤニヤしていた瑠香が立ち止まるー


「いつかお前を、その身体の中から引っ張り出して

 八つ裂きにしてやるー…!

 絶対にーーー…!ぶちのめしてやる!」


龍平が怒りの形相でそう叫ぶと、

瑠香は冷たい笑みを浮かべながら言葉を続けたー


「ーーー”次”も楽しみにしてなー」


それだけ言うと、立ち去っていく瑠香ー。


”またー

 瑠香を助けられなかったー”


「それどころか、俺はー」


龍平は、壁に頭突きを始めるー。


憑依されている瑠香に、俺はなんてことをー


そう思いながら、何度も何度も、

自分に対する激しい怒りから、壁に頭突きを繰り返すー。


しかもー

やつは”次”と言っていたー


やつは、まだーー

まだ”憑依”で誰かを傷つけるつもりなのだー


「くそっ…くそっ…くっそおおおおおおおおお!!!」


龍平は、壁を破壊する勢いで拳を壁に叩きつけると

怒りのあまり、その場で泣きながら怒りの雄たけびを上げ続けたー



⑬へ続く


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


あまりにも酷い憑依能力使い…☆!

長編の中でも凶悪度の高い”ナイトメア”を

どうやって追い詰めていくのかも、

注目してみてくださいネ~!


今日もありがとうございました~~!

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