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幸せな新婚夫婦の平祐と愛結ー。

双方の親族や友人が集まる中、

披露宴でケーキ入刀が行われようとしたときー

悲劇は起きたー。


ケーキ入刀の際に、愛結の祖父が愛結に渡した日本刀ー。

その中には、江戸時代に破壊の限りを尽くした男が

悪霊となって宿っていたー


刀を手にした愛結の身体を支配した悪霊は、

愛結の身体で祖父を斬り捨ててー

親族たちに牙を剥くー…。


★前回はこちら↓★

<憑依>妖刀花嫁①~幸せからの転落~

ーーー「くそっ!…くそっ!」 男は、逃げていたー。 血のついた刀を握りしめて、男は背後をチラリと伺うー。 男は、”血”と”女”が好きな、危険人物で、 江戸の町を恐怖に震え上がらせていたー ”どうせ、人生一度きりー” 彼は、”俺のしたいことをする”と常に口走っていて、 江戸の町で、町娘を襲い、欲望を満たし、そして ...

・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ーーーーはぁぁぁぁ…わたし、イっちゃったー」

愛結は笑みを浮かべながら、立ち上がるー


先ほどまで、激しく喘いでいた愛結ー。

刀の柄を使って散々、自分の身体を弄んだ挙句ー、

絶頂を迎えた愛結はー、乱れ切ったウェディングドレスを少しだけ

整えながら、歩き出すー。


「ーーーくく…久しぶりの血だー」

愛結は低い声でそう呟きながら笑うと、

倒れている祖父に、容赦なく持っていた刀を突き刺すー


血が遺体から飛び散るとー

愛結は笑みを浮かべるー


「ふふっ…♡ ふふふふ…♡ ふふふふふふっ♡」


先ほどまでのような幸せな女性の笑顔ではないー。


狂気に染まった、悪魔のような笑みー


「ーーひひ…もっと…もっとだ!もっと血を見せろぉ♡」

愛結はそう叫ぶと、悲惨な光景がそこには広がるー。


刀を左手に持ったまま、

四つん這いになって、祖父の血を舐め始める愛結ー。


もはや、吸血鬼のような狂ったその光景をー

会場に残っていた親戚の女性は、身を隠しながら

その光景を目撃して、震えていたー。


「ーーはぁ…うめぇ… うめぇ… 

 くひひひひ…うんめぇぇぇぇ…♡」

刀を手にしたウェディングドレス姿の花嫁が、

四つん這いになって祖父の血を舐めているー。


その光景は身を潜めていた親戚の女性からすればー

”夢”にしか思えないぐらい、異様な光景だったー


あまりの恐怖に、身動きを取ることすらできないー


「ーーふ~~♡ ふ~~~♡ あぁぁ…♡ んぁぁ♡」

興奮しているのか、血のついた手を自分の顔に塗りつける愛結ー。


「ーーーーはぁぁぁぁぁぁ…」

愛結はしばらくすると、ようやくふらふらと立ち上がってー

刀を今一度握りしめたー。


ウェディングドレスの一部が赤く染まりー

愛結の綺麗な顔には、祖父の血が塗られているー。


「ーー久しぶりの…♡ 生の血とー生の女だァ…♡」

愛結の声なのにー

愛結の声には聞こえないー


そのぐらい、おかしな口調の愛結に、震えながら、

親戚の女性は身を潜めるー


「もっとー…もっと…もっと…もっとー」

愛結が披露宴会場の外に向かってゆらゆらと歩き始めるー。


「ーーーーー」

親戚の女性ー…


愛結の母親の姉の娘にあたるその女性は、

愛結とは、小さいころから面識があり、

比較的親しくしている親戚だったー。


愛結と会うのは多くて年に数回だったが、

愛結のことは知っているー。


だからこそ、彼女にはよく分かるー


”あれは…愛結じゃない…”

とー。


ガタッー!


「ーーーーーん~~~~?」

披露宴会場から出ていこうとしていた愛結が、

静かに振り返るー。


「ーーひっ!?」

愛結の親戚が、机に少しぶつかったことで、

机の上に乗っていたグラスを落としてしまったー


愛結が振り返って笑みを浮かべるー。


「ーーーあ、、あ、、あ、、愛結……

 ど、、ど、、どうしちゃったの…?」

震えながら尻餅をついて、後ずさっていく親戚の女性ー


それを見て、愛結は「うふふふへへへへへへへへへ」と、

奇妙な笑い声をあげながら近づいてくるー。


「ーーひっ… や、、やめて…お、、お願いー」

親戚の着ていたパーティドレスが無残にも乱れているー。


「ーーー女ー…女だぁぁぁぁ♡」

ニヤニヤしながら舌を出して笑う愛結ー。


先ほどー

平祐を助けた時のように、愛結の意識が抵抗することは、

もう、なかったー


妖刀から流れ込んだ悪霊に完全に支配されてしまった愛結は、

親戚の女性のことを”斬る相手”としか見ていなかったー


泣きながら命乞いをする女性ー。

やがてー

パーティドレスが濡れ始めて、女性の座り込んでいる床に、

水たまりができるー


「ーうへへへへ!いい…いい… いいぞぉぉぉぉ」

愛結が表情を、ありえないぐらいに歪めながら叫ぶー。


「ー怖くて漏らしちゃったか?女…

 ふふ…くく… くはははははははははははァ」


愛結は大笑いしながら刀を振り上げるとー

そのまま、親戚の返り血を浴びて、楽しそうな笑みを浮かべたー


・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ーーはぁ…はぁ…はぁ…」

披露宴会場の外にまで逃げてきた平祐たちー。


「ーど、どうなってるんだ!?」

平祐の父親が叫ぶー。


「ーーあ…愛結ちゃんは、いったいー」

平祐の母親も戸惑っているー


”息子の妻となる女性の異常行動”を前に

両親とも戸惑っている様子だー。


「ーお…俺にも分からないよー」

平祐はそう言いながら、式場のほうを再び見つめるー。


”今の俺がいるのは、愛結のおかげなんだー”


いい加減な人間だった自分を救ってくれたのは、

他でもない、愛結だー。

その愛結がー…

今までずっと一緒だった愛結が

あんなことをするはずがないー。


会場の外では、愛結の母親が泣き崩れているー。


「ーーーー…」

愛結は、両親を悲しませるような子じゃないー


あれはー

愛結じゃないー。


そう思った平祐は、再び会場の中に入っていこうとするー。


「ーーー…平祐!!」


「ー平祐くん!」


平祐の両親と、愛結の父親が叫ぶー。


だがー

平祐は振り返ったー。


「ー愛結がおかしくなったのはー

 あの刀を手にしてからですー。

 それにー

 愛結は斬られそうになった俺を助けてくれましたー…」


平祐は、そこまで言うと、

愛結の両親のほうを見つめるー。


「ーー愛結は、あんなことする子じゃありませんー…

 愛結のこと、信じてあげて下さい…


 俺もーー

 愛結を信じるからー

 戻るんです。

 愛結を助けるためにー」


平祐はそれだけ言うと、再び会場の中に走っていこうとするー。


「ー父さんー」

立ち止まった平祐は、今度は自分の父親に向かって言うー。


「ーー警察が到着したらー…

 何とか…説明しておいて貰えるかなー」


平祐の言葉に、父は口を開こうとするー


”何とか説明”と言っても、

”愛結が、自分の祖父を殺した”のは、事実だー。


そう簡単なことではないー。


けれどー

父は「死ぬなよ!」と、息子を信じて、エールを送ったー。


平祐は”こうする”と決めたら止まらない子だー。

父は、それを良く知っているー


「ーもちろん!親より先に死ぬのは親不孝だからな!」

平祐はそれだけ言うと、「父さんは、みんなの安全確保を頼むよ!」と

叫んで、そのまま会場の中へと戻っていくー。


”愛結…待ってろよー”

平祐は、そう呟きながら拳を握りしめて、会場の内部へと入りー

深呼吸をするー。


正直、怖いー。

当たり前だー。

愛結が持っているのは、どういうわけか、本物の刀だー。


愛結の祖父がなぜ、そんなものを持っていたのかは知らないがー

歴史好きで、研究家のようなこともしていると聞いていたー。


模造刀ではなく、密かに本物を持っていたのだろうかー。


いやー

そんなことは今はどうでもいいー…。


とにかく、愛結を助けるんだー。

そう思いながら、平祐は奥へと進むー…。


先ほど、披露宴が行われていた会場を目指してー。


・・・・・・・・・・・・・・・・


「ーーんんっ…♡ んんんんっ♡

 はぁぁぁ…今の女は…”あの頃”より綺麗だなぁ…?」


愛結は、そう言いながら、親戚の女とキスを繰り返しているー。


「んっ…♡ んんんっ…♡ んんんんんんんっ♡」


刀を手にした愛結を乗っ取った男が生きていた時代ー

江戸時代とこの時代はだいぶ違うー。

しかし、男にとって、そんなことはどうでもよかったー


「ー血と、女だー」

愛結が静かに呟きながら、親戚の女の胸を何度も何度も揉みながら

ゲラゲラと笑うー。


とても幸せそうな愛結ー。

しかし、”愛結が今、感じている幸せ”は、

さっきまでの幸せとは、まるで異なる”狂気の幸せ”


何度も何度も何度もキスをしてー

やがて、愛結は、親戚の女の身体をそのまま突き飛ばすようにして、

離すと、親戚の女の身体はそのまま床に倒れたー。


「ーーーはぁぁぁ~~」

倒れた女の服を引き裂いていく愛結ー。


既に、動かなくなった親戚の女で欲望を満たしていく愛結はー

やがて、嬉しそうに刀を手にすると、

そのまま歩き出したー。


「ーーん~~~~~?」

グラスに反射した自分の顔を見つめて愛結は

「ーーいい…女ぁ…♡」と、ペロリと唇を舐めるー。


そしてー

すぐ近くのテーブルの方に目をやる愛結は、

笑みを浮かべるー。


披露宴のゲストの一人が、余興か何かで使おうとしていたのだろうかー。


般若のお面がそこには置かれていたー。


それを身に着ける愛結ー。


「ーーーククククー

 どうせ人生一度きり…

 俺は俺のしたいことをするー」


愛結は般若のお面をつけたままそう呟くと、

静かに歩き出したー。


「ーーうああああああああああっ!」

横から声がするー


まだ、別のゲストが会場に潜んでいたー。


格闘技を習っていたその男は、愛結の高校時代の恩師だったー。


だがー

愛結は容赦なく、その男を斬り捨てると、ウェディングドレスに

返り血を浴びて、興奮のあまり「ふぅぅぅっ♡」と、嬉しそうに声を吐き出すー


「ーーあ…愛結ーーー」

その光景をーー

戻ってきた平祐が見て、唖然とした表情を浮かべたー。


「ーーーーー」

披露宴が行われていた会場は、”それなりに広い”


”距離”にさえ気を付けていれば大丈夫だー。


テーブルもたくさんあるし、

十分に逃げることはできるー。


そう、考えながら平祐が会場に入るー。


血に染まったウェディングドレスに、

刀を握りしめて、般若の面をつけた異様な姿の愛結に、

平祐は語り掛けるー


「ーーあ…あ…愛結ーーー」

愛結の名前を呼ぶ平祐ー


「ーーはぁぁぁぁ~また血が見れる…

 ゾクゾクするぜぇぇぇぇ…」

ウェディングドレス姿のまま、前かがみになって奇妙なポーズをとる

愛結を見て、平祐は、意を決して呟いたー。


「ーーお前は……誰だー?」

とー。


平祐は、愛結が少し移動するたびに、愛結との距離が縮まらないよう、

会場の中を歩き続けているー。


愛結の身に何が起きているのかは分からないー。


だが、突然目からビームを放ってくるわけではないー。

この会場内なら、例え愛結が全力疾走してきても、

さっきのように、動揺さえしていなければ

平祐の足なら絶対に逃げ切ることができるー。


愛結は運動神経抜群!という感じではないし、

そもそもウェディングドレス姿では、そう簡単に素早く

走れるはずはないー。


「ーーー…ーーーーん~~~~~?」

愛結が笑うー。


「ーー愛結は…愛結はこんなことしないー!

 愛結を…愛結の身体を勝手に使ってるお前は、誰だ!」

平祐が指をさしながら叫ぶと、愛結はゲラゲラと笑い出したー。


「ーーー俺は…血が大好きなんだよー」

愛結がそう呟くー


愛結は”俺”なんて言わないー。

平祐はそう思いながら愛結のほうを見つめるー


「ーーそれとーー」

愛結が般若のお面を取ると、邪悪な笑みを浮かべながら、

刀の持ち方を変えてー

自分の身体を刀で弄び始めたー


「女も大好きなんだよぉぉぉぉぉぉぉ♡

 うひっ…

 たまんねぇ…ゾクゾクする…

 んふっ♡ ふぅぅ♡ んぁぁぁぁぁっ♡」


刀の柄の部分でエッチなことを始めた愛結を見て

「テメェ!」と叫んで、平祐は愛結に近付きそうになってしまうー。


だがーー


平祐は、寸前のところで、冷静さを取り戻したー


今ー

感情に任せて愛結に近付いたら、平祐はおそらく死んでいたー。


平祐は、深呼吸をするとー

”あの、刀かー?”と、

刀を睨みつけるー


愛結はやがて、刀の柄の部分で自分の胸の乳首を弄り始めて、

涎を垂らしながら笑みを浮かべるー


「ー俺は…女と血が欲しいんだ…!くく…ひひひひひひひひ」

そう言いながら、うっとりした表情を浮かべる愛結ー。


平祐は、披露宴の会場を見つめながらー

”あるもの”を見つめるー


そしてー

愛結のほうを見つめるー


”愛結から、刀さえ落とせればー”


そう思った平祐はーーー

”あるもの”を、密かに手に掴むと、

気付かれないように、愛結のほうを見つめたー。


「ーーー愛結…今、助けるからなー」


平祐のこの言葉が、届いているのかは分からないー


けれどー

愛結を救うためー

血に染まったウェディングドレス姿の愛結に向かって、

平祐は走り出したー


③へ続く


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


妖刀に完全に支配されてしまった花嫁ー…!

幸せな結末は待っているのでしょうか~?


続きはまた次回デス!

今日もお読みくださりありがとうございました!!

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