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”入れ替わりカフェ”の客の男に

身体を”持ち逃げ”されてしまった後輩の紀香ー。


そんな紀香の身体を取り戻すべく、入れ替わりカフェの店長たちと

紀香の身体を奪った男がいる場所へと向かうー。


到着したその場所は”ラブホ”だったー。


困惑しながらも、茂は後輩・紀香の身体を取り戻すため、

ラブホの中へと歩を進めるのだったー…


★前回はこちら↓★

<入れ替わり>失恋少女④~持ち逃げ~

失恋のショックから自暴自棄になり ”入れ替わりバイト”に手を出してしまった紀香ー。 そんな紀香に、自分が傷つけてしまったことを詫び、 改めて学校で話をする約束をした茂ー。 全てが解決に向かうかと思われたその時ー、 紀香は、入れ替わりカフェの客に”身体を持ち逃げ”されてしまい、 紀香が学校を休んだことを知り...

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ラブホテルの中へと入り、

紀香(雅彦)がいる部屋の前にやってきた茂たちー。


「ーーいい?身体さえ確保できれば

 わたしの店の装置で、元の身体に戻ることができるからー」


入れ替わりカフェ”夢の花園”の女店長がそう呟くー。


男性スタッフ2名が外で待機する中、

女店長と茂、そして雅彦になってしまった紀香が

部屋の前までやってきているー


「ーーー…どんな光景が広がっていてもー…

 覚悟はできてる?」

女店長が言うー。


紀香の身体でラブホテルに来ているー…

しかも、チェックインは男性客と一緒にしているー。


それはつまりー


「ーーー」

茂は頷くー。


「どんな光景が待っていてもー

 水島さんの身体を、俺は取り戻しますー」


その言葉に、女店長も頷き返すと、

「紀香ちゃんも、覚悟はできてる?

 見たくなければー…外で待っててもいいのよ?」と、確認するー。


しかし、雅彦(紀香)は

歯を食いしばってから「わたしもー行きますー」と答えたー。


部屋の扉を開けて、足を踏み入れるとー

メイド服に着替えていた紀香(雅彦)が、気持ちよさそうに

うめき声をあげるおじさんの肉棒を口に咥えている最中だったー


「ーーー!」

おじさんが表情を歪めるー


「ーーー…え」

”フェラ”の最中だった紀香(雅彦)が、口を男の肉棒から離すと、

白い液体で汚れた口をペロリと舐めながら

「ーーお前たちはー!」と叫んだー。


茂は「ふ…ふざけんなよ!!!!!」と大声で叫んだー


”水島さんの身体で、こいつー

 今、何をしてたーー!?!?!?”


あまりの怒りに、茂はそのまま部屋の中に入っていき、

紀香(雅彦)のメイド服をぐいっと掴んだー


「ーーお前…!水島さんの身体で、何をしたー!?」

怒りの形相で叫ぶ茂に対して

紀香(雅彦)は笑みを浮かべたー


「ーーなにって…?見りゃ分かるだろ?

 フェラしてたんだよー

 このエッチな口でなー」


紀香(雅彦)が挑発的に言うー。


部屋の入口に立ったままの雅彦(紀香)は

あまりの光景に、言葉を失っている様子だったー。


けれどー

逃げずにー、目を逸らさずに必死にその光景を見つめているー。


「ーーーーあんた…女子高生相手に何してたか分かってるの?」

女店長は、紀香(雅彦)とエッチなことをしていたラブホの

男性客のほうを睨むー


だが、おじさんは困惑した表情で言うー。


「えー…に、22歳の女子大生だってー…」

とー。


紀香(雅彦)が嘘をついていたのだろうー。


「ーー…な…な…俺は…知らない!俺は、何もー!」

おじさんは服を掴んで、慌てて部屋の外へと逃げていくー。


「ーーー」

ふぅ、と女店長はため息をついてから、

紀香(雅彦)のほうを見つめたー。


「ーーあんたー…よくも”持ち逃げ”してくれたわねー。

 規約違反よー」


女店長の言葉に、紀香(雅彦)は

「う…うるせぇ!」と、紀香の身体で叫ぶー。


”乱暴な口調で話す自分”を見て、

雅彦(紀香)は複雑そうな表情を浮かべながら

「わたしの身体…返してくださいー」と、悲しそうに言い放つー


「ーへへっ…いやだねー…」

紀香(雅彦)はそう言うと、メイド服のスカートから覗く太ももを

触りながら笑みを浮かべたー


「ーこんなにエロイ身体なんだー

 俺のほうが、この身体を有意義に使うことができるー


 ちょっとエッチなことしただけで、君の身体ー

 すっげぇぇゾクゾクするんだよ?分かるかー?


 身体が喜んでるー…!

 普段、どれだけ身体を我慢させてるんだよ?


 俺ならーー

 この身体を満足させてあげることができるんだ!」


紀香(雅彦)は、紀香とは思えない声の出し方で

ご機嫌そうに笑うと、

「ーーメイド服も、可愛いだろ?」と、顔を赤らめながら言うー。


茂は”メイド服姿の紀香”にちょっとドキッとしてしまったことを

腹立たしく思いながら「ふざけるな!」と叫ぶー。


「ーーふざけてなんかないさー。

 俺は、自分の身体じゃこの服を着ることはできないー

 仮に着たってキモイって言われるだけだー。


 でも、この身体なら違う!


 メイド服を着ればこんなに可愛い身体なのに、

 いつもいつも地味に生活してるなんて、罪じゃねぇか!


 宝の持ち腐れだ!」


紀香(雅彦)は笑うー。


そして、ポーズを決めながら

「ーこの身体はわたしが使ってあ・げ・る♡」と、

甘い声を出すー。


「ーーー御託はいいわ」

女店長が冷たい声で呟くー。


「あ?」

紀香(雅彦)が表情を歪めると同時に、

女店長が、強い力で紀香(雅彦)の腕を掴んだー


「いっ…いてっ!いててててててっ!テメェ!」

紀香(雅彦)が鬼のように表情を歪めるー


大人しい紀香でも、こんな怖い顔ができるのだとー、

茂や雅彦(紀香)はある意味、ショックを受けるー。


「ーーー入れ替わりカフェは、身体を持ち逃げする場所じゃないの。

 その場だけで楽しむお店ー。

 あんたみたいな客ーいいえ、クズの来るところじゃない!」


女店長の言葉に、紀香(雅彦)は「ふざけんじゃねぇ!」と

怒鳴り声を上げると、突然、女店長の腕を振り払い、

メイド服のまま、拳を振り下ろしー、女店長に蹴りを食らわせるー


ベッドに飛ばされる女店長ー


「ー俺をなめんじゃねぇぞー。

 見た目は冴えないおっさんでも、格闘術習ってたんだからよぉ!」


紀香(雅彦)がそう叫ぶと、女店長はすぐに起き上がって

それに応戦するー。


「ーーーー!!」

茂は唖然とするー


身体を激しく動かしながら、”戦い”を繰り広げている

紀香(雅彦)ー


それに負けじと、女店長も軽い身のこなしで応戦しているー


「ーーーっらぁ!」

紀香(雅彦)が、ラブホの部屋の中でバク転をしながら、

女店長の攻撃を回避していくー


メイド服と髪がぶわっと広がりー、

茂は思わず顔を赤らめて目を逸らすー


「ーーえ…え…わたしって…そんなことできるのー…?」

狼狽えながら、隣でそう呟く雅彦(紀香)ー


その後も、紀香(雅彦)と、女店長がまるで

特撮ヒーロー番組のように激闘を繰り広げるー。


紀香(雅彦)が「邪魔をするなぁ!」と叫びながら、

女店長の足を引っかけようとすると、女店長はそれをジャンプして避けてー

ベッドの上に飛び乗ってから、紀香(雅彦)のほうを見つめたー


そしてーー


「紀香ちゃん、ごめんねー」

と、雅彦(紀香)のほうを見てそう呟くと、

雅彦(紀香)が「え?」と困惑した直後ー

女店長が、紀香(雅彦)の顔面を蹴り飛ばしてー

紀香(雅彦)をKOしたー。


「がはっ!」

メイド服姿のまま床に倒れ込む紀香(雅彦)ー


「ーーあ…あ…あわわ…」

雅彦(紀香)は”目の前で自分が蹴られた”ことに

慌てふためくー。


そんな雅彦(紀香)を見てー

茂は、雅彦(紀香)の手をぎゅっと握りしめてー


「大丈夫だよー」

と、静かに呟くー。


今、茂が自分自身にできることは”これ”だと、そう思ったからー。


「ーー先輩ー…」

雅彦(紀香)は、安心した様子でそう呟くー。


「ーわたしだって、格闘技の心得、あるからー舐めないで」

倒れ込んだ紀香(雅彦)に向かって言うと、

その腕を掴んで、女店長は「さ、帰りましょ」と、

茂と雅彦(紀香)のほうを見て微笑んだー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


”入れ替わりカフェ”に戻った茂たちはー

店内の”入れ替わり装置”のある部屋に向かうー。


そしてー

紀香と雅彦の身体を、その装置にセットするとー…


二人は、無事に元に戻ることができたー


「ーーいたっ…」

紀香が目に涙を浮かべながら言うー。


頬を抑えながらそう呟く紀香を見て、

女店長は「ごめんね!」と、手を叩きながら

紀香に対して”蹴ったこと”を謝るー


「ーーいえーーわたしのほうこそ、

 迷惑かけて…申し訳ありません」

紀香がそう言うと、

女店長は「あんたはクビ!」と、紀香を指さすー。


「ーーえ…ちょ、それはー」

茂が紀香を庇おうとすると、女店長は笑ったー


「ーーこれからは、身体を大事にするのよー

 お給料は、ちゃんと働いた分、振り込んでおくから。


 もう、明日からここに来るのはやめなさいー」


女店長の言葉に、茂は

女店長が”悪い意味”でクビと言ったのではなく

”良い意味”でクビにしてくれたのだと悟るー。


紀香もそれを悟りー、

「ーーー…はいーお世話になりました」

と、頭を下げたー。


「ーーー…水島さんー」

茂が紀香のほうを見て、「俺のせいで、嫌な思いをさせて、ごめんな」と、

照れくさそうにしながらも、申し訳なさそうに頭を下げたー


「ーーいえ…わたしの方こそー…

 振られたぐらいで、こんなことになってしまってー

 本当に、ご迷惑をおかけしましたー」


二人のやり取りを見て、女店長は

「ーーあんたたち、ちゃんと仲直りするんだよ」と、言いながら

”持ち逃げ”した客の雅彦の腕を乱暴に掴むと

「あんたにはたっぷりお仕置きと、あと、警察にも突き出すから」と、

そのまま別の部屋に連れ出していったー


「ーーいたた…」

紀香が、”入れ替わっている間”に女店長に蹴られた場所を触りながら

微笑むー。


「ーー大丈夫か?」

茂が心配そうに言うと、紀香は苦笑いしながら

「大丈夫ですー」と、静かに微笑んだー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


数日後ー


学校で、茂は改めて紀香を呼び出して

”告白の返事”を伝えていたー


「ーーーあの時は、恥ずかしくてあんなこと言っちゃったけどー

 俺のほうこそー…そのーよろしくお願いしますー」


挙動不審な動きをしながら、

恥ずかしそうに告白の返事を伝えた茂に対して、

紀香は嬉しそうに頷いて

「先輩が恥ずかしい思いをしないように…頑張ります!」と、

嬉しそうに答えたー。



「ーーははは!良かったじゃないかー」

友人の大夢に、紀香と付き合い始めたことを伝えると、

大夢は笑いながら、茂を祝福してくれたー。


大夢には”入れ替わり”のことまでは具体的には話していないが、

とにかく、紀香と和解できたこと、

紀香がやっていたバイトは無事にやめたことなど、

当たり障りのない部分は伝えて置いたー。


「ーーそれじゃあれか、早速アレしちゃったりするのかー?」

大夢がニヤニヤしながら言うー。


茂は「あれって?」と、

昼休み開始直後に購入した飲み物を口にしながら首を傾げるー。


「ーーーーほら、あれだよー」

大夢は茂に耳打ちするように小声で”エッチなことだよ”と、

言葉を口にしたー


「ぶっ!」

お茶を吐き出す茂ー。


「ーそ、そ、そんなことしねぇよ!

 まずはほら、その色々お話したり、で、で、で、デートとか?」


茂はデートという言葉を口にするだけで真っ赤になるー


「はははっ!冗談だよ冗談!」

大夢の言葉に、茂は”入れ替わっていた紀香”の

メイド服姿や、いけない光景を思い出してしまい、

さらに顔を赤くするー


「ーーおい、お前、顔がトマトみたいになってるぞー」

大夢が揶揄うようにして言うと、

茂「う、う、うるさい!」と、言いながらそのまま

大夢の方から逃げ去るように立ち去って行ったー。


”ーー忘れようー”


茂は入れ替わっている間の紀香の姿を忘れようと

自分の中で言い聞かせて、廊下で一人、何度も何度も

深呼吸したー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


後日ー

休日に”初デート”をすることになった二人ー


デートなんて生まれて初めてな茂は、

ソワソワしながら待ち合わせ場所にやってくるー。


「ーー先輩!」

数分後に、紀香も到着し、茂が振り返るとー

思った以上に私服はおしゃれだった紀香を見て、

茂は顔を赤くしたー


「ーーあ…み、水島さんー…!」

ドキドキしながら茂が言うと、

紀香は「ー初めてのデートって緊張しますねー」と、

照れくさそうに微笑むー。


イヤらしい感じではなく、普通の可愛らしい感じだが、

思った以上に、おしゃれで、学校のイメージとは

少し違う紀香に、茂はドキドキしながら、

”頑張るんだ、俺ー”と、自分の心の中で自分に言い聞かせてー

初めてのデートという戦いに赴くのだったー。



おわり


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


失恋少女の最終回でした!


昨夜の地震は、皆様ご無事だったでしょうか?

私も突然だったので、驚きましたが、無事に

今日を迎えることができました!☆


小説は逃げないので、

大変な状況の時は、身を守ることを優先してください★!

過去作品は落ち着いた時でも、いつでも読めますからネ…!


それでは今日もありがとうございました~!☆


今日は後ほど新コーナーの「欲望の世界ができるまで」が

投稿できると思います~!

それも楽しみにしていてください~!

(※小説のメイキングみたいなコーナーデス~!)

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