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とある高校ー。


1時間目の”理科”の授業の終わりを知らせるチャイムが鳴るー。


理科室で実験を終えた生徒たちは

ようやく1時間目が終わった~、と解放感を感じながら、

賑やかに雑談をしているー。


「次の授業、社会じゃん!」

「あ~…また眠くなるやつ」


お調子者の男子生徒、昭雄(あきお)と三郎(さぶろう)が

そんな会話をしているのを見ながら

翔太(しょうた)が苦笑いをするー。


「ーー…あ、翔太!そういえば今日の昼休みなんだけどー」

そんな翔太の元に、翔太の彼女で幼馴染の文香(ふみか)が

やってきて、部活の話し合いがあるから、お昼は一緒に

食べられないー、みたいな話をし始めるー。


翔太は「部長はやっぱり大変だなぁ」などと笑いながら

そのまま文香と色々な雑談をしつつー

いつものように教室へと向かうー。


2時間目の授業は社会科ー。

翔太たち2年C組の”担任の先生”でもある

男性教師・田代(たしろ)先生の授業だー。


だがー、田代先生は延々と黒板に文字を書き続けて

ひたすらそれをノートに写させるタイプの先生で、

特に面白いこともなければ、生徒に問題を問いかけることも

ないために”子守歌”などと称されてしまうほどに

”眠くなる”授業だー。


田代先生自体は悪い先生ではないのだがー、

授業が、壊滅的につまらないー


とは言えー、

今更授業が急に面白くなるとも思えないしー、

”耐える”しかないー。


翔太は、”居眠りしないようにしないと”などと思いながら

教室の扉を開けるとー

教室の真ん中あたりにある机にー

謎の”紫色の水晶玉”のようなものが置かれてるのに気付いたー


妙に不気味に輝く水晶玉ー

翔太のあとから入ってきた他の生徒たちも

「何だあれ?」と、興味津々だー。


「ーー何あれ…?なんかキモくないー?」

他のクラスの男子とヤリまくっているーなんて噂もある

女子生徒・円香(まどか)が水晶玉を見つめながら呟くー。


「ーーーあんなの朝、あったっけ?

 てかあれ、安藤(あんどう)の机だよな?」

男子の一人がそう呟くと、

その机の持ち主である女子生徒・美穂(みほ)が叫んだー


「ーーはぁ?何あれ?

 誰よ!勝手にあたしの机に変なの置いたの!」


美穂が怒りの形相で、自分の机に近付きー

机の上に置かれた紫色の水晶玉のようなものを見つめるー


「ーーちょっと!これ誰の!?」

美穂がクラスメイトたちを見つめながら声を荒げるー。


しかしー、

誰も”自分の”と、名乗り出ることはなく、

ざわざわと騒がしい言葉が飛び交っているー


翔太はそんな光景を横目に、自分の机に着席して、

理科の教科書を机の中にしまうと、

次の授業ー、社会で使う教科書やノートを

準備し始めたー。


「ーーーねぇ、これあんたでしょ!」

大人しい男子生徒に日頃からキツく当たっている美穂が

クラスの男子の一人を勝手に犯人だと決めつけて、

「さっさとこれ、どけて!」と叫ぶー。


しかし、謎の水晶玉は、その男子の持ち物ではないのか

首を横に振っているー


”机の上に得体の知れないものを置かれたー”

そんな苛立ちから、

「勝手に人の机の上にモノを置くな!」と、美穂は

乱暴に紫色の水晶玉を掴むと、それを教室の黒板側ー

前の方に向かって投げつけたー。


ーーその時だったー


教壇近くに落ちた水晶玉からー

突然、謎の紫色の煙が噴き出し始めるー


「ーえっ!?ちょっと…!?」

生徒会副会長を務める女子生徒・詩織(しおり)が

いち早くそれに気づき、困惑の表情を浮かべるー。


座席が前方の翔太も、すぐに”水晶玉”から

異様な煙が噴き出し始めたことに気付き、

「おいおいーなんだこれ!?」と、声を上げるー


教室中ですぐに悲鳴が上がりー

中には逃げ出そうとする生徒もいる中ー

あっという間に教室は謎の紫色の煙に包まれてー


そしてー

中にいた生徒たちは、一人残らず、意識を失ってしまったー


ーーーーー


ーーーーーーーー


「う……」


意識を失っていた翔太が目を覚ますー


「ーー…!」

翔太は、一瞬、何が起きたのか分からず、困惑していたものの

すぐに”はっ…あの煙…!”と、周囲を見渡すー。


慌てて時計を見る翔太ー。


だが、時計は”教室に戻って来てから1、2分しか経過していない”

時刻を示していてー、

自分が意識を失っていたのが1~2分程度であると悟るー


「お、おいーみんなー」

翔太は、まだ自分以外の生徒のほとんどが意識を失ったままで

あることに気付き、声を上げるもー

その直後ー、続きの言葉を口にする前に、声を止めて

喉のあたりを触ったー


「ーえ…?」

困惑する翔太ー。


それも、そのはずだったー


”おい、みんなー”

そう、口にした翔太ー。


だが、発された声は”自分の声”ではなかったのだー


「ーーえっ…?えっ…えっ!?」


そうこうしているうちに、”手”も自分の手では

ないことに気付くー


明らかに別人のー色白な手ー。

そして、その手はー

”男子”の手ではなかったー


「ー!?」

視線を下に落とすと、自分がスカートを履いていることー

そして、胸の膨らみが視界に入り、

翔太は、あまりの驚きに

「な…なんだこれ!?」と、可愛い声で叫んでしまったー


やがてー

周囲でも一斉に戸惑いの声が上がり始めるー。


「ーな、なんだよこれ!?」

「うぉぉぉ?俺が女の子になってる!?」

「ーいやああああああ!!?」

「ーちょっと!わたしの身体を返して!」

「なにこれぇ!?!?」


男子も女子も混乱の声を上げー、

クラス中が大騒ぎになっているー


「ーーってかーこの声ー」

最初に目を覚ました翔太は、そういえばー、と

自分の口から出ている声が、

”幼馴染で彼女である文香の声”であることに気付き、

困惑の表情を浮かべるー


そしてー、

起き上がって戸惑った表情を浮かべている

”自分”を見つけると、

文香になってしまった翔太は、

自分自身ー…、翔太に近付いて、

「ーーふ、文香か…?」と、声を掛けたー


「え…?し、翔太ー?」

翔太の身体はー、そう答えたー


どうやらー翔太自身が文香に、

そして文香が翔太の身体になってしまったようだー。


「ーこ…これ、どうなってるの…?」

翔太(文香)がそう呟くと、

文香(翔太)はすぐに「わ…分からないー」と、

緊張した様子で呟くー。


”自分が言葉を発すれば、自分の声が聞こえてくる”

これは、当たり前のことのはずー。

しかし、今の翔太は、言葉を発すると

自分の口から文香の声が出るー、という

今までに経験したことのない、緊急事態に陥っていたー


呆然としながら教室を見渡す二人ー。


「そ…そんな…わ、わたしー」

恥ずかしそうに短いスカートを押さえている円香ー


「ーーうわっ…やばっ…おっぱいでかっ…!」

ニヤニヤしながら自分の胸を見つめているのは加奈子(かなこ)ー


男遊びが大好きで、日常的にヤッていると噂までされている円香と、

とても大人しい性格ながら、身体だけはHな加奈子の二人が

入れ替わってしまった様子で、

普段大人しい加奈子がニヤニヤしながら、自分の身体を見つめー、

逆に円香が顔を真っ赤にしながらそれを止めようとしているー。


不良男子の基樹(もとき)と、生徒会副会長の詩織が

入れ替わってしまいー、

詩織がうんざりとした様子で座席に足を立てて、

だらしなく座っていてー、

その近くで、基樹になった詩織が困惑した表情を浮かべているー


「ーーこれは、すごいー…

 この球体ー僕の好奇心を刺激してくれるー!」

ギャルの加恋(かれん)が、そんな言葉を口にしながら

先程の紫の球体を見つめながら

早口で何かをボソボソと口にしているー


「ちょっと!アンタ!あたしの身体を返しなさいよ!」

オタクな男子生徒・清志(きよし)と入れ替わってしまった

ギャルの加恋は、水晶玉を見つめて興奮している

自分の身体に駆け寄って、散々文句を口にしているー。


”エロ伯爵”の異名を持つ男子生徒と、

明るい性格のポニーテール女子が入れ替わり、

早速胸を揉みまくっている光景ー


無口な男子と女子が入れ替わって

互いに見つめ合っている光景ー


教室中に混乱と歓喜ー、焦りー、

色々な感情が渦巻いているー。


「ーーー…てか…俺たちが入れ替わってもあんま意味なくね?」

お調子者男子・昭雄と三郎は

男同士で入れ替わったらしく、

「大していつもと変わらねぇな!ははっ!」

などと笑っているー。


「ーーってーーー安藤は何してるんだ?」

昭雄(三郎)が、ふと水晶玉を投げつけたキツイ性格の

女子生徒・美穂のほうを見つめるー


美穂は床に横たわって、

身体をくねくねと動かしながら、奇妙な行動をしているー


スカートの中も普通に見えてしまうような”奇行”を繰り返す美穂ー


「ーーえ…だ、だ、大丈夫ー?」

不良男子の基樹になってしまった生徒会副会長の詩織が、

そんな美穂の元に駆け寄るー。


いつも怖がられている基樹が、とても優しそうなオーラを

出しているので、見ているだけで笑ってしまいそうな状況ー。


だが、基樹(詩織)が声を掛けても、

美穂は床でくねくねと身体を動かすだけで、

まともな返事をする様子はないー。


「ーーーまさかとは思うがー」

美穂の周囲で困惑している生徒たちをかき分けて、

ギャルの加恋になったオタク男子の清志が寄ってくると、

オタク特有の早口のような、喋り方で、

状況を説明し始めたー


「僕たち全員が入れ替わってしまったー

 ということは、その”対象”は人間だけではないのかもしれないー」


加恋(清志)が、

見た目はギャルなのに中身はオタクー…そんな

アンバランスな口調で話すと、

クラスメイトたちは呆然としてー

教室の隅にある”水槽”を見つめたー


水槽には金魚が一匹ー。 


通常、高校の教室に金魚がいるところは少ないー

が、お調子者の三郎が、少し前に何となく学校に持ち込みー

担任の田代先生も「まぁいいだろ」と、いうことで、

そのまま教室で1匹だけ金魚が飼育されていたー。


「え…ま、まさかー」

文香(翔太)が困惑した表情で、

床に横たわり、”魚のように”ピチピチとしている

美穂を見つめるー


「ー金魚と入れ替わったってことー?」

翔太(文香)が続けてそう言葉を口にすると、

ギャル・加恋の身体でオタク男子の清志が頷いたー


「ーちょっと!あたしの身体でその喋り方はやめて!」

清志(加恋)が、”自分の振る舞い”に我慢ならず、

そう言葉を口にしながら駆け寄ってくるー。


その時だったー


教室の扉が開きー、

担任の先生の田代が教室に入ってきてしまったー


”クラス全体”で入れ替わりが起きてしまいー、

誰もチャイムの音など耳に入っていなかったがー

もう、2時間目の社会科の授業が始まる時間に

なっていてー

田代先生が教室にやってきてしまったのだー。


「ーーーー…か、川澄ー…?」

田代先生は、呆然として、

机の上に両足を乗せた状態で腕組みして

あくびしている生徒会副会長・詩織(基樹)のほうを見つめるー


真面目な詩織の中身は、不良男子の基樹ー。

スカートの中身丸見えな状態も気にせず、

とんでもない態度で先生を出迎えていたー。


「ーーーあ、せ、先生ー…その!」

慌てて基樹(詩織)が田代先生に近付きー

「ーーい、今、教室中で大変なことになっててー」

と、慌てた様子で事情を説明しようとするー


クラス中のおかしな様子を見つめながら

呆然とした様子の田代先生に

”クラス中で入れ替わりが起きるまで”の

出来事を説明していく基樹(詩織)ー


「ーーあ~~~すっごい…このボディたまらないー」

ニヤニヤしながら大人しい加奈子と入れ替わった

エッチ好きの円香が自分よりも大きな胸を触って笑みを浮かべるー


その他にも、自分の胸を夢中になって揉んでいる女子が2名ー


「お、おいーお前ら、何してー…」

田代先生が困惑して、胸を揉んでいる女子を注意しようとするもー

基樹(詩織)の”入れ替わり”という言葉に反応するー


「ーな、なんだって?今、なんて言った?」

困惑する田代先生ー


そんな田代先生に対し、幼馴染の彼女・文香と入れ替わった

翔太も「お、俺たち全員身体が入れ替わっちゃったんです!」と、

基樹(詩織)に助け舟を出すかのように、そう叫んだー


「ーーーーー」

クラス全体を、瞬きを何度もしながら見渡す田代先生ー


やがてー

田代先生は「ふっ…はははははははははっ!」と笑い出したー


「ー入れ替わりなんてーーー

 そんなことあるわけないじゃないかー」


そう言い放つと、田代先生は

「全員で先生をドッキリさせようとするなんて、

 面白いことを考えるなぁ~」と、笑いながら

「ーま、いいや、授業を始めるぞー」と、

いつものように”子守歌”と称される授業を

始めようとするー。


しかしーーー

一向に生徒たちが落ち着く様子を見せず、

どよめいたままなのを見て、

田代先生は困惑した表情を浮かべたー。


「ーーーーー…」

教室の後ろの方で、陸地に上がった魚のように

じたばたしている美穂を見て、

田代先生は「ーー…もしかして、ホントに入れ替わってるのか?」

と、生徒たち全員のほうを見て呟くー


「ーーーだ、だからそうだって言ってるだろ!」

乱暴な口調で叫ぶ一人の女子生徒ー


クラス全体の様子を見てー

”入れ替わり”が本当に起きているのかもしれないと

察した田代先生は、

思わず「マ…マジかー…」と、素で呟くと

「ーーで……俺は、どうすりゃいいんだー?」と、

”入れ替わってしまった”生徒たちのほうを見て困惑した表情を浮かべたー


”眠いだけの授業”が始まるはずだったー

2時間目の”社会科”はー、

とんでもない時間に、変貌を遂げようとしていたー


そしてーーー

教室前方に掲示された時間割表に刻まれたー

”3時間目 体育”の文字を見て、

文香(翔太)は困惑した表情を浮かべたー



②へ続く


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


珍しく”集団入れ替わり”にチャレンジデス~!☆

教室全体で入れ替わりが発生…!

一体どうなっていくのか、私自身もドキドキデス~!

(※結末はもちろん決まってます!笑)

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